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294 聞く意味も無い時があって
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スパーキングコングファイターの遺体が念入りに焼き尽くされ、その場に残されたのはこのダンジョンのコアのみ。
全員で周囲を取り囲みつつ、万が一に備えて臨戦状態。
以前、別のダンジョンで見たことがあるコアとは違う感じなのかなと思っていたが、見た目は同じような真っ赤に輝く宙に浮く球体であった。
くるくるとゆっくりと回りつつ、宙に漂うそれはどう思うのか。
自身を守っていたダンジョンマスターを討伐されてどう動くのかが疑問に思っていたのだが‥‥‥
『‥‥‥ちぃっ』
ここのダンジョンコアにも知性があるのか、聞こえてきたのは舌が見えないのに舌打ちするかのような声。
『惜しかったな…‥せっかくここのダンジョンマスターにしてやったのに、あのくそでかゴリラは全然役に立たねーじゃねぇか』
「いや、惜しくも何もなかったと思うんだが‥‥‥」
前の時もそうだったが、またコアの口が悪そうである。
この世の中のダンジョンコア、もしや性格が悪い奴しかいないとかないよな?
「何にしても、ダンジョンコア‥‥‥お前を破壊させてもらうぞ。有効活用が出来ないかなとも考えた時はあったが、害悪しかなかったからな」
最初こそ、まだ利用価値があるならば学園で使用しているダンジョンのように残せるかなと思ったが…‥‥大量の虫に、村を襲撃するカマキリに、今の暴れゴリラ。
色々と最悪過ぎるやつしかおらず、ここのダンジョンを消すしかなくなった。
そもそも放置すればそれこそまたあのヴァイオレンスマンティティスみたいなやつが出てこないとも限らないからな…‥‥資源などを考えるともったいないかもしれないが、何もダンジョンはこういうのしか出ないわけでもない。
『畜生、ダンジョンとしてはもっとバリュエーションを増やし、やってくる者たちをこれでもかと嫌がらせしまくる予定があったのに‥‥‥』
悔しそうな声を出しつつも、何もできないダンジョンコア。
何しろ、ダンジョンマスターもすでに討伐され、身を守る物が無いのだ。
『なら、せめて破壊方法はこちらの希望に沿ってくれねぇか?』
「希望か?‥‥‥一応、聞いて見るがどんなやつだ?」
『そうだな‥‥‥なら、お前の周囲にいる女の内‥‥‥そこのメイド、お前に破壊されたい』
「私ですカ?」
ノインを指名し、そう口にするダンジョンコア。
『ああ、そうだ。破壊方法は…‥うん、その豊満な胸を思いっきりぶ、』
ジャキッ!
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!
…‥‥何やらリクエストしていたようだが、聞き終わる前にノインの腕が機関銃に変形し、その銃口が火を噴いた。
しかも、いつものやつではなく、口径自体が大型化しており、ちょっとした大砲サイズの弾丸が雨あられのように降り注ぐ。
そして数秒後には、ダンジョンコアは粉々に粉砕され、破片が散らばるだけになった。
赤い輝く気も失せ、残されたのはただの赤色をした欠片である。
「‥‥‥容赦ないけど、何を言いかけたのやら」
「くだらない事デス。聞く価値もなかったですし『破壊されたい』というご要望を第1に成しとげられるようにいたしました」
そう言えば、破壊方法の希望でノインに破壊されたいと先に言ったからな…‥‥細かい方法は言おうとしていたようだが、その前に粉砕したのだろう。
うん、なんかちょっとだけ下品というか嫌なリクエストが聞こえなかったわけでもないが、望んでノインを指名したからね。これもやつにとっては本望だろう。
「そもそも、私の胸をすき放題にして良いのはご主人様だけデス」
「しっかり聞こえてないか?というか、あのコアそんなこと言ってたのかよ‥‥‥」
‥‥‥最後に何でそんな馬鹿な望みを出したのだろうか、あのコアは。
あと、今のノインの発言にツッコミどころがあるような気もするのだが、それはそれで面倒なことになる気もするので、ツッコミを入れずに全員でコアの破片に白けた目を向けるのであった‥‥‥‥
とにもかくにも、ダンジョンコアは無残に破壊された。
こうなるとダンジョン自体は死んだも同然で、自然に崩落を始めていく。
「何にしても、さっさとここから帰ろうか」
「そうしたほうが良いでしょウ」
「いてもいいことはないからのぅ」
‥‥‥ゼネのその言葉に全員が深く頷いて同意し、帰還することにしたのであった。
「‥‥‥にしても、コアの意識があるのはツッコミどころしかないけど、本当に嫌なダンジョンだったな」
「二度とこういう場所は攻略したくないでありんすねぇ。ああ、非常に疲れるでありんす」
「性格に難があるコアならば、こういうダンジョンになったのは納得できるぜ。でも、そう考えるとあの放置状態のダンジョンのコアも、相当ひねくれた性格をしているように思えてしまうのぜ」
言われてみれば、放置状態というか、途中で諦めたダンジョンが残っていたなぁ。
あれ、罠も何もかもが嫌悪感を倍増させるというか、いやらしいものが多かったというか、ここのがまだかわいく見えるというか…‥‥思い出したくもない。
「いっその事ノイン、あれ遠距離から消滅させられないかな?」
以前、彼女の姉妹機が使っていた兵装を思い出すと、彼女も同じようなものを装備していてもおかしくはない。
なので、あの武器と同類のもので、一気に消し飛ばせば何もかも楽になるような気がしてくる。
こういう面倒なダンジョンを攻略した後だと、さらに上を行くようなヤヴァイのにはそれをやったほうが早いと思えるからなぁ…‥‥。
「コアの位置が把握できないと難しいですし…‥‥下手すれば大穴を開けることになりますネ」
「だったら、その事は王子たちに相談してからでいいか」
大穴が出来上がるそうだが、それならそれで国に相談すればいいだろう。
今もなお放置状態だし、学園で使うってこともないし、フェイスマスクの奴らが利用するとも考えられないような奴なら、さっさと失くしたほうが良いだろうからな。
何にしても、地上へ戻り、村へ俺たちは帰還するのであった‥‥‥‥
全員で周囲を取り囲みつつ、万が一に備えて臨戦状態。
以前、別のダンジョンで見たことがあるコアとは違う感じなのかなと思っていたが、見た目は同じような真っ赤に輝く宙に浮く球体であった。
くるくるとゆっくりと回りつつ、宙に漂うそれはどう思うのか。
自身を守っていたダンジョンマスターを討伐されてどう動くのかが疑問に思っていたのだが‥‥‥
『‥‥‥ちぃっ』
ここのダンジョンコアにも知性があるのか、聞こえてきたのは舌が見えないのに舌打ちするかのような声。
『惜しかったな…‥せっかくここのダンジョンマスターにしてやったのに、あのくそでかゴリラは全然役に立たねーじゃねぇか』
「いや、惜しくも何もなかったと思うんだが‥‥‥」
前の時もそうだったが、またコアの口が悪そうである。
この世の中のダンジョンコア、もしや性格が悪い奴しかいないとかないよな?
「何にしても、ダンジョンコア‥‥‥お前を破壊させてもらうぞ。有効活用が出来ないかなとも考えた時はあったが、害悪しかなかったからな」
最初こそ、まだ利用価値があるならば学園で使用しているダンジョンのように残せるかなと思ったが…‥‥大量の虫に、村を襲撃するカマキリに、今の暴れゴリラ。
色々と最悪過ぎるやつしかおらず、ここのダンジョンを消すしかなくなった。
そもそも放置すればそれこそまたあのヴァイオレンスマンティティスみたいなやつが出てこないとも限らないからな…‥‥資源などを考えるともったいないかもしれないが、何もダンジョンはこういうのしか出ないわけでもない。
『畜生、ダンジョンとしてはもっとバリュエーションを増やし、やってくる者たちをこれでもかと嫌がらせしまくる予定があったのに‥‥‥』
悔しそうな声を出しつつも、何もできないダンジョンコア。
何しろ、ダンジョンマスターもすでに討伐され、身を守る物が無いのだ。
『なら、せめて破壊方法はこちらの希望に沿ってくれねぇか?』
「希望か?‥‥‥一応、聞いて見るがどんなやつだ?」
『そうだな‥‥‥なら、お前の周囲にいる女の内‥‥‥そこのメイド、お前に破壊されたい』
「私ですカ?」
ノインを指名し、そう口にするダンジョンコア。
『ああ、そうだ。破壊方法は…‥うん、その豊満な胸を思いっきりぶ、』
ジャキッ!
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!
…‥‥何やらリクエストしていたようだが、聞き終わる前にノインの腕が機関銃に変形し、その銃口が火を噴いた。
しかも、いつものやつではなく、口径自体が大型化しており、ちょっとした大砲サイズの弾丸が雨あられのように降り注ぐ。
そして数秒後には、ダンジョンコアは粉々に粉砕され、破片が散らばるだけになった。
赤い輝く気も失せ、残されたのはただの赤色をした欠片である。
「‥‥‥容赦ないけど、何を言いかけたのやら」
「くだらない事デス。聞く価値もなかったですし『破壊されたい』というご要望を第1に成しとげられるようにいたしました」
そう言えば、破壊方法の希望でノインに破壊されたいと先に言ったからな…‥‥細かい方法は言おうとしていたようだが、その前に粉砕したのだろう。
うん、なんかちょっとだけ下品というか嫌なリクエストが聞こえなかったわけでもないが、望んでノインを指名したからね。これもやつにとっては本望だろう。
「そもそも、私の胸をすき放題にして良いのはご主人様だけデス」
「しっかり聞こえてないか?というか、あのコアそんなこと言ってたのかよ‥‥‥」
‥‥‥最後に何でそんな馬鹿な望みを出したのだろうか、あのコアは。
あと、今のノインの発言にツッコミどころがあるような気もするのだが、それはそれで面倒なことになる気もするので、ツッコミを入れずに全員でコアの破片に白けた目を向けるのであった‥‥‥‥
とにもかくにも、ダンジョンコアは無残に破壊された。
こうなるとダンジョン自体は死んだも同然で、自然に崩落を始めていく。
「何にしても、さっさとここから帰ろうか」
「そうしたほうが良いでしょウ」
「いてもいいことはないからのぅ」
‥‥‥ゼネのその言葉に全員が深く頷いて同意し、帰還することにしたのであった。
「‥‥‥にしても、コアの意識があるのはツッコミどころしかないけど、本当に嫌なダンジョンだったな」
「二度とこういう場所は攻略したくないでありんすねぇ。ああ、非常に疲れるでありんす」
「性格に難があるコアならば、こういうダンジョンになったのは納得できるぜ。でも、そう考えるとあの放置状態のダンジョンのコアも、相当ひねくれた性格をしているように思えてしまうのぜ」
言われてみれば、放置状態というか、途中で諦めたダンジョンが残っていたなぁ。
あれ、罠も何もかもが嫌悪感を倍増させるというか、いやらしいものが多かったというか、ここのがまだかわいく見えるというか…‥‥思い出したくもない。
「いっその事ノイン、あれ遠距離から消滅させられないかな?」
以前、彼女の姉妹機が使っていた兵装を思い出すと、彼女も同じようなものを装備していてもおかしくはない。
なので、あの武器と同類のもので、一気に消し飛ばせば何もかも楽になるような気がしてくる。
こういう面倒なダンジョンを攻略した後だと、さらに上を行くようなヤヴァイのにはそれをやったほうが早いと思えるからなぁ…‥‥。
「コアの位置が把握できないと難しいですし…‥‥下手すれば大穴を開けることになりますネ」
「だったら、その事は王子たちに相談してからでいいか」
大穴が出来上がるそうだが、それならそれで国に相談すればいいだろう。
今もなお放置状態だし、学園で使うってこともないし、フェイスマスクの奴らが利用するとも考えられないような奴なら、さっさと失くしたほうが良いだろうからな。
何にしても、地上へ戻り、村へ俺たちは帰還するのであった‥‥‥‥
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