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第3章:青年期~いよいよここから始まる話
91話 待ち構えているのは、いつでも現実という悲しみよ
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SIDEエル
…昨日までは、この都市はまだ平和といえばそうであった。
たとえ奴隷の売買などがあろうとも、それはまだ法に乗ったものなどもあり、違法なものもこっそり紛れてたとしてもわからず、表向きは何事もないように見えたはずである。
だがしかし、平和というのはいともたやすく崩壊しやすいものであり、組み立てなおしたとしてもそれは以前の平和とは異なる形になってしまう。
そう、朝になってようやく落ち着いて静かな時間が訪れたが…それまでの間に、この都市は変わり果ててしまっていた。
「犯罪奴隷たちが何者かの手引きによって脱走し、あちこちで暴れて僕らの方にも火の粉がかかってきたのであれば、払うのはまだわかるよ。都市外での野宿に比べて、ようやく安心してゆっくりできる場所だったのに、その安心を奪われたからっていうのは理由としては納得できる」
「…でもね、まずは皆、自重とか手加減とかを覚えようよ!!ヤることができなかったというのもまだわかるけど、その憂さ晴らしがごとくやり過ぎたせいで、あちこち滅茶苦茶になって、どっちが都市で暴れているヤバい奴らかわからなくなっているじゃん!!」
スパァァァン!!
「「「「「「ごめんなさぁぁぁぁい!!」」」」」」
ツッコミを入れたくなる時がたまにあるから、それに対応しようと思って仕込んでいたハリセンを取り出し、ハクロ達の頭にツッコミを入れるエル。
そんな風にツッコミを入れてしまうのも無理はないだろう。
何故ならば、一夜明けて改めて被害状況を確認してみれば、やばい奴らが大暴れしてやらかした結果よりも、皆で暴れまくってやらかした方が遥かに被害が大きかったのだ。
何が起きたのか確認すれば、どうも昨夜の間に、犯罪奴隷を次々と解放して暴れさせた輩がいるらしいのだが、解放された犯罪奴隷たちに対して彼女たちがやったことのほうが凄惨すぎる。
犯罪奴隷と言っても大半がほぼまともな人間の肉体であり、人の範疇でできるだけの暴れっぷりと、人の範疇をはるかに凌駕する彼女たちでは力の差があり過ぎたのである。
そのせいで一部、真っ赤な花や肉片があちこちに咲き誇っているという、スプラッター映画のような、グロテスクな光景が広がるという結果を生んでしまった。
まぁ、今回は犯罪奴隷たちがただ逃亡するよりも、この都市で好き勝手暴れて被害者を生みだしていたようなので、被害をこれ以上拡大させないようにということを考えれば、力ずくとはいえ物理的に黙らせたので良いとしたいが…流石に正当防衛の範疇を超えており、下手をすればこちらが暴れた被害のほうが大きすぎて賠償を求められかねない状態である。
一応、犠牲者のかたき討ちみたいな結果にもなったので、被害者の遺族から感謝もされはしたのだが…それでも、光景がちょっとまともな都市にはない惨状なのはやりすぎであろう。
「というかハクロたちも返り血を浴びて真っ赤じゃん!!先に皆、風呂入って洗い流して!!」
「あ~言われてみれば、結構浴びてますね」
「仕方がなかった、串刺し、惨殺とか、圧殺で飛び散ったし」
「しかも死に物狂いで反撃しようとした輩も潰したのじゃよなぁ」
各々にどういう手を使ったのか語るが、ひとまず全身真っ赤に染まっている状態は絵面的に不味いだろう。
猟奇的な光景にも見えなくもないので、いったん洗い流してもらってから改めて状況をセリして確認を行うのであった。
…改めて状況を整理したところ、どうやら犯罪奴隷たちは何者かの手引きによって奴隷から解放されていたようで好き勝手暴れていたところまではわかっていた。
だが、詳しい話をトラウマをがっつり抱え込んでまともにしゃべれなさそうなやつを何とかミモザの歌とかで安定させて吐かせてみれば、犯罪奴隷たちを解放してきたやつらは何か目的があったようで、その目的のためにということで助けてもらっていた分、暴れまくることに了承してやっていたことらしい。
その大暴れによって、奴隷商人や、都市内の巡回をしていた衛兵、その他住人の大半がやられていたようだ。
しかし、そんな大暴れもすぐに因果応報を喰らったというべきか、運が悪いことに僕らが宿泊していた宿にまでたどり着いてしまったようで、見事にハクロたちにやられたようである。
静かに何もしないで出ていけばまだ手配をされるだけで命は何とかつなぎとめていただろうに、余計なことをしでかしたことで自らの寿命を一晩で終えさせる結果になったりとか…ここまでやらかしていることもあるので同情はしないが、運が悪すぎるだろうと思ってしまう。
とにもかくにも、犯罪奴隷たちの大半が永眠し、生き残っていた分もトラウマができて二度と暴れることができないであろう体になった都市モストン。
大暴れされまくったので、流石にこの都市の領主が出てくるかと思ったが…どうも、動きがないようだ。
生き残っていた住人たちと話をして、確認してみたところ、ある事実が判明した。
「…はぁ?領主はいるけど、まともに出てきたことがない?」
「はい。代替わりをしておりまして、新しい領主になったようですが…どうも、その領主はほら、この国の国王の愚息たちの話を知ってますかね?」
「うーん、色々とあって知っているけど…その口ぶりからしてもしかして」
「同類というべきような輩だったようで…都市全体にかろうじて違法にならない程度の税金を賭けつつ、一部横領・違法行為をして稼ぎ、酒池肉林を楽しんで領主の館から出てこないことで有名なんですよ」
話によると、都市を治めている領主はいるようだが、この都市の領主は先代はまともな部類だったらしいのだが、何をどうやってか子育てに大失敗をしてしまったらしく、事故で先代が逝った後にやってきた息子が引き継いでいるようだが、色々と酷いらしい。
経営状況がひど過ぎれば国に報告が向かい、すぐに調査が行われて代わりの代官などが収めてくるはずだが、なにやら側近に悪人側だけどまだ頭の切れる奴がいたようで、ごまかして逃れていたらしい。
そんなあくどいというか領主失格の様な奴が収めていても、これまではまぁまぁで済むようなことが多かったので特に誰も問題にはしておらず、むしろ出てきたらそれこそ人をイラつかせるスペシャリストというべきような人らしいので、表に出てこないほうが楽なので誰も見ないようにしていたのだとか。
それでも何とか、違法な部分もあったが都市としては成り立つ経営はされていたのでまだましだったようだが…この事態が起きても動かない様子を見る限り、うかつに動いて国に報告するようなことになったら不味くなると判断している可能性がある。
ここはどうにかごまかして、皆に黙ってもらうつもりのようで…
「…さきほど、領主の館からの使いから、被害に遭った住人たちへ個別に補償金が来ました。あくどく儲けたお金でありましょうが、それでも国にばれたくないので少しは自腹を切って賄賂代わりにしているようでございます」
「うわぁ…」
そんな領主で良いのかと思ったが、最悪すぎることが多いとはいえ表に出てこられた方がムカつくので、一生引きこもってもらった方が楽だと住人たちは言う。
むしろ、違法なことも一緒にやっていた人もいるようで、下手に告発されると不味いと分かっている人もいるようで、ここはもう個別に何とかしていくつもりのようだ。
同じ穴の狢だからこそ、塗りたくって表に出ないように、内輪もめとしての処理を行う気なのだろうが…その判断をここの住人がするのであれば、他の都市から旅をしてきている僕らがとやかく言うようなことはできないだろう。
でも、隠していてもそういうことは将来バレるだろうし…遅かれ早かれ、終わりが見えそうな地である。
とりあず、ハクロ達が暴れた分もどうにかこうにか犯罪奴隷たちが仲たがいをして暴れたから起きたことということにしてもらうことができたので、面倒ごとに巻き込まれる前に僕らもさっさとこの都市から去るのであった…
「…結局、犯罪者たちが勝手にやったことだと全て押し付けて逃げている分、僕らも彼らと変わらないのかなぁ」
「いや、そんなことはないと思いたいですね…多分」
…自信をもって言い切れない分、なんかこうちょっともやっとしてしまうが…これに関してはまた後で、どうにか発散しようかなぁ。
―――――――――――――――――――
SIDEタマブゥン&クデーズ
…エルたちが都市を出て行ったその頃、彼らは必死になって逃げていた。
昨夜、犯罪奴隷たちを全員解放し、都市内を蹂躙させる騒ぎを起こしたのは良い。
そのどさくさに紛れて、自分たちにあった隷属の首輪を外せる鍵も見つけて解放されて、自由の身になって逃亡することができたのだが…
「次々と爆散したり、燃えたりしたのはなんでだよ!!」
「誰かが攻撃したかもしれないでぶぅ!!」
逃がした犯罪奴隷たちが大暴れをして目立ってくれたので、途中までは順調に身をひそめながら逃亡を続けることはできていた。
だが、その最中に突然爆散したり、貫かれたりして、目の前で犯罪奴隷たちがあっという間に全滅していく光景が広がり始め、次は己の身の可能性があるかもしれないと思い、恐怖に襲われて彼らはひそめる努力も振り捨てて全力で逃亡をしたのである。
「絶対にあいつら、何かへまをしただろ!!そうじゃないと、あの人間びっくりはじけ飛びショーみたいなことが起きるはずもない!!」
「人体発火とかはわかるけど、人体爆散とか目の前で実際に見たくはなかったでふぅ!!」
あまりにも凄惨な光景に、首輪が外れた喜びよりも恐怖が上回り、かなり離れた場所にまで到着するまで、彼らは全力で逃亡し続ける。
…後に、流石に大規模すぎたので隠しきれず、国へ密告した者の情報によって、今回の犯罪奴隷大脱走残虐事件の調査が入り、彼らが首謀者だと判明し、賞金がかけられることになる。
普通の賞金首であれば、まだ生死を問わない程度で捕獲が推奨されるのだが…彼らがしでかしたことによる被害が大きかったのと、野放しにしていたらさらなるやらかしをしかねないということで、デッドオアライブでの賞金首ではなく、デッドのみでの賞金首になってることを、彼らが騒動からしばらく経ってから知って、まだ首を守ってくれていそうな首輪を外したことを後悔したのは言うまでもない。
…昨日までは、この都市はまだ平和といえばそうであった。
たとえ奴隷の売買などがあろうとも、それはまだ法に乗ったものなどもあり、違法なものもこっそり紛れてたとしてもわからず、表向きは何事もないように見えたはずである。
だがしかし、平和というのはいともたやすく崩壊しやすいものであり、組み立てなおしたとしてもそれは以前の平和とは異なる形になってしまう。
そう、朝になってようやく落ち着いて静かな時間が訪れたが…それまでの間に、この都市は変わり果ててしまっていた。
「犯罪奴隷たちが何者かの手引きによって脱走し、あちこちで暴れて僕らの方にも火の粉がかかってきたのであれば、払うのはまだわかるよ。都市外での野宿に比べて、ようやく安心してゆっくりできる場所だったのに、その安心を奪われたからっていうのは理由としては納得できる」
「…でもね、まずは皆、自重とか手加減とかを覚えようよ!!ヤることができなかったというのもまだわかるけど、その憂さ晴らしがごとくやり過ぎたせいで、あちこち滅茶苦茶になって、どっちが都市で暴れているヤバい奴らかわからなくなっているじゃん!!」
スパァァァン!!
「「「「「「ごめんなさぁぁぁぁい!!」」」」」」
ツッコミを入れたくなる時がたまにあるから、それに対応しようと思って仕込んでいたハリセンを取り出し、ハクロ達の頭にツッコミを入れるエル。
そんな風にツッコミを入れてしまうのも無理はないだろう。
何故ならば、一夜明けて改めて被害状況を確認してみれば、やばい奴らが大暴れしてやらかした結果よりも、皆で暴れまくってやらかした方が遥かに被害が大きかったのだ。
何が起きたのか確認すれば、どうも昨夜の間に、犯罪奴隷を次々と解放して暴れさせた輩がいるらしいのだが、解放された犯罪奴隷たちに対して彼女たちがやったことのほうが凄惨すぎる。
犯罪奴隷と言っても大半がほぼまともな人間の肉体であり、人の範疇でできるだけの暴れっぷりと、人の範疇をはるかに凌駕する彼女たちでは力の差があり過ぎたのである。
そのせいで一部、真っ赤な花や肉片があちこちに咲き誇っているという、スプラッター映画のような、グロテスクな光景が広がるという結果を生んでしまった。
まぁ、今回は犯罪奴隷たちがただ逃亡するよりも、この都市で好き勝手暴れて被害者を生みだしていたようなので、被害をこれ以上拡大させないようにということを考えれば、力ずくとはいえ物理的に黙らせたので良いとしたいが…流石に正当防衛の範疇を超えており、下手をすればこちらが暴れた被害のほうが大きすぎて賠償を求められかねない状態である。
一応、犠牲者のかたき討ちみたいな結果にもなったので、被害者の遺族から感謝もされはしたのだが…それでも、光景がちょっとまともな都市にはない惨状なのはやりすぎであろう。
「というかハクロたちも返り血を浴びて真っ赤じゃん!!先に皆、風呂入って洗い流して!!」
「あ~言われてみれば、結構浴びてますね」
「仕方がなかった、串刺し、惨殺とか、圧殺で飛び散ったし」
「しかも死に物狂いで反撃しようとした輩も潰したのじゃよなぁ」
各々にどういう手を使ったのか語るが、ひとまず全身真っ赤に染まっている状態は絵面的に不味いだろう。
猟奇的な光景にも見えなくもないので、いったん洗い流してもらってから改めて状況をセリして確認を行うのであった。
…改めて状況を整理したところ、どうやら犯罪奴隷たちは何者かの手引きによって奴隷から解放されていたようで好き勝手暴れていたところまではわかっていた。
だが、詳しい話をトラウマをがっつり抱え込んでまともにしゃべれなさそうなやつを何とかミモザの歌とかで安定させて吐かせてみれば、犯罪奴隷たちを解放してきたやつらは何か目的があったようで、その目的のためにということで助けてもらっていた分、暴れまくることに了承してやっていたことらしい。
その大暴れによって、奴隷商人や、都市内の巡回をしていた衛兵、その他住人の大半がやられていたようだ。
しかし、そんな大暴れもすぐに因果応報を喰らったというべきか、運が悪いことに僕らが宿泊していた宿にまでたどり着いてしまったようで、見事にハクロたちにやられたようである。
静かに何もしないで出ていけばまだ手配をされるだけで命は何とかつなぎとめていただろうに、余計なことをしでかしたことで自らの寿命を一晩で終えさせる結果になったりとか…ここまでやらかしていることもあるので同情はしないが、運が悪すぎるだろうと思ってしまう。
とにもかくにも、犯罪奴隷たちの大半が永眠し、生き残っていた分もトラウマができて二度と暴れることができないであろう体になった都市モストン。
大暴れされまくったので、流石にこの都市の領主が出てくるかと思ったが…どうも、動きがないようだ。
生き残っていた住人たちと話をして、確認してみたところ、ある事実が判明した。
「…はぁ?領主はいるけど、まともに出てきたことがない?」
「はい。代替わりをしておりまして、新しい領主になったようですが…どうも、その領主はほら、この国の国王の愚息たちの話を知ってますかね?」
「うーん、色々とあって知っているけど…その口ぶりからしてもしかして」
「同類というべきような輩だったようで…都市全体にかろうじて違法にならない程度の税金を賭けつつ、一部横領・違法行為をして稼ぎ、酒池肉林を楽しんで領主の館から出てこないことで有名なんですよ」
話によると、都市を治めている領主はいるようだが、この都市の領主は先代はまともな部類だったらしいのだが、何をどうやってか子育てに大失敗をしてしまったらしく、事故で先代が逝った後にやってきた息子が引き継いでいるようだが、色々と酷いらしい。
経営状況がひど過ぎれば国に報告が向かい、すぐに調査が行われて代わりの代官などが収めてくるはずだが、なにやら側近に悪人側だけどまだ頭の切れる奴がいたようで、ごまかして逃れていたらしい。
そんなあくどいというか領主失格の様な奴が収めていても、これまではまぁまぁで済むようなことが多かったので特に誰も問題にはしておらず、むしろ出てきたらそれこそ人をイラつかせるスペシャリストというべきような人らしいので、表に出てこないほうが楽なので誰も見ないようにしていたのだとか。
それでも何とか、違法な部分もあったが都市としては成り立つ経営はされていたのでまだましだったようだが…この事態が起きても動かない様子を見る限り、うかつに動いて国に報告するようなことになったら不味くなると判断している可能性がある。
ここはどうにかごまかして、皆に黙ってもらうつもりのようで…
「…さきほど、領主の館からの使いから、被害に遭った住人たちへ個別に補償金が来ました。あくどく儲けたお金でありましょうが、それでも国にばれたくないので少しは自腹を切って賄賂代わりにしているようでございます」
「うわぁ…」
そんな領主で良いのかと思ったが、最悪すぎることが多いとはいえ表に出てこられた方がムカつくので、一生引きこもってもらった方が楽だと住人たちは言う。
むしろ、違法なことも一緒にやっていた人もいるようで、下手に告発されると不味いと分かっている人もいるようで、ここはもう個別に何とかしていくつもりのようだ。
同じ穴の狢だからこそ、塗りたくって表に出ないように、内輪もめとしての処理を行う気なのだろうが…その判断をここの住人がするのであれば、他の都市から旅をしてきている僕らがとやかく言うようなことはできないだろう。
でも、隠していてもそういうことは将来バレるだろうし…遅かれ早かれ、終わりが見えそうな地である。
とりあず、ハクロ達が暴れた分もどうにかこうにか犯罪奴隷たちが仲たがいをして暴れたから起きたことということにしてもらうことができたので、面倒ごとに巻き込まれる前に僕らもさっさとこの都市から去るのであった…
「…結局、犯罪者たちが勝手にやったことだと全て押し付けて逃げている分、僕らも彼らと変わらないのかなぁ」
「いや、そんなことはないと思いたいですね…多分」
…自信をもって言い切れない分、なんかこうちょっともやっとしてしまうが…これに関してはまた後で、どうにか発散しようかなぁ。
―――――――――――――――――――
SIDEタマブゥン&クデーズ
…エルたちが都市を出て行ったその頃、彼らは必死になって逃げていた。
昨夜、犯罪奴隷たちを全員解放し、都市内を蹂躙させる騒ぎを起こしたのは良い。
そのどさくさに紛れて、自分たちにあった隷属の首輪を外せる鍵も見つけて解放されて、自由の身になって逃亡することができたのだが…
「次々と爆散したり、燃えたりしたのはなんでだよ!!」
「誰かが攻撃したかもしれないでぶぅ!!」
逃がした犯罪奴隷たちが大暴れをして目立ってくれたので、途中までは順調に身をひそめながら逃亡を続けることはできていた。
だが、その最中に突然爆散したり、貫かれたりして、目の前で犯罪奴隷たちがあっという間に全滅していく光景が広がり始め、次は己の身の可能性があるかもしれないと思い、恐怖に襲われて彼らはひそめる努力も振り捨てて全力で逃亡をしたのである。
「絶対にあいつら、何かへまをしただろ!!そうじゃないと、あの人間びっくりはじけ飛びショーみたいなことが起きるはずもない!!」
「人体発火とかはわかるけど、人体爆散とか目の前で実際に見たくはなかったでふぅ!!」
あまりにも凄惨な光景に、首輪が外れた喜びよりも恐怖が上回り、かなり離れた場所にまで到着するまで、彼らは全力で逃亡し続ける。
…後に、流石に大規模すぎたので隠しきれず、国へ密告した者の情報によって、今回の犯罪奴隷大脱走残虐事件の調査が入り、彼らが首謀者だと判明し、賞金がかけられることになる。
普通の賞金首であれば、まだ生死を問わない程度で捕獲が推奨されるのだが…彼らがしでかしたことによる被害が大きかったのと、野放しにしていたらさらなるやらかしをしかねないということで、デッドオアライブでの賞金首ではなく、デッドのみでの賞金首になってることを、彼らが騒動からしばらく経ってから知って、まだ首を守ってくれていそうな首輪を外したことを後悔したのは言うまでもない。
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