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移り変わる季節と、変わる環境
log-097 爆発オチはやめてほしい
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「「「ば、ば、爆発ぅうううう!?」」」
「あの子たち、爆発するんですか!!」
「その通りなので、皆さま一斉に避難を!!」
【ちょっとルミ、本当ですかその情報!?私たちのこの拘束で、余計に早める可能性とかは!?】
【聞いた限りだと、時間経過によるものだ。ただ、絶命してもなるっぽいから…下手に拘束が強すぎると、窒息死でボンッとなる可能性もあるだろう】
【盛大にヤバい話なのなのなのなのぉおお!!】
警備兵たちからもたらされた、とんでもない情報。
あの肉塊たち…どうやら貴族側の学園生徒の数名が、悪魔の薬によって変じた姿らしいのだが、放置しておけば大爆発を引き起こすというものだった。
「人間爆弾とか、シャレにならないものだな…」
【ええ、そのため主殿も早く避難を】
ルミがそうせかすが、言われなくとも避難する。
止めることができるかが分からないので、先に全員の安全を確保したほうが良い。
しかし、問題なのがこの爆発がどれほどのものになるかということだ。
「特にここは、地下にある闘技場内…緊急避難先にもなっている場所だからこそ、間違いなくかなりの耐久性を誇るのだろうけれどっも、上の王都に被害が無いかと言えばわからないな…」
爆発の規模によっては、ここから避難できたとしても王都への被害が生じる可能性がある。
その場合、更に逃げるとなれば王都の外になるのだろうが、それで逃げきれるものなのだろうか。
場合によっては地下空間の大規模爆発の崩壊で、周辺一帯が全て沈下する可能性もあり…今ここから避難をできたとしても、爆発後が恐ろしい。
【でも、悪魔…筋肉と傲慢のマチョスラーとかいう輩によると、空気中のマナなるものを使用して爆発力を増しているようで…どうしろと?】
「吸い上げるものをわかっているなら、それを止めるかあるいは吸い上げて減らす方が良いのだろうけれども…そんなもの、初めて聞いたなぁ」
と言うか、精霊が扱うマナとか説明していたらしいが、まず精霊の存在がいることにも驚かされる。
モンスターがいるのならばありえなくもない話だが…魔力があるからこそ、より摩訶不思議な力も一緒に有ってもおかしくはない。
精霊となると、その手の関連するものとすれば…エルフとか?でも、近場にいるとすればあのモンスター好きな人だけど、むしろその手の知識もなさそうな…
【…マナ、ですか】
「ん、どうしたの、ハクロ?」
考え込む中、ふと、ハクロがぽつりと口を開いた。
【えっとですね…その、多分、私ならどうにかできる…かも?】
「…え、本当に?」
【多分、ですよ。ええ、自信ないですが、その…】
いつものやる気に満ち溢れた姿ではなく、本当に自信がなさそうな感じで指を擦り合わせながら答えるハクロ。
【悪魔の話だと、精霊が扱う代物と言うが…できるのか?】
【そこが、微妙なところなんですよね…実はちょっとだけ、マナに関して昔、扱い方を教わった記憶ならあるのですが…何せ、結構前のことでして…でも一応、抜くぐらいなら…どうにか、できるかも?】
ハクロの話によれば、過去にちょっとばかりマナに関して触れる機会があり、それゆえに少しだけなら干渉できるかもしれないとのこと。
ただし、本当に知識をかじった程度のレベルに近いので、完全に扱えないかもしれないのだ。
「でも、それって爆発物の近くにハクロが行くってことになるけど…大丈夫なの?無理なら、やらなくても…」
【…ええ、無理な可能性も当然ありますよ。ですが…私としては、大事な番が、ジャックが爆発に巻き込まれるかもしれない可能性があるのが、一番嫌なんです!!無理だったら速攻でジャックを抱きかかえて王都から村まで瞬時に駆け抜けて逃げますから安心してください!!】
【ミーたちは置き去りにされているのなの!?】
【あたしは一部ちぎって残せれば、大丈夫かナ。マスターに少量、瓶詰してもらえればこっちで蒸発しても、大丈夫だヨ】
【蒸発クラスの爆発だったら、我ら普通にアウトォォ!!…でも、無いのか?うむ、我既に死人ゆえに、これで死んだ場合…んん?いや、死とはいったい…】
色々とツッコミどころがある内容が出てきたが、それでも割り切ったらしいハクロの言葉。
ならば、任せるしかないのかもしれない。
「それじゃあ、ハクロ。やれるのならやってみて。でも、絶対にこれは無理だと思ったら、僕らと一緒に全力で避難で‥‥もちろん、カトレア、ルミ、ファイも忘れずに」
【わかりました、ジャック!!無理だったら速攻で戻ってきて、皆引きずってでも逃げますからね!!】
【余計に悪化しているのなの!!】
【でも実際に、我らの中で最速なんだよなぁ…】
【瓶を用意してト…】
「ウグゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォ!!ダズゲデグレダレガダズゲデグレェェ!!」
「ギヅイギヅイギヅイ!!」
【ーーそれで改めて戻ってきましたけれども…ええ、ひどい状態ですね】
闘技場にいた者たちは既に全員避難をし終え、王都そのものが巻き込まれて爆発するかもしれない危険性からさらに外に避難する中、ハクロは一人、闘技場内へ戻ってきた。
正直に言えば、この作業はできるかどうかと言われれば自身はない。
確かに、マナに関して多少齧った程度と言ったが…アレは少し、嘘が混ざっている。
【精霊も扱えますが、そうじゃないものでもやろうと思えばできるのですよ。まぁ、私は思いっきり不得意なので…あなたたちに多分、絶大な激痛と苦痛とその他諸々やばいものを与えますが…】
そう言いながらハクロは手を動かし、その手に鎌を…いや、形状を変え、別の武器に切り替わる。
【マナの流れを読んで、少々放出ですが…大丈夫です、きっと、うまく行きます】
「エ、エ、エ、エゾノナニガイマズゴイイヤナヨガンガ」
「キグウダナゴヂラモゼッタイニヤバイヨカンガ」
纏い始めたその気配に、感じる肉塊と化した者たち。
だが、もう遅い。
たとえ、助かる道があったとしてもこの結末を選んだのは彼ら自身。
もう少し、本当に思慮深くあり、貴族としての教示をしっかりと有していたのであれば、このような末路を辿らなかったのだろう。
後悔しても、選んでしまった道から逃れることはできない。
【では、いきますね…落ち着いて、しっかりと失敗しないイメージをもって、もしもしたら全速力でジャックを抱えてカトレアたちをす巻きにして引きずって逃げれるようにして…はぁぁぁぁぁぁ!!】
ドズウウウウウウウウウウウウウン!!
「「「ギィィヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」」」
…その日、避難する人々はとある巨大な悲鳴の声を耳にした。
それはこの世から全てを絶望するような、ありとあらゆる恐怖や苦痛を煮つめたかのようなもの。
しかし、その悲鳴が響き渡ってから数時間後…爆発の危険性が失われたという報告があがり、助かったことに対する安心感と、あの悲鳴は何だったのかと言う疑問を抱かされるのであった…
『---あははっ、はははっ!!まさか、アレをどうにかしちゃうとは、凄いな!!ゲラゲラ野郎が目を付けたのもわかるけど、確かにとんでもないものだな!!あそこまで格を堕としておきながら、まさかマナに干渉できる分があるとはな!!…ああ、でも流石にこれはあの子供たちに同情するな。うん、仕掛けた小生が言うのもなんだが…気にしないでおくかな』
…その様子を一人、こっそりとみていた元凶が笑いつつも、元に戻った子供へ同情の視線を送ったが…これはどの口でそれを言うのかと、誰もがツッコミを入れる様子だった。
まぁ、これはこれで悪くは無いかと考え、次へ向けて動こうとした…その時だった。
『とりあえず、これは失敗作と言うことで、次なる筋肉の可能性を…』
『---おい、見ていたぞ筋肉と傲慢野郎』
『っ!?だ、誰…って、何だ常識と憤怒担当か。どうしたんだ?』
身を潜めていて、絶対に誰にも見つからないかと思っていた状況で声をかけられ、警戒したマチョスラー。
だが、同僚が声をかけただけだと気が付き、すぐに警戒を解いたが…その相手の顔は物凄く険しいものになっていた。
『ちょっと別件でな、洗脳野郎…悪堕ちと色欲の■■■がやらかした。至急会議を開くために、集えとの命令だ』
『はぁっ!?あいつ今、確か、聖ヴァレス公国のほうで活動中だったよな!?順調だったはずだし、あいつの腕前も一応悪くはないはずだが、何をしでかしたのかな!?』
『ガチ逃亡。恋の逃避行だという置手紙をして…今、行方不明だ』
『はぁぁぁぁっ!?』
『ついでに蟲野郎…知識と強欲の■■■もといゲラトと、破滅と暴食の■■■が巻き添えに遭ってガワがズタボロになり過ぎた。…はぁぁ…頭が痛いが、さっさと行くぞ』
『何をやっているのかな、あの悪魔たちは阿保なのか馬鹿なのかド間抜けなのかなぁ!?』
…ある意味、天罰が下ったかのような苦労ごとの雪崩をマチョスラーは喰らったようであった。
「あの子たち、爆発するんですか!!」
「その通りなので、皆さま一斉に避難を!!」
【ちょっとルミ、本当ですかその情報!?私たちのこの拘束で、余計に早める可能性とかは!?】
【聞いた限りだと、時間経過によるものだ。ただ、絶命してもなるっぽいから…下手に拘束が強すぎると、窒息死でボンッとなる可能性もあるだろう】
【盛大にヤバい話なのなのなのなのぉおお!!】
警備兵たちからもたらされた、とんでもない情報。
あの肉塊たち…どうやら貴族側の学園生徒の数名が、悪魔の薬によって変じた姿らしいのだが、放置しておけば大爆発を引き起こすというものだった。
「人間爆弾とか、シャレにならないものだな…」
【ええ、そのため主殿も早く避難を】
ルミがそうせかすが、言われなくとも避難する。
止めることができるかが分からないので、先に全員の安全を確保したほうが良い。
しかし、問題なのがこの爆発がどれほどのものになるかということだ。
「特にここは、地下にある闘技場内…緊急避難先にもなっている場所だからこそ、間違いなくかなりの耐久性を誇るのだろうけれどっも、上の王都に被害が無いかと言えばわからないな…」
爆発の規模によっては、ここから避難できたとしても王都への被害が生じる可能性がある。
その場合、更に逃げるとなれば王都の外になるのだろうが、それで逃げきれるものなのだろうか。
場合によっては地下空間の大規模爆発の崩壊で、周辺一帯が全て沈下する可能性もあり…今ここから避難をできたとしても、爆発後が恐ろしい。
【でも、悪魔…筋肉と傲慢のマチョスラーとかいう輩によると、空気中のマナなるものを使用して爆発力を増しているようで…どうしろと?】
「吸い上げるものをわかっているなら、それを止めるかあるいは吸い上げて減らす方が良いのだろうけれども…そんなもの、初めて聞いたなぁ」
と言うか、精霊が扱うマナとか説明していたらしいが、まず精霊の存在がいることにも驚かされる。
モンスターがいるのならばありえなくもない話だが…魔力があるからこそ、より摩訶不思議な力も一緒に有ってもおかしくはない。
精霊となると、その手の関連するものとすれば…エルフとか?でも、近場にいるとすればあのモンスター好きな人だけど、むしろその手の知識もなさそうな…
【…マナ、ですか】
「ん、どうしたの、ハクロ?」
考え込む中、ふと、ハクロがぽつりと口を開いた。
【えっとですね…その、多分、私ならどうにかできる…かも?】
「…え、本当に?」
【多分、ですよ。ええ、自信ないですが、その…】
いつものやる気に満ち溢れた姿ではなく、本当に自信がなさそうな感じで指を擦り合わせながら答えるハクロ。
【悪魔の話だと、精霊が扱う代物と言うが…できるのか?】
【そこが、微妙なところなんですよね…実はちょっとだけ、マナに関して昔、扱い方を教わった記憶ならあるのですが…何せ、結構前のことでして…でも一応、抜くぐらいなら…どうにか、できるかも?】
ハクロの話によれば、過去にちょっとばかりマナに関して触れる機会があり、それゆえに少しだけなら干渉できるかもしれないとのこと。
ただし、本当に知識をかじった程度のレベルに近いので、完全に扱えないかもしれないのだ。
「でも、それって爆発物の近くにハクロが行くってことになるけど…大丈夫なの?無理なら、やらなくても…」
【…ええ、無理な可能性も当然ありますよ。ですが…私としては、大事な番が、ジャックが爆発に巻き込まれるかもしれない可能性があるのが、一番嫌なんです!!無理だったら速攻でジャックを抱きかかえて王都から村まで瞬時に駆け抜けて逃げますから安心してください!!】
【ミーたちは置き去りにされているのなの!?】
【あたしは一部ちぎって残せれば、大丈夫かナ。マスターに少量、瓶詰してもらえればこっちで蒸発しても、大丈夫だヨ】
【蒸発クラスの爆発だったら、我ら普通にアウトォォ!!…でも、無いのか?うむ、我既に死人ゆえに、これで死んだ場合…んん?いや、死とはいったい…】
色々とツッコミどころがある内容が出てきたが、それでも割り切ったらしいハクロの言葉。
ならば、任せるしかないのかもしれない。
「それじゃあ、ハクロ。やれるのならやってみて。でも、絶対にこれは無理だと思ったら、僕らと一緒に全力で避難で‥‥もちろん、カトレア、ルミ、ファイも忘れずに」
【わかりました、ジャック!!無理だったら速攻で戻ってきて、皆引きずってでも逃げますからね!!】
【余計に悪化しているのなの!!】
【でも実際に、我らの中で最速なんだよなぁ…】
【瓶を用意してト…】
「ウグゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォ!!ダズゲデグレダレガダズゲデグレェェ!!」
「ギヅイギヅイギヅイ!!」
【ーーそれで改めて戻ってきましたけれども…ええ、ひどい状態ですね】
闘技場にいた者たちは既に全員避難をし終え、王都そのものが巻き込まれて爆発するかもしれない危険性からさらに外に避難する中、ハクロは一人、闘技場内へ戻ってきた。
正直に言えば、この作業はできるかどうかと言われれば自身はない。
確かに、マナに関して多少齧った程度と言ったが…アレは少し、嘘が混ざっている。
【精霊も扱えますが、そうじゃないものでもやろうと思えばできるのですよ。まぁ、私は思いっきり不得意なので…あなたたちに多分、絶大な激痛と苦痛とその他諸々やばいものを与えますが…】
そう言いながらハクロは手を動かし、その手に鎌を…いや、形状を変え、別の武器に切り替わる。
【マナの流れを読んで、少々放出ですが…大丈夫です、きっと、うまく行きます】
「エ、エ、エ、エゾノナニガイマズゴイイヤナヨガンガ」
「キグウダナゴヂラモゼッタイニヤバイヨカンガ」
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たとえ、助かる道があったとしてもこの結末を選んだのは彼ら自身。
もう少し、本当に思慮深くあり、貴族としての教示をしっかりと有していたのであれば、このような末路を辿らなかったのだろう。
後悔しても、選んでしまった道から逃れることはできない。
【では、いきますね…落ち着いて、しっかりと失敗しないイメージをもって、もしもしたら全速力でジャックを抱えてカトレアたちをす巻きにして引きずって逃げれるようにして…はぁぁぁぁぁぁ!!】
ドズウウウウウウウウウウウウウン!!
「「「ギィィヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」」」
…その日、避難する人々はとある巨大な悲鳴の声を耳にした。
それはこの世から全てを絶望するような、ありとあらゆる恐怖や苦痛を煮つめたかのようなもの。
しかし、その悲鳴が響き渡ってから数時間後…爆発の危険性が失われたという報告があがり、助かったことに対する安心感と、あの悲鳴は何だったのかと言う疑問を抱かされるのであった…
『---あははっ、はははっ!!まさか、アレをどうにかしちゃうとは、凄いな!!ゲラゲラ野郎が目を付けたのもわかるけど、確かにとんでもないものだな!!あそこまで格を堕としておきながら、まさかマナに干渉できる分があるとはな!!…ああ、でも流石にこれはあの子供たちに同情するな。うん、仕掛けた小生が言うのもなんだが…気にしないでおくかな』
…その様子を一人、こっそりとみていた元凶が笑いつつも、元に戻った子供へ同情の視線を送ったが…これはどの口でそれを言うのかと、誰もがツッコミを入れる様子だった。
まぁ、これはこれで悪くは無いかと考え、次へ向けて動こうとした…その時だった。
『とりあえず、これは失敗作と言うことで、次なる筋肉の可能性を…』
『---おい、見ていたぞ筋肉と傲慢野郎』
『っ!?だ、誰…って、何だ常識と憤怒担当か。どうしたんだ?』
身を潜めていて、絶対に誰にも見つからないかと思っていた状況で声をかけられ、警戒したマチョスラー。
だが、同僚が声をかけただけだと気が付き、すぐに警戒を解いたが…その相手の顔は物凄く険しいものになっていた。
『ちょっと別件でな、洗脳野郎…悪堕ちと色欲の■■■がやらかした。至急会議を開くために、集えとの命令だ』
『はぁっ!?あいつ今、確か、聖ヴァレス公国のほうで活動中だったよな!?順調だったはずだし、あいつの腕前も一応悪くはないはずだが、何をしでかしたのかな!?』
『ガチ逃亡。恋の逃避行だという置手紙をして…今、行方不明だ』
『はぁぁぁぁっ!?』
『ついでに蟲野郎…知識と強欲の■■■もといゲラトと、破滅と暴食の■■■が巻き添えに遭ってガワがズタボロになり過ぎた。…はぁぁ…頭が痛いが、さっさと行くぞ』
『何をやっているのかな、あの悪魔たちは阿保なのか馬鹿なのかド間抜けなのかなぁ!?』
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