大東亜架空戦記

ソータ

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日中戦争

第3話 第十二航空隊

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予科練での訓練を終え無事に卒業した隆雄は軍から指定された新しい配属先に向かった

1940年6月
「ここが、第十二航空隊、」
隆雄はゆっくりと門に向かってすすんだ
そして入ろうとした時だった
「おい貴様、何者だ」
「え?」
門兵に止められてしまう
「何者かと聞いている」
「あ、今日からここに配属になったんですけど」
「なに?名前を言え」
「はっ、本日付で海軍第十二航空隊に配属になりました山本隆雄二飛曹であります」
「二飛曹?あ、大変失礼致しました!
自分は陸軍第27師団27連隊所属中川伍長であります!」
「あ、こちらこそコートで階級章が隠れていましたね、すみません」
「いえ!お気になさらず!どうぞお通りください!」
隆雄は一礼すると門を入ると1人の陸軍将校とすれ違う
「陸軍少佐、お父さんと、同じ階級」
隆雄は将校の階級章を見て父親を思い出していた
「似ている、」
その将校も隆雄を見てある故人を思い出していた
しかし2人とも話しかけずに隆雄が敬礼しただけで終わった

「お、山本ぉ 遅かったなぁ」
「戦闘機できたお前らは早かったみたいだな」
「おう!空母は格別だぜありゃ」
「そこまで乗り心地よくありませんでしたけど」
「お前が船苦手なだけだろ」
「まぁ、そうですね」
予科練で同室だった4人はみんな第十二航空隊に配属になった
「まさか、出発直前に発動機が壊れるとはな」
永井が笑う
「俺も驚いたし、まさかそれで陸路で来ることになるとは思わなかったよ」
隆雄がため息を着く
「それでは戦闘も出来ないな乱暴者」
中島が話しかけてくる
「あ?お前もここの所属か」
「あぁ、せいぜい頑張るんだな 落ちないように」
「はっ言ってやがれ お前よりも撃墜してやる
落ちるのは戦争に勝ってからだ」
すると中島は舌打ちしてどこかへ去っていった
「山本!久しぶりだな」
「宮崎少尉!」
「おう、山本俺の4番につけ」
「え?田中一飛曹は?」
「一昨日落とされた」
優しく接してくれた4人の中でも1番アドバイスなどをくれた田中一飛曹が中国で戦死していた事に隆雄はショックを受けた
「分かりました、4番機はお任せ下さい」
「頼んだ、それとお前に新しい機体を渡す」
「え?でも今度俺のは来ますよ?」
「こっちの新品の方がいいだろ」
着いてこいと言われついて行った先には格納庫があった、そしてその中に入ると新品で宮崎少尉の隊のエンブレムが書いてある九六式艦戦があった
「これが、俺の新しい愛機、」
「そうだ、これに乗って暴れ回れ」
「はい!」
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