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第3話 首相官邸
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同日PM3:00 首相官邸の会議室
「先刻に|《WPDCO》《世界惑星防衛調整局 》で極秘会議をしました、そして一難去ってまた一難……緊急事態につき、また私の独断で召集させて頂きました」
「薬師寺総理、此方に移動中に秘書から話は聞かせて頂いたが理解できない、能力者?化け物?何ですかそれは……」
1人の議員が発言し、取り乱したりと不満や理解不能な事だと話すと次々と他の大臣や議員も騒ぎ始めた。
「隕石は処理したのに何故世界惑星防衛調整局が出てくるのだ?」 「まさか、核爆発で破壊したのがマズかったのか?」
「御静粛にお願いします、今から先日の隕石についての研究員の方々がご説明して下さります」
「何故終わった話を……」
「黙れ!!説明しただろうが!この鳥頭が、この日本が天下を取るか滅ぶかが決まるかのその際にいるのだぞ!話を聞いてから質問や文句を言え!」
普段は丁寧誠実、現在の支持率脅威の87%と好印象な首相の剣幕に押されて、会議室にいるほぼ全員のどよめくが次第に静まり下っ端の研究員が口を開く。
「皆様、隕石の対応本当にお疲れ様でした、ですがこれで終わりではありませんでした。隕石に探査機を各国が合同で送っても勢いが激しく着陸出来ず探査できずに隕石を破壊してしまいました、それが原因でまた各国で我が国でも異変がおきました」
他の研究員が石や石粉のような物を持ってきた。
「これは地上に燃え尽きず落ちた隕石です、これを調べたところほぼ金属なのに生きていました、放射線を餌に生きる独立したミトコンドリアの様な生物で地球に類似する生物はほぼ存在しません、未だに不明な事が多いで......」
響め慌てふためく会議室
「エイリアンという事なのか!?」 「まさか私達に寄生して死に至らしめるのか?」 「もう僕たちは吸引してしまったのではないのか?!?」
この中で1人冷静な中年の男がいた、名は本國文記能力者である。自分が何者なのか知りたいので話を戻したい彼は口を開いた。
「最初に総理も黙って最後まで聞けと仰られただろうが、私達に召集し報告する余裕があるという事は即死に至らしめる物では無いとわかるだろう、狼狽えるのは全て聞いた後でも出来る……研究員さん続きをお願い致します......」
本國の言葉に皆冷静さを取り戻す。
「取り乱し過ぎました、申し訳ありません」 「わざわざ説明にお越しなさったのに面目ない……」
また部屋が静かになり説明が再開される。
「いえ、お気になさらず、正直世界中でパニックですから。現状わかる事を更にお伝えします。この生命体は生物に突然変異を齎す物と分かりました、地球の生物の大半がミトコンドリアを取り入れ共存したように、この生物は細胞に入り込み生物が新たなるステージに上がる物です。ただ取り込み成功条件は現在不明で人工で取り込むのは現状では不可能です。自然に適合した人間がいるのは確認済みです、人以外でも確認できています。そしてそれらは超常現象を起こす事など普通の生物とは違う力を確実に手にしています。突然変異ですが何故か宿主に有利に変化する様です、一刻も早く人工的に取り込む事を出来る様にする、もしくは殲滅するかしなければ成功した国が全世界に攻め込む可能性が高いです、北の独裁国家ですら隕石が落ちる寸前まで組んでいたのに、この要素が出てから皆疑心暗鬼で嫌になりますね。人工的に全人類の進化が完全不可能となった場合は、能力者を洗脳や脅迫、生殺与奪の権を握り利用もしくは先ほど述べた様に排除などのアクションを迅速に行う必要があるでしょう、WPDCOでの会議により隠蔽は不可としこの事を公表することにいたしました。その為、分かりやすい様に私たち無能力者を《アーキゾア》という古い動物という意味から引用し、《アーキアン》と呼び、進化した人類は《ミューテェイト》人以外の能力者を《ミュータント》と呼ぶ事に決まりました、それで以上です。研究に戻らせて頂きます」
そう言うと研究員達が走って会議室から出て行った。
「という事でございますので、よろしくお願い申し上げます。この後すぐに緊急記者会見を始めます」
「この千載一遇の機会を逃す事は国家滅亡に直結しかねません、多少事を荒立ててもしょうがないでしょう。それにこの中にも隠れミューテェイトがいる可能性もありますしね。他国に先を越されたときの為に憲法を変え軍拡し、反対意見があっても核を配備することも辞さない強行姿勢で臨みたいと思います。これに集会を終了します、お疲れ様でした」
一同は解散し、首相は同日21時に緊急会見を始めた。
会見内容は隕石により変化した生物の事はもちろん、身体に異変を感じたら病院の緊急設置テントで検査を実施する事など内容だった。
「先刻に|《WPDCO》《世界惑星防衛調整局 》で極秘会議をしました、そして一難去ってまた一難……緊急事態につき、また私の独断で召集させて頂きました」
「薬師寺総理、此方に移動中に秘書から話は聞かせて頂いたが理解できない、能力者?化け物?何ですかそれは……」
1人の議員が発言し、取り乱したりと不満や理解不能な事だと話すと次々と他の大臣や議員も騒ぎ始めた。
「隕石は処理したのに何故世界惑星防衛調整局が出てくるのだ?」 「まさか、核爆発で破壊したのがマズかったのか?」
「御静粛にお願いします、今から先日の隕石についての研究員の方々がご説明して下さります」
「何故終わった話を……」
「黙れ!!説明しただろうが!この鳥頭が、この日本が天下を取るか滅ぶかが決まるかのその際にいるのだぞ!話を聞いてから質問や文句を言え!」
普段は丁寧誠実、現在の支持率脅威の87%と好印象な首相の剣幕に押されて、会議室にいるほぼ全員のどよめくが次第に静まり下っ端の研究員が口を開く。
「皆様、隕石の対応本当にお疲れ様でした、ですがこれで終わりではありませんでした。隕石に探査機を各国が合同で送っても勢いが激しく着陸出来ず探査できずに隕石を破壊してしまいました、それが原因でまた各国で我が国でも異変がおきました」
他の研究員が石や石粉のような物を持ってきた。
「これは地上に燃え尽きず落ちた隕石です、これを調べたところほぼ金属なのに生きていました、放射線を餌に生きる独立したミトコンドリアの様な生物で地球に類似する生物はほぼ存在しません、未だに不明な事が多いで......」
響め慌てふためく会議室
「エイリアンという事なのか!?」 「まさか私達に寄生して死に至らしめるのか?」 「もう僕たちは吸引してしまったのではないのか?!?」
この中で1人冷静な中年の男がいた、名は本國文記能力者である。自分が何者なのか知りたいので話を戻したい彼は口を開いた。
「最初に総理も黙って最後まで聞けと仰られただろうが、私達に召集し報告する余裕があるという事は即死に至らしめる物では無いとわかるだろう、狼狽えるのは全て聞いた後でも出来る……研究員さん続きをお願い致します......」
本國の言葉に皆冷静さを取り戻す。
「取り乱し過ぎました、申し訳ありません」 「わざわざ説明にお越しなさったのに面目ない……」
また部屋が静かになり説明が再開される。
「いえ、お気になさらず、正直世界中でパニックですから。現状わかる事を更にお伝えします。この生命体は生物に突然変異を齎す物と分かりました、地球の生物の大半がミトコンドリアを取り入れ共存したように、この生物は細胞に入り込み生物が新たなるステージに上がる物です。ただ取り込み成功条件は現在不明で人工で取り込むのは現状では不可能です。自然に適合した人間がいるのは確認済みです、人以外でも確認できています。そしてそれらは超常現象を起こす事など普通の生物とは違う力を確実に手にしています。突然変異ですが何故か宿主に有利に変化する様です、一刻も早く人工的に取り込む事を出来る様にする、もしくは殲滅するかしなければ成功した国が全世界に攻め込む可能性が高いです、北の独裁国家ですら隕石が落ちる寸前まで組んでいたのに、この要素が出てから皆疑心暗鬼で嫌になりますね。人工的に全人類の進化が完全不可能となった場合は、能力者を洗脳や脅迫、生殺与奪の権を握り利用もしくは先ほど述べた様に排除などのアクションを迅速に行う必要があるでしょう、WPDCOでの会議により隠蔽は不可としこの事を公表することにいたしました。その為、分かりやすい様に私たち無能力者を《アーキゾア》という古い動物という意味から引用し、《アーキアン》と呼び、進化した人類は《ミューテェイト》人以外の能力者を《ミュータント》と呼ぶ事に決まりました、それで以上です。研究に戻らせて頂きます」
そう言うと研究員達が走って会議室から出て行った。
「という事でございますので、よろしくお願い申し上げます。この後すぐに緊急記者会見を始めます」
「この千載一遇の機会を逃す事は国家滅亡に直結しかねません、多少事を荒立ててもしょうがないでしょう。それにこの中にも隠れミューテェイトがいる可能性もありますしね。他国に先を越されたときの為に憲法を変え軍拡し、反対意見があっても核を配備することも辞さない強行姿勢で臨みたいと思います。これに集会を終了します、お疲れ様でした」
一同は解散し、首相は同日21時に緊急会見を始めた。
会見内容は隕石により変化した生物の事はもちろん、身体に異変を感じたら病院の緊急設置テントで検査を実施する事など内容だった。
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