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271 悪役的行為に近い気はする
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‥‥‥‥ノインの位置を特定し、最短距離で突き進む。
そこに壁があろうが、罠があろうが、お構いなしにふっ飛ばしていく。
「と言っても、流石にノインの技術を盗用してきたのか、罠自体もトンデモナイのが多いけれども‥‥‥」
「まぁ、作動させる前に壊すのが早い話しじゃな」
「ファイヤァァァでござる!!」
ごうっと集中して熱線と化した攻撃が目の前を焼き払い、設置されていた罠を焼き尽くしていく。
時折耐火されている類もあったが、そちらはアナスタシアの氷で無力化したり、カトレアが植物の種を隙間から入れて一気に成長させて壊すなどして、どんどん破壊が進んでいく。
ついでに立ちふさがる頑丈そうな壁も、ルンの剣劇やレイアの槍での突撃、ティアの鎖鎌などで斬られ、砕かれ、裂かれ…‥‥あっという間に障害物が障害物としての意味を失くしていった。
うん、ちょっとやり過ぎている感もあるが、仕方が無い事だ。
何しろここは敵陣の中であり、留まるのは危険だからこそ、障害物は排除していかないといけないからな。
中には特殊な金属で熱も氷も効果が無いほどガッチガチに固められた場所もあったが…‥‥
「このぐらいは、できるでありんすからね!!」
「グゲェ!!」
リリスの箱をリザが自身の蛇の体で巻き付き、勢いよく叩きつけるとあっという間に砕いてしまう。
ついでにゼネも魔法であちらこちらを探りつつ、一部に生体素材でもあるような装置などを見かければ、死の魔法で駄目にしていく。
‥‥‥何と言うか、ノインの技術を応用して作られたような場所だからこそ、突き進みやすいのかもしれない。
長いこと彼女といるだけあって、彼女の持つ武器や道具などは全員が見ているし、それの簒奪・盗用したような類なんぞ見飽きたレベルで、対処がしやすい。
光線であれば直線の攻撃ゆえに起動も読みやすいし、機関銃なら海上のはサイズが違いすぎて対応しきれなくても、ここだと小さめになるのでこちらの機関銃で対応できる。
「…‥‥とにもかくにも、ノインの位置まであとちょっとか…‥‥」
突き進む中で、ダウジングセンサーによる位置確認は逐一行う。
「あと深さ20メートル、距離1キロほど…‥‥右に30度修正して進むぞ」
「「「「了解!!」」」」
何にしても、これでどうにか彼女の位置までたどり着けたらいいが…‥‥こうやすやすと済ませてくれない気がするんだよなぁ…‥‥
‥‥‥ディーたちがドッカンバッゴンっと破壊して突き進んでいた丁度その頃。
第8王女グレイ及び船員たちは、王族としての意義やそれぞれの家族のために、国民の安全を確認するために内部から外部へ向けて進んでいた。
あちこちが多少入り組んでいるようだが、出る事を考えるのであればそう複雑ではないようだ。
「そもそも、地下から入ったからこそ上に向かえば地上へ出られるはずだが…‥‥本当に、改造されまくっているな」
周囲を見渡し、堅牢な壁や罠がある廊下などをみてグレイはそうつぶやく。
彼女が知る限りでは、海洋王国にはこのような代物はなかったはずだし、短期間の間で施工されたようだがそれでもここまでの改造ぶりには驚く。
だが、驚愕している暇があれば先へ進めばいいので、立ち止まらずに進んでいく。
「っと、大変です王女様!」
「どうした!!」
先へ進み、急いでいる中でふと船員がそう叫んで来た。
何事かと思えば、その船員はとある一室の中が見えるような窓を指していた。
「この室内、ここからでは入れないようですが…‥‥中を見てください!!」
何事かと思い、グレイやそのほかの船員たちが覗き込み…‥‥その内部の様子を見て、目を見開いた。
「な、なんだこれは!?」
窓からしか見えないが、そこは地下に作られた部屋の一つなのだろう。
だがしかし、その広さはかなりあるのだが‥‥‥‥そこに置かれていたものたちが問題だった。
「あれは、父上!?で、でも数が多いのだが!?」
「それ以外にも、国王陛下以外の方々も!!全部王族ですよね!?」
そこに並べられていたのは、透明な棺桶とでも言うべきなのだろうか。
中には青白い液体で満たされているようなのだが、その中に浸けられているのは、海洋王国の王族たち。
しかも、普通は一人しかいないはずなのに…‥‥どういうわけか大人数にされており、それらが皆眠っているように保管されているのだ。
「しかも、王女様も!!」
「なんだと!?いや、わたしはここにいるのだが…‥‥どうなっているんだ!?」
大量に複製されたかのような自分の体も確認して、そう叫ぶグレイ。
よく見れば、並べられている王族たちは、アポトーシスが国王の体に憑いていた時に残していたオッドアイの者達だけであり、その他の処分した者たちの姿はない。
「…‥‥一体、何をどうやって増やしたのか。いや、そもそもなぜこんなものを作る意味があるんだ…‥?」
混乱するのだが、中に入って確認できない。
別のところに扉があるようだが…‥‥なぜこうも、量産されているがごとく保管されているのかもわからない。
海洋王国を要塞に魔改造しただけに飽き足らず、このようなものを作り上げるアポトーシス。
ただ、ここに置かれているものは短期間で出来上がる者ではなさそうで、となるとこの要塞化の前に密かに作っていたことになるが…‥‥問題は、その技術がどこから来たのかという部分がある。
いや、あのメイドの技術を使ってという可能性もあるが…‥‥時間を考えるとそれはおかしい気がするのだ。
何にしてもその目的が不明すぎるのだが、どう考えてもろくでもないことになっている気しかしないのであった…‥‥
「というか、まじまじと見るな馬鹿者!!全員裸ではないか!!」
「うげぇ!!顔ばかり注目していたせいで、見たくないものまでぇ!!」
「というか王女様、意外とでか、」
「よし、こいつの首は後で断頭台にかけるか」
「見てません見てません見てません!!」
そこに壁があろうが、罠があろうが、お構いなしにふっ飛ばしていく。
「と言っても、流石にノインの技術を盗用してきたのか、罠自体もトンデモナイのが多いけれども‥‥‥」
「まぁ、作動させる前に壊すのが早い話しじゃな」
「ファイヤァァァでござる!!」
ごうっと集中して熱線と化した攻撃が目の前を焼き払い、設置されていた罠を焼き尽くしていく。
時折耐火されている類もあったが、そちらはアナスタシアの氷で無力化したり、カトレアが植物の種を隙間から入れて一気に成長させて壊すなどして、どんどん破壊が進んでいく。
ついでに立ちふさがる頑丈そうな壁も、ルンの剣劇やレイアの槍での突撃、ティアの鎖鎌などで斬られ、砕かれ、裂かれ…‥‥あっという間に障害物が障害物としての意味を失くしていった。
うん、ちょっとやり過ぎている感もあるが、仕方が無い事だ。
何しろここは敵陣の中であり、留まるのは危険だからこそ、障害物は排除していかないといけないからな。
中には特殊な金属で熱も氷も効果が無いほどガッチガチに固められた場所もあったが…‥‥
「このぐらいは、できるでありんすからね!!」
「グゲェ!!」
リリスの箱をリザが自身の蛇の体で巻き付き、勢いよく叩きつけるとあっという間に砕いてしまう。
ついでにゼネも魔法であちらこちらを探りつつ、一部に生体素材でもあるような装置などを見かければ、死の魔法で駄目にしていく。
‥‥‥何と言うか、ノインの技術を応用して作られたような場所だからこそ、突き進みやすいのかもしれない。
長いこと彼女といるだけあって、彼女の持つ武器や道具などは全員が見ているし、それの簒奪・盗用したような類なんぞ見飽きたレベルで、対処がしやすい。
光線であれば直線の攻撃ゆえに起動も読みやすいし、機関銃なら海上のはサイズが違いすぎて対応しきれなくても、ここだと小さめになるのでこちらの機関銃で対応できる。
「…‥‥とにもかくにも、ノインの位置まであとちょっとか…‥‥」
突き進む中で、ダウジングセンサーによる位置確認は逐一行う。
「あと深さ20メートル、距離1キロほど…‥‥右に30度修正して進むぞ」
「「「「了解!!」」」」
何にしても、これでどうにか彼女の位置までたどり着けたらいいが…‥‥こうやすやすと済ませてくれない気がするんだよなぁ…‥‥
‥‥‥ディーたちがドッカンバッゴンっと破壊して突き進んでいた丁度その頃。
第8王女グレイ及び船員たちは、王族としての意義やそれぞれの家族のために、国民の安全を確認するために内部から外部へ向けて進んでいた。
あちこちが多少入り組んでいるようだが、出る事を考えるのであればそう複雑ではないようだ。
「そもそも、地下から入ったからこそ上に向かえば地上へ出られるはずだが…‥‥本当に、改造されまくっているな」
周囲を見渡し、堅牢な壁や罠がある廊下などをみてグレイはそうつぶやく。
彼女が知る限りでは、海洋王国にはこのような代物はなかったはずだし、短期間の間で施工されたようだがそれでもここまでの改造ぶりには驚く。
だが、驚愕している暇があれば先へ進めばいいので、立ち止まらずに進んでいく。
「っと、大変です王女様!」
「どうした!!」
先へ進み、急いでいる中でふと船員がそう叫んで来た。
何事かと思えば、その船員はとある一室の中が見えるような窓を指していた。
「この室内、ここからでは入れないようですが…‥‥中を見てください!!」
何事かと思い、グレイやそのほかの船員たちが覗き込み…‥‥その内部の様子を見て、目を見開いた。
「な、なんだこれは!?」
窓からしか見えないが、そこは地下に作られた部屋の一つなのだろう。
だがしかし、その広さはかなりあるのだが‥‥‥‥そこに置かれていたものたちが問題だった。
「あれは、父上!?で、でも数が多いのだが!?」
「それ以外にも、国王陛下以外の方々も!!全部王族ですよね!?」
そこに並べられていたのは、透明な棺桶とでも言うべきなのだろうか。
中には青白い液体で満たされているようなのだが、その中に浸けられているのは、海洋王国の王族たち。
しかも、普通は一人しかいないはずなのに…‥‥どういうわけか大人数にされており、それらが皆眠っているように保管されているのだ。
「しかも、王女様も!!」
「なんだと!?いや、わたしはここにいるのだが…‥‥どうなっているんだ!?」
大量に複製されたかのような自分の体も確認して、そう叫ぶグレイ。
よく見れば、並べられている王族たちは、アポトーシスが国王の体に憑いていた時に残していたオッドアイの者達だけであり、その他の処分した者たちの姿はない。
「…‥‥一体、何をどうやって増やしたのか。いや、そもそもなぜこんなものを作る意味があるんだ…‥?」
混乱するのだが、中に入って確認できない。
別のところに扉があるようだが…‥‥なぜこうも、量産されているがごとく保管されているのかもわからない。
海洋王国を要塞に魔改造しただけに飽き足らず、このようなものを作り上げるアポトーシス。
ただ、ここに置かれているものは短期間で出来上がる者ではなさそうで、となるとこの要塞化の前に密かに作っていたことになるが…‥‥問題は、その技術がどこから来たのかという部分がある。
いや、あのメイドの技術を使ってという可能性もあるが…‥‥時間を考えるとそれはおかしい気がするのだ。
何にしてもその目的が不明すぎるのだが、どう考えてもろくでもないことになっている気しかしないのであった…‥‥
「というか、まじまじと見るな馬鹿者!!全員裸ではないか!!」
「うげぇ!!顔ばかり注目していたせいで、見たくないものまでぇ!!」
「というか王女様、意外とでか、」
「よし、こいつの首は後で断頭台にかけるか」
「見てません見てません見てません!!」
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