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幸せを乱されたくないので、徹底したい
#353 一体見れば、また大勢なのデス
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SIDEシアン
【ふみゅ~♪ふみゅみゅふ~♪】
「み~みみ~♪」
「‥‥‥音楽を聞かせて、お姉ちゃんぶっているのかな?」
【そのようですよ。丁寧にやってますし、案外これで落ち着くのかもしれません】
特別に作った、卵用の部屋。
その室内にて、ハクロが新たに生んだ2つの卵の側で寄り添うように、ヒルドとオルトリンデが歌を聞かせていた。
「ロールが教えたにょ。こういうのも良さそうだってにょ」
「卵のうちから、歌聞こえるのかしら…?」
何にしても、普段何かとあちこちを動き回る娘二人が、新しく妹か弟が産まれるかもしれ兄状況になって、落ち着いてくれるのは非常にありがたい。
てけてけとそこいらを縦横無尽に動き回られるよりも、きちんと眼のつくとことにいてくれるのは助かるのだ。
「一時的に、卵の孵化まで魔法屋も休業して傍にいることにしたけど…‥‥この様子だと、あの二人だけで十分な感じもするね」
【でも、私たちもきちんと世話をしないといけませんね】
有精卵というべきか、卵の世話はそれなりに気を使わなければならない。
中身が固定化されまくらないように定期的に回したり、温めるのを忘れずに、冷やさないように気を遣う。
ついでに周囲に落ちて割れるのを防ぐために、床の材質も‥‥‥
「‥‥‥ふわもこなものにしたのは良いけど、ワゼ、これ何処から持ってきた?」
「とあるルートで入手いたしました、床材にできる特殊な綿毛デス」
歩いても踏みつぶされて固まる事もなく、常にフワフワモコモコした床材が敷かれ、ちょっと雲の上のような気分が味わえる。
その材料に関して詳しく聞こうかとも思ったが、どうもワゼの最近新設した特殊なシスターズが手に入れてきたものらしいのだ。
「未だに行方不明の09から、常に送られてくるデータを元にして、あちこち探索できるようにした部隊で色々と探っていたら、偶然見つけた材料デス」
「有害性などは?」
「まったくありまセン。むしろ、交渉で定期的な入手経路も確保できまシタ」
交渉って何?え、この綿毛ってどこかで販売とかしている類なのか?
いろいろ気になるとは言え、その場所へどうも僕らは向かうことができないらしい。
何しろ、その先へ向かうには特殊な条件がなければ生身の生物は絶命するらしく、シスターズのように作られた者とかじゃないと色々とやばいそうなのだ。
「何そのトンデモ地獄行き道のりは」
「まぁ、間違ってまセン。ちょっとゼリアスさんに協力を戴き、冥界経由‥‥‥まぁ、いろいろと渡りますからネ」
なんかさらっと、またトンデモ発言したぞ、このメイド。
そろそろワゼの方もしっかり見ないと、そのうち世界超えそうな気がする‥‥‥メイドって何だっけ?
何にしても、卵が孵化する方が、ミスティアが出産するよりも早いようだ。
とはいえ、女王が懐妊したことは国としても重要なニュースとして駆け巡ったようで、祝いの品なども来るらしい。
ついでに、あの王位継承権押し付け合い選挙にて、散らばったミスティアの兄弟姉妹たちも祝いをするために来るらしく、既にいくつか手紙が来ている。
‥‥ついでに、いらない類も混ざっているようだけどね。
「一国の女王が懐妊して、その後継ぎが出来たとか、そういう部分でめでたいから祝うってのは多いけど…‥」
「逆に、呪いなどを込めて贈ってきているところもあるようデス」
ばかばかしいというか、何と言うか、この世の中には僕等では理解できない様なものもいるようだ。
一国の女王の権力目当てに群がりたく、もしくはその権力の甘い汁を吸いたく、様々な手段を画策しようとする者たち。
ワゼいわく、先日の温泉都市で色々と片付けてはいたが…‥‥喉元過ぎれば熱さを忘れるような輩や、実際に考えもしないような者たちもいて、なかなか難しい問題らしい。
簡単に言えば、カビとか雑草とか、そういうレベル。いくら駆除しても次々出るようだ。
「いっその事、そういう類を出ないように、各国でまとめて教育を施せればいいんだけどな‥‥‥」
「無理ですネ。勉強自体を受け付けない輩もいますし、教員型のシスターズも現在育成しているのですが、それでもやはり、受ける側の方をどうにかしないといけないですからネ」
「‥‥‥教員型?」
うん、やっぱこのメイド、こっちの方が目を離してはいけない類じゃないかな?
まぁ、使用目的が娘たちの教育のためでもありつつ、阿呆な者たちを減らすためにというらしいが‥‥‥教育改革から手を付けるつもりなのだろうか…‥‥というか、それ、メイド?
疑問に思ったが、深く考えれば考えるほど沼に嵌る気がしたので、僕はそれ以上に気にしないことにしたのであった。
あ、いっその事メイドの定義のテストでも出して、思考の沼に嵌めるのも手かも?
‥‥‥シアンたちが新しい子の誕生にワクワクと楽しみにしている間にも、良からぬ企みを行う者はいる。
そしてそれは、何も人に限った話ではない。
ただ、そうだとしても…‥‥手を出すような輩は、最終的には痛い目を見るのだ…‥‥
【ふみゅ~♪ふみゅみゅふ~♪】
「み~みみ~♪」
「‥‥‥音楽を聞かせて、お姉ちゃんぶっているのかな?」
【そのようですよ。丁寧にやってますし、案外これで落ち着くのかもしれません】
特別に作った、卵用の部屋。
その室内にて、ハクロが新たに生んだ2つの卵の側で寄り添うように、ヒルドとオルトリンデが歌を聞かせていた。
「ロールが教えたにょ。こういうのも良さそうだってにょ」
「卵のうちから、歌聞こえるのかしら…?」
何にしても、普段何かとあちこちを動き回る娘二人が、新しく妹か弟が産まれるかもしれ兄状況になって、落ち着いてくれるのは非常にありがたい。
てけてけとそこいらを縦横無尽に動き回られるよりも、きちんと眼のつくとことにいてくれるのは助かるのだ。
「一時的に、卵の孵化まで魔法屋も休業して傍にいることにしたけど…‥‥この様子だと、あの二人だけで十分な感じもするね」
【でも、私たちもきちんと世話をしないといけませんね】
有精卵というべきか、卵の世話はそれなりに気を使わなければならない。
中身が固定化されまくらないように定期的に回したり、温めるのを忘れずに、冷やさないように気を遣う。
ついでに周囲に落ちて割れるのを防ぐために、床の材質も‥‥‥
「‥‥‥ふわもこなものにしたのは良いけど、ワゼ、これ何処から持ってきた?」
「とあるルートで入手いたしました、床材にできる特殊な綿毛デス」
歩いても踏みつぶされて固まる事もなく、常にフワフワモコモコした床材が敷かれ、ちょっと雲の上のような気分が味わえる。
その材料に関して詳しく聞こうかとも思ったが、どうもワゼの最近新設した特殊なシスターズが手に入れてきたものらしいのだ。
「未だに行方不明の09から、常に送られてくるデータを元にして、あちこち探索できるようにした部隊で色々と探っていたら、偶然見つけた材料デス」
「有害性などは?」
「まったくありまセン。むしろ、交渉で定期的な入手経路も確保できまシタ」
交渉って何?え、この綿毛ってどこかで販売とかしている類なのか?
いろいろ気になるとは言え、その場所へどうも僕らは向かうことができないらしい。
何しろ、その先へ向かうには特殊な条件がなければ生身の生物は絶命するらしく、シスターズのように作られた者とかじゃないと色々とやばいそうなのだ。
「何そのトンデモ地獄行き道のりは」
「まぁ、間違ってまセン。ちょっとゼリアスさんに協力を戴き、冥界経由‥‥‥まぁ、いろいろと渡りますからネ」
なんかさらっと、またトンデモ発言したぞ、このメイド。
そろそろワゼの方もしっかり見ないと、そのうち世界超えそうな気がする‥‥‥メイドって何だっけ?
何にしても、卵が孵化する方が、ミスティアが出産するよりも早いようだ。
とはいえ、女王が懐妊したことは国としても重要なニュースとして駆け巡ったようで、祝いの品なども来るらしい。
ついでに、あの王位継承権押し付け合い選挙にて、散らばったミスティアの兄弟姉妹たちも祝いをするために来るらしく、既にいくつか手紙が来ている。
‥‥ついでに、いらない類も混ざっているようだけどね。
「一国の女王が懐妊して、その後継ぎが出来たとか、そういう部分でめでたいから祝うってのは多いけど…‥」
「逆に、呪いなどを込めて贈ってきているところもあるようデス」
ばかばかしいというか、何と言うか、この世の中には僕等では理解できない様なものもいるようだ。
一国の女王の権力目当てに群がりたく、もしくはその権力の甘い汁を吸いたく、様々な手段を画策しようとする者たち。
ワゼいわく、先日の温泉都市で色々と片付けてはいたが…‥‥喉元過ぎれば熱さを忘れるような輩や、実際に考えもしないような者たちもいて、なかなか難しい問題らしい。
簡単に言えば、カビとか雑草とか、そういうレベル。いくら駆除しても次々出るようだ。
「いっその事、そういう類を出ないように、各国でまとめて教育を施せればいいんだけどな‥‥‥」
「無理ですネ。勉強自体を受け付けない輩もいますし、教員型のシスターズも現在育成しているのですが、それでもやはり、受ける側の方をどうにかしないといけないですからネ」
「‥‥‥教員型?」
うん、やっぱこのメイド、こっちの方が目を離してはいけない類じゃないかな?
まぁ、使用目的が娘たちの教育のためでもありつつ、阿呆な者たちを減らすためにというらしいが‥‥‥教育改革から手を付けるつもりなのだろうか…‥‥というか、それ、メイド?
疑問に思ったが、深く考えれば考えるほど沼に嵌る気がしたので、僕はそれ以上に気にしないことにしたのであった。
あ、いっその事メイドの定義のテストでも出して、思考の沼に嵌めるのも手かも?
‥‥‥シアンたちが新しい子の誕生にワクワクと楽しみにしている間にも、良からぬ企みを行う者はいる。
そしてそれは、何も人に限った話ではない。
ただ、そうだとしても…‥‥手を出すような輩は、最終的には痛い目を見るのだ…‥‥
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