過去あり無自覚美少年が幸せになるまで

said:生徒会

翠が転入する前日

「「ねーねー、かいちょー。なんか面白いことないー？」」

双子の庶務、奏と楓が会長である龍の周りをぐるぐる回りながら尋ねた。

「ねーよそんなもん。それより清霞、理事長から預かってきた書類はなんだ？」

「それがですね、明日、転入生が来るらしいんです。」

「は？」
「「えっ‼︎」」

「しかも2人。」

と、呆れた顔をしながら清霞は2人の履歴書を見せた。

「はぁ～。」

「かいちょ～。溜め息してる～。」
「なんで～。転入生2人なんて、」
「「めっちゃ楽しそうじゃん！」」

「ふく….か…ちょ。これ…..る、かわ..って」

書記の伊織が書類を指差しながら言った。

「っっっ！？ほんとですね。ですが、蓮さんの弟と言ったら11年前にー」

「清霞、それはあまり口に出すな。」

「…すみません。失言でした。」

「ね～、もう1人の子は～？」

少し暗い空気の中、会計の遥が龍に聞いた。

「あぁ、もう1人は…理事長の甥？だそうだ。」

そう言って履歴書を読み上げる。

「もう1人の転入生、天宮　空あまみや　そらは、理事長の弟の子供であり、
前の学校では数々の問題を起こしたそうだ。器物損害に傷害事件、気に入らない生徒を取り巻きと自主退学に追いやったり　　　もしてたらしいな。で、これは理事長からだが、天宮空はかなりの面食いで、顔がいいやつは気をつけた方がいいそうだ。
それと、自分より可愛いやつが大嫌い？だそうだ。なかなかやばいやつだな。」

「「え～何その変人、やば～い。」」

「これはかなり面倒ですね。」

「うる…さ、そ。」

「しかも綺麗じゃないじゃん、何このもじゃもじゃ。」

「どう見てもウィッグだろ。なんか王道学園とやらに憧れてるそうだ。」

「で、どうします？」

「「何がー？」」

「迎えですよ。誰が行きますか？」

「俺は明日、風紀に用事がある。」

「「え～やだよ～」」

「お、れも….や..。」

「俺もパースッ。この翠ちゃんには興味あるけど、」

「はぁ、仕方がないですね。では、私が行きますよ。」

「「やった～‼︎」」

「ですが、この翠さんの方も私が行きますからね。正直結構興味があるので」

「え～。まぁしかたないかぁ～。」

「すまない。よろしくな、清霞。」

「あ....が、と、」

そして、次の日へと続く

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思ったより長引いたので、このまま次も描いちゃいます。
新しい登場人物の紹介も次回、書こうと思います。
修正
西園寺龍、如月清霞、京極桐流→3-S
神楽凪、綾小路遥→2-S