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王都への道のり
log-024 それは昔からの約束で
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…悪魔は去った。
とりあえずこれで、危機的状況から抜け出したようで、ジャックたちは安堵の息を吐く。
残念ながらすべてが無事に終わったわけではなく、一部腐食された部分もあるとはいえ…それでも、どうにかあの腐食に全てを飲み込まれる事態は避けられただろう。
「…それで、村人全員がいなくなったのは、あなたの仕業ってことで、良いんですよね?」
【アア、ソウダ。スベテヒナンサセルタメニ、ヤッタ】
あとはこの村から人がいなくなった原因に関してだが…予想通り、このトレントがやっていたようだ。
何故、そんなことをしでかしたのか話を聞けば…どうやら、約束を守るためだったらしい。
―――
…それは昔のことだった。
まだ、このトレントがただのトレントだったころ、一人の人間と友人関係になった。
本来であれば、人を襲う類にも入るモンスター。
しかし、偶然にもその気はなく、森で知り合い、時々話すような仲になっていた。
だがしかし、そんな平穏な日々を過ごしていたある日…その友人は、後にボボン村の先代村長となった彼は、ある事実を知ってしまった。
それは、ボボン村の先々代村長がしでかしていた、一つの大きな負債。
かつて、ボボン村がボボン酒で有名になる前の、村が形成されつつあった頃。
先々代村長は一生懸命村を大きくしようと働いていたが、そう簡単に物事は進まず、毎日が苦労の連続だった。
乗り越えられるだけの能力はあったらしいが…次第に、村長は疲れてしまい、楽にどうにかできないかという方面へ流され始めた。
そんなときに、ある旅の行商人との交流で知ってしまったのが、悪魔と呼ばれる存在。
何かを対価に願いをかなえる取引をする存在と聞き、先々代村長は興味を持ってしまった。
うまくやれば、少ない対価で大きな効果を得られ、より楽に生活できると考え…次第に、悪魔に関して調べるようになり…元々そこそこの能力を持っていたがゆえに、ある時悪魔を召喚する方法を試し、見事に呼び出してしまったのである。
そこで先々代村長は喜び、豊かな生活のために悪魔と取引をしてしまった。
その材料となったのが…今の、ボボン村の名産品であるボボン酒。
これを用いて村おこしをすれば、より多くの人を呼び寄せ、村は豊かになると言われたのだ。
だがしかし、悪魔との取引は対価がいるものだが、大抵の場合はとてつもないものを要求されることが多い。
そもそもの話、そんな存在を呼び寄せた時点である程度の対価は覚悟しなければならないらしく、願い事によっては国一つを対価にすることもある。
どこの国でも厳しく禁じられているはずなのに、一介の村長が呼び出せたのはどういうわけだと言いたいが…悪魔が呼び出される前から、その対価を払わせるように動いていることもあり、もしかするとその可能性もあったのだろう。
とにもかくにも、その時に悪魔が要求したのは、村人の命。
それもほぼ全員分で、流石の先々代村長もその取引は不味いと思ったが…悪魔に、そそのかされた。
曰く、今の村人を犠牲にしたくない蹴れば、未来の村人を対価にすればいいと。
ここにいる人数だけでは得られるものもたかが知れているからこそ、人で賑わい、より大きくなった村のほうが得られるものが多いと。
将来的に大勢の村人の命が、悪魔によって対価として支払われることになるのだが…残念ながら、悪魔を呼び出した時点で先々代村長は堕ちるところだったようで、今の生活が楽になれば、未来はどうでもいいと愚かな判断をしてしまい、契約を締結してしまった。
そして晩年までその契約は秘密にしていたようだが…
―――
「…それでも、後悔はしていたのか、日記を残していたと」
【ソウダ。ソレヲセンダイハミツケダシ、シッテシマタノダ】
知らなかった、先々代村長の犯した罪を。
今はまだいいが、将来的に悪魔によって、この村の未来は奪われる。
そう考えた先代村長はどうにかできないかと抗ったが、契約は今もなお履行され続けており、回収の時が迫っていた。
教会やその他の機関に連絡し、助けを呼ぶという手段もあったが、誰が言えるだろうか。
このボボン村を栄えさせたものが、先々代村長によって呼び出された悪魔の手によってもたらされたものだということを。
もしも、対応可能なところへ依頼して、仮に悪魔を討伐できたとしても…悪魔がもたらした酒ということで、風評被害が広まり、どちらにせよ村が立ちいかなくなる可能性がある。
そのことを嘆く先代村長を見て…トレントは、どうにかしたいと思う気持ちを持った。
しかし、一介のモンスターや村人ができる手段としては、やれる手は限られてくる。
それでも、どうにかして抗おうと思い…一つの手を、使った。
「…そういえば、先代のボボン村の村長は、ある日を境に行方不明となってしまったそうで、今もなお見つかっていないという話があったな」
ガンゴードさんがそう口にする。
「酒に酔ってどこかへ放浪する癖があったと言われていて、もしかするとそれが原因でどこかへ向かってしまったんじゃないか、今も実はどこかで生きているのではないかと言われていたが…まさか」
【…アア、ソウダ。トモハ、ミヲササゲテ、アクマニアラガウコトニキメ…タクシタノダ】
その言葉の意味がどういうものなのか、詳しく言われなくても察してしまう。
このトレントは、人を…友としていた先代村長を…
【…ワガミハトレント、イキトシイケルモノヲクラエルモノ。トモノチニクハミニヤドリ、オモイチノケイヤクヲホドコシタ】
【アクマノケイヤクトハコトナルガ、ヨリキョウセイリョクヲアタエ、ナシトゲルダケノチカラヲエラレルヒジンドウテキナケイヤク…クシクモソレハ、センセンダイノキロクニアリ、トモハソレヲナシタノダ】
悪魔を呼び出せるだけの知識を得ていく中で、非合法かつ非人道的な手段も知ってしまった先々代村長。
そんな人物が残した負の遺産、将来を考えるならば破棄するべきようなものの中に、悪魔に対抗できるような手段があったのだ。
しかしそれは、自身のみを犠牲にするものであり、成し遂げたとしても予定通りにいくとは限らない。
それでも、先代の村長の、友の覚悟に答えようと、トレントは悪魔が出てくるまで力を蓄え、どうにかするすべを築き上げてきたのだ。
自身は人里離れた奥深い場所に籠り、力を蓄える。
その間に、悪魔が出てくる時期を探り、近づいてきたところで贄にされる村人たちを避難させる方法を取る。
長い年月を経て、蓄えた自身の眷属たちに実行させ、村人たちに悟られぬように深い眠りにつかせ、村から攫った。
あとは、悪魔が出てくるときに合わせて村に来て、そのまま贄がいないことに対して契約の不履行で去ってくれるか、それとも感づかれて戦うかのどちらかを選べるようにして…後者に、なったというわけだ。
【アア、ダガ、ヤハリキンジュツノタグイデモアッタカラカ…ゲンカイカ】
ぎぎぎっと音を立てたかと思えば、次の瞬間トレントの大木だった体に、ひびが入り始める。
悪魔を撃退することはできたが…あの悪魔も言っていた、身を蝕む毒を蓄えたり、友が覚悟したこととはいえ禁術の類に近いものを使った反動もあり、その負債を払う時が来てしまったようだ。
【…タノム、コノコトハダレニモ、イワナイデクレ。トモハタダ、ミライノタメニ、コノムラノモノタチヲマモルタメニ、スベテヲササゲタノダカラ】
ばらばらと崩れていきながらも、そう口にするトレント。
悪魔を呼び出したという先々代の村長のやらかしは、本来はしかるべき場所に届けるべきなのだろうが…そんなことをすれば、風評被害が出たりして、守れるものが無くなってしまう。
「…どうします、ガンゴードさん」
「…本当は、届け出るべきだろうが…話を聞く限り…やっては、いけないのだろうな」
【グマァ…】
【ええ、そのようです。それに…覚悟を無駄にしてはいけないでしょう】
【…カンシャスルゾ】
届け出るべきことなのだろうが、ここは黙っておく選択をすることにした。
多少腐ってしまった部分もあるが、そこは村人がいない今のうちに、どうにかすればいい。
【アア、ムラビトタチハ、アノハヤシノオクデネムッテイル。チョットツヨクネカセスギタノデ、アト3日ハメザメヌガ…】
言い忘れていたというように、崩れ去る木の根を動かして示した方向には、林があった。
あの場所に、ここから消えた村人たちがいるのだろう。
気が付けばすでに日が昇ってきており、朝日が差し込んできた。
太陽の光が照らし、崩れ去るトレントの巨体が輝くように見える。
【コレハイチヤノオロカモノノユメ、スベテヲナゲダシスクウコトヲエラブトモノセンタク…ムダニシナイコトニ、カンシャスル。セメテモノレイトシテ…コレヲ】
ごとっと僕らの前に落とされたのは、一つの大きなリンゴのような木の実。
【…トモガヨロコンダ、ワガミノヒトツ。種ヲウエレバ…マタ、エラレルダロウ…】
そう言い残し、トレントは沈黙して崩れ去った。
最後に残されたのは、たった一つの実。
一人と一本の悪魔との戦いは、これで終わりを告げ、村の中は再び静寂が戻るのであった…
「…お礼が木の実一つなのは、悪魔退治の例としては割に合わないかもしれないけど…」
「いや、トレントの木の実はそこそこ美味しいと聞く。それに、その中でもより上位と言って良いような奴が残したものだとすると…相当な、お宝という名の遺産かもな。味わって食べるのが、礼儀だろう」
【…それでは、いたたきましょうか。種を取って、こちらは…そうですね、ジャック。学園で許可を貰えたら植えてみましょう】
…どっと疲れた時には、甘いものを得るのも良いか。
とりあえずこれで、危機的状況から抜け出したようで、ジャックたちは安堵の息を吐く。
残念ながらすべてが無事に終わったわけではなく、一部腐食された部分もあるとはいえ…それでも、どうにかあの腐食に全てを飲み込まれる事態は避けられただろう。
「…それで、村人全員がいなくなったのは、あなたの仕業ってことで、良いんですよね?」
【アア、ソウダ。スベテヒナンサセルタメニ、ヤッタ】
あとはこの村から人がいなくなった原因に関してだが…予想通り、このトレントがやっていたようだ。
何故、そんなことをしでかしたのか話を聞けば…どうやら、約束を守るためだったらしい。
―――
…それは昔のことだった。
まだ、このトレントがただのトレントだったころ、一人の人間と友人関係になった。
本来であれば、人を襲う類にも入るモンスター。
しかし、偶然にもその気はなく、森で知り合い、時々話すような仲になっていた。
だがしかし、そんな平穏な日々を過ごしていたある日…その友人は、後にボボン村の先代村長となった彼は、ある事実を知ってしまった。
それは、ボボン村の先々代村長がしでかしていた、一つの大きな負債。
かつて、ボボン村がボボン酒で有名になる前の、村が形成されつつあった頃。
先々代村長は一生懸命村を大きくしようと働いていたが、そう簡単に物事は進まず、毎日が苦労の連続だった。
乗り越えられるだけの能力はあったらしいが…次第に、村長は疲れてしまい、楽にどうにかできないかという方面へ流され始めた。
そんなときに、ある旅の行商人との交流で知ってしまったのが、悪魔と呼ばれる存在。
何かを対価に願いをかなえる取引をする存在と聞き、先々代村長は興味を持ってしまった。
うまくやれば、少ない対価で大きな効果を得られ、より楽に生活できると考え…次第に、悪魔に関して調べるようになり…元々そこそこの能力を持っていたがゆえに、ある時悪魔を召喚する方法を試し、見事に呼び出してしまったのである。
そこで先々代村長は喜び、豊かな生活のために悪魔と取引をしてしまった。
その材料となったのが…今の、ボボン村の名産品であるボボン酒。
これを用いて村おこしをすれば、より多くの人を呼び寄せ、村は豊かになると言われたのだ。
だがしかし、悪魔との取引は対価がいるものだが、大抵の場合はとてつもないものを要求されることが多い。
そもそもの話、そんな存在を呼び寄せた時点である程度の対価は覚悟しなければならないらしく、願い事によっては国一つを対価にすることもある。
どこの国でも厳しく禁じられているはずなのに、一介の村長が呼び出せたのはどういうわけだと言いたいが…悪魔が呼び出される前から、その対価を払わせるように動いていることもあり、もしかするとその可能性もあったのだろう。
とにもかくにも、その時に悪魔が要求したのは、村人の命。
それもほぼ全員分で、流石の先々代村長もその取引は不味いと思ったが…悪魔に、そそのかされた。
曰く、今の村人を犠牲にしたくない蹴れば、未来の村人を対価にすればいいと。
ここにいる人数だけでは得られるものもたかが知れているからこそ、人で賑わい、より大きくなった村のほうが得られるものが多いと。
将来的に大勢の村人の命が、悪魔によって対価として支払われることになるのだが…残念ながら、悪魔を呼び出した時点で先々代村長は堕ちるところだったようで、今の生活が楽になれば、未来はどうでもいいと愚かな判断をしてしまい、契約を締結してしまった。
そして晩年までその契約は秘密にしていたようだが…
―――
「…それでも、後悔はしていたのか、日記を残していたと」
【ソウダ。ソレヲセンダイハミツケダシ、シッテシマタノダ】
知らなかった、先々代村長の犯した罪を。
今はまだいいが、将来的に悪魔によって、この村の未来は奪われる。
そう考えた先代村長はどうにかできないかと抗ったが、契約は今もなお履行され続けており、回収の時が迫っていた。
教会やその他の機関に連絡し、助けを呼ぶという手段もあったが、誰が言えるだろうか。
このボボン村を栄えさせたものが、先々代村長によって呼び出された悪魔の手によってもたらされたものだということを。
もしも、対応可能なところへ依頼して、仮に悪魔を討伐できたとしても…悪魔がもたらした酒ということで、風評被害が広まり、どちらにせよ村が立ちいかなくなる可能性がある。
そのことを嘆く先代村長を見て…トレントは、どうにかしたいと思う気持ちを持った。
しかし、一介のモンスターや村人ができる手段としては、やれる手は限られてくる。
それでも、どうにかして抗おうと思い…一つの手を、使った。
「…そういえば、先代のボボン村の村長は、ある日を境に行方不明となってしまったそうで、今もなお見つかっていないという話があったな」
ガンゴードさんがそう口にする。
「酒に酔ってどこかへ放浪する癖があったと言われていて、もしかするとそれが原因でどこかへ向かってしまったんじゃないか、今も実はどこかで生きているのではないかと言われていたが…まさか」
【…アア、ソウダ。トモハ、ミヲササゲテ、アクマニアラガウコトニキメ…タクシタノダ】
その言葉の意味がどういうものなのか、詳しく言われなくても察してしまう。
このトレントは、人を…友としていた先代村長を…
【…ワガミハトレント、イキトシイケルモノヲクラエルモノ。トモノチニクハミニヤドリ、オモイチノケイヤクヲホドコシタ】
【アクマノケイヤクトハコトナルガ、ヨリキョウセイリョクヲアタエ、ナシトゲルダケノチカラヲエラレルヒジンドウテキナケイヤク…クシクモソレハ、センセンダイノキロクニアリ、トモハソレヲナシタノダ】
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しかしそれは、自身のみを犠牲にするものであり、成し遂げたとしても予定通りにいくとは限らない。
それでも、先代の村長の、友の覚悟に答えようと、トレントは悪魔が出てくるまで力を蓄え、どうにかするすべを築き上げてきたのだ。
自身は人里離れた奥深い場所に籠り、力を蓄える。
その間に、悪魔が出てくる時期を探り、近づいてきたところで贄にされる村人たちを避難させる方法を取る。
長い年月を経て、蓄えた自身の眷属たちに実行させ、村人たちに悟られぬように深い眠りにつかせ、村から攫った。
あとは、悪魔が出てくるときに合わせて村に来て、そのまま贄がいないことに対して契約の不履行で去ってくれるか、それとも感づかれて戦うかのどちらかを選べるようにして…後者に、なったというわけだ。
【アア、ダガ、ヤハリキンジュツノタグイデモアッタカラカ…ゲンカイカ】
ぎぎぎっと音を立てたかと思えば、次の瞬間トレントの大木だった体に、ひびが入り始める。
悪魔を撃退することはできたが…あの悪魔も言っていた、身を蝕む毒を蓄えたり、友が覚悟したこととはいえ禁術の類に近いものを使った反動もあり、その負債を払う時が来てしまったようだ。
【…タノム、コノコトハダレニモ、イワナイデクレ。トモハタダ、ミライノタメニ、コノムラノモノタチヲマモルタメニ、スベテヲササゲタノダカラ】
ばらばらと崩れていきながらも、そう口にするトレント。
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「…どうします、ガンゴードさん」
「…本当は、届け出るべきだろうが…話を聞く限り…やっては、いけないのだろうな」
【グマァ…】
【ええ、そのようです。それに…覚悟を無駄にしてはいけないでしょう】
【…カンシャスルゾ】
届け出るべきことなのだろうが、ここは黙っておく選択をすることにした。
多少腐ってしまった部分もあるが、そこは村人がいない今のうちに、どうにかすればいい。
【アア、ムラビトタチハ、アノハヤシノオクデネムッテイル。チョットツヨクネカセスギタノデ、アト3日ハメザメヌガ…】
言い忘れていたというように、崩れ去る木の根を動かして示した方向には、林があった。
あの場所に、ここから消えた村人たちがいるのだろう。
気が付けばすでに日が昇ってきており、朝日が差し込んできた。
太陽の光が照らし、崩れ去るトレントの巨体が輝くように見える。
【コレハイチヤノオロカモノノユメ、スベテヲナゲダシスクウコトヲエラブトモノセンタク…ムダニシナイコトニ、カンシャスル。セメテモノレイトシテ…コレヲ】
ごとっと僕らの前に落とされたのは、一つの大きなリンゴのような木の実。
【…トモガヨロコンダ、ワガミノヒトツ。種ヲウエレバ…マタ、エラレルダロウ…】
そう言い残し、トレントは沈黙して崩れ去った。
最後に残されたのは、たった一つの実。
一人と一本の悪魔との戦いは、これで終わりを告げ、村の中は再び静寂が戻るのであった…
「…お礼が木の実一つなのは、悪魔退治の例としては割に合わないかもしれないけど…」
「いや、トレントの木の実はそこそこ美味しいと聞く。それに、その中でもより上位と言って良いような奴が残したものだとすると…相当な、お宝という名の遺産かもな。味わって食べるのが、礼儀だろう」
【…それでは、いたたきましょうか。種を取って、こちらは…そうですね、ジャック。学園で許可を貰えたら植えてみましょう】
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