204 / 373
198 一応、用意はあったりする
しおりを挟む
‥‥‥ダンジョン内に作られていた仮面の組織フェイスマスクの施設。
王城に報告し、後は城の方で色々と派遣して、崩落前に回収することにしつつ…‥‥
「今はこっちなんだよなぁ…‥‥リザ、どうにかできるか?」
「任せるでありんすよ」
死屍累々のように、それぞれぐったりと倒れ伏すノインたちを見ながら問いかけると、彼女は自信満々に答えた。
今回の騒動の中で、発覚した意外な弱点というべきか、ガス攻撃。
毒ではなく媚薬‥‥‥まぁ、要は本能的な部分を攻撃するという、単純ながらも恐ろしい攻撃を喰らい、動けなくなっているのである。
俺には効いていなかったが、おそらくは前に組織製の怪しい薬を打たれた際に何かしらの耐性が付いていたとかあるようだが…‥‥それはどうでもいいとして、今の彼女達はちょっと動けない状態。
うずくというべきか、そのせいで行動しづらく、元々治療できる面子の大半だから少しやりようが無いので…‥‥
「直ぐに抜けきらないだろうし、ここはちょっと荒療治でありんすよ」
そう言うと、リザは彼女達の足元に向かい、施術を行った。
ゴリィッツ!!ギリィッ!!グリィッ!!ゴグリィ!!
「ガッ!?」
「ふわっ!?」
「いぎっ!?」
「へぶっ!?」
「「「「アアアアアア―――ッ!?」」」」
「…‥‥良し、ひとまずはこれで疼きなどは収まるはずでありんす」
「疼きは収まったかもしれないけど、意識もまた奪ってないか、コレ?」
彼女達の痛覚はそれぞれ異なる部分もあるだろうが‥‥‥どうやら相当痛かったようで、全員びくびくと軽く痙攣して気絶していたのであった。絵面的に結構酷いことになっているなぁ…‥‥
とにもかくにも、これで運ぶこともできるので、一旦リリスの箱の中に全員を入れ、俺たちは実家の方へ帰還することにした。
王女の方も早く戻したいのだが、こちらはこちらで出来そうなノインが完全にダウン中なので、まだ先になりそうである。
なので、王城でとどまっていても良いのだが‥‥‥養生して作れるようにするには家の方の自室が良いと判断したのだ。
「治療というか、薬に関してもできれば見つかると良いんだけどなぁ。それがあれば、それを元にできるって言っていたからな」
「出来るだけ、それの発見をいそがせましゅよ」
幼女化しながらも、しっかりと王女としての能力はあるのか、そう答える第1王女。
ついでにうんうんと頷く王子たちもいるが、ふと気が付けば第3王子の姿が無かった。
「あれ?エルディムは?」
「ん?あの弟なら、さっきの報告後にすぐに向かった。何しろ、この件を掘り返せば、あいつが持ってきた薬が原因とも言えるからな」
「責任感を感じているようだし、結構すぐに見つかると思うよ。まぁ、僕らは僕等でやるべきことはあるんだけどね…‥‥」
…‥‥王子たちがやるべきことは、国と共に崩落前の施設捜索もあるのだが、それとは別件で大公爵家の方に話をしに行くというのがある。
何しろ、あの大公爵家の子息が入れ替わっていたからな‥‥‥本人は組織の材料にされ、その皮が剥ぎ取られていたというのは、相当強烈すぎる情報だっただろう。
あと、王子たちにとって叔父にあたる当主だが、この件で心がやられそうなのもあるんだよなぁ‥‥‥だからこそ、血縁者である王子たちが報告しつつ、慰めに向かうようだ。
色々と後味が悪い部分もありつつ、俺たちは一旦実家へ戻ることにしたのであった…‥‥
‥‥‥実家へ戻った後、直ぐに自室へ向かい、ノインの風邪後に作られた、病人用の部屋へ寝かせていく。
こういう時には便利だし、何時でも全員倒れ込んでも大丈夫なように備えていたのは良かっただろう。
ただちょっと気になるとすれば、明らかに今の人数以上に対応できるほどの空間とベッドの数があったが‥‥‥予備だと思いたい。今後増えるとか、予想されている可能性もあるが…‥‥無いと思う。多分。
「というか、未だに軽く痙攣して気絶ってのもどうなんだろうか」
「結構強力なツボを押したでありんすからね。薬品だろうと何だろうと、これで一晩休めば大丈夫なはずでありんすよ」
まぁ、これで薬とかも大丈夫そうだが…‥‥今回の件で気になる事もあった。
騒動原因の組織は、おなじみになってほしくなかった仮面の組織フェイスマスクではあったが、あの施設内にあったものを見ると、どうもおかしく思えるところがある。
メイドゴーレムであるノインに効いたガスや、元々怪物を作っていたりするのに、蟲毒のような方法で怪物製造を行っていたが‥‥‥技術が進む速度が妙である。
最初の遭遇のような、あの怪物はまだ人型も保てないようなというか、ぐじゅっとした者ではあったが、人を怪物に仕立て上げるような薬というのは、早く作れるものなのだろうか?
キメラとか、他の怪物の集合体とかであれば、あれはまだ混ぜ合わせるだけで済むとは思うが…‥‥
「少なくとも、前よりは優れているような…?」
俺が攫われ、打たれた時の薬。
あれも怪物になるような薬だったらしいが、自我を食いつぶすような危険な代物。
だが、今回見た怪物たちは自我を失った者もいたのだが、驚くべきことに人であった意識を持つ者たちもいたのだ。
意識を食いつぶさずに、残すような怪物化…‥‥そこまで、技術って早く進歩するものなのだろうか?
「あとは遠距離からの声を届ける手法や、ノインに効いたガスなど‥‥‥色々妙だよなぁ」
とはいえ、考えたところで俺にわかるわけもない。
ノインのような、おかしい技術力を考え付く頭があれば理解できただろうが…‥‥あいにくながら、そうでもないからな。
「その件もきちんと考えないとなぁ…‥‥」
とにもかくにも、今優先すべきことは彼女達の回復を願うのみであろう。
まだちょっと軽く痙攣しているが、一晩経てば治るらしいし‥‥‥それまでは離れておくのが吉かもしれない。
‥‥‥まぁ、離れずに看病したほうが良いかもしれないが、あのガスってコアの話しぶりからすると、元々は繁殖用に使われる物だろうし‥‥‥薬が原因で、無理やり襲うようなことはあってほしくないからな。
本人たちの気持ちに反して、流されるままってのもダメだからなぁ‥‥‥それもあって、彼女達は根性で抵抗して相手を壊滅させたんだろうし、その気持ちを考えないといけない。
「まぁ、流石にあの状況で致すような真似をしてはいけないってモラルを優先しただけだろうしな」
一番当り前の方を彼女達は実行したともいえるし、その頑張りも褒めてあげたいところ。
苦労も多かっただろうし‥‥‥今はゆっくりと寝かせてあげるのが良いだろう。
っと、ふと俺の方にも眠気がやって来た。
無事に帰ってこられたのもあるし、ようやく終えたというような感じで気が抜けたというか‥‥‥欠伸がでる。
「‥‥‥ついでにちょっと、眠ってもいいよな?」
この部屋広いし、ベッドも予備があるし…‥‥一つぐらい借りて熟睡しても良いだろう。
彼女達も気絶しながらも寝ているようだし、問題ないはず。
そう考えつつ、ベッドを用意してもらい、俺もそこで寝かせてもらうことにしたのであった‥‥‥
「主殿、拙者たちもベッドの寝心地を確認するために寝てもいいでござるか?」
「まぁ、全員分はあるからな‥‥‥今後使用することも多いだろうし、今のうちに全員で確認しておくか‥‥‥」
雑魚寝というか、全員で一部屋で寝るってのもそうそうないからな。卒業後はあるかもしれんが、今は寄り合えず気にせずに寝よう…‥‥風呂の時よりも安心できるし。
‥‥だが、その考えは甘かったことを俺は後で身をもって思い知らされるのだが、その事を今は知る事もなく、眠りにつくのであった。
王城に報告し、後は城の方で色々と派遣して、崩落前に回収することにしつつ…‥‥
「今はこっちなんだよなぁ…‥‥リザ、どうにかできるか?」
「任せるでありんすよ」
死屍累々のように、それぞれぐったりと倒れ伏すノインたちを見ながら問いかけると、彼女は自信満々に答えた。
今回の騒動の中で、発覚した意外な弱点というべきか、ガス攻撃。
毒ではなく媚薬‥‥‥まぁ、要は本能的な部分を攻撃するという、単純ながらも恐ろしい攻撃を喰らい、動けなくなっているのである。
俺には効いていなかったが、おそらくは前に組織製の怪しい薬を打たれた際に何かしらの耐性が付いていたとかあるようだが…‥‥それはどうでもいいとして、今の彼女達はちょっと動けない状態。
うずくというべきか、そのせいで行動しづらく、元々治療できる面子の大半だから少しやりようが無いので…‥‥
「直ぐに抜けきらないだろうし、ここはちょっと荒療治でありんすよ」
そう言うと、リザは彼女達の足元に向かい、施術を行った。
ゴリィッツ!!ギリィッ!!グリィッ!!ゴグリィ!!
「ガッ!?」
「ふわっ!?」
「いぎっ!?」
「へぶっ!?」
「「「「アアアアアア―――ッ!?」」」」
「…‥‥良し、ひとまずはこれで疼きなどは収まるはずでありんす」
「疼きは収まったかもしれないけど、意識もまた奪ってないか、コレ?」
彼女達の痛覚はそれぞれ異なる部分もあるだろうが‥‥‥どうやら相当痛かったようで、全員びくびくと軽く痙攣して気絶していたのであった。絵面的に結構酷いことになっているなぁ…‥‥
とにもかくにも、これで運ぶこともできるので、一旦リリスの箱の中に全員を入れ、俺たちは実家の方へ帰還することにした。
王女の方も早く戻したいのだが、こちらはこちらで出来そうなノインが完全にダウン中なので、まだ先になりそうである。
なので、王城でとどまっていても良いのだが‥‥‥養生して作れるようにするには家の方の自室が良いと判断したのだ。
「治療というか、薬に関してもできれば見つかると良いんだけどなぁ。それがあれば、それを元にできるって言っていたからな」
「出来るだけ、それの発見をいそがせましゅよ」
幼女化しながらも、しっかりと王女としての能力はあるのか、そう答える第1王女。
ついでにうんうんと頷く王子たちもいるが、ふと気が付けば第3王子の姿が無かった。
「あれ?エルディムは?」
「ん?あの弟なら、さっきの報告後にすぐに向かった。何しろ、この件を掘り返せば、あいつが持ってきた薬が原因とも言えるからな」
「責任感を感じているようだし、結構すぐに見つかると思うよ。まぁ、僕らは僕等でやるべきことはあるんだけどね…‥‥」
…‥‥王子たちがやるべきことは、国と共に崩落前の施設捜索もあるのだが、それとは別件で大公爵家の方に話をしに行くというのがある。
何しろ、あの大公爵家の子息が入れ替わっていたからな‥‥‥本人は組織の材料にされ、その皮が剥ぎ取られていたというのは、相当強烈すぎる情報だっただろう。
あと、王子たちにとって叔父にあたる当主だが、この件で心がやられそうなのもあるんだよなぁ‥‥‥だからこそ、血縁者である王子たちが報告しつつ、慰めに向かうようだ。
色々と後味が悪い部分もありつつ、俺たちは一旦実家へ戻ることにしたのであった…‥‥
‥‥‥実家へ戻った後、直ぐに自室へ向かい、ノインの風邪後に作られた、病人用の部屋へ寝かせていく。
こういう時には便利だし、何時でも全員倒れ込んでも大丈夫なように備えていたのは良かっただろう。
ただちょっと気になるとすれば、明らかに今の人数以上に対応できるほどの空間とベッドの数があったが‥‥‥予備だと思いたい。今後増えるとか、予想されている可能性もあるが…‥‥無いと思う。多分。
「というか、未だに軽く痙攣して気絶ってのもどうなんだろうか」
「結構強力なツボを押したでありんすからね。薬品だろうと何だろうと、これで一晩休めば大丈夫なはずでありんすよ」
まぁ、これで薬とかも大丈夫そうだが…‥‥今回の件で気になる事もあった。
騒動原因の組織は、おなじみになってほしくなかった仮面の組織フェイスマスクではあったが、あの施設内にあったものを見ると、どうもおかしく思えるところがある。
メイドゴーレムであるノインに効いたガスや、元々怪物を作っていたりするのに、蟲毒のような方法で怪物製造を行っていたが‥‥‥技術が進む速度が妙である。
最初の遭遇のような、あの怪物はまだ人型も保てないようなというか、ぐじゅっとした者ではあったが、人を怪物に仕立て上げるような薬というのは、早く作れるものなのだろうか?
キメラとか、他の怪物の集合体とかであれば、あれはまだ混ぜ合わせるだけで済むとは思うが…‥‥
「少なくとも、前よりは優れているような…?」
俺が攫われ、打たれた時の薬。
あれも怪物になるような薬だったらしいが、自我を食いつぶすような危険な代物。
だが、今回見た怪物たちは自我を失った者もいたのだが、驚くべきことに人であった意識を持つ者たちもいたのだ。
意識を食いつぶさずに、残すような怪物化…‥‥そこまで、技術って早く進歩するものなのだろうか?
「あとは遠距離からの声を届ける手法や、ノインに効いたガスなど‥‥‥色々妙だよなぁ」
とはいえ、考えたところで俺にわかるわけもない。
ノインのような、おかしい技術力を考え付く頭があれば理解できただろうが…‥‥あいにくながら、そうでもないからな。
「その件もきちんと考えないとなぁ…‥‥」
とにもかくにも、今優先すべきことは彼女達の回復を願うのみであろう。
まだちょっと軽く痙攣しているが、一晩経てば治るらしいし‥‥‥それまでは離れておくのが吉かもしれない。
‥‥‥まぁ、離れずに看病したほうが良いかもしれないが、あのガスってコアの話しぶりからすると、元々は繁殖用に使われる物だろうし‥‥‥薬が原因で、無理やり襲うようなことはあってほしくないからな。
本人たちの気持ちに反して、流されるままってのもダメだからなぁ‥‥‥それもあって、彼女達は根性で抵抗して相手を壊滅させたんだろうし、その気持ちを考えないといけない。
「まぁ、流石にあの状況で致すような真似をしてはいけないってモラルを優先しただけだろうしな」
一番当り前の方を彼女達は実行したともいえるし、その頑張りも褒めてあげたいところ。
苦労も多かっただろうし‥‥‥今はゆっくりと寝かせてあげるのが良いだろう。
っと、ふと俺の方にも眠気がやって来た。
無事に帰ってこられたのもあるし、ようやく終えたというような感じで気が抜けたというか‥‥‥欠伸がでる。
「‥‥‥ついでにちょっと、眠ってもいいよな?」
この部屋広いし、ベッドも予備があるし…‥‥一つぐらい借りて熟睡しても良いだろう。
彼女達も気絶しながらも寝ているようだし、問題ないはず。
そう考えつつ、ベッドを用意してもらい、俺もそこで寝かせてもらうことにしたのであった‥‥‥
「主殿、拙者たちもベッドの寝心地を確認するために寝てもいいでござるか?」
「まぁ、全員分はあるからな‥‥‥今後使用することも多いだろうし、今のうちに全員で確認しておくか‥‥‥」
雑魚寝というか、全員で一部屋で寝るってのもそうそうないからな。卒業後はあるかもしれんが、今は寄り合えず気にせずに寝よう…‥‥風呂の時よりも安心できるし。
‥‥だが、その考えは甘かったことを俺は後で身をもって思い知らされるのだが、その事を今は知る事もなく、眠りにつくのであった。
0
お気に入りに追加
733
あなたにおすすめの小説

俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。

婚約破棄された上に国外追放された聖女はチート級冒険者として生きていきます~私を追放した王国が大変なことになっている?へぇ、そうですか~
夏芽空
ファンタジー
無茶な仕事量を押し付けられる日々に、聖女マリアはすっかり嫌気が指していた。
「聖女なんてやってられないわよ!」
勢いで聖女の杖を叩きつけるが、跳ね返ってきた杖の先端がマリアの顎にクリーンヒット。
そのまま意識を失う。
意識を失ったマリアは、暗闇の中で前世の記憶を思い出した。
そのことがきっかけで、マリアは強い相手との戦いを望むようになる。
そしてさらには、チート級の力を手に入れる。
目を覚ましたマリアは、婚約者である第一王子から婚約破棄&国外追放を命じられた。
その言葉に、マリアは大歓喜。
(国外追放されれば、聖女という辛いだけの役目から解放されるわ!)
そんな訳で、大はしゃぎで国を出ていくのだった。
外の世界で冒険者という存在を知ったマリアは、『強い相手と戦いたい』という前世の自分の願いを叶えるべく自らも冒険者となり、チート級の力を使って、順調にのし上がっていく。
一方、マリアを追放した王国は、その軽率な行いのせいで異常事態が発生していた……。
虐殺者の称号を持つ戦士が元公爵令嬢に雇われました
オオノギ
ファンタジー
【虐殺者《スレイヤー》】の汚名を着せられた王国戦士エリクと、
【才姫《プリンセス》】と帝国内で謳われる公爵令嬢アリア。
互いに理由は違いながらも国から追われた先で出会い、
戦士エリクはアリアの護衛として雇われる事となった。
そして安寧の地を求めて二人で旅を繰り広げる。
暴走気味の前向き美少女アリアに振り回される戦士エリクと、
不器用で愚直なエリクに呆れながらも付き合う元公爵令嬢アリア。
凸凹コンビが織り成し紡ぐ異世界を巡るファンタジー作品です。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

『悪役』のイメージが違うことで起きた悲しい事故
ラララキヲ
ファンタジー
ある男爵が手を出していたメイドが密かに娘を産んでいた。それを知った男爵は平民として生きていた娘を探し出して養子とした。
娘の名前はルーニー。
とても可愛い外見をしていた。
彼女は人を惹き付ける特別な外見をしていたが、特別なのはそれだけではなかった。
彼女は前世の記憶を持っていたのだ。
そして彼女はこの世界が前世で遊んだ乙女ゲームが舞台なのだと気付く。
格好良い攻略対象たちに意地悪な悪役令嬢。
しかしその悪役令嬢がどうもおかしい。何もしてこないどころか性格さえも設定と違うようだ。
乙女ゲームのヒロインであるルーニーは腹を立てた。
“悪役令嬢が悪役をちゃんとしないからゲームのストーリーが進まないじゃない!”と。
怒ったルーニーは悪役令嬢を責める。
そして物語は動き出した…………──
※!!※細かい描写などはありませんが女性が酷い目に遭った展開となるので嫌な方はお気をつけ下さい。
※!!※『子供が絵本のシンデレラ読んでと頼んだらヤバイ方のシンデレラを読まれた』みたいな話です。
◇テンプレ乙女ゲームの世界。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げる予定です。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる