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少し広がっていく関係性

log-116 準備は念入りにしっかりと

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…エルメリア帝国への、短期留学。

 そのための準備はしっかりと行う必要があるが、その他のつながりに関わる部分もまた、念入りに確認しておく必要があるだろう。

「そうなると、ハクロやカトレアのほうは大丈夫かな?糸や薬草の供給が店に出せなくなるけど」
【大丈夫ですよ、ジャック。そのあたりはぬかりありません】
【ミーたちに頼りきりにならないように、ある程度自重はしているし、そこそこの量を事前に収めているのなの】


 常にいることがないからこそ、不在時の備えもしておくもの。
 頼りきりにならないようにしているが、その心は彼女たちも感じていたものらしく、こういう時でも大丈夫なようにしていたらしい。

【まぁ、そもそも我らの場合は鍛錬で通っているようなものだから、いなくても平気だがな】
【その代わりに、もしも戻ってきたときに物凄くたるんでいたら、そろって地獄の特訓をやるって約束してきたぜ!】

 余裕そうなルミに、ぐっとサムズアップするルトライト。
 彼女たちのほうはそこまで影響も無いだろうと思っていたが、帰還後にもしも油断していたら…うん、地獄を見るのは国の騎士や魔導士たちだけなのでそこまで問題も無いか。

【あたしも、問題ないヨ。帝国内の帝都ギルドにはすでに通達済み、マスターの留学期間だけの短期出張扱いみたいになったようダ】
「元々バイトなのに、出張扱いになるのか…」

 ファイのほうも問題は無いようだが、彼女も彼女で、その立場はぐんぐん上がっている模様。
 帝国のほうにも冒険者用のギルドは存在しており、そちらに出張する扱いになったようだが、あちらの待遇やら環境は気になるところだ。




 とにもかくにも、グラビティ王国内でやっておくべきことは色々として置いて、問題なく向かいたいところ。

 まぁ、流石に彼女たちが一時的にいなくなることで、物凄い影響ってあるのかと言えば…何があるのか?










…ジャックはあまり深く考えなかったが、一つのある大きな影響があった。
 
 既に長くそばで暮らしているからこそ、うっかりしすぎて忘れていること。
 それは、ハクロ達がモンスターとはいえ、見麗しい美女たちの姿を持ち、それが自然と王都に住まう人々の目の保養になっていることを。

 そのせいで、不在になることを知った一部の者たちが根性でその目に焼き付けた姿を用いて、絵を使った漫画のような物や、徹底的に再現した彫刻、官能小説の挿絵での大量再現など、そちらの文化が発達することになるが…ある意味、文化の急速な発展に貢献することになるということは、この時はまだ知る由もないのであった…


【それにしても、エルメリア帝国…そこでの留学って、どういう風になるのでしょうか】
「聞いた話だと、学園と似たような教育機関があるけど、仕組みが少し変わっているらしくて…」
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