家から追い出されました!?

ハル

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静かではない出国、さようなら

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 とうとう、日本を離れる時がやって来た。
 不安がないと言えば嘘になるけれど、スイスはドイツ語もそれなりに通じるらしく、私のドイツ語を確認したジークとリオウには問題ないレベルだと太鼓判を押されて少しだけ気は楽だった。
 向こうのこととか、街に出たら道に迷いそう、とか不安は多々あるけれど、ジークは、

「大丈夫、向こうでは僕がずっと君の傍にいるからそういう心配しなくていいよ。」

 なんて、冗談みたいなことおを言っていた。
 正直、彼ならやりかねないので、その時は即座に断っておいた。

 朝食はいつもより少しだけ大目に準備されていたので首を傾げていると、静江たちが多めに準備してしまっただけらしい。

「つい作り過ぎてしまいました。ごめんなさい。」

 静江は謝っていたが、彼女の目は赤くなっていたので泣いていたようだった。
 こんな風に思ってくれることが今の私は嬉しくてたまらなかった。

「ありがとうございます。静江さん。今日の朝食は一段と美味しいです。」

 だからそれを素直に言葉で伝えていた。

「そうだね。今日は格段と美味しい。」
「そうですか。それは良かったです。しかし、無理はしないでください。」

 彼女は嬉しそうに笑みを浮かべていた。
 リオウは珍しく寝坊だったのかそれから少し遅れてダイニングにやって来た。もちろん、いつもと同じスーツ姿だろうと思っていたのだが、なんと、普通に私服を着ていて驚いた。

「おはようございます。おや?なぜそんなに驚いているのですか?郁美さん。」
「おはようございます。すみません、いつもリオウさんはスーツだったので、新鮮で驚いてしまいました。」
「まあ、ここに滞在していたのは仕事でしたからね。今日はオフなので私服にしました。静江、この私服持って行きます。」
「分かりました。ですが、あまり持ち帰ってしまいますと、そのうち、置き私服が無くなってしまいますよ。」
「はい、今度は自分で持ってきます。」
「そうなさってください。」

 リオウは用件は終わったようで朝食を食べ始めたのだが、量の多さに気付いていないのか何も言わなかった。

「リオウさんは向こうに着いたら自分の家に帰られるんですか?」

 そういえば、と彼を見てずっと考えていたことがふと思い浮かび尋ねた。
 すると、彼は頷いた。

「ええ、向こうはすでにクリスマス休暇ですからね。少し遅くなりましたが、帰りますよ。2か月お休みです。ただ、家で仕事はしますよ。インターネットでいつでもできますから、この時だけは電子ファイルを使います。」
「なるほど、そうなんですね。」

 どうやら、紙のみかと思いきや使い分けをしているようで感心した。彼らの重きは全て効率に置いているようだ。

「ちなみに、彼の実家は僕の実家の敷地内にあるから。」
「は?」

 リオウの横、私の向かいに座っていたジークからの補足に私は目が点になった。
 
 家が敷地に2つあるってこと?それも、家族みたいだろうけれど、血のつながっていないのに?
 いや、別に否定はしないのだが、人それぞれ考え方が違うから、本人が納得していればいいのだけれど。
 それってまるで囲い込み?洗脳?のような気がする。

 わけが分からず困惑していると、フフッと笑いが聞こえた。

「そんなに困惑しなくていいよ、まあ、リオウの祖父を気に入った僕の祖父が結婚と同時に建てたんだ。ただ、そこは僕の実家の敷地内だったけれど。買い取りも勧めたけれど、リオウの祖父は義理堅い人だったからか、それを拒否して血筋が僕の家の力になるといって僕らのために働いてくれているんだよ。それで恩返しをしたいってさ。」
「そうなんですね。それじゃあ、もし、気に入らなかったら、追い出されるんじゃないんですか?」
「どうだろう。この先は分からないけれど、今のところその可能性は低いと思う。」
「そうなんですね。」

 良い話っていえば、良い話だけど、血縁の子孫にとっては迷惑な話な気がする。
 リオウを見ても不満はないみたいだけど、刷り込みというかそれしか道がない状態ってどうなんだろう。

「リオウさんはその状況はどう思っているんですか?」
「そうですね。そう訊かれたことはなかったので答えは出てきませんが、仕えた相手が幸運にも退屈しない相手だったので、不満はありません。」
「それって、いつも文句は言っているけど、僕のことを主として認めてくれているってこと?」
「そうですね。」
「そうなんだ。へーそうなんだ。」
「なんですか?」
「いや、てっきり、君は父のことを好いていたし、自分の父に憧れもあったみたいだったから、その2人の命令で来たんだと思っていたよ。」
「最初はそうでしたが。」
「酷いな。」

 なんて軽口を言い合っていた。本当に仲が良い。
 リオウは嫌々来たみたいだけど、仕えているうちにジークを主人として見ていったそうだ。
 彼は気恥ずかしそうに話してくれた。
 まるで、青春漫画のようだったが、その当時彼は22歳ぐらいなので、そう呼ぶには遅いかもしれないけれど。
 
 私は青春の”せ”の字もなかったので分からないが、彼にとってとても輝いていた時代はその時だったようだ。
 日本滞在最後は彼のそんな話を聞いて終わりそうだ。
 相手のそういう時の話を聞くと、今まで遠く感じていたのに、近くなった気がするものだった。
 実際、今まで全くつかめなかったリオウの人物像が少しばかり分かった気がした。

 車に荷物を入れて、といっても、3人ともほとんど荷物はなかった。キャリーケースなんて持ち歩くこともなく車の荷台ではなく、座る席の足元に私の着換えが入ったカバンと漫画が置かれているだけだ。他2人に至っては、ちょっとそこまで買い物に、みたいな身軽な格好だった。彼らの所持品はスマホのみで鞄らしきものもなかった。

 そういえば、以前デパートに行った際も彼は鞄は持っていなかったな。

 私は思い当たる節があった。彼らは携帯のクレジット機能があるため、それで仕事用とプライベート用の2機種所持しており、使い分けているらしい。
 金持ちって感じだ。いや、彼らは実際にはそういう部類なのだろう。
 私は平凡だからカードを持ったことはないし、今回の渡航で私の口座はスイス銀行、ジークが使用している銀行の口座開設した場所に移した。その方が便利だからと言われて流されてしまった。

「さて、じゃあ、行きますか。」

 考えている間に行く準備が整っていた。
 ジークの言葉で我に返り、紘一と静江の方を向いた。
 2人には本当にお世話になった。

「紘一さん、静江さん、お世話になりました。お2人には本当に良くして頂いて感謝しかありません。本当にありがとうございました。」
「良いんですよ。こちらこそ楽しい時間を過ごさせていただきました。」
「そうですよ。また来てください。いつでもお待ちしていますからね。」

 彼らは最後まで温かい言葉をかけてくれた。
 彼らに見送られながら車は前に進んで行き、私は後ろを振り返ったところで今までお世話になっていた家を見て、まだ大きい、と感じつつも、そこに郷愁が伴っていることに気付いた。

「どうしたの?」
「いいえ、何でもありません。ただ、さびしいな、と思っただけです。」
「そっか。」

 彼は嬉しそうだった。そして、そっと私の頭を撫でてくれた。

 それから空港で手続きを終えてからラウンジまでは予定通りだった。
 しかし、ここからがひと騒動起こってしまった。

 搭乗口から飛行機に乗り込もうと搭乗口に移動しようとした際、その移動の時に警備員と何やら口論をしている女子がおり、周囲には数名の同じ制服を着た学生が集まっており、教師は顔面蒼白だった。
 なにごとかと思えば、エコノミークラスの乗客がファーストクラスのラウンジの方に入って来たらしい。それで、入り口でチェックしていた警備員が注意したのだが、彼女は無理やり入ろうとしたようだった。

「あ、ほら、あの人は私の知り合いよ!!」

 素知らぬふりをして移動していたのに、そんな聞き覚えのある声に私はビクッと体が反応した。リオウは笑みのまま、ジークも何も気づかない振りを貫き通していたので、私もそれに倣った。
 ちなみに、ジークにエスコートされているのも変わらない。
 彼はどこへ出かけるにもこういう格好でないと駄目らしい。

 外国育ちだから?レディファースト的な?
 いや、知っている言葉を言ってみただけだけど。私にはよく分からない。

 しかし、警備員には効果的だったようで怯んだすきに彼女、私の悪縁であり元親の実子、はその壁を越えてジークと私の前に走って来ようとしたが、それを許すほど彼のボディーガードは優しくなかったらしい。
 すぐに捕まった彼女は何かしら喚いて、
 
 ジーク、ジーク!

 と、まるで恋人のように悲痛な叫びをあげていたが、彼と彼女は数回顔を合わせていただけに過ぎないのだ。
 周囲は驚いてわらわらと集まって来たのだが、私たちを見るとファーストクラスにいるほどの人はすぐに気づいてクスクスと笑っていた。
 あの高級ホテルに来ていただろう人も数名いたらしく、無理やり引きずられて行く彼女を気にも留めずに私たちに話しかけていた。

「大変ですな。ああいう勘違いを起こす女性もいるから気を付けた方がよろしいですよ。ジークさん。」
「ええ、気を付けます。僕には世界で最も愛する婚約者もおりますし、彼女が不安に思う存在など排除してもいいぐらいです。」
「そうした方がよろしいでしょう。」

 ハハハッ
 なんて笑い合っていた。
 しかし、会話の内容は物騒極まりない。

 彼らの目は私に注がれていた。
 あの報道以外、全く姿を見せなかっただろうか。
 感心するように見られていた。

「これは大変美しい女性ですね。」
「ええ、そうでしょう。しかし、本当にきれいなのは内面ですよ。」
「そうでしょうね。熱さでこちらがやけどしそうです。」

 なんて比喩まで用いて恥ずかしいセリフが満載だった。
 彼女はまだあきらめていないのか、いやに、男2人相手に踏ん張っていた。

「相手にしなくていい、ハエと一緒だからね。」
「そうですけど、周囲の人にご迷惑ではありませんか?」
「その対処もここで働く彼らの役目だよ。」
「そうでしょうか。」

 彼の言葉にいまいち納得できずにいると、

「その女は私からジークを奪ったのよ!」

 なんて声が響いた。
 追い詰められた彼女が言った言葉に一同騒然だ。
 そして、その中で冷え切った空気を醸し出したのはジークであり、後ろにいるリオウを見れば笑っているのに、今にも相手の命を奪いそうなほどに恐ろしい目をしていた。その目は確実に怒りの炎が浮かんでいた。

 怖い!
 ちょっとあなたせっかく良い雰囲気で日本を出国できると思っていたのに、なんてことをしてくれているの!?
 この後、付き添う私が大変なんだけど!!お願いだから空気読んで。そんなに目を輝かせないで。

 彼女は何を勘違いしてくれたのか、彼女に向かって私を伴って歩いていくジークをうっとりと見つめていた。
 この後のことが全く想像できずに私は生唾をゴクリと飲み込んだ。
 男性2人に両腕を掴まれた彼女の前まで来たジークは笑っていた。

 不気味だ

 きっと、この場にいる人は思っただろう。

「君、誰だい?僕は君に会ったことはないと、、ああ、そういえば、ホテルのビュッフェで騒いでいたから郁美が気を利かせて席を譲った人か。思い出した。あの、まるで3歳児のように我が儘を言っていたね。そんな君と僕がどんな関係って今言ったのかな?」

 彼はわざとらしく忘れた振りから思い出したことをペラペラと話した。
 かの有名な英知学園の制服を着た生徒がそんなレベルだと公表しているものだ。ここは空港であり、どんな人がいるかも分からない。
 彼女は言われた言葉を理解したのか口を魚のようにパクパクとさせており、周囲からクスクスと笑い声が聞こえて俯いていた。

 ここで大人しく引いて!!

 私はもう願掛けように内心手を合わせていた。
 しかし、彼女は私が思っている図太いらしい。

 顔を上げて笑みを浮かべた彼女は

「それは勘違いですよ。私がそんなことをするわけないじゃないですか。ジークは多忙だから間違えて覚えてしまっているのよ。」

 おいおい、まだ続くの?この茶番。

 またもや一致していただろう。
 まるで三流劇を見せられている気分にまでなって来た。
 横では悪魔のように笑い、予想通りという顔をしていた。

「え?そうかい。じゃあ、他の人に聞いても良いかな。ほら、ここにはあのホテルのビュッフェ会場に居合わせた人が数名いるんだよ。彼らも同じく君だと証明したら、それは君だってことだよ。君の言い分と僕の記憶、どちらが正しいか確認にしよう。」
「え!?」

 彼女は驚いていた。

 いや、そこで驚くのはどうなのだろうか?
 現状把握できていないのかな。いま、衆目に晒されているって。

 そんな彼女を置いてジークは1人の若い青年を呼んだ。彼はハーフらしい顔つきをしていたが謙虚さがあり日本人にも見えていた。彼はペコリとジークに頭を下げると、スマホを見せてきた。
 そこには、あのホテルでのシーンが動画として取られていた。

「いや、良いお嬢さんが騒いでいるから面白いなって思って撮ってしまったんですよ。すみません。」

 なんて軽く謝っていた。
 
 それって盗撮なのでは?

 一瞬に不安になったが周囲はそれより動画の内容に目を点にしていた。
 変人の友人らしい人が出てきたことに私の方は安堵していた。

「じゃあ、これが証拠ということで。君と僕は1回しか会っていないし、この時で2回目で、その時は婚約者連れだよ、それで、君と僕はどういう関係だって?」

 その動画には会話までしっかり入っていたのだ。音量大きめに流していて周囲には十分聞こえていただろう。
 引率だろう教師はすでに倒れそうになっており、他生徒はドン引き、ファーストクラスの方は誰もが大笑いというカオスな状況だった。

 これ、どうやって収集つけるの?

 私は悩んでしまったが、すでにへたり込んでいる女子を警備員が引き取ったことであっさりと騒動は落ち着いたのだが、まだ笑いが収まりそうになかった。

 今後彼女はこのことを一生抱えて生きていくのだろう。

 同情したものの、彼女のために行動はしなかった。
 こうして、ようやく落ち着いて私は日本を無事に出国することができた。

 飛行機が雲の上に出た空は青く澄んでいて、それを祝福してくれているようだった。
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