6 / 35
第一章
白い眩しさ
しおりを挟む
──世界のすべてが、淡い色彩に包まれていた。絵筆の先に滲んだ絵の具が、穂先から水面に溶け消えて、そこに映った色合いにも似た、そんな、淡いだけの情景。夢はいつも、薄ぼらけ。モノクロでもなければ、セピア色でもない、中途半端な、淡い色。それが僕の夢だった。
誰かと話している。誰かと笑っている。二人ぶんの声が、僕の耳にも届くくらい、はっきりと聞こえていた。淡々と、けれど玲瓏として澄み渡る、真夏の暑さをも掻き消してしまうような──風鈴の音にも似たその声が、僕にはとても懐かしく感じられる。だって、それは、僕の初恋の人の声だから。懐かしいのは、当たり前だ。
彼女は、なかなか外へ出ようとしない。僕が誘っても、静かに首を振るだけで、その手触りのよい髪の毛が、弧を描きながら靡いている。白藍にも似た瞳の色は、窓硝子から射し込む陽光に煌めいて、困ったように笑うその顔が、僕にはどこか、これ以上ないほど印象的だった。
◇
昼下がりの陽光に焼けたアスファルトの上を、四人は広がって歩く。僕と白波、圭牙と凪。剥がれかけの白線、或いは揺らめく枝葉の影を踏みながら、頬に伝う汗を、親指の腹で拭いとった。燦燦とやかましい炎陽に一瞥をして、吹き抜ける潮風の名残りが、微かに匂っていく。
「良かったですね、マスター。圭牙と凪がいてくれるから、『初恋の人探し』も上手くいく気がしますっ。それに、この私もいるんです! 絶対に探し出しましょう!」
「うるせぇだけの御託はいい。それより夏月……つったか。お前、探してるやつの特徴とか言ってけ」
「うっ……うるさいってなんですか! 私はマスターに話してるんです。圭牙には何も言ってないですぅー!」
「ほら出た、うるせぇやつ」
間に僕を挟んで、白波と圭牙が軽口を叩く。ほとんど初対面のはずが、彼女はこの輪に上手く馴染んでいた。無邪気で奔放らしい性格だから、他人にも受け入れられるのだろう。ただ、それを今の僕が真似るのは難しい。
けれど、白波は僕のアシスト役。昨日、彼女が言ってくれたことだ。結局、変わらなければいけないのは自分自身で、白波はただ、それを後押しするだけ。なんとか現況を変えたい、そうは思いながらもやはり、圭牙や凪と一緒にいるのは緊張する。少しだけ息が詰まるような、胸のあたりが締め付けられるような、そんな感じだ。
「うぅ……マスター! 私そんなにうるさいですか?」
「あぁ、うるせぇぞ。流石はバーチャル・ヒューマノイドだ。物静かな普通のヒューマノイドとは違うな」
「だーかーらー、圭牙には聞いてませんっ! ねぇマスター、やっぱり私ってうるさいんですか……!?」
「……今日はうるさいね」
「ほらっ! いつもは静かなんですよ、私!」
満面の笑みで彼女は言う。そのポジティブさが少しだけ面白くて、僕は思わず吹き出してしまった。我慢できなかったのか、圭牙と凪も同じように笑っている。取り繕うように咳払いをしても、誤魔化しきれていない。
「えっ? えー……? なんで笑うんですかっ。マスターまで笑ってるじゃないですか。人間って謎ですね……」
コロコロと表情を変える白波が、いちばん人間らしい。圭牙の言った通り、家庭用ヒューマノイドは、感情表出がバーチャル・ヒューマノイドよりも劣っている。けれど、ここ数日の彼女の様子を見ていると、高性能なバーチャル・ヒューマノイドのなかでも、その感情表出のレベル──内蔵されているAIの性能はかなりのものだ。
白波がいると、場が賑わうし、和む。口元を緩ませている二人を見て、僕も、少し嬉しくなった。見上げた夏空は、その色彩を鮮やかに、晴れ晴れと、群青色の一色に染まりきっている。視界の端に、入道雲が見えた。緩やかな坂道を、民家と軽自動車を横目に下っていく。頬を撫でる風は、青青とした土草と潮の匂いがした。
「だいぶ話がズレたけど、夏月の探してる初恋の人って、どういう人なん? なんか覚えとらんの?」
「えっと……いや、綺麗なお姉さん、ってだけ、かな。僕が六歳くらいの時に会った人で……。それだけ」
「綺麗なお姉さん、ねぇ」と凪は呟いた。コンクリート舗装の道路が柔らかいカーブを描いて、ガードレールもそれに沿ったまま、伸び続けている。塗装の掠れた横断歩道を少し向こうに見ながら、左手にある公民館らしき建物を指さして、そのまま彼女は続けた。今や滅多に見ない電話ボックスが、掲示板と一緒に並んでいる。
「あそこの掲示板に貼り紙でもしとく? 『四宮のおじいちゃんのお孫さんが、初恋の人を探してます』ってさ」
「いや、それは……」
「冗談だって、冗談。そんなに嫌な顔しないでよ」
凪は軽快に笑いながら、履いているサンダルを鳴らす。そうして掲示板に貼ってある広告を指さして、「それよりもさ」と言った。白波が興味ありげに身を乗り出す。僕もつられて覗いたところで、圭牙が「これか」と呟いていた。どうやら花火大会の告知をしているらしい。その他にも何枚か、過去に撮った写真が貼られている。
「八月三十一日に花火大会やるんやけど、もし行けるなら一緒に行こうよ。九月からはここらの島、行政の管轄じゃなくなるし、これが最後になると思うからさ。思い出としてね。二人とも、いつまでここにいるん?」
「あっ、ちょうどその日です! 寿命で消滅するのが八月三十一日なので、ギリギリ行けますね、マスターっ!」
心の底から嬉しそうに、白波ははしゃぐ。大きく見開いた目には、群青色の瞳が覗いていた。夏の白い眩しさを遮るように、彼女はそのまま相好を崩す。その屈託のない笑みで僕は、白波は本当に、自分の寿命のことを何も気にしていないんだな──と、そんな一種の感心さえ抱いてしまった。焼けた地面に、彼女の影が踊っている。
「えっ、ちょっ、ちょっと待って……。白波、寿命で消滅って……そんなん初めて聞いたけど、本当なん?」
「はい。私、八月三十一日に、寿命で消滅します。既に、かなりのおっちょこちょいになっちゃいまして……。ドジすることも増えましたし、忘れごとも増えました」
「……大事なところはもっと早く言っとけよ」
「えへへ……。すみません」
「バーチャル・ヒューマノイドというのも、困りものですね」と、彼女は苦笑いを洩らす。凪は「そっか……」と呟いて、一瞬だけ僕に視線をよこした。やや気まずそうにしながら、手櫛で後ろ髪を整えている。圭牙もどう話を続ければいいか分からないらしく、腕を組んで黙っていた。遠くから微かに、蝉の鳴き声が聞こえてくる。
白波はそんな雰囲気など気にもしないように、掲示板をじっと見つめていた。花火大会の告知ポスターを、隅から隅まで読んでいるのだろうか。あまり外出することがなかったらしい彼女にとって、こういうイベントは、心惹かれるものがあるのかもしれない。それなら、少しでも楽しませてやりたいと思うのは、変だろうか。
「……あの」
アスファルトの埃臭さと、微かに匂う潮の香りが、涼やかな風に乗って髪の合間を撫でていく。それに掻き消されがちだった僕の声に、真っ先に反応したのは白波だった。次いで圭牙と凪が、反射的にこちらを向く。
「花火大会、みんなで、行こう。……思い出作りにさ」
「よしっ、決まりやね」
「あぁ。忘れんなよ、おっちょこちょい」
白波は気恥ずかしそうに頷いて、その純白の髪を、人差し指に巻き付けて遊ばせる。昼下がりの眩しさが、群青色の瞳に爛々としていた。ときおり吹く風に影を揺らしながら、彼女はそのまま、目元を綻ばせる。ただ無言で、燦々と照りつけた日射しに映える、あの向日葵にも似た微笑で、白波は僕を見ていた。その、どこか儚げな面持ちを──僕はいつか、見たような気がした。
妙な既視感に苛まれながら、ふと、告知ポスターの周囲に貼ってあった花火大会の写真、その一枚が目に留まる。それは、まだ港が海の底に沈んでいない頃、そこから撮った写真らしい。果てしもなく深い、黒洞洞たる水面に、揺らいだ花火の姿が、鏡のように映されていた。手を伸ばしても掴めない、限りなく本物に近い、偽物。触れたところで、それは所詮、海の表面でしかない。
──あぁ、そうだ。その光景を僕は、確か、見たことがある。小さな頃、祖父母と一緒に、この島で花火を見た。海に沈む、遙か昔の港で、手を繋ぎながら、確かに見上げた。一緒に花火を見たかった初恋の相手は、誘えなかった。その時に見た、透き通るような髪と、瞳の色、それが窓硝子から射す陽光に煌めいて──そう、そうだ。あの困ったような笑い顔も、今の白波に、とてもよく似ている。
「それなら、次にやるべきことは──」
彼女はやにわにそう言うと、流れるような動作で僕の手を取った。それから、側溝の金網をカランと鳴らして、アスファルトに描かれた横断歩道の真ん中に立つ。純白の髪が潮風を乗せて、生ぬるい空気を掻き分けていった。ひときわ強くなった炎陽の日射しが、僕と、彼女のその群青色の瞳を、爛燦と照らす。背後に聳える電柱と、道なりに進むガードレール、的皪とした海面は昊天に二分したようで、水平線から入道雲が昇っていた。
「マスターの、初恋の人を探すこと──ですねっ」
──夏の白い眩しさ。白波はやはり、彼女に似ている。
誰かと話している。誰かと笑っている。二人ぶんの声が、僕の耳にも届くくらい、はっきりと聞こえていた。淡々と、けれど玲瓏として澄み渡る、真夏の暑さをも掻き消してしまうような──風鈴の音にも似たその声が、僕にはとても懐かしく感じられる。だって、それは、僕の初恋の人の声だから。懐かしいのは、当たり前だ。
彼女は、なかなか外へ出ようとしない。僕が誘っても、静かに首を振るだけで、その手触りのよい髪の毛が、弧を描きながら靡いている。白藍にも似た瞳の色は、窓硝子から射し込む陽光に煌めいて、困ったように笑うその顔が、僕にはどこか、これ以上ないほど印象的だった。
◇
昼下がりの陽光に焼けたアスファルトの上を、四人は広がって歩く。僕と白波、圭牙と凪。剥がれかけの白線、或いは揺らめく枝葉の影を踏みながら、頬に伝う汗を、親指の腹で拭いとった。燦燦とやかましい炎陽に一瞥をして、吹き抜ける潮風の名残りが、微かに匂っていく。
「良かったですね、マスター。圭牙と凪がいてくれるから、『初恋の人探し』も上手くいく気がしますっ。それに、この私もいるんです! 絶対に探し出しましょう!」
「うるせぇだけの御託はいい。それより夏月……つったか。お前、探してるやつの特徴とか言ってけ」
「うっ……うるさいってなんですか! 私はマスターに話してるんです。圭牙には何も言ってないですぅー!」
「ほら出た、うるせぇやつ」
間に僕を挟んで、白波と圭牙が軽口を叩く。ほとんど初対面のはずが、彼女はこの輪に上手く馴染んでいた。無邪気で奔放らしい性格だから、他人にも受け入れられるのだろう。ただ、それを今の僕が真似るのは難しい。
けれど、白波は僕のアシスト役。昨日、彼女が言ってくれたことだ。結局、変わらなければいけないのは自分自身で、白波はただ、それを後押しするだけ。なんとか現況を変えたい、そうは思いながらもやはり、圭牙や凪と一緒にいるのは緊張する。少しだけ息が詰まるような、胸のあたりが締め付けられるような、そんな感じだ。
「うぅ……マスター! 私そんなにうるさいですか?」
「あぁ、うるせぇぞ。流石はバーチャル・ヒューマノイドだ。物静かな普通のヒューマノイドとは違うな」
「だーかーらー、圭牙には聞いてませんっ! ねぇマスター、やっぱり私ってうるさいんですか……!?」
「……今日はうるさいね」
「ほらっ! いつもは静かなんですよ、私!」
満面の笑みで彼女は言う。そのポジティブさが少しだけ面白くて、僕は思わず吹き出してしまった。我慢できなかったのか、圭牙と凪も同じように笑っている。取り繕うように咳払いをしても、誤魔化しきれていない。
「えっ? えー……? なんで笑うんですかっ。マスターまで笑ってるじゃないですか。人間って謎ですね……」
コロコロと表情を変える白波が、いちばん人間らしい。圭牙の言った通り、家庭用ヒューマノイドは、感情表出がバーチャル・ヒューマノイドよりも劣っている。けれど、ここ数日の彼女の様子を見ていると、高性能なバーチャル・ヒューマノイドのなかでも、その感情表出のレベル──内蔵されているAIの性能はかなりのものだ。
白波がいると、場が賑わうし、和む。口元を緩ませている二人を見て、僕も、少し嬉しくなった。見上げた夏空は、その色彩を鮮やかに、晴れ晴れと、群青色の一色に染まりきっている。視界の端に、入道雲が見えた。緩やかな坂道を、民家と軽自動車を横目に下っていく。頬を撫でる風は、青青とした土草と潮の匂いがした。
「だいぶ話がズレたけど、夏月の探してる初恋の人って、どういう人なん? なんか覚えとらんの?」
「えっと……いや、綺麗なお姉さん、ってだけ、かな。僕が六歳くらいの時に会った人で……。それだけ」
「綺麗なお姉さん、ねぇ」と凪は呟いた。コンクリート舗装の道路が柔らかいカーブを描いて、ガードレールもそれに沿ったまま、伸び続けている。塗装の掠れた横断歩道を少し向こうに見ながら、左手にある公民館らしき建物を指さして、そのまま彼女は続けた。今や滅多に見ない電話ボックスが、掲示板と一緒に並んでいる。
「あそこの掲示板に貼り紙でもしとく? 『四宮のおじいちゃんのお孫さんが、初恋の人を探してます』ってさ」
「いや、それは……」
「冗談だって、冗談。そんなに嫌な顔しないでよ」
凪は軽快に笑いながら、履いているサンダルを鳴らす。そうして掲示板に貼ってある広告を指さして、「それよりもさ」と言った。白波が興味ありげに身を乗り出す。僕もつられて覗いたところで、圭牙が「これか」と呟いていた。どうやら花火大会の告知をしているらしい。その他にも何枚か、過去に撮った写真が貼られている。
「八月三十一日に花火大会やるんやけど、もし行けるなら一緒に行こうよ。九月からはここらの島、行政の管轄じゃなくなるし、これが最後になると思うからさ。思い出としてね。二人とも、いつまでここにいるん?」
「あっ、ちょうどその日です! 寿命で消滅するのが八月三十一日なので、ギリギリ行けますね、マスターっ!」
心の底から嬉しそうに、白波ははしゃぐ。大きく見開いた目には、群青色の瞳が覗いていた。夏の白い眩しさを遮るように、彼女はそのまま相好を崩す。その屈託のない笑みで僕は、白波は本当に、自分の寿命のことを何も気にしていないんだな──と、そんな一種の感心さえ抱いてしまった。焼けた地面に、彼女の影が踊っている。
「えっ、ちょっ、ちょっと待って……。白波、寿命で消滅って……そんなん初めて聞いたけど、本当なん?」
「はい。私、八月三十一日に、寿命で消滅します。既に、かなりのおっちょこちょいになっちゃいまして……。ドジすることも増えましたし、忘れごとも増えました」
「……大事なところはもっと早く言っとけよ」
「えへへ……。すみません」
「バーチャル・ヒューマノイドというのも、困りものですね」と、彼女は苦笑いを洩らす。凪は「そっか……」と呟いて、一瞬だけ僕に視線をよこした。やや気まずそうにしながら、手櫛で後ろ髪を整えている。圭牙もどう話を続ければいいか分からないらしく、腕を組んで黙っていた。遠くから微かに、蝉の鳴き声が聞こえてくる。
白波はそんな雰囲気など気にもしないように、掲示板をじっと見つめていた。花火大会の告知ポスターを、隅から隅まで読んでいるのだろうか。あまり外出することがなかったらしい彼女にとって、こういうイベントは、心惹かれるものがあるのかもしれない。それなら、少しでも楽しませてやりたいと思うのは、変だろうか。
「……あの」
アスファルトの埃臭さと、微かに匂う潮の香りが、涼やかな風に乗って髪の合間を撫でていく。それに掻き消されがちだった僕の声に、真っ先に反応したのは白波だった。次いで圭牙と凪が、反射的にこちらを向く。
「花火大会、みんなで、行こう。……思い出作りにさ」
「よしっ、決まりやね」
「あぁ。忘れんなよ、おっちょこちょい」
白波は気恥ずかしそうに頷いて、その純白の髪を、人差し指に巻き付けて遊ばせる。昼下がりの眩しさが、群青色の瞳に爛々としていた。ときおり吹く風に影を揺らしながら、彼女はそのまま、目元を綻ばせる。ただ無言で、燦々と照りつけた日射しに映える、あの向日葵にも似た微笑で、白波は僕を見ていた。その、どこか儚げな面持ちを──僕はいつか、見たような気がした。
妙な既視感に苛まれながら、ふと、告知ポスターの周囲に貼ってあった花火大会の写真、その一枚が目に留まる。それは、まだ港が海の底に沈んでいない頃、そこから撮った写真らしい。果てしもなく深い、黒洞洞たる水面に、揺らいだ花火の姿が、鏡のように映されていた。手を伸ばしても掴めない、限りなく本物に近い、偽物。触れたところで、それは所詮、海の表面でしかない。
──あぁ、そうだ。その光景を僕は、確か、見たことがある。小さな頃、祖父母と一緒に、この島で花火を見た。海に沈む、遙か昔の港で、手を繋ぎながら、確かに見上げた。一緒に花火を見たかった初恋の相手は、誘えなかった。その時に見た、透き通るような髪と、瞳の色、それが窓硝子から射す陽光に煌めいて──そう、そうだ。あの困ったような笑い顔も、今の白波に、とてもよく似ている。
「それなら、次にやるべきことは──」
彼女はやにわにそう言うと、流れるような動作で僕の手を取った。それから、側溝の金網をカランと鳴らして、アスファルトに描かれた横断歩道の真ん中に立つ。純白の髪が潮風を乗せて、生ぬるい空気を掻き分けていった。ひときわ強くなった炎陽の日射しが、僕と、彼女のその群青色の瞳を、爛燦と照らす。背後に聳える電柱と、道なりに進むガードレール、的皪とした海面は昊天に二分したようで、水平線から入道雲が昇っていた。
「マスターの、初恋の人を探すこと──ですねっ」
──夏の白い眩しさ。白波はやはり、彼女に似ている。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
美味しいコーヒーの愉しみ方 Acidity and Bitterness
碧井夢夏
ライト文芸
<第五回ライト文芸大賞 最終選考・奨励賞>
住宅街とオフィスビルが共存するとある下町にある定食屋「まなべ」。
看板娘の利津(りつ)は毎日忙しくお店を手伝っている。
最近隣にできたコーヒーショップ「The Coffee Stand Natsu」。
どうやら、店長は有名なクリエイティブ・ディレクターで、脱サラして始めたお店らしく……?
神の舌を持つ定食屋の娘×クリエイティブ界の神と呼ばれた男 2人の出会いはやがて下町を変えていく――?
定食屋とコーヒーショップ、時々美容室、を中心に繰り広げられる出会いと挫折の物語。
過激表現はありませんが、重めの過去が出ることがあります。
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
演じる家族
ことは
ライト文芸
永野未来(ながのみらい)、14歳。
大好きだったおばあちゃんが突然、いや、徐々に消えていった。
だが、彼女は甦った。
未来の双子の姉、春子として。
未来には、おばあちゃんがいない。
それが永野家の、ルールだ。
【表紙イラスト】ノーコピーライトガール様からお借りしました。
https://fromtheasia.com/illustration/nocopyrightgirl

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。
今日はパンティー日和♡
ピュア
ライト文芸
いろんなシュチュエーションのパンチラやパンモロが楽しめる短編集✨
おまけではパンティー評論家となった世界線の崇道鳴志(*聖女戦士ピュアレディーに登場するキャラ)による、今日のパンティーのコーナーもあるよ💕
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる