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響の手がさらりとリルの肌を撫でる。
リルはピクンと身体を揺らした。
「お前、本当になにも解ってねーの?」
今まで以上に顔が近付いてくる。
リルは真っ赤になって全身を強張らせた。
「な、な、な、なにを?」
小さな小さな声。
緊張に握りしめた手が汗ばむ。
響の舌がペロリとリルの唇を舐めた。
「こういうの、とか」
揶揄(からか)うように響が眸を細める。
とたんにリルは首まで真っ赤になり、両手で唇を覆い隠した。
うあ―――!
響くんの舌!! 舌がぁ―――!!!
舐められちゃったよ、どうしよう。
『こういうの』ってもしかして、
キスとか?
されちゃったりとか?
ダメ、ダメ、そんなの!
嬉しすぎるうぅぅぅ―――!!!!
「こういうことされたら気持ち悪いだろ。解ったら……」
じっと見下ろしてくる響の眸に、リルはぶんぶんと頭を振った。
「気持ち悪くない。全然っ」
触れられると嬉しいし、見詰められてるだけで夢みたいなんです。
リルは唇を覆う手を外し、その手をそろりと伸ばした。
「だって響くんだもん」
触れたらダメかな。怒られちゃうかな。
そうして遠慮がちに伸ばされようとした手は、響の手に掴まれた。
「あー。ったく、もう。ちょっとは痛い目みなきゃ解んねーのかよ」
荒っぽい口調とは裏腹に、響の目許は赤くて、照れているようにも見える。
掴まれた両手がラグマットの床に押さえつけられた。
唇が重なってくる。
「ん、ん、ん……」
呼吸ができなくて、リルはクラクラと眩暈を覚えた。
角度を変え、何度も口吻けられる。
僅かに唇が離れた隙に、リルははふはふと慣れない息をついた。
そんなリルの唇を割って、今度は舌が挿し入れられる。
ぬるりと口腔を撫でられ自身の舌を絡めとられて、リルの背にゾクンとえもいわれぬ痺れが疾った。
これが快感だということをリルは知らない。
堪らなく心地よくて。
与えられる口吻けに、ただただ夢中になる。
心地好さに酔うリルに、衝撃がもたらされたのはそのすぐ後だ。
響の膝がリルの股間を擦りあげた。
「ヤッ……、なに?……」
「感じてんだろ?」
ほらというように擦られると、布越しにもリルの半身が形を変えていくのが解る。
そろりと響の手が這わされた。
ジーンズの前がくつろげられ、張り詰めた半身を直に握りこまれる。
「ヤダ! ……なに? なんで?」
「すっげー、濡れてきた」
やんわりと弄られて、くちゅくちゅと湿った音が部屋を満たしていく。
「こうやって俺の写真使ってたんじゃねーの?」
「違ッ……、……しないよ、僕…………あんんっ」
意地悪な問いかけにリルは泣き声をあげる。
指先で先端をなぞられ、息も切れ切れになった。
腰が勝手に揺らいで止まらなくなる。
「あ……あ……っ……、だめぇ……僕……も……ぅ……」
「限界か? いいぜ、イっても」
耳許に囁かれる。
全身が震えて、リルは響の手の中に欲望を弾けさせていた。
リルはピクンと身体を揺らした。
「お前、本当になにも解ってねーの?」
今まで以上に顔が近付いてくる。
リルは真っ赤になって全身を強張らせた。
「な、な、な、なにを?」
小さな小さな声。
緊張に握りしめた手が汗ばむ。
響の舌がペロリとリルの唇を舐めた。
「こういうの、とか」
揶揄(からか)うように響が眸を細める。
とたんにリルは首まで真っ赤になり、両手で唇を覆い隠した。
うあ―――!
響くんの舌!! 舌がぁ―――!!!
舐められちゃったよ、どうしよう。
『こういうの』ってもしかして、
キスとか?
されちゃったりとか?
ダメ、ダメ、そんなの!
嬉しすぎるうぅぅぅ―――!!!!
「こういうことされたら気持ち悪いだろ。解ったら……」
じっと見下ろしてくる響の眸に、リルはぶんぶんと頭を振った。
「気持ち悪くない。全然っ」
触れられると嬉しいし、見詰められてるだけで夢みたいなんです。
リルは唇を覆う手を外し、その手をそろりと伸ばした。
「だって響くんだもん」
触れたらダメかな。怒られちゃうかな。
そうして遠慮がちに伸ばされようとした手は、響の手に掴まれた。
「あー。ったく、もう。ちょっとは痛い目みなきゃ解んねーのかよ」
荒っぽい口調とは裏腹に、響の目許は赤くて、照れているようにも見える。
掴まれた両手がラグマットの床に押さえつけられた。
唇が重なってくる。
「ん、ん、ん……」
呼吸ができなくて、リルはクラクラと眩暈を覚えた。
角度を変え、何度も口吻けられる。
僅かに唇が離れた隙に、リルははふはふと慣れない息をついた。
そんなリルの唇を割って、今度は舌が挿し入れられる。
ぬるりと口腔を撫でられ自身の舌を絡めとられて、リルの背にゾクンとえもいわれぬ痺れが疾った。
これが快感だということをリルは知らない。
堪らなく心地よくて。
与えられる口吻けに、ただただ夢中になる。
心地好さに酔うリルに、衝撃がもたらされたのはそのすぐ後だ。
響の膝がリルの股間を擦りあげた。
「ヤッ……、なに?……」
「感じてんだろ?」
ほらというように擦られると、布越しにもリルの半身が形を変えていくのが解る。
そろりと響の手が這わされた。
ジーンズの前がくつろげられ、張り詰めた半身を直に握りこまれる。
「ヤダ! ……なに? なんで?」
「すっげー、濡れてきた」
やんわりと弄られて、くちゅくちゅと湿った音が部屋を満たしていく。
「こうやって俺の写真使ってたんじゃねーの?」
「違ッ……、……しないよ、僕…………あんんっ」
意地悪な問いかけにリルは泣き声をあげる。
指先で先端をなぞられ、息も切れ切れになった。
腰が勝手に揺らいで止まらなくなる。
「あ……あ……っ……、だめぇ……僕……も……ぅ……」
「限界か? いいぜ、イっても」
耳許に囁かれる。
全身が震えて、リルは響の手の中に欲望を弾けさせていた。
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