大東亜架空戦記

ソータ

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ドイツ派遣

第8話 一○六空、ドイツへ

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1940年12月一○六空にある命令が届いた
「海軍一○六空ハ山本司令長官ノ護衛トシテ
独逸ヘ同行セヨ」であった

「ドイツ、本当に行くんですか?」
「命令だ行くしかないだろう、山本長官も行かれるんだ」
平井と宮崎が眉間に皺を寄せながら話している
「でも谷口さん、どうやって行くんですか」
宮崎が谷口に質問をする
「龍驤で行くらしい護衛には重巡と駆逐艦だ」
「でもあっちは戦争中ですよね。そんな小さい艦隊で敵に襲われたらどうするんです」
「お前らが何とかするんだ」
「そんな簡単に言わんでください!何小隊いるんですか!一○六空と言ってもたった3小隊ですよ!」
「その3小隊で何とかするしかあるまい」
宮崎の怒りが一気に限界を迎えた
「ふざけるな!あんたら司令部は俺ら航空隊をなんだと思ってる!駒か!?いや俺らは駒じゃない!1人の軍人である前に一人の人間だ!それを駒のように扱いやがって!」
「隊長!軍法会議にかけられます!」
平井が静止させようとする
「平井、言わせてやれ」
「司令、わかりました」
「谷口さん、あんたはどう思っとる
俺らは駒か?」
「いいや違う、お前らは大切な戦闘員だ」
「ならせめてあとひとつ航空隊を増やして貰えませんか」
「無理だ、これは上層部の決定である
俺には何も出来ん」
「くっ、わかりました、失礼します」
宮崎は司令室を出たあともイライラしていた
「隊員を集めろ」
「了解」
5分後には全員が揃っていた
「俺らはこれから空母龍驤に乗りドイツへ向かう」
周りがざわつき始める
「これは軍上層部からの命令であるから従うしかないが、俺らはここにいるたった12人でドイツへ向かう」
さらにざわつきが生まれる
「もう一度言う、航空隊はここにいる12人だけだ」
「いくらなんでも少なすぎませんか」
「あぁ、少ない 全員覚悟を決めろよ」
「死ねと仰るんですか」
第3小隊の2番機高野二飛曹である
「死ねとは言わん、できる限り帰ってこい
だが敵機に出くわせば支那軍よりも強いだろうそこは覚悟しろ、いいな!」
「「「はい!!」」」

1週間後 空母龍驤、飛行甲板
「駆逐艦が12隻、重巡が3隻、軽巡が2隻か」
隆雄が周りの艦を見て呟く
「何を数えてる?」
「護衛艦ですよ、貧弱すぎる」
平井が来る
「確かにな、いくら駆逐艦が多くたって火力が少ない」
「えぇ、こんなんで全員帰れるんですかね」
「さぁな、」

1ヶ月後 ドイツ
「こんにちわ日本海軍の皆さん」
「出迎えありがとう山本だ」
「グーゲル上等兵です」
「ベルリンまで案内してくれるか」
「はい、総統がお待ちです」
「助かる」

1時間後 ベルリン
「これがドイツか、」
「おぉ、見ろよどこ見てもボインしかいねぇ」
「眼福ですなぁ」
宮崎と宮田が鼻の下を伸ばしている
「まるで絵本の世界だ...」
「これが西洋か...」
平井と隆雄は建物の色合いや道路に感心していた
「ここが司令部です」
「でかい建物だ、すげぇな、」
「えぇ、日本にはありません」
「女がいねぇぞ!なんでだ!」
「宮崎少尉、士官なんですからそれらしくしてください」
隆雄に諭される
「宮崎、ドイツの士官に負けるなよ
その目で睨んでやれ」
「はっ!」

隆雄達はある部屋に案内された
「日本海軍の方々をお連れ致しました!」
「うむ、入りたまえ」
扉が開き目の前に現れたのはナチス・ドイツトップのアドルフ・ヒトラーであった
「お初にお目にかかります総統閣下」
「遠路はるばるご苦労であった、山本殿」
「お気遣いいたみいります」
「後ろの兵士たちはその格好だと不自由があるかもしれぬ故、我が国仕様の専用の軍服を差し上げよう」
隆雄達にドイツ兵と同様の軍服が差し出される
「ありがとうございます
お前たちは自由にして構わんぞ」
「はっ小隊続け!」
隆雄達はヒトラーに敬礼し部屋を出る
そして軍の施設を出た

________________________________________

アドルフ・ヒトラー ナチス・ドイツ総統

高野克彦 海軍二飛曹 一○六空第3小隊所属

フーバー・グーゲル 親衛隊上等兵 
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