ボクに構わないで

睡蓮

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寮へ

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 あぁ、最悪だ。あんな奴のキスされたなんて。しかも初めてだったから微妙にムカつく
 …初めて?いつからボクはそんなことを考えるようになったんだろう

真白は浅川君、入江君、九十九君の案内で寮へ向かった。

「あ、あの、真白君大丈夫?」

入江君が恐る恐る聞いてくる。

 しまった、顔に出てたか。

「大丈夫ですよ。(ニコッ)」

カチンッ

真白が笑った瞬間3人が固まった。

(やばいやばい、可愛すぎる!)
(愛想笑いだとは思うけど、この威力!)

「真白、その…人がたくさんいるときに笑わない方がいいと思う。多分うるさくなるから。」

 うるさくなる?まぁ要はボクの笑った顔がいけなかったってことだよな。気をつけないと。

シーン

「えっと、真白君いつも敬語だよね。」
「僕も思ってた!同い年なんだしタメ口で話さない?」

 そんな細かいこと気にしないでいいのに。なんでもいいけど。

「…分かった。」

 また目をキラキラさせてる。お願いだからそんな目で見ないでよ。

「俺のこと零弥おみって呼んで。俺も真白って呼ぶ。」

 名前で呼んでなんて初めて言われたな。はぁ、ダメだ、平常心。

「分かった。零弥」


「えっ、じゃっじゃあ、俺も!颯汰って!」

「うるさい、分かったから」

やったー‼︎

 何が嬉しいんだろ。…名前を他人から呼ばれるのは久しぶりだな。

「おいおい、なにイチャついてんだよ。」

 あぁ、さっきから視線は感じてたけど…

「うわっびっくりした!」

後ろをみると、赤いメッシュのいかにもチャラそうな男が立っていた

「え~っと、お前が転入生か?ふ~ん、ねえ君、今日俺の部屋きなよ。」

「…なんでですか?」

「みなまで言わないとわかんない?だよ。」

「は?だからなんの誘いですか?」

「えっ、マジ⁉︎」

(((((ピュアかよ)))))

 みんな固まってるし、はぁ、早く寝たい。

「ははっ!この学園にこんな子がいるなんて‼︎」

 やっぱり頭がイカれているだろうか…

「おい、真白。早く行くぞ。」

「?なんで、うむっ」

 また!?

段々と息ができなくなる感覚にデジャヴだな、と思いながら
せめてもの抵抗にと胸を叩くが、やはり全く意味をなさなかった
ただ、会長にされたよりもしつこく、嫌悪感があった
唇を離そうとしてもまた舌を絡められる

「んんっ、ふぁっ!はぁ、はぁ、」

キッ!

「なにすんだよ!」

「ご馳走様、」

ニヤッと笑いながら会長と同じセリフを言ってきた
マジでムカつく!っていうかなんで2人して同じことするんだよ

「っ最悪だ!」

「あっそうだ、これ鍵ねー。じゃ、夜待ってるね」

 誰が行くか!
今日はなんでこんなに嫌なことが次々と…
はぁ、早く寝よ

















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