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夏も過ぎ去り、最後の学園生活で章
270話
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……新学期早々に、退場したスアーン。
彼の行方は一応気になりはするが、たぶん大丈夫であろう。
「と言うか、心配したところでひょっこり帰ってきそう」
「あの下僕ならば、生命力が異常に強そうですし、大丈夫なはずですわね」
何にしても、その件については後回しで考えてもいいだろう。
とりあえず、夏休みが明けてから3日後、ようやく待ち望んでいた者たちが帰還してきた。
【うおおおおお!!帰還したのじゃぁぁぁぁあ!!】
【帰って来タよぉぉぉぉ!!】
「タキ!ヴィーラ!!ひさしぶりだね!!」
昼時、皆が食堂にいる中で、前日に届いた手紙からわかっていたルースは、久しぶりの彼女達との再会に喜んでいた。
夏休み中、どうやら東方の地にて色々と彼女達はやるべきことがあったようで、召喚をしないでほしいと言われて待っていたが、ようやくそのモフモフにルースは触れる事が出来たのである。
とは言え、どうやら長旅で色々あったようで、毛並みが少し乱れていた。
しかしその分成長したらしく、前よりも質が向上しており、少し整えて触れてみれば、以前よりもそのモフモフさはパワーアップしていた。
そう、前のモフモフ度が100%と言うのであれば、今の彼女達のモフモフ度は200%を突破したような、2倍、3倍、いや、それ以上のとんでもないモフモフ具合である。
体に乗せてもらえば、その毛にルースの身体は沈み込み過ぎず、その押し上げられつつも埋まる事が出来る様な快適さは、何事にも代え難い、いや、例える言葉がないほどであろう。
一体何を東方の地で彼女達がしてきたのかはともかく、今はただ、その再会と天国過ぎるモフモフの海にルースは溺れるのであった…‥‥
「ふぅ‥‥‥久しぶりにすごく快適だった…‥‥がくっ」
【召喚主殿?‥‥‥あ、果ててしまったのかのぅ】
【普段モフられてこちらガやらレていたが、今回は返り討ちにシちゃったかな?】
溺れに溺れたルースが地に伏せてそのまま倒れたのを見て、タキとヴィーラはそうつぶやく。
久しぶりだったとはいえ、彼女達の主でもあるルースを想わぬ形で倒してしまったことに、ちょっとばかり驚いたのだ。
まぁ、2、3日もすれば落ち着き、今度はやられる可能性があったが良いだろう。
今はともかく、久しぶりのモフモフ天国で倒れたルースをどうにかしなければならなかった。
そう、下手するとこの状況は‥‥‥
「何をやっているのかしらね、女狐に女兎さん?」
【!!】
【!?】
背後から聞こえてきた声に、彼女達はぞくっと悪寒を感じた。
そう、忘れそうになるが、ルースには彼女が付いていた。
レリアやバトと言った大人しい面子ならともかく‥‥‥最初の方からいた、幼馴染とも言うべき存在。
今は比較的落ち着いてはいるものの、一度開けば地獄の蓋も開いたような存在。
どばっと冷や汗をかきつつ、タキたちはその声の方を向けば…‥‥案の定、エルゼがそこに立っていた。
元祖ルース好き、ストーカー体質、ヤンデレ少々と言った彼女が。
そしてタキとヴィーラは悟った。
帰還して早々に、やらかしてしまったのだと………
……ルースが目覚めた時、エルゼが膝枕をしていた。
そしてふと見れば、タキたちが全身ずぶぬれで干されていたのだが…‥‥何があったのか、少しばかり見当がついてしまった。
とは言え、迂闊に動けば巻き添えに遭うと思い、とりあえず今はなすがままに任せておいたほうが良いと、少しばかり自身の安全の方を取ったのであった…‥‥
彼の行方は一応気になりはするが、たぶん大丈夫であろう。
「と言うか、心配したところでひょっこり帰ってきそう」
「あの下僕ならば、生命力が異常に強そうですし、大丈夫なはずですわね」
何にしても、その件については後回しで考えてもいいだろう。
とりあえず、夏休みが明けてから3日後、ようやく待ち望んでいた者たちが帰還してきた。
【うおおおおお!!帰還したのじゃぁぁぁぁあ!!】
【帰って来タよぉぉぉぉ!!】
「タキ!ヴィーラ!!ひさしぶりだね!!」
昼時、皆が食堂にいる中で、前日に届いた手紙からわかっていたルースは、久しぶりの彼女達との再会に喜んでいた。
夏休み中、どうやら東方の地にて色々と彼女達はやるべきことがあったようで、召喚をしないでほしいと言われて待っていたが、ようやくそのモフモフにルースは触れる事が出来たのである。
とは言え、どうやら長旅で色々あったようで、毛並みが少し乱れていた。
しかしその分成長したらしく、前よりも質が向上しており、少し整えて触れてみれば、以前よりもそのモフモフさはパワーアップしていた。
そう、前のモフモフ度が100%と言うのであれば、今の彼女達のモフモフ度は200%を突破したような、2倍、3倍、いや、それ以上のとんでもないモフモフ具合である。
体に乗せてもらえば、その毛にルースの身体は沈み込み過ぎず、その押し上げられつつも埋まる事が出来る様な快適さは、何事にも代え難い、いや、例える言葉がないほどであろう。
一体何を東方の地で彼女達がしてきたのかはともかく、今はただ、その再会と天国過ぎるモフモフの海にルースは溺れるのであった…‥‥
「ふぅ‥‥‥久しぶりにすごく快適だった…‥‥がくっ」
【召喚主殿?‥‥‥あ、果ててしまったのかのぅ】
【普段モフられてこちらガやらレていたが、今回は返り討ちにシちゃったかな?】
溺れに溺れたルースが地に伏せてそのまま倒れたのを見て、タキとヴィーラはそうつぶやく。
久しぶりだったとはいえ、彼女達の主でもあるルースを想わぬ形で倒してしまったことに、ちょっとばかり驚いたのだ。
まぁ、2、3日もすれば落ち着き、今度はやられる可能性があったが良いだろう。
今はともかく、久しぶりのモフモフ天国で倒れたルースをどうにかしなければならなかった。
そう、下手するとこの状況は‥‥‥
「何をやっているのかしらね、女狐に女兎さん?」
【!!】
【!?】
背後から聞こえてきた声に、彼女達はぞくっと悪寒を感じた。
そう、忘れそうになるが、ルースには彼女が付いていた。
レリアやバトと言った大人しい面子ならともかく‥‥‥最初の方からいた、幼馴染とも言うべき存在。
今は比較的落ち着いてはいるものの、一度開けば地獄の蓋も開いたような存在。
どばっと冷や汗をかきつつ、タキたちはその声の方を向けば…‥‥案の定、エルゼがそこに立っていた。
元祖ルース好き、ストーカー体質、ヤンデレ少々と言った彼女が。
そしてタキとヴィーラは悟った。
帰還して早々に、やらかしてしまったのだと………
……ルースが目覚めた時、エルゼが膝枕をしていた。
そしてふと見れば、タキたちが全身ずぶぬれで干されていたのだが…‥‥何があったのか、少しばかり見当がついてしまった。
とは言え、迂闊に動けば巻き添えに遭うと思い、とりあえず今はなすがままに任せておいたほうが良いと、少しばかり自身の安全の方を取ったのであった…‥‥
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