大東亜架空戦記

ソータ

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空軍発足

第70話 御前会議

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ベンガル湾上空戦で日本軍は4時間の大空戦の結果大勝を収めた
時は少し戻り隆雄達がベンガル湾上空で戦闘をしている時のこと

「ん?おい!あれ!」
「中攻だ....」
「降りてくるぞ!」
一式陸攻がサバン基地に着陸すると海軍兵は驚いた
「だ、第二種軍装だ...」
「そ、総員整列!」
陸攻の日の丸の部分にある扉が開く
「横山少将に!敬礼!」
ある士官が出てきて号令をかける
そのすぐあとから横山一郎海軍少将が出てくる
「ご苦労!山本海軍中佐はどこか!」
「はっ!空であります!」
「ん?どういうことだ」
「はっ!ただいま師団は第三大隊第四大隊を除き!全て敵機邀撃に上がっております!」
「そうか、司令室で待つとしよう案内を頼む」
「はっ!こちらであります!」

そして2時間後全機が帰ってくる
「横山少将が来られてます」
「なに、わかったすぐ行く」
隆雄は師団長室を目指し走る
着いた瞬間にドアをノックする
「ん...」
「山本中佐!入ります!」
「うむ」
「お初にお目にかかります!山本海軍中佐であります!」
「ご苦労、君に重大な知らせだ」
「重大とは....」
「命令!」
隆雄はビシッと気をつけの姿勢をとる
「陸海軍統合航空第一師団及び第二師団を大日本帝国空軍とする!当二師団の長は現体制のままとす!並びに!両師団長を少将へ引き上げ、御前会議に出席を命ず!」
「ま、ま、まさか....」
「冗談と思うだろう」
「はい」
「残念ながら」
「御前会議は、いつでしょう.....」
「今から帰って途中で入ることになるだろうな」
「すぐに支度致します」
「頼む」

「やばいやばいやばい!」
「あ、師団長」
「お、加藤いいとこに!俺は今から本土へ戻る!この基地のことはお前と高野に任せる!」
「ど、どういうことですか!」
「御前会議だ!それとこの師団は空軍になった!」
「意味がわかりません!」
「グダグダ説明してる暇はない!とにかく!いつも通りやってくれ!」
「はっはぁ....いっちまったよ」

1時間後既に補給を済ませた一式陸攻に乗り込みサバンを後にする
「お前の経歴はぶっ飛んでるな」
「自分でも思います」
「ははは!よろしく頼むよ空軍少将」
「からかわんでください」
「はははは!」

途中3つほど基地を経由し本土へ辿り着いた
降りたのは厚木海軍航空隊の飛行場だった
そこから大東急に乗り継ぎ東京をめざした

目の前には初めて見る皇居が広がる
「軍隊手帳を拝見致します」
2人は軍隊手帳を開く
「確認致しましたどうぞ」
直ぐに会議場へ向かう
扉の前でノックをする
「入りたまえ」
「失礼致します!サバン基地より山本空軍少将を連れてまいりました」
「よく来た、座れ」
「失礼致します」
「山本と言ったな」
「はっ!ご尊顔を拝し、、、」
「構わぬ、楽にしろ、元気か?」
「はっ、問題ございません、陛下にあらせられましてもお元気そうでなによりでございます」
「はっはっはっ、うむ、では本題に移るぞ」
「はっ」
「航空隊の首尾はどうか?」
「我が隊は特段問題もなく全て問題なく進んでおります、また、先日も敵爆撃隊を撃破せしめました」
「上々だな海軍はどうか」
「はっ対米戦線では大和型が大いに活躍しております、第二次真珠湾以降特段動きがございません、また、豪州インド洋方面でも特に目立った敵軍の動きはありません」
「陸軍はどうか?」
「はっ、インド方面軍に苦難しておりますが、空軍の出現のお陰もございまして徐々に戦線が前進し始めております。
また関東軍指揮の支那方面軍も徐々に敵残党を殲滅しつつあります」
「我が軍は今のところは順調と言うことだな?」
「「「はっ!」」」
「うむ、朕はまずは空軍を主力とし、インド洋の制海権、制空権を奪取することを意見するがどうか?」
「インド洋と言いますと、陸軍の作戦は先延ばしですか...」
「何か不服か?」
「インドに目をつけたのは陸軍が先でありまして...」
陸軍の上層部の面々が異を唱え始める
「恐れながら」
隆雄が口を開く
「なんだ、構わず言うが良いぞ?」
「はっこれは私見でありますが陸軍だの海軍だの言っておられるのならば、我が空軍のみで制空権を奪取致します。また、元陸軍航空隊付きの歩兵連隊もおりますので多少敵歩兵を叩くことも可能です」
「ほう」
「それ故に陸軍、海軍双方の協力はこれといって必要ないかと」
「補給はどうするつもりだ!」
「第2師団にやってもらおうかと」
「航空機で運べる物資などたかが知れている!」
「ならば個人的に支援してくれる将校を探すまでですな」
「そんなこと許可できん!甘ったれるな!」
「ならば陸軍と海軍だけでインドを制圧するんだな!?」
隆雄の剣幕に昭和天皇以外が驚いた
「貴様らがいがみ合うのは構わん!だが!部下達にまで影響させるのはやめて頂きたい!」
「しかしそれは...」
「貴殿らの上官は誰か!」
「上官などおらん!我らは大将ぞ!」
「では、天皇陛下は空軍とどの軍の大元帥閣下であらせられるのか?」
「なっ....」
確信を突いた隆雄の言葉に上層部は静まりかえる
「そこまでにしておけ」
「お耳汚し、大変申し訳ございませんでした」
「良い、気にするな」
「で、杉山....貴様の上官は朕では無いのだな?」
「い、いえ、そんな....」
「山本」
「はっ、」
「お前にインド方面の全てを任せる」
「はっ!」
「期待しておくぞ」
「お任せ下さい」
「インド方面軍最高司令官を山本隆雄とする。」
「は、はっ」
「それともうひとつ決めたことがある」
「なんでしょうか」
「空軍は朕直下とし、第一師団を第一皇軍航空隊と名ずける」
「は、はっ!」
隆雄は目を見開く
(大事すぎる....空軍の全ての責任を陛下自らお取りになるなんて....)

天皇よりの命令で少し日本で過ごしてから帰ることになった
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