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尾張平定への道
第拾章 浮野の戦い
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長良川の戦いで美濃土岐義龍軍を互角のところまで引っ張るが突如撤退
織田・斎藤軍は尾張へ帰還した。
そこで斎藤家当主、斎藤道三は織田弾正忠家の参加に入ることを進言信長はこれを承諾した
「殿」
「親父殿」
「もう親父殿はおやめなされ」
「なぜじゃ」
「確かに義父ではあるが、今はもう家臣にござるぞ」
「家臣に親父殿と言ってはいけないのか」
「私は良いと存じますぞ父上」
斎藤道三の次男、斎藤龍重
「そうですぞ父上、殿にしてみれば実父を失い父と仰げるのは父上のみにござる」
同じく三男、斎藤龍之
「孫四郎、喜平次...」
「道三殿、良いではありませぬか殿のわがままに付き合ってあげくだされ」
「池田殿まで...分かり申したもう何も申しませぬ」
「殿の勝ちですな!」
「親父殿、俺からもひとつ」
「なんでございましょう」
「清須を攻めまする、清須を取ったら、この名古屋をお願い申す」
「なっ...」
「元は一国の主、名古屋ぐらい容易かろう」
「いや、しかし、良いのですか」
「今この尾張に、殿の傘下に名古屋を任せられるのは道三殿しかおりませぬ」
「...分かり申した、お受けいたします」
「また殿の勝ちじゃ」
「殿には弱いのう」
「黙らぬか!」
「帰蝶にも弱いぞ?」
「確かに!」
「全くこの兄弟は...」
「ではお頼み申す、では」
4日後
尾張国清洲城
「なに?」
「信長が軍備を整えておると?」
「また今川との小競り合いか?」
「どうであろうか、この清須やも」
「信勝、どう思う」
「分かりませぬ、逆に信友様はどう思われます」
「ここかと思うが」
「一応軍備は整えておいて損はございませぬ」
「そうであるな」
ドタドタと足音が聞こえてくる
「申し上げます!」
「なんじゃ」
「織田信長挙兵!ここ清須に向かっておりまする!」
「もう来たのか!?」
「はっ!数はおよそ4000!」
「くっ多い...」
「....」
「どうした信勝」
「いえ、何も...」
「なんじゃ申せ!」
「岩倉城に援軍を求めればどうかと思いまして」
「信賢殿か」
「しかし今からでは遅すぎまする」
「岩倉へ逃げるぞ」
「なっ」
信友と信勝はすぐに支度を整え岩倉城へ逃げた
尾張国岩倉城
「で、逃げてきたと」
岩倉城主、織田伊勢守信賢
「あぁ、どうか匿ってくれ」
「それは困る」
「なに?」
「我らはこれより信長討伐に出るのだ」
「なっ!」
「どうか?共に信長を取らぬか?」
「乗った!」
「私めもお使いくだされ!」
「うむ、出陣!」
尾張国清洲城
「逃げ出したか...」
「申し上げます!岩倉城織田信賢挙兵!浮野辺りに布陣するものと思われます!」
「信友はおるのか」
「馬印は3つと!」
「3つ?」
「1つは岩倉城織田信賢!1つは清洲城織田信友!
さらにもう1つは織田信勝!」
「......」
「信勝様がまた謀反...」
「....相当命が要らぬと見える.....良かろう.....この手でその首掻っ切ってくれる...」
「殿...」
「浮野へ行く!続け!」
数時間後
尾張国浮野
「申し上げます、信長軍中野に布陣!」
「苦しゅうない、数は」
「約5000!」
「4000ではなかったか」
「さすがに途中で拾ってくるか...」
「こちらは約4500この差がどう出るか...」
「分からぬ、やるしかあるまい、開戦じゃあ!」
両軍はほぼ同時に法螺貝を鳴らし開戦する
火蓋を切ったのもほぼ同時であり
信長軍先鋒は斎藤龍之軍約400
信賢軍先鋒は林秀貞軍約500
林秀貞も何度も戦果をあげている勇将であるが龍之は今回が二度目の戦、軍を率いるのは初めてである
そこの差が出たのかあっという間に抜けてしまう信長も流石に理解していたのかすぐに次鋒を出す次鋒は前田利家の隊に佐々成政、明智光秀を入れた約500、この隊は個々の力が強く林軍は易々と打ち砕く、その際に林秀貞は生け捕りにされた
信賢軍も次鋒は出しており、次鋒は織田信友が率いる500、さすがに訓練はさせていたのか前田隊と互角にやり合っている
中堅は双方同時に出した、信長軍が柴田勝家の隊に丹羽長秀、明智光安を入れた600である。
信賢軍は信勝率いる400、それぞれ前田隊、信友隊に入っていく
この時利家は前田隊の指揮権を全て勝家に移譲しているため柴田隊として動いている
しかし信勝も信長軍と1回戦っているだけあり動きを読み始める、尚且つ勝家の元主君であるため勝家の戦い方は熟知しているのか勝家が力業に切りかえても抜けないどころか損害が増えていく。
「くっ!読まれているのか!」
「柴田様!1度お引きなされよ!囲まれるぞ!」
「ぬぅ!」
「手のやける鬼だな!」
「ぬ!?」
「助太刀に参った!」
「恒興!」
「500連れてきた!これで抜けなかったら笑いものぞ!」
「これだけ将がいて抜けぬ時点で笑いものよ!がははは!」
「率いてるのは柴田殿であろう!」
「あぁそうじゃ!」
「指揮権は貰い受ける!利家!回り込め!」
「承知!」
「光秀!成政と共にその持ち場を突破せよ!」
「「おう!」」
再び信長軍が押し始める
そしてやっと突破した
織田・斎藤軍は尾張へ帰還した。
そこで斎藤家当主、斎藤道三は織田弾正忠家の参加に入ることを進言信長はこれを承諾した
「殿」
「親父殿」
「もう親父殿はおやめなされ」
「なぜじゃ」
「確かに義父ではあるが、今はもう家臣にござるぞ」
「家臣に親父殿と言ってはいけないのか」
「私は良いと存じますぞ父上」
斎藤道三の次男、斎藤龍重
「そうですぞ父上、殿にしてみれば実父を失い父と仰げるのは父上のみにござる」
同じく三男、斎藤龍之
「孫四郎、喜平次...」
「道三殿、良いではありませぬか殿のわがままに付き合ってあげくだされ」
「池田殿まで...分かり申したもう何も申しませぬ」
「殿の勝ちですな!」
「親父殿、俺からもひとつ」
「なんでございましょう」
「清須を攻めまする、清須を取ったら、この名古屋をお願い申す」
「なっ...」
「元は一国の主、名古屋ぐらい容易かろう」
「いや、しかし、良いのですか」
「今この尾張に、殿の傘下に名古屋を任せられるのは道三殿しかおりませぬ」
「...分かり申した、お受けいたします」
「また殿の勝ちじゃ」
「殿には弱いのう」
「黙らぬか!」
「帰蝶にも弱いぞ?」
「確かに!」
「全くこの兄弟は...」
「ではお頼み申す、では」
4日後
尾張国清洲城
「なに?」
「信長が軍備を整えておると?」
「また今川との小競り合いか?」
「どうであろうか、この清須やも」
「信勝、どう思う」
「分かりませぬ、逆に信友様はどう思われます」
「ここかと思うが」
「一応軍備は整えておいて損はございませぬ」
「そうであるな」
ドタドタと足音が聞こえてくる
「申し上げます!」
「なんじゃ」
「織田信長挙兵!ここ清須に向かっておりまする!」
「もう来たのか!?」
「はっ!数はおよそ4000!」
「くっ多い...」
「....」
「どうした信勝」
「いえ、何も...」
「なんじゃ申せ!」
「岩倉城に援軍を求めればどうかと思いまして」
「信賢殿か」
「しかし今からでは遅すぎまする」
「岩倉へ逃げるぞ」
「なっ」
信友と信勝はすぐに支度を整え岩倉城へ逃げた
尾張国岩倉城
「で、逃げてきたと」
岩倉城主、織田伊勢守信賢
「あぁ、どうか匿ってくれ」
「それは困る」
「なに?」
「我らはこれより信長討伐に出るのだ」
「なっ!」
「どうか?共に信長を取らぬか?」
「乗った!」
「私めもお使いくだされ!」
「うむ、出陣!」
尾張国清洲城
「逃げ出したか...」
「申し上げます!岩倉城織田信賢挙兵!浮野辺りに布陣するものと思われます!」
「信友はおるのか」
「馬印は3つと!」
「3つ?」
「1つは岩倉城織田信賢!1つは清洲城織田信友!
さらにもう1つは織田信勝!」
「......」
「信勝様がまた謀反...」
「....相当命が要らぬと見える.....良かろう.....この手でその首掻っ切ってくれる...」
「殿...」
「浮野へ行く!続け!」
数時間後
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「申し上げます、信長軍中野に布陣!」
「苦しゅうない、数は」
「約5000!」
「4000ではなかったか」
「さすがに途中で拾ってくるか...」
「こちらは約4500この差がどう出るか...」
「分からぬ、やるしかあるまい、開戦じゃあ!」
両軍はほぼ同時に法螺貝を鳴らし開戦する
火蓋を切ったのもほぼ同時であり
信長軍先鋒は斎藤龍之軍約400
信賢軍先鋒は林秀貞軍約500
林秀貞も何度も戦果をあげている勇将であるが龍之は今回が二度目の戦、軍を率いるのは初めてである
そこの差が出たのかあっという間に抜けてしまう信長も流石に理解していたのかすぐに次鋒を出す次鋒は前田利家の隊に佐々成政、明智光秀を入れた約500、この隊は個々の力が強く林軍は易々と打ち砕く、その際に林秀貞は生け捕りにされた
信賢軍も次鋒は出しており、次鋒は織田信友が率いる500、さすがに訓練はさせていたのか前田隊と互角にやり合っている
中堅は双方同時に出した、信長軍が柴田勝家の隊に丹羽長秀、明智光安を入れた600である。
信賢軍は信勝率いる400、それぞれ前田隊、信友隊に入っていく
この時利家は前田隊の指揮権を全て勝家に移譲しているため柴田隊として動いている
しかし信勝も信長軍と1回戦っているだけあり動きを読み始める、尚且つ勝家の元主君であるため勝家の戦い方は熟知しているのか勝家が力業に切りかえても抜けないどころか損害が増えていく。
「くっ!読まれているのか!」
「柴田様!1度お引きなされよ!囲まれるぞ!」
「ぬぅ!」
「手のやける鬼だな!」
「ぬ!?」
「助太刀に参った!」
「恒興!」
「500連れてきた!これで抜けなかったら笑いものぞ!」
「これだけ将がいて抜けぬ時点で笑いものよ!がははは!」
「率いてるのは柴田殿であろう!」
「あぁそうじゃ!」
「指揮権は貰い受ける!利家!回り込め!」
「承知!」
「光秀!成政と共にその持ち場を突破せよ!」
「「おう!」」
再び信長軍が押し始める
そしてやっと突破した
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