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記憶を求めて Part2
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ショッピングモールの中をとりあえず回る。映画はほとんど見たことがないため、母と透とよく行ったゲームセンターがある5階に向かう。
大音量で音楽が鳴り響き、子どもたちの笑いとそんな子どもを見て親も笑う。もちろんそんな楽しい雰囲気ばかりではなく、その中には、ゲームがうまくできなくて泣きそうになっている子もいる。それで、何度も挑戦している様を見ると、昔の私を見ているように思う。あまりゲームは得意ではなく、ここでは車を運転したり、ボールをリングに入れたりするゲームをすることが多かった。
「いっちゃん、何かするか?」
「そう言う透が何かしたいんじゃないの?ゲームが得意だったよね。」
「バレたか。お願い!」
「分かった。」
潔く両手を合わせてお願いする透に私は頷く。話を振ってきた時点で彼に1回だけはゲームをさせてあげるつもりだった。彼はゲームが上手であり、よく寝ないでゲームをして姉に怒られそうになったところを成績維持を示して回避した強者である。
大学生で1人暮らしになったために、ゲームを持って来なかったのでゲームをしていないはずだ。ゲーム好きな彼にとって辛いのだろう。
それから、透が選んだのは有名な音楽ゲームであり、子どもから大人まで遊べることで複数プレーが可能なので親子でプレーが可能なので、こういう場所で人気がある。
「いっちゃんもハードモードな。」
「え!?無理だよ。」
透に無理矢理持たされたコントローラーでプレーした。ちなみに、ハードモードはノーマルモードより当たり前だけど難しい。そして、私はゲームが得意ではないため、当然のことながらクリアに至らない。
「だから、言ったよね!」
「楽しいからいいんだよ。楽しかっただろう?いっちゃん。」
「透。」
彼なりに私を気遣ってくれたのだ。それなら、気楽に楽しめるノーマルでも良かったと思うのだけど、結果的に楽しんでいたので、まぁいいか、と思う。
結局、ショッピングモールでも何も気になることはなく、他の場所に思い入れがある場所だと思える場所がなく途方に暮れる。
「ねえ、いっちゃん。」
ガンッ
透が声をかけて来たので、顔をあげた瞬間何かが固いものにぶつかった音がする。驚きで視線だけを動かすと、そこには自転車が電柱にぶつかって倒れている。慌てて助け起こすと、自転車に乗っていたおじいさんは感謝しながらゆっくり起き上がる。ショッピングモールの中から従業員が出てきたので、事情を話した後はその従業員に任せる。
その光景を遠目でみた時に走馬灯のように頭の中で記憶が駆け巡る。
小さい私が男の子と暗い中で話をしていた。明かりが指したと思えば、ショッピングモールの従業員の格好をしたおばさんが私とその子を抱えて強く抱きしめた。彼女は鼻をすすり顔を上げないが声は泣いていた。
そして、明るい中で見た小さい男の子を見てすぐに分かった。
最近会った強烈な印象の整った顔立ちを忘れるわけがなかった。
「煌君と会っていたんだ。」
私は頭を整理するように呟いた。その隣で透が心配そうに私を見て何かを払拭するように頭を振っていたことに気づかない。
大音量で音楽が鳴り響き、子どもたちの笑いとそんな子どもを見て親も笑う。もちろんそんな楽しい雰囲気ばかりではなく、その中には、ゲームがうまくできなくて泣きそうになっている子もいる。それで、何度も挑戦している様を見ると、昔の私を見ているように思う。あまりゲームは得意ではなく、ここでは車を運転したり、ボールをリングに入れたりするゲームをすることが多かった。
「いっちゃん、何かするか?」
「そう言う透が何かしたいんじゃないの?ゲームが得意だったよね。」
「バレたか。お願い!」
「分かった。」
潔く両手を合わせてお願いする透に私は頷く。話を振ってきた時点で彼に1回だけはゲームをさせてあげるつもりだった。彼はゲームが上手であり、よく寝ないでゲームをして姉に怒られそうになったところを成績維持を示して回避した強者である。
大学生で1人暮らしになったために、ゲームを持って来なかったのでゲームをしていないはずだ。ゲーム好きな彼にとって辛いのだろう。
それから、透が選んだのは有名な音楽ゲームであり、子どもから大人まで遊べることで複数プレーが可能なので親子でプレーが可能なので、こういう場所で人気がある。
「いっちゃんもハードモードな。」
「え!?無理だよ。」
透に無理矢理持たされたコントローラーでプレーした。ちなみに、ハードモードはノーマルモードより当たり前だけど難しい。そして、私はゲームが得意ではないため、当然のことながらクリアに至らない。
「だから、言ったよね!」
「楽しいからいいんだよ。楽しかっただろう?いっちゃん。」
「透。」
彼なりに私を気遣ってくれたのだ。それなら、気楽に楽しめるノーマルでも良かったと思うのだけど、結果的に楽しんでいたので、まぁいいか、と思う。
結局、ショッピングモールでも何も気になることはなく、他の場所に思い入れがある場所だと思える場所がなく途方に暮れる。
「ねえ、いっちゃん。」
ガンッ
透が声をかけて来たので、顔をあげた瞬間何かが固いものにぶつかった音がする。驚きで視線だけを動かすと、そこには自転車が電柱にぶつかって倒れている。慌てて助け起こすと、自転車に乗っていたおじいさんは感謝しながらゆっくり起き上がる。ショッピングモールの中から従業員が出てきたので、事情を話した後はその従業員に任せる。
その光景を遠目でみた時に走馬灯のように頭の中で記憶が駆け巡る。
小さい私が男の子と暗い中で話をしていた。明かりが指したと思えば、ショッピングモールの従業員の格好をしたおばさんが私とその子を抱えて強く抱きしめた。彼女は鼻をすすり顔を上げないが声は泣いていた。
そして、明るい中で見た小さい男の子を見てすぐに分かった。
最近会った強烈な印象の整った顔立ちを忘れるわけがなかった。
「煌君と会っていたんだ。」
私は頭を整理するように呟いた。その隣で透が心配そうに私を見て何かを払拭するように頭を振っていたことに気づかない。
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