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訪れる学園生活
log-036 健康はどの世界でも非常に重要な物
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…野生化ではなく、人と過ごすからこそ、ある程度の安全が保障されている部分もある。
心の安寧が手に入れたからこそ、ある程度の負担は失せるのだろう。
それでも、獣だろうとモンスターだろうと、病の存在は恐ろしい。
どのようなものであれ、一度かかってしまえば生活に支障が出る可能性は避けられず、弱い個体ほど淘汰されやすい世界だからこそ、防ぎたいものだ。
もしもなっていたとしても、早期に治療して抑えられるのであれば、それはそれでありがたく…ゆえに、私たちは健康診断を受け、自身の体調をしっかりと把握する必要があるだろう。
【そのため、利用できるなら利用して、自身の状態把握のために健康診断に来たのですが…思いのほか、同日に受ける方々が多いですね】
「モンスターの健康診断を受けてくださる場合、問診をしてくださる専門の方の都合を確認するためで…今回、ハクロさんとカトレアさんは初受診となりますが、今日は人気の専門家の方がいらっしゃるので、ソレに狙っての人が多いのです」
【なるほどなのー】
診断を受けるのであれば、腕のいい人に見てもらいたい。
それゆえに、診断可能な日付に担当する人を確認し、診断日を決めている人もいるようだ。
【腕がいい方がいるのは、安心ですね。あれ?そうなると逆に、腕の悪い方がいるということもあるのでは…?】
「あー…いえ、正確に言えばギルドでモンスターたちの健康診断を行う専門家の方々は、総じてその能力が高い方々で、抜かりはありません。ギルドは信用第一で動きますので、下手な藪医者みたいなものを紛れ込ませれば、それこそ最悪ですからね。ですが…まぁ、腕の良さが人間性の良さにつながるわけではないので…マシじゃない人が必然的にスカスカになります」
【それはそれで、アウトなような気がしなくもないのなの。やめさせないのなの?】
「悲しいことに、腕の良さで言えば実はどの専門家と比較しても群を抜いての超一流と言って良いのですが…少々、度が外れた天才もとい天災みたいな方なので、お勧めはできませんね」
そんな人物な時点でやめさせたほうが良いのではとツッコミを入れるが、悲しいことにその問題さえ発症しなければ、それこそ凄まじい腕前の人物でもあるため、やめさせられないのだとか。
「むしろ、魅せたほうが沈静化しやすいというか…ええ、将来的に出くわすことが無いように祈っておきますね」
【職員さんがそこまでいうと、警戒したほうが良いのはひしひしと伝わりますね…】
悪人ではない、というのは読み取れるだろう。
しかし、それでも何かしらの問題は抱え込んでいるようであり、闇深い気がしなくもない。
なのでここは下手に探らず、程々のところで切り上げて、健康診断に意識を剥けるほうが良い。
そう判断するハクロとカトレアであった。
【そういえば今更ですけれども、私とカトレア、二人だけで来ても良かったのでしょうか?】
「ええ、大丈夫です。よくしつけられた、もしくは知能が高く人の指示内容をしっかりと理解してくださる従魔であれば、その主が不在の状態でも受けに来ることは可能となっております。むしろ、お二人のように、しっかり人の言葉をしゃべってい意志疎通がしやすいというのは、非常に助かるというか…そこまで話せるのなら、他のモンスターたちももうちょっと人の言葉を話してほしいところですね」
【それは難しい問題なの】
【素質や知能、その他の要因が絡みますからね…】
…コツさえわかれば簡単だが、実行できるかはモンスター次第でもあった。
心の安寧が手に入れたからこそ、ある程度の負担は失せるのだろう。
それでも、獣だろうとモンスターだろうと、病の存在は恐ろしい。
どのようなものであれ、一度かかってしまえば生活に支障が出る可能性は避けられず、弱い個体ほど淘汰されやすい世界だからこそ、防ぎたいものだ。
もしもなっていたとしても、早期に治療して抑えられるのであれば、それはそれでありがたく…ゆえに、私たちは健康診断を受け、自身の体調をしっかりと把握する必要があるだろう。
【そのため、利用できるなら利用して、自身の状態把握のために健康診断に来たのですが…思いのほか、同日に受ける方々が多いですね】
「モンスターの健康診断を受けてくださる場合、問診をしてくださる専門の方の都合を確認するためで…今回、ハクロさんとカトレアさんは初受診となりますが、今日は人気の専門家の方がいらっしゃるので、ソレに狙っての人が多いのです」
【なるほどなのー】
診断を受けるのであれば、腕のいい人に見てもらいたい。
それゆえに、診断可能な日付に担当する人を確認し、診断日を決めている人もいるようだ。
【腕がいい方がいるのは、安心ですね。あれ?そうなると逆に、腕の悪い方がいるということもあるのでは…?】
「あー…いえ、正確に言えばギルドでモンスターたちの健康診断を行う専門家の方々は、総じてその能力が高い方々で、抜かりはありません。ギルドは信用第一で動きますので、下手な藪医者みたいなものを紛れ込ませれば、それこそ最悪ですからね。ですが…まぁ、腕の良さが人間性の良さにつながるわけではないので…マシじゃない人が必然的にスカスカになります」
【それはそれで、アウトなような気がしなくもないのなの。やめさせないのなの?】
「悲しいことに、腕の良さで言えば実はどの専門家と比較しても群を抜いての超一流と言って良いのですが…少々、度が外れた天才もとい天災みたいな方なので、お勧めはできませんね」
そんな人物な時点でやめさせたほうが良いのではとツッコミを入れるが、悲しいことにその問題さえ発症しなければ、それこそ凄まじい腕前の人物でもあるため、やめさせられないのだとか。
「むしろ、魅せたほうが沈静化しやすいというか…ええ、将来的に出くわすことが無いように祈っておきますね」
【職員さんがそこまでいうと、警戒したほうが良いのはひしひしと伝わりますね…】
悪人ではない、というのは読み取れるだろう。
しかし、それでも何かしらの問題は抱え込んでいるようであり、闇深い気がしなくもない。
なのでここは下手に探らず、程々のところで切り上げて、健康診断に意識を剥けるほうが良い。
そう判断するハクロとカトレアであった。
【そういえば今更ですけれども、私とカトレア、二人だけで来ても良かったのでしょうか?】
「ええ、大丈夫です。よくしつけられた、もしくは知能が高く人の指示内容をしっかりと理解してくださる従魔であれば、その主が不在の状態でも受けに来ることは可能となっております。むしろ、お二人のように、しっかり人の言葉をしゃべってい意志疎通がしやすいというのは、非常に助かるというか…そこまで話せるのなら、他のモンスターたちももうちょっと人の言葉を話してほしいところですね」
【それは難しい問題なの】
【素質や知能、その他の要因が絡みますからね…】
…コツさえわかれば簡単だが、実行できるかはモンスター次第でもあった。
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