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移り変わる季節と、変わる環境
log-071 休みが色々と潰れたが
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…竜種騒動からしばらく経過し、ようやく村は元の姿を取り戻した。
あちこちの復旧作業自体はハクロ達がいたことで進んだのもあって、以前よりも災害に強い形へと変貌を遂げ、再度の竜種の襲撃があったとしても、より避難しやすい形となっている。
「ついでに、川の水や地下水で、いざという時のスプリンクラー代わりにできるようにして、ブレスが飛んできても多少は耐えられるように…いやまぁ、再度竜種の襲撃が無いほうが良いんだけれどね」
【それが一番ですよねぇ】
【そうなの、死体処理とかも困ったし、大変だったのなの】
【結局のところ、ギルドの方では慎重に廃棄することが決まったと聞くからな】
夏季休暇の宿題を続けながらそうつぶやけば、ハクロやカトレアがうんうんとうなずきつつ、ルミがマチョポッポ便で届いた手紙を開きその内容を告げる。
「あ、駄目だったんだ、あの魔石。やっぱりと言うか、扱えなかったの?」
【んー、最初こそ、一応は竜種のモノだったのならば、利用できれば価値があったそうだが、どれもこれもあの悪魔の実験の影響によるものなのか、使い物にならないどころか、気が付けば一部の入れていた箱が腐食し毒をまき散らし始めたので、処分が決まったとのことだ】
フレイムワイバーン及び、レッドドラゴン…いや、悪魔の実験台にされた合われた実験体たち。
通常であれば、相当価値のある魔石を持っていたはずだったのだが、実験の影響からか宝石のような輝きを持つ本来の姿とはかけ離れた、脈打つまがまがしい内臓のようなものになっていた魔石。
それらの利用方法が一時期模索されたらしいが、どうにもならないどころか周囲への悪影響が強すぎて、すべて処分と言うことになったらしい。
【とはいえ、普通の焼却処分では毒をまき散らしかねないから…依頼して、浄化による無毒化処理を試みてからになるらしい。その手の専門家と言うのは、探せばいるらしいが…費用を考えると、相当な赤字になるようだがな】
【数がかなりいましたから、相当な魔石の量がありましたからね】
討伐すればするだけ、溜まっていった使えない魔石。
それらがすべて、今回の騒動でギルドに持ち込まれたわけだが…その処分費を考えると、相当頭の痛い問題なのだろう。
【っと、ジャック。そこの計算式間違ってますよ】
「え?…あ、本当だ。ここはこれで…」
課題に手を付けながらも、この騒動のせいで少しばかり帰郷での休息時間が削られたことには思うところもある。
「あーあ、あの悪魔が余計なことをしなければもっと村でゆっくり過ごせたのに…結局、アレは何だったんだよ」
【分かれば苦労しないですけれどね。悪魔だろうと何だろうと、あんなやばそうな実験を行う輩の思考を考えるだけでも、嫌ですよ】
【考えたくは無いのなの!!あの迷惑で、大体の土地が傷ついて、結構大変だったのなの!!】
【厄介者は厄介だからなぁ…我の生前の国も悪魔に滅ぼされたらしいが、どこの時代でも迷惑なものは変わらぬものよ】
悪魔のせいで色々と苦労し、これからもある可能性が待ち構えている。
大体、あの悪魔の口ぶりからして、他にも仲間がいる可能性があるだろう。
【人のガワを借りて、とか言ってましたものね。うーん、人間の肉体を拝借して、紛れ込んでいる方々がいるってことなのでしょうか?】
【そうなるな。おそらくは、元々相当格が低い悪魔なのだろう。高位に近づけば近づくほど、人の姿を持つようにもなるとも聞くからな】
「そういうものなの?」
【そういうものだと聞くのなの。ミーの前の、トレントが悪魔情報を調べていたことがあったらしいけれども、本当に高位の悪魔であれば、ガワ自体が必要ないらしいのなの。低級のものほど、もやとか不定形らしいのなの】
人間の肉体を奪うことで、人に紛れることができる悪魔たち。
そんなものがいると考えると、結構恐ろしく思えてくる。
「気が付けば、近くに潜んでいたか…嫌だな、どんなホラーだよ」
ホラー映画よりも、よっぽど質の悪い恐怖の話である。
【まぁ、そんなものが近づいてこないようにしますけれどね。あの落とされた落雷の恨みもありますし…】
ぐっとこぶしを握り締め、そう口にするハクロ。
とらえたと思ったら、不意打ちで逃してしまったのが心残りなのだろう。
【ただ、出来ればもうちょっと面子を増やしたほうが良いと思うがな。主の周囲には我らが常についているが、それでも相手によっては対応がしづらい。今回の一件も、無理やりフィジカルで強行突破をしたとはいえ…空からの相手や、場合によっては海から、湖から、地中から…様々な場面での襲撃も想定できるのがなぁ…】
【私たち、良くも悪くも無理やりできることはありますけれども、万能ではないですからね】
【なのなの】
次に出会うことが無いほうが良いが、それでも相手のほうがどう動くかはわからない。
可能ならば、対応できるような従魔がいたほうが良いと、彼女たちから意見を貰うのであった…
「…でも、具体的にそんなことが可能なモンスターが、この辺境に来るとは限らないけれどね。あと数日で王都行きの馬車に乗るけど、道中にそんなものいなかったしなぁ」
【うーん、ケンタウロスのような方であれば、群れで移動しますからもしかして…】
【それは無理だろ。基本的に商会勤めだし、空飛べないし】
【なの、伝説のスーパーマチョポッポでも来てくれればいいのなの】
「そんなのいるのか…?」
…調べたら一応、存在しているらしい。マチョポッポ、テンプレだとスライムなどが種類多いイメージがあるけど、負けず劣らず相当なものが多いなぁ…いや、これはこれで一体何なのと思うけど。
あちこちの復旧作業自体はハクロ達がいたことで進んだのもあって、以前よりも災害に強い形へと変貌を遂げ、再度の竜種の襲撃があったとしても、より避難しやすい形となっている。
「ついでに、川の水や地下水で、いざという時のスプリンクラー代わりにできるようにして、ブレスが飛んできても多少は耐えられるように…いやまぁ、再度竜種の襲撃が無いほうが良いんだけれどね」
【それが一番ですよねぇ】
【そうなの、死体処理とかも困ったし、大変だったのなの】
【結局のところ、ギルドの方では慎重に廃棄することが決まったと聞くからな】
夏季休暇の宿題を続けながらそうつぶやけば、ハクロやカトレアがうんうんとうなずきつつ、ルミがマチョポッポ便で届いた手紙を開きその内容を告げる。
「あ、駄目だったんだ、あの魔石。やっぱりと言うか、扱えなかったの?」
【んー、最初こそ、一応は竜種のモノだったのならば、利用できれば価値があったそうだが、どれもこれもあの悪魔の実験の影響によるものなのか、使い物にならないどころか、気が付けば一部の入れていた箱が腐食し毒をまき散らし始めたので、処分が決まったとのことだ】
フレイムワイバーン及び、レッドドラゴン…いや、悪魔の実験台にされた合われた実験体たち。
通常であれば、相当価値のある魔石を持っていたはずだったのだが、実験の影響からか宝石のような輝きを持つ本来の姿とはかけ離れた、脈打つまがまがしい内臓のようなものになっていた魔石。
それらの利用方法が一時期模索されたらしいが、どうにもならないどころか周囲への悪影響が強すぎて、すべて処分と言うことになったらしい。
【とはいえ、普通の焼却処分では毒をまき散らしかねないから…依頼して、浄化による無毒化処理を試みてからになるらしい。その手の専門家と言うのは、探せばいるらしいが…費用を考えると、相当な赤字になるようだがな】
【数がかなりいましたから、相当な魔石の量がありましたからね】
討伐すればするだけ、溜まっていった使えない魔石。
それらがすべて、今回の騒動でギルドに持ち込まれたわけだが…その処分費を考えると、相当頭の痛い問題なのだろう。
【っと、ジャック。そこの計算式間違ってますよ】
「え?…あ、本当だ。ここはこれで…」
課題に手を付けながらも、この騒動のせいで少しばかり帰郷での休息時間が削られたことには思うところもある。
「あーあ、あの悪魔が余計なことをしなければもっと村でゆっくり過ごせたのに…結局、アレは何だったんだよ」
【分かれば苦労しないですけれどね。悪魔だろうと何だろうと、あんなやばそうな実験を行う輩の思考を考えるだけでも、嫌ですよ】
【考えたくは無いのなの!!あの迷惑で、大体の土地が傷ついて、結構大変だったのなの!!】
【厄介者は厄介だからなぁ…我の生前の国も悪魔に滅ぼされたらしいが、どこの時代でも迷惑なものは変わらぬものよ】
悪魔のせいで色々と苦労し、これからもある可能性が待ち構えている。
大体、あの悪魔の口ぶりからして、他にも仲間がいる可能性があるだろう。
【人のガワを借りて、とか言ってましたものね。うーん、人間の肉体を拝借して、紛れ込んでいる方々がいるってことなのでしょうか?】
【そうなるな。おそらくは、元々相当格が低い悪魔なのだろう。高位に近づけば近づくほど、人の姿を持つようにもなるとも聞くからな】
「そういうものなの?」
【そういうものだと聞くのなの。ミーの前の、トレントが悪魔情報を調べていたことがあったらしいけれども、本当に高位の悪魔であれば、ガワ自体が必要ないらしいのなの。低級のものほど、もやとか不定形らしいのなの】
人間の肉体を奪うことで、人に紛れることができる悪魔たち。
そんなものがいると考えると、結構恐ろしく思えてくる。
「気が付けば、近くに潜んでいたか…嫌だな、どんなホラーだよ」
ホラー映画よりも、よっぽど質の悪い恐怖の話である。
【まぁ、そんなものが近づいてこないようにしますけれどね。あの落とされた落雷の恨みもありますし…】
ぐっとこぶしを握り締め、そう口にするハクロ。
とらえたと思ったら、不意打ちで逃してしまったのが心残りなのだろう。
【ただ、出来ればもうちょっと面子を増やしたほうが良いと思うがな。主の周囲には我らが常についているが、それでも相手によっては対応がしづらい。今回の一件も、無理やりフィジカルで強行突破をしたとはいえ…空からの相手や、場合によっては海から、湖から、地中から…様々な場面での襲撃も想定できるのがなぁ…】
【私たち、良くも悪くも無理やりできることはありますけれども、万能ではないですからね】
【なのなの】
次に出会うことが無いほうが良いが、それでも相手のほうがどう動くかはわからない。
可能ならば、対応できるような従魔がいたほうが良いと、彼女たちから意見を貰うのであった…
「…でも、具体的にそんなことが可能なモンスターが、この辺境に来るとは限らないけれどね。あと数日で王都行きの馬車に乗るけど、道中にそんなものいなかったしなぁ」
【うーん、ケンタウロスのような方であれば、群れで移動しますからもしかして…】
【それは無理だろ。基本的に商会勤めだし、空飛べないし】
【なの、伝説のスーパーマチョポッポでも来てくれればいいのなの】
「そんなのいるのか…?」
…調べたら一応、存在しているらしい。マチョポッポ、テンプレだとスライムなどが種類多いイメージがあるけど、負けず劣らず相当なものが多いなぁ…いや、これはこれで一体何なのと思うけど。
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