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292 だからこそ予想は出来ていたが
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ダンジョンのコアが眠る、ダンジョンの最奥部。
その位置に、ディーたちはようやくたどり着いていたのだが‥‥‥コアの前には当り前のように、守護者ともいえるダンジョンマスターが立ちふさがっていた。
「…‥‥あれが、ここのコアを守るダンジョンマスターか」
最奥部というが、下手の大きさは階層の中でも一番大きくて広い。
そしてそれに見合ったサイズが、ここのダンジョンマスターであった。
「ゴルゴッホォォォォォン!!」
雄たけびを上げ、激しくドラミングを鳴らすのは巨大なゴリラ。
いや、見た目こそゴリラだが、その体の筋肉ははち切れそうなまで発達しており、全身からキラキラと光を放ち、異様に目立つ容姿をしていた。
「分析完了。『スパーキングコングファイター』のようですネ」
―――――――――――――
『スパーキングコングファイター』
体内中を強力な電撃が駆け巡っており、電撃の量が凄まじく、体外へ発汗するかのように漏れ出でているモンスター。
強靭な筋肉を持っているのだが、その筋肉の分厚さゆえに、本来は動きが鈍いはずだったが、電撃で無理やり自身を動かすことで素早さを手に入れてしまったパワーファイター。
その筋力は鋼鉄をいともたやすく粉砕し、その素早さは雷のごとく目にもとまらぬ速さである。
そして何よりも…‥‥
―――――――――――――
「ゴルゴッホォォォォン!!」
俺たちの姿を見るや否や、いきなり敵意剥き出して迫って…‥‥ん?
「ゴルゴッホオオオオオオオオン!!」
「っと!?」
強烈な勢いで、召喚獣たちを無視して急に俺の方へ突撃して、その拳を振り下ろしてきた。
慌ててジェットブーツを出して後方へ避けたが、その数秒後には俺のいた場所にでっかいクレータが出来上がった。
「ゴルゴルゴルッホォオォォォォォン!!」
「なんか明らかに、俺に対してだけすっごい敵意むき出しにしているんだが!?」
「スパーキングコングファイターは、自身と同性に対して強い殺意を抱くようデス。異性を求めてさまよう習性もあるようですが‥‥‥あ、これ私たちがいるのも原因ですネ」
番を捜して彷徨う話もあるモンスターのようだが、とある習性を持っている。
それは、同性が異性に多く囲まれているのを見ると瞬時に血管がブチ切れ、その中心にいる同性を真っ先に殺害する。
雌だろうと雄だろうとその習性はどちらも持っているらしく、一説によれば彷徨う身なのに相手がたくさんいる同性がどうしても許せないらしい。
なので、「ハーレムクラッシャー」などという異名が付いているそうで、一部の界隈ではその働きぶりに声援を送る人たちもいるらしいが…‥‥
「ああ、なるほど、ノインたちに囲まれていたからこそ俺を一番狙う‥‥‥って、それって酷い逆恨みになってないかな!?」
「ゴルゴッホォォォォォン!!」
自分に相手がいないから、集団に囲まれている同性を許せずに殺しにかかるって、とんでもない逆恨みである。
というか、ハーレムクラッシャーと言われても、そんなハーレムのような…‥‥いや、改めて考えると、似たような状況なのか?
ふとそう思ったのだが、そうしている場合ではない。
全力で物凄い素早さで瞬時に間合いを詰められ、拳を振るわれまくる。
「ゴルッホォン!!ゴルッホォン!!ゴゴルッホォォォン!!」
「めっちゃ素早いうえに、攻撃力が怖すぎるんだが!!全員、一斉攻撃開始!!」
「「「「「了解!!」」」」」
合図と共に、ルビーの火炎放射やティアの鎖鎌などが襲い掛かったのだが‥‥‥‥次の瞬間、俺たちは目を疑った。
「ゴルホホォォン!!」
「あれぇ!?なんかぴんぴんしているんだけど!?」
「鎖鎌もはじかれたんだぜ!?」
「わたくしの蔓の鞭もはじかれてますわ!!」
どういう訳か、すべての攻撃が着弾したのに、その攻撃がことごとく通じていない。
「なるほど‥‥‥‥これはちょっと不味いですネ」
「どういうことだ?」
「スパーキングコングファイターは、どうやら異性からの攻撃を受け付けないようデス」
…‥‥ハーレムクラッシャーの異名は伊達ではないのか、どうやらそのような奇妙な特性を持っているらしい。
メイドゴーレムや剣精霊などというのもいるが、彼女達も女の子だし…‥‥どうやら、召喚獣全員の攻撃は完全に無効化されるらしい。
つまり、今攻撃可能なのは俺だけである。
「なんだその特性!?」
「絶対に許せない相手がいるからこそ得た特性のようであり、それで相手をするようデス。要は、タイマンを望むのでしょウ」
酷いというか、何というか、とことん同性のみを滅ぼしたいらしい。
「ついでに、殺戮後はその同性の相手だった者たちを奪い取る習性もあるようデス」
「最悪の限りをつくしているな!?あ、でもそれだったら異性の方には危害を加えられないんじゃ?」
「残念なことに都合が良いというか、相手側の方は私達に通じるようデス」
‥‥‥最悪過ぎるとか、どんな道をたどっていけばそうなるんだろうか。
というか、その話しがあるという事は、仮に俺が殺されたら、あいつはノインたちを狙うってことになるだろうし‥‥‥攻撃が通じないのに、相手からの攻撃を受けるってのは‥‥‥うん、なんかむかつくな。
「ああもう!!だったら腹くくって俺の方からも戦ってやるよ!!召喚士が前線に出るのは間違っている気がするけどな!!」
「間違っているも何も、ご主人様も結構前に出て戦ってませんカ?」
うん、それはちょっと思うところがあるから、ツッコミを入れないでほしかった。
というか、普段ツッコミを入れる方は俺なんだが…‥‥彼女達の方からツッコミを入れられるのはこれいかに。
「ゴルルルッゴッホォォォン!!」
装備品を付けて俺が出てきたところで、更に殺意を高めた表情になりながら、威嚇のつもりかドラミングを始めるスパーキングコングファイター。
もしも俺が敗れれば、ノインたちを奴は奪う気なのだろうが…‥‥そんなことはさせない。
「逆恨みのようなやつは、こっちが思いっきり性根を叩き直してやらぁ!!」
「ゴルゴッホォォォン!!」
俺の叫びに対して、答えるかのように叫ぶゴリラ野郎。
何にしても、こっちはこっちで引けないし、全力で相手をすることになるのであった‥‥‥‥
その位置に、ディーたちはようやくたどり着いていたのだが‥‥‥コアの前には当り前のように、守護者ともいえるダンジョンマスターが立ちふさがっていた。
「…‥‥あれが、ここのコアを守るダンジョンマスターか」
最奥部というが、下手の大きさは階層の中でも一番大きくて広い。
そしてそれに見合ったサイズが、ここのダンジョンマスターであった。
「ゴルゴッホォォォォォン!!」
雄たけびを上げ、激しくドラミングを鳴らすのは巨大なゴリラ。
いや、見た目こそゴリラだが、その体の筋肉ははち切れそうなまで発達しており、全身からキラキラと光を放ち、異様に目立つ容姿をしていた。
「分析完了。『スパーキングコングファイター』のようですネ」
―――――――――――――
『スパーキングコングファイター』
体内中を強力な電撃が駆け巡っており、電撃の量が凄まじく、体外へ発汗するかのように漏れ出でているモンスター。
強靭な筋肉を持っているのだが、その筋肉の分厚さゆえに、本来は動きが鈍いはずだったが、電撃で無理やり自身を動かすことで素早さを手に入れてしまったパワーファイター。
その筋力は鋼鉄をいともたやすく粉砕し、その素早さは雷のごとく目にもとまらぬ速さである。
そして何よりも…‥‥
―――――――――――――
「ゴルゴッホォォォォン!!」
俺たちの姿を見るや否や、いきなり敵意剥き出して迫って…‥‥ん?
「ゴルゴッホオオオオオオオオン!!」
「っと!?」
強烈な勢いで、召喚獣たちを無視して急に俺の方へ突撃して、その拳を振り下ろしてきた。
慌ててジェットブーツを出して後方へ避けたが、その数秒後には俺のいた場所にでっかいクレータが出来上がった。
「ゴルゴルゴルッホォオォォォォォン!!」
「なんか明らかに、俺に対してだけすっごい敵意むき出しにしているんだが!?」
「スパーキングコングファイターは、自身と同性に対して強い殺意を抱くようデス。異性を求めてさまよう習性もあるようですが‥‥‥あ、これ私たちがいるのも原因ですネ」
番を捜して彷徨う話もあるモンスターのようだが、とある習性を持っている。
それは、同性が異性に多く囲まれているのを見ると瞬時に血管がブチ切れ、その中心にいる同性を真っ先に殺害する。
雌だろうと雄だろうとその習性はどちらも持っているらしく、一説によれば彷徨う身なのに相手がたくさんいる同性がどうしても許せないらしい。
なので、「ハーレムクラッシャー」などという異名が付いているそうで、一部の界隈ではその働きぶりに声援を送る人たちもいるらしいが…‥‥
「ああ、なるほど、ノインたちに囲まれていたからこそ俺を一番狙う‥‥‥って、それって酷い逆恨みになってないかな!?」
「ゴルゴッホォォォォォン!!」
自分に相手がいないから、集団に囲まれている同性を許せずに殺しにかかるって、とんでもない逆恨みである。
というか、ハーレムクラッシャーと言われても、そんなハーレムのような…‥‥いや、改めて考えると、似たような状況なのか?
ふとそう思ったのだが、そうしている場合ではない。
全力で物凄い素早さで瞬時に間合いを詰められ、拳を振るわれまくる。
「ゴルッホォン!!ゴルッホォン!!ゴゴルッホォォォン!!」
「めっちゃ素早いうえに、攻撃力が怖すぎるんだが!!全員、一斉攻撃開始!!」
「「「「「了解!!」」」」」
合図と共に、ルビーの火炎放射やティアの鎖鎌などが襲い掛かったのだが‥‥‥‥次の瞬間、俺たちは目を疑った。
「ゴルホホォォン!!」
「あれぇ!?なんかぴんぴんしているんだけど!?」
「鎖鎌もはじかれたんだぜ!?」
「わたくしの蔓の鞭もはじかれてますわ!!」
どういう訳か、すべての攻撃が着弾したのに、その攻撃がことごとく通じていない。
「なるほど‥‥‥‥これはちょっと不味いですネ」
「どういうことだ?」
「スパーキングコングファイターは、どうやら異性からの攻撃を受け付けないようデス」
…‥‥ハーレムクラッシャーの異名は伊達ではないのか、どうやらそのような奇妙な特性を持っているらしい。
メイドゴーレムや剣精霊などというのもいるが、彼女達も女の子だし…‥‥どうやら、召喚獣全員の攻撃は完全に無効化されるらしい。
つまり、今攻撃可能なのは俺だけである。
「なんだその特性!?」
「絶対に許せない相手がいるからこそ得た特性のようであり、それで相手をするようデス。要は、タイマンを望むのでしょウ」
酷いというか、何というか、とことん同性のみを滅ぼしたいらしい。
「ついでに、殺戮後はその同性の相手だった者たちを奪い取る習性もあるようデス」
「最悪の限りをつくしているな!?あ、でもそれだったら異性の方には危害を加えられないんじゃ?」
「残念なことに都合が良いというか、相手側の方は私達に通じるようデス」
‥‥‥最悪過ぎるとか、どんな道をたどっていけばそうなるんだろうか。
というか、その話しがあるという事は、仮に俺が殺されたら、あいつはノインたちを狙うってことになるだろうし‥‥‥攻撃が通じないのに、相手からの攻撃を受けるってのは‥‥‥うん、なんかむかつくな。
「ああもう!!だったら腹くくって俺の方からも戦ってやるよ!!召喚士が前線に出るのは間違っている気がするけどな!!」
「間違っているも何も、ご主人様も結構前に出て戦ってませんカ?」
うん、それはちょっと思うところがあるから、ツッコミを入れないでほしかった。
というか、普段ツッコミを入れる方は俺なんだが…‥‥彼女達の方からツッコミを入れられるのはこれいかに。
「ゴルルルッゴッホォォォン!!」
装備品を付けて俺が出てきたところで、更に殺意を高めた表情になりながら、威嚇のつもりかドラミングを始めるスパーキングコングファイター。
もしも俺が敗れれば、ノインたちを奴は奪う気なのだろうが…‥‥そんなことはさせない。
「逆恨みのようなやつは、こっちが思いっきり性根を叩き直してやらぁ!!」
「ゴルゴッホォォォン!!」
俺の叫びに対して、答えるかのように叫ぶゴリラ野郎。
何にしても、こっちはこっちで引けないし、全力で相手をすることになるのであった‥‥‥‥
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