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寒さ到来面倒事も到来するな
#191 被害はあったのデス
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SIDEシアン
「…‥‥ん」
ふと、目を覚ますと、辺りは暗かった。
あの寒い室外ではなく、どうやら室内に入れられたらしい。
「そうか、あの絶叫で…‥‥」
ここに至る前の事を思い出し、僕はそうつぶやいた。
雪の女王と化し、暴走したロールを止めるために、物体X濃縮体とやらを飲み込ませた。
その時に放たれた断末魔とでもいうべき絶叫は、戦闘で疲れていた体に響き、そのまま気絶してしまったのである。
あの後どうなったのか、気絶した身ではすぐには知れなかったが…‥‥
ふにっ
「ん?」
ふと、右手の方に何か柔らかい感触を感じ、見ればそこにはハクロが寝ていた。
【すぅ……シアン……】
「‥‥‥寝ちゃったのか」
おそらく、僕が気絶した後このベッドに運び、ずっといたのだろうか?
で、中々目を覚まさず、この暗さから察するに、夜になって寝てしまったのだろう。
「でも、ちょっとどこに手を持っているのかなぁ…‥‥」
意識し始めて感覚をしっかりと感じたのだが、僕の右手は寝ているハクロに挟み込まれていた。
なんか妙な圧迫感があると思ったら、抱えてすぽっとはまっているのである。
ええ、そりゃ柔らかいわけですよ、圧迫されるわけですよ、生暖かさを感じるわけですよ。…‥‥いかんな、ちょっと妙に焦ってしまった。
まぁ、夜のとかで色々やっているので何をいまさらというかもしれないが…‥‥それでも気恥ずかしいものは気恥ずかしいのである。
むやみやたらに動かせないけどね。いや本当にこれ、魔性の双丘だ……
「何にしても、ずっといてくれたのなら、ありがとうハクロ」
下手に動かすとさらにやばい事になりそうなので、右手は動かせないが、左手ならば体を横にして何とか動かせる。
その左手で、そっと彼女の頭をなでようとしたところで…‥‥
【むにゅう、かぷぅ】
「あ」
頭が動いたと思ったら、目でも開けているのかと言いたいぐらい正確に、僕の手が彼女の口の中に入れられた。
ちょっと甘噛み状態のようだが、歯が立っているので下手には動かせない。
……久しぶりに、捕食本能が出たのだろうか。と言うかこれじゃ、手が動かせない‥‥‥‥。
右手に谷間、左手に口内。これどうしろと?
手が滅茶苦茶ふやけつつ、もう片方の手がぐにゅっと潰され、動きが封じられる。
「でもまだ足が…‥‥」
少々悪いが、これも抜け出すためには必要であると割り切って、足で彼女の身体を押せば、その反動で同時に引き抜けるはず。
そう考え、実行する。
足をなんとか動かし、彼女の食指付近にかけ、しっかりと押せる状態にする。
あとはこのまま、足を思いっきり伸ばしてしまえば…‥‥
「せーのでっ!!」
ぐっと気合いを入れ、押そうとしたところで…‥‥僕は少しミスをしていた。
足でやったとはいえ、そのまま真っ直ぐに押せるわけでもない。
ずるっ
見事に押した部分で足を滑らせ、空振りをする。
そして、其のままの勢いで足は彼女の間に入って、突っこむ。
……その後、自然と上へ向かった先へ、見事に直撃した。
しいて言うのであれば、彼女がまだ男とかじゃなくて良かったというべきであろうか。
【みっひゃあああああああああああああああああ!?】
とはいえ、その勢いはなかったことにはならないのであった。
「‥‥‥それで、ご主人様をそのまま全力で糸で縛って、外へ放り投げたと?」
【…‥‥はい】
そして現在、彼女はワゼに説明をしていた。
寝ていたとはいえ、大体どうなっていたのかはなんとなくでわかり、説明は可能であった。
まぁ、シアン自身がやらかしたとはいえ………
「僕が無理にやらなければよかっただけなんだから、そこまで怒らなくても良いよ、ワゼ」
「ですがご主人様、窓をぶち割って除雪した庭に頭から行ってまシタ。当たり所が悪ければ、そのままお亡くなりデス」
「まぁ、運が良かっただけというか……」
悲鳴を上げ、ビビったハクロに思わず投げられた僕。
そのまま放物線を描き、部屋の窓を勝ち割ったが、いた部屋は2階。
そして、そのまま華麗に雪へダイブするかと思いきや、既にドーラやシスターズによって除雪されていたようで、素肌の地面が待ち受けていた。
割れた音に気が付いたワゼが飛び出し、あと数秒遅ければそれこそ悲惨な事態になりかねなかったが‥‥‥命があるだけでも奇跡なのだ。
とはいえ、やらかしたハクロを無罪放免にもできず、僕の方でもどうにかできた手段は他にもあったかもしれない。
そう言う訳で、この件に関してはまた後にすることにした。
とにもかくにも、今は別件‥‥暴走したロールの方へ、話題を寄せた。
「‥‥‥で、これがロール?元に戻ってない?」
「戻ってマス」
ベッドに寝かされているのは、あの暴走した雪の女王…の姿ではなく、泡を吹いて気絶したままのロールの姿があった。
気絶の原因は、とんでもなく鮮明に分かっているのだが、この姿に戻った理由までは分からない。
「呪いは解けたはずなんだよね?」
「ハイ。センサーの反応もなく、解呪されてマス。ですが、肉体的状態は解呪前に近いものとなってマス」
【近いもの?完全に戻っているとかじゃないの?】
「ええ、適合率43%で、残る部分は新たに形成された模様デス」
解呪したのに、また幼少の‥‥‥いや、正確には幼体と言うらしい姿に戻っているロール。
原因はワゼにもわからず、おそらくわかるであろう預言者の方は‥‥‥‥
「…‥‥うわぁ、まだ溶けてないのか」
「かっちんこっちんで、雪の女王の力ゆえに作業がいま一つ進みまセン」
綺麗に氷像と化しており、解凍までにはまだ時間がかかりそうだ。
「火の魔法で溶かせるかな‥‥?加減間違えたら丸焼きになるけど」
「試す価値はあると思われマス」
雪の女王の力によるものであれば、それを上回る力でやればいい。
加減を間違えれば預言者は哀れな焼き預言者になるであろうが‥‥‥義体とか言う話だし、焼けても多分問題あるまい。
とはいえ、流石に室内でやるのは危険なので、外に出て解凍することにした。
ついでに…‥‥
【シャシャ―】
「‥‥‥え?ヴァルハラさんに、ポチも解凍希望?」
ドーラがどこからか持ってきたのは、氷漬けになっているヴァルハラさんとポチである。
ヴァルハラさんの方は、まだ格好つけたいい感じの氷像となっているが‥‥‥ポチの方はなんだこれ?コメディアンでも目指しているのか?
何にしても、やるのであればまとめたやったほうが良いだろう。
考えて見たら、この森は元々フェンリル一家がいた森だし、巻き添えにしたような形なので責任を取るべきである。
「それじゃ、解凍として出せる回答は…‥‥やっぱり火の魔法かな。『フレイムタワー』!!」
火柱を打ち出し、氷像たちをその周囲に設置し始める。
じわじわと氷が解け始め、解凍速度は順調そうだ。
「んー、この調子なら10分もしないうちに終わるかも?」
【案外、あっさりと溶けていってますよね】
火柱を見ながら僕らは解凍を待ち、のんびりと火の温かさにあやかってみようかなと思っていたその時であった。
【ガウーーーーッ!?】
「ん?」
ふと、何やら子フェンリルの悲鳴を耳にし、皆が振り返った先には、一頭の子フェンリルがゴロゴロと転がって悶えていた。
【ん?何があったんだい!!】
慌ててロイヤルが駆けつけ、子フェンリルの容態を見ようとしたその時、何かを子フェンリルは口から飛ばした。
「あ!」
その飛んでいる物体は…‥‥雪の女王に断末魔を上げさせた、物体X濃縮体。
口の中に入れれば即座に解けて、その味が爆発する凶悪な代物だが、どうも外れていた内の一つが凍結し、残っていたらしい。
面白半分で雪を食べていたようで、その最中に子フェンリルは知らずに口へと含み、溶ける前に勘で味を知るという技をやってしまったのだろう。
そして今、その溶けかかっている濃縮体は綺麗に飛んでいき‥‥‥火柱の中に入った。
「ッ!!いけまセン!!皆さま伏せてくだサイ!!」
それを見たワゼの口からは、非常に慌てた様子の声が出る。
その指示に僕らは従い、とっさに身を伏せた数秒後、火柱の中が急に明るくなり、閃光を放つ。
そのまま輝きを増した次の瞬間……大爆発が起きた。
チュドォォォォォォォン!!
「うわあああああああああ!?」
【きゃああああああああああああああっ!?】
【ヒええええええ!?】
【【【ガウーッ!!】】】
ワゼたちがとっさに何かの防御壁のようなものをはり、衝撃波だけが僕らに襲い掛かった。
熱風などではなかったとはいえ、その勢いはすさまじく、僕らは宙にふっ飛ばされ、落下する。
【えっとえっと、せーい!!】
とっさに機転を利かせて、ハクロが特大の蜘蛛の巣を張り、僕らはその上に軟着陸する。
辛うじて激突という形に張らなず、皆の無事に皆ほっとした。
……が、これはあくまでも僕らだけの話。
氷像溶かしていた者たちは火柱付近に立っており…‥‥
【ぐっふっつ‥…】
氷が砕け、衝撃波がもろに来たのかポチは気絶している。
【ぐぬぬぬ……溶けて早々、なんだこれは‥‥‥】
びっくりしつつも、流石に格が違うのか全然傷ひとつないヴァルハラさん。
そして…‥‥
「…‥‥なんじゃぁこりゃぁぁぁぁぁああああああああああああ!!」
義体だったのが幸いしたのか、生身であれば凄惨な状態となっていた預言者。
解凍され、この現状に唖然とし、そう叫ぶのであった………
「…‥‥ん」
ふと、目を覚ますと、辺りは暗かった。
あの寒い室外ではなく、どうやら室内に入れられたらしい。
「そうか、あの絶叫で…‥‥」
ここに至る前の事を思い出し、僕はそうつぶやいた。
雪の女王と化し、暴走したロールを止めるために、物体X濃縮体とやらを飲み込ませた。
その時に放たれた断末魔とでもいうべき絶叫は、戦闘で疲れていた体に響き、そのまま気絶してしまったのである。
あの後どうなったのか、気絶した身ではすぐには知れなかったが…‥‥
ふにっ
「ん?」
ふと、右手の方に何か柔らかい感触を感じ、見ればそこにはハクロが寝ていた。
【すぅ……シアン……】
「‥‥‥寝ちゃったのか」
おそらく、僕が気絶した後このベッドに運び、ずっといたのだろうか?
で、中々目を覚まさず、この暗さから察するに、夜になって寝てしまったのだろう。
「でも、ちょっとどこに手を持っているのかなぁ…‥‥」
意識し始めて感覚をしっかりと感じたのだが、僕の右手は寝ているハクロに挟み込まれていた。
なんか妙な圧迫感があると思ったら、抱えてすぽっとはまっているのである。
ええ、そりゃ柔らかいわけですよ、圧迫されるわけですよ、生暖かさを感じるわけですよ。…‥‥いかんな、ちょっと妙に焦ってしまった。
まぁ、夜のとかで色々やっているので何をいまさらというかもしれないが…‥‥それでも気恥ずかしいものは気恥ずかしいのである。
むやみやたらに動かせないけどね。いや本当にこれ、魔性の双丘だ……
「何にしても、ずっといてくれたのなら、ありがとうハクロ」
下手に動かすとさらにやばい事になりそうなので、右手は動かせないが、左手ならば体を横にして何とか動かせる。
その左手で、そっと彼女の頭をなでようとしたところで…‥‥
【むにゅう、かぷぅ】
「あ」
頭が動いたと思ったら、目でも開けているのかと言いたいぐらい正確に、僕の手が彼女の口の中に入れられた。
ちょっと甘噛み状態のようだが、歯が立っているので下手には動かせない。
……久しぶりに、捕食本能が出たのだろうか。と言うかこれじゃ、手が動かせない‥‥‥‥。
右手に谷間、左手に口内。これどうしろと?
手が滅茶苦茶ふやけつつ、もう片方の手がぐにゅっと潰され、動きが封じられる。
「でもまだ足が…‥‥」
少々悪いが、これも抜け出すためには必要であると割り切って、足で彼女の身体を押せば、その反動で同時に引き抜けるはず。
そう考え、実行する。
足をなんとか動かし、彼女の食指付近にかけ、しっかりと押せる状態にする。
あとはこのまま、足を思いっきり伸ばしてしまえば…‥‥
「せーのでっ!!」
ぐっと気合いを入れ、押そうとしたところで…‥‥僕は少しミスをしていた。
足でやったとはいえ、そのまま真っ直ぐに押せるわけでもない。
ずるっ
見事に押した部分で足を滑らせ、空振りをする。
そして、其のままの勢いで足は彼女の間に入って、突っこむ。
……その後、自然と上へ向かった先へ、見事に直撃した。
しいて言うのであれば、彼女がまだ男とかじゃなくて良かったというべきであろうか。
【みっひゃあああああああああああああああああ!?】
とはいえ、その勢いはなかったことにはならないのであった。
「‥‥‥それで、ご主人様をそのまま全力で糸で縛って、外へ放り投げたと?」
【…‥‥はい】
そして現在、彼女はワゼに説明をしていた。
寝ていたとはいえ、大体どうなっていたのかはなんとなくでわかり、説明は可能であった。
まぁ、シアン自身がやらかしたとはいえ………
「僕が無理にやらなければよかっただけなんだから、そこまで怒らなくても良いよ、ワゼ」
「ですがご主人様、窓をぶち割って除雪した庭に頭から行ってまシタ。当たり所が悪ければ、そのままお亡くなりデス」
「まぁ、運が良かっただけというか……」
悲鳴を上げ、ビビったハクロに思わず投げられた僕。
そのまま放物線を描き、部屋の窓を勝ち割ったが、いた部屋は2階。
そして、そのまま華麗に雪へダイブするかと思いきや、既にドーラやシスターズによって除雪されていたようで、素肌の地面が待ち受けていた。
割れた音に気が付いたワゼが飛び出し、あと数秒遅ければそれこそ悲惨な事態になりかねなかったが‥‥‥命があるだけでも奇跡なのだ。
とはいえ、やらかしたハクロを無罪放免にもできず、僕の方でもどうにかできた手段は他にもあったかもしれない。
そう言う訳で、この件に関してはまた後にすることにした。
とにもかくにも、今は別件‥‥暴走したロールの方へ、話題を寄せた。
「‥‥‥で、これがロール?元に戻ってない?」
「戻ってマス」
ベッドに寝かされているのは、あの暴走した雪の女王…の姿ではなく、泡を吹いて気絶したままのロールの姿があった。
気絶の原因は、とんでもなく鮮明に分かっているのだが、この姿に戻った理由までは分からない。
「呪いは解けたはずなんだよね?」
「ハイ。センサーの反応もなく、解呪されてマス。ですが、肉体的状態は解呪前に近いものとなってマス」
【近いもの?完全に戻っているとかじゃないの?】
「ええ、適合率43%で、残る部分は新たに形成された模様デス」
解呪したのに、また幼少の‥‥‥いや、正確には幼体と言うらしい姿に戻っているロール。
原因はワゼにもわからず、おそらくわかるであろう預言者の方は‥‥‥‥
「…‥‥うわぁ、まだ溶けてないのか」
「かっちんこっちんで、雪の女王の力ゆえに作業がいま一つ進みまセン」
綺麗に氷像と化しており、解凍までにはまだ時間がかかりそうだ。
「火の魔法で溶かせるかな‥‥?加減間違えたら丸焼きになるけど」
「試す価値はあると思われマス」
雪の女王の力によるものであれば、それを上回る力でやればいい。
加減を間違えれば預言者は哀れな焼き預言者になるであろうが‥‥‥義体とか言う話だし、焼けても多分問題あるまい。
とはいえ、流石に室内でやるのは危険なので、外に出て解凍することにした。
ついでに…‥‥
【シャシャ―】
「‥‥‥え?ヴァルハラさんに、ポチも解凍希望?」
ドーラがどこからか持ってきたのは、氷漬けになっているヴァルハラさんとポチである。
ヴァルハラさんの方は、まだ格好つけたいい感じの氷像となっているが‥‥‥ポチの方はなんだこれ?コメディアンでも目指しているのか?
何にしても、やるのであればまとめたやったほうが良いだろう。
考えて見たら、この森は元々フェンリル一家がいた森だし、巻き添えにしたような形なので責任を取るべきである。
「それじゃ、解凍として出せる回答は…‥‥やっぱり火の魔法かな。『フレイムタワー』!!」
火柱を打ち出し、氷像たちをその周囲に設置し始める。
じわじわと氷が解け始め、解凍速度は順調そうだ。
「んー、この調子なら10分もしないうちに終わるかも?」
【案外、あっさりと溶けていってますよね】
火柱を見ながら僕らは解凍を待ち、のんびりと火の温かさにあやかってみようかなと思っていたその時であった。
【ガウーーーーッ!?】
「ん?」
ふと、何やら子フェンリルの悲鳴を耳にし、皆が振り返った先には、一頭の子フェンリルがゴロゴロと転がって悶えていた。
【ん?何があったんだい!!】
慌ててロイヤルが駆けつけ、子フェンリルの容態を見ようとしたその時、何かを子フェンリルは口から飛ばした。
「あ!」
その飛んでいる物体は…‥‥雪の女王に断末魔を上げさせた、物体X濃縮体。
口の中に入れれば即座に解けて、その味が爆発する凶悪な代物だが、どうも外れていた内の一つが凍結し、残っていたらしい。
面白半分で雪を食べていたようで、その最中に子フェンリルは知らずに口へと含み、溶ける前に勘で味を知るという技をやってしまったのだろう。
そして今、その溶けかかっている濃縮体は綺麗に飛んでいき‥‥‥火柱の中に入った。
「ッ!!いけまセン!!皆さま伏せてくだサイ!!」
それを見たワゼの口からは、非常に慌てた様子の声が出る。
その指示に僕らは従い、とっさに身を伏せた数秒後、火柱の中が急に明るくなり、閃光を放つ。
そのまま輝きを増した次の瞬間……大爆発が起きた。
チュドォォォォォォォン!!
「うわあああああああああ!?」
【きゃああああああああああああああっ!?】
【ヒええええええ!?】
【【【ガウーッ!!】】】
ワゼたちがとっさに何かの防御壁のようなものをはり、衝撃波だけが僕らに襲い掛かった。
熱風などではなかったとはいえ、その勢いはすさまじく、僕らは宙にふっ飛ばされ、落下する。
【えっとえっと、せーい!!】
とっさに機転を利かせて、ハクロが特大の蜘蛛の巣を張り、僕らはその上に軟着陸する。
辛うじて激突という形に張らなず、皆の無事に皆ほっとした。
……が、これはあくまでも僕らだけの話。
氷像溶かしていた者たちは火柱付近に立っており…‥‥
【ぐっふっつ‥…】
氷が砕け、衝撃波がもろに来たのかポチは気絶している。
【ぐぬぬぬ……溶けて早々、なんだこれは‥‥‥】
びっくりしつつも、流石に格が違うのか全然傷ひとつないヴァルハラさん。
そして…‥‥
「…‥‥なんじゃぁこりゃぁぁぁぁぁああああああああああああ!!」
義体だったのが幸いしたのか、生身であれば凄惨な状態となっていた預言者。
解凍され、この現状に唖然とし、そう叫ぶのであった………
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