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132 べつのものであったら、恐怖の光景

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「「「「ピキィィィィィィィ!!」」」」

「‥‥‥うわぁ、ドバドバと流れているというか、もう川のようにも見えるな」
「メタリックスライムとはいえ、スライムな事はスライム。流れるような体でもありますし、間違いでもないでしょウ」
「というか、あの金属光沢がちょっと鬱陶しいでござるな‥‥‥ちかちかするでござる」

 あふれ出ているメタリックスライムの大群。

 そのスライムたちの流れに呑まれないように、俺たちは今、上空の方に飛んでいた。

 俺はノインの作ったホバーブーツで、ノインはジェット、ルビーは翼。

 その他飛べない面々は、一旦カトレアが巨木を作り上げ、その上に集合し、この惨状を確認している。

「あふれ出ているのは、あっちの部屋か…‥‥」
「隠し部屋というべきか、学園内の見取り図にはない部屋デス」

 流れに飲み込まれている生徒たちを、釣りの応用でどんどんつり上げて救助しつつ、発生源の特定を行う。

 場所は、錬金術師学科の生徒たちが主に授業を行う部屋の真横。

 見取り図では部屋がないはずだが、誰かが勝手に作成した隠し部屋のようなものであると推測でき、そこからスライムたちがこれでもかというほど続々とあふれ出ている。

「確か、グラディたちが教師陣に組織の奴らがいたとか言ってたが‥‥‥そいつらの置き土産か?」
「可能性はありマス」

 何にしても、迷惑な所業であるのは間違いないだろうし、さっさと止める必要がある。

 このままでは金属を食べるスライムたちが、学園外へ流出してしまい、被害が大きくなる可能性があるのだ。

 念のために、今はアナスタシアの氷の障壁、カトレアの薔薇の壁、ゼネの幻術による誘導で何とかなっているのだが、それも流石に限度はある。

「皆の疲れはリザのマッサージでどうにかなるとして、とりあえず向かうぞ」
「了解でござる!」
「あ、そう言えばご主人様、念のためにこちらを」

 空中度移動可能なこの面子で向かおうとした矢先、ふと何かを思い出したのかノインが何かを取り出した。

「…‥‥何、この球体のガラスは」
「試作段階の、特殊加工フルフェイスマスク(機能制限あり)デス。まだデザインを練っているので、基本原型装飾無しですが、万が一にでも溢れまくったスライムたちで窒息しないように、酸素ボンベの役割を持たせていマス」
「金属っぽくないがのぅ」
「ガラスに特殊な加工を施しただけですからネ。喰われる心配はありませんし、ついでに装飾はありませんが、軽く頭にバルカン砲を備え付けているだけデス」
「ついているように見えないんだけど…‥‥」

 まぁ、何にしても安全のためというのであれば、装備するのもやむを為し。

 今はまだ試作段階だそうで、何となく丸っこい水槽を被っているだけにしか見えなくもないが、そこまでダサいわけでもない。

 ひとまずはそれを装着しつつ、スライムたちの発生源へ俺たちは急行した。








「…‥‥近づいてみれば、こりゃ、入るのが難しそうだな」
「ドババっと、滝のようでござるよな」
「勢いが凄まじいですネ」

 発生源と思われる、隠し部屋前。

 扉があったらしい場所は既に食い破られており、綺麗に破損している。

 そしてその部屋の奥からドバドバと流れるようにメタリックスライムたちが次々と出てきており、元凶がこの奥に潜むことが分かるのだが…‥‥いかんせん、数が多すぎる。

 潜水ならぬ、潜スライムしなければ、進めそうにない。

「飛行できても、意味ないな」
「歩かなければ、進めそうにないですが…‥‥とりあえず、邪魔ですのでこれを使いましょウ」

 そう言いながら、ノインはガシャコンッと両腕を変形させ、先が何やら円錐状のとがったものに切り替えた。

 キュインキュインと回り始め、徐々にらせん状に風が渦巻いていく。

「メイドたるもの、ご主人様の通る道は開拓すべき…‥‥なので、こういう時に役立つ土木用掘削ドリルを使用いたしマス」
「掘るの?いや、流れているスライムたちを掘れるのか?」
「弾き飛ばしマス」

 そう言い、俺たちの戦闘に立ったかと思うと、その腕をスライムたちへ向ける。

「では、吹き飛ばし、道を作りましょウ。『ドリルストーム』!!」

 そう言い放つと、ドリルが発射された。

 てっきり、そのまま俺たちの前に立って弾き飛ばして進むのかと思いきや、発射したドリル。

 それがすぽっとスライムたちの中に入り込み…‥‥次の瞬間。


ドッバァァァァアン!!
「「「「ピギャアアアアアアアアアアアアアア!?」」」」

「うわっつ、なんかグロっ!?」
「はじけ飛んだでござるよ!?」

 内部で爆発が起きたのか、らせん状に部屋から爆散し、吹っ飛んでいくメタリックスライムたち。

 ちょっとした惨劇をそこに生み出しつつ、確かに道は開けたが、アレは今晩、悪夢に出そうである。

「さぁ、先へ進みましょウ。先行したドリルが既に弾き飛ばしまくっているので、しばらくは邪魔されまセン」
「弾き飛ばしたというか、ミンチにしたというか‥‥‥いや、ツッコむまい」
「主殿、遠い目になっているでござるな‥‥‥まぁ、同感でござるが」

 そう互いに言いつつ、俺たちは奥へ進んだ。

 進むにつれ、あふれ出ていたはずであろうスライムたち。

 だが、飛んでいったドリルによって弾き飛ばされてしまい、バラバラになっているのか、色々と千切れた何かが流れるだけで進行の邪魔にはならない。

 うん、着くまでまともに見ない方が良いなこりゃ。今晩悪夢見そうだが‥‥‥カトレアにでも、夢見ないぐらいぐっすり眠れる薬草を処方してもらおうか。いや、リザにツボ押しで寝る手もあるか‥‥‥



 何にしても、先へ進めば進むだけ、邪魔したであろうスライムたちの肉片。

 いや、メタリックスライムだから金属片というべきか、それが流れるだけの光景は阿鼻叫喚に近く、途中で飛ばされたドリルが宙に留まっていた。

「‥‥‥ああ、ここから先は、いないようデス」
「どうやって止まっているのかツッコミどころもあるけど…‥‥まぁ、目的地に着いたことは着いたのか」
「そのようござるな」

 目を向ければ、そこは部屋のかなり奥の場所。

 隠し部屋ゆえに窓もなく、明かりもなかったが、ルビーが火炎放射で周囲を照らし、その存在を俺たちの目に映し出させた。


 そこにあったのは、巨大な水槽のような機械。

 水槽の内部ではごぼごぼっと溶けた金属のような物が波打っており、下の方にあるパイプから、ピキピキっと鳴きながらメタリックスライムたちが生産されていた。

「ふむ、どうやらあれで生産され、この部屋にため込まれていたようですが…‥‥収容限界で、破裂し、今秋の惨事が生まれたのでしょウ」
「生産量が少ないが‥‥‥いや、この室内に押し込められていた分が、無理やり出てきたと考えれば無理もないか」

 どうもあの液体がスライムの元で、その下の機械部分が生産設備。

 室内にこれでもかというほどスライムたちが詰め込まれ、放出されることなくここでとどまっていたようだ。

 だが、スライムもある程度柔軟な体を持ち、圧縮できたとしても流石に限度があり…‥‥止める者もおらず、収容限界を迎え、破裂したのが今回のスライム洪水の原因のようだ。

「いや、まずあの設備を設置したやつが犯人だが…‥‥先に止めた方が良いな。ノイン、できるか?」
「単純な造りなので、可能ですネ」

 設置されていたボタンやバルブを分析し、ノインがそれを動かしていき、設備のランプが反応していく。

 そして数秒もしないうちに、ガシャンっと音がすると、スライムたちは生産されなくなった。


「‥‥‥設備の停止を確認。これ以上の生産はされないようデス」
「よし」

 これ以上産まれなければ、あの洪スライム被害も起こるまい。

 いや、そもそもここが適切に管理されていれば、溢れることがなかったとは思うが…‥‥それは犯人の職務怠慢ともいえるか。いや、職務なのかどうかというツッコミもあるな。

「あとはできちゃったスライムの回収方法なども問題になるけど‥‥‥先に、この設備をどうにかしないとなぁ」

 誰が置いたのか、生産されたスライムをどうするかという問題があるが、まずは目の前のこの問題。

 ノインの手によって停止はすれども、原材料は水槽の方にまだまだたっぷりあるようだし、ふとした弾みにまた出てきても困る。

「となると、回収した方が良いから…‥‥『召喚、リリス』」

 詠唱省略しつつ、この問題を片付けられそうなリリスをこの場に召喚する。

「グゲェ!」
「リリス、あの機械を全部中に収容してくれ。置いたままだと迂闊に動いたら怖いし、一旦誰の手も付けられないような場所に入れた方が良いからな」
「グゲ!」
「ノイン、ルビーも入れるのを手伝ってくれ。絶対に重いからな、アレ」
「了解デス」
「了解でござるよ!」

 よっせいと声を合わせ、装備を利用しつつ、ノインたちと共に持ち上げ、リリスの中に俺たちはその設備を投下した。

「グゲェ!」
「全部入ったか」

 室内を空にする勢いで、その他合った設備なども放り込みまくり、スッキリとした隠し部屋。

 いくつか書類などの資料も確認され、ここで何が行われていたのかわかるだろう。

「ふむ‥‥‥暗号化されてますが、解読できマス」
「一応、ちょっと内容を解読してくれ」
「了解デス」

 そのうちの、暗号化されていたらしい書類を見つけ、ノインが翻訳しはじめる。

 グラディたちの元へ運んだ後にやっても良いが、さっさとこの騒動の元凶の動きとかも探りたいからなぁ‥‥‥‥

 そう思いながらも、俺たちはその翻訳内容に耳を傾けた。


――――――――
【記録データ:○○○(1)】
‥‥‥組織より派遣され、潜入してしばらく経過。
既にいた教員を排し、成り済ますが特に気が付かれてはない模様。
というか、成り済ます以前に目立つ者が多い。なんだこの学園。美女が多いとは聞いていたが、それはそれで良いだろう。
だが、ツッコミどころが多すぎるのもどうなのだろうか。まともな奴、いないだろう。
――――――――

「…‥‥ちょっと待って、ノイン。なんか冒頭からツッコミを入れられているのだが」
「翻訳すると、本当にそうなりマス」
「まともな奴がいないとか、なんか最初から失礼でござるな」
「グゲェ」

――――――――
【記録データ:△△△(1)】
錬金術師学科という事もあり、授業内で使用する材料も豊富。いくつかをごまかして手に入れ、蓄えることに成功。
ある程度集めたところで、実験を開始。
組織のために、役に立つ生物を創造できればいいのだが…‥‥現時点ではスライムの人工合成程度であろう。


【記録データ:○○○(2)】
‥‥‥実験を開始し、失敗確認。
ある程度のスライムの構成は可能であったが、生命を得るまでには至らず。造りが単純とは言え、目論見通りのものを生み出すにはまだまだ試行錯誤がいるだろう。
幸いなことに、この学園の召喚士学科の召喚獣たちが落す鱗や毛、羽なども材料となるので、そこまで困ることはない。
できれば、あの非常に目立つ一団の者からも採取したいが…‥‥どういう事だろうか、抜け毛一つ落ちてない。何者かが回収しているのか?
――――――――

「2人ぐらいなのは分かっていたけど…‥‥なんかおかしいような」
「何者かが回収?どういう事でござろうか?」

――――――――
【記録データ:○○○(3)】
原因判明。ファンクラブだ。いつの間にか、生徒たちで構成されていたその組織によって、一片の塵も残さず回収されていた。非常に高値で取引されており、頭がおかしいと思える。
‥‥‥ナイスボディなのは分かるのだが、毛髪一本、葉っぱ一枚だけでここまでなるのは、本当に頭がおかしくないか?

【記録データ:△△△(2)】
予算がいつの間にか、半分以上消失していた。
共に来ていた者に問いかければ、材料費に使用するためというが、それが材料になるのだろうか?
疑問に思いつつも使用し、目的のスライムを生み出す研究を続行。

【記録データ:△△△(3)】
なんか嘆いていた。尋ねて見たところ、どうも偽物をつかまされたらしい。
なんか最近、やけに予算が食いつぶされると思っていたら、相当使いこんでいたようだ。組織からの送金は限りがあるのに、なぜこうも使用するのか。

【記録データ:○○○(4)】
非常に申し訳ないと思いつつ、これが最後だからと落札を決定し、ようやくいい材料を手に入れた。
偽物をつかまされたあの嘆きを教訓に、きちんと入手ルートから販売されるまで徹底的に監視し、確実に本物であると断定できるものである。
‥‥‥‥下着ではあるが、まぁ、うん、ごまかせるだろう。切り刻めば文句もあるまい。

――――――――


「「「‥‥‥」」」

 そこまで読んだところで、彼女達の目が、それを書いた人に向けて思いっきり軽蔑するような目になっていた。

‥‥‥聞いていてツッコむところは多かったが、ミイラ取りがミイラになるということわざがあるのを何故か思い出した。

 全然大丈夫ではないというか、ここから狂ってきているような気がする。

――――――――
【記録データ:△△△(4)】
非常にいい材料が手にはいったと聞き、投入開始。
実験後、ようやくスライムが一体生成できた。
金属質であり、調べて見ればメタリックスライムを我々は生みだせたようである。
ただし、どういう訳か金属を主食とするはずが、人が身に着けていた防具の類にある金属しか捕食せず、いつの間にか逃げ出されていた。

【記録データ:○○○(5)】
自分で書くのもなんだが、あの材料で何故生みだせたとツッコミを入れたい。
言わぬが花というかもしれないが、それで作れたのであればいいではないかと思う。
この実験データを活かし、サンプル数を増やし、更に向上させるために材料の大量導入を決定する。
‥‥‥ああ、しかし今月の予算がもうわずかしかない。こうなれば、非常にすさまじい物を狙うべきか。


【記録データ:○○○(6)】
…‥‥ふと思いつき、材料に組織の証でもある仮面を粉砕、投入を決定。
紛失届を出して新しいものを手に入れた後、古いコチラを材料にした。
結果として、何故か大量に材料の方が増加し、慌てて用意していた大量投入用の水槽に保存。
組織の技術力に驚くことが多いが、材料を増加させるとは驚きである。


【記録データ:△△△(5)】
何をやらかしたと問い詰めて見れば、組織の証である仮面を材料にしたと言われた。
‥‥‥馬鹿かお前は。
まぁ、増えたのであれば問題は無いし、このまま実験続行。むしろ材料を大量に手に入れられたと考えれば、そう悪い物ではないだろう。
ただ、気になるのは仮面の副作用効果である。材料そのものであれば問題は無いが、作成後のスライムに異常を確認。
個体ごとにくっつことはないはずなのだが、どういう訳か合体をし始め、慌てて分裂させて事なきを得た。
何か悪影響が出た可能性もあり、実験をひとまず停止させる。

【記録データ:○○○(7)】
予算もないので、実験が一時的に停止になったのは良いだろう。
教員として紛れている以上、並行して行うとストレスが途轍もない。
ただ、実験の一時停止を伝えると予算もカットされ、そこから横領できなくなるのは困りものである。
そこでふと、思いつく。スライムを売ればいいのではないか、と。
メタリックスライムが大勢いると問題があるようだが、個体ごとであれば特に大丈夫なはずである。
そう考え、収集家などの貴族家を当たり、スライムを密かに勝手に生産し、売買を始めると大当たりをした。
ああ、これで次の材料売買にも手が出せるだろう…‥いや、材料にせずに、ココを去る際の記念にするべきか。
――――――――


…‥‥ここで、記録が終わっていた。

「‥‥‥日付を見れば、つい最近…‥‥副生徒会長たちが言っていた、教員逮捕の日時よりも前デス」
「片方が生産をやめたけど、もう片方が勝手に売買するために生産していたのか」
「話を聞く限り、その逃げたのが捕まえたスライムらしいでござるな」
「グゲグゲェ」

 何か片方が堕落していく人生を垣間見たような気がしなくもないが…‥‥何やら問題が出てきた。

 記録によれば、ここで人工的に生成されたメタリックスライムは、個体ごとであれば問題は無いようだが、大勢集まって合体するという性質があるらしい。

 そして今、かなり大量に生産され、あふれかえっていたスライムたちだが‥‥‥‥それも同様の性質を持ち合わせているのであれば、どうなるのか。

「…‥‥すっごい嫌な予感が」

 考えるとぞっとし、嫌な予感がしてきたので俺たちは慌てて部屋から出た。

 そして、校庭の方にまで埋め尽くしていたはずのスライムたちを見れば…‥‥

「「「「「「ピキ――――――――!!」」」」」」

‥‥‥時、すでに遅し。

 スライムたちが鳴き始め、ドロドロに溶けて一体化していく。

 そして徐々に集まり始め、中心部に巨大なメタリックスライムが産まれ、金属光沢の表面に全てのスライムの目玉がぎっしりと現れた。

【びぎぃいいいいいいいいいいいいいいい!!】

 口がないのに咆哮をあげ、空気を震わせる巨大メタリックスライム。

 どうやら嫌な予感が、また的中したようなのであった‥‥‥‥‥
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