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それからかれこれ半年ほどである
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‥‥‥国外追放から半年後、ミアス・フォン・レーラ侯爵令嬢改め、私、ただのミアスは隣国のミストリアンの下町にある喫茶店『ミケ』を営んでいた。
悪役令嬢だったはずなのだけれど、どうもヒロインの力を持っていると気が付いた私は、ほどほどにそれを活かして喫茶店を営むことにしたのです。
まず、お金を稼ぐために宝石店へと向かい、身に着けていた、生活には不必要な宝石をすべて換金しました。
値段を少々ごまかされそうになりましたが‥‥‥そこは魔法というのがこの世界にあって、ヒロインが本来持つはずだったらしい全属性を持った私はそれを使い、平和的に交渉し一応万が一にでもこれで足が付くとまずいので妥協点をとって、資金を得たのです。
そしてそれを元に、この下町でそこそこボロボロで、結構値段が安かった一軒家を購入し、もうこの言葉だけで便利な魔法で改装し、喫茶店を営み始めました。
メニューはコーヒーやサンドイッチ、オムライスにケーキなど、まだまだ数は少ないですけど、評判はいい方のようです。
売り上げもそこそこあり、つつましく暮らせる程度の稼ぎはあるので文句はないでしょう。
時たま、かつて元居たパスタリアン王国と同様に、この近くにある孤児院を支援したり、手伝ったりしていますけどね。
教育として文字や数学を教えたりして、評判は上々。
強制ではなく、受けたい人だけ受けるようにしてもらっているのですが‥‥‥なんで大人の方々まで混じっているんですか?
話を聞くと、スラム出身の方々のようでした。このミストリアンは王政ではなく議会で政治を行う民主制のようですが、汚職とかはないんですけど、どうしてもできてしまう解決が難しいことなのだそうです。
ただ、治安は悪くもなく、一度馬鹿な人が私を襲ってきましたが‥‥‥魔法を使うまでもなく、侯爵令嬢らしからぬというか、前世の体が覚えていたというか、護身術で綺麗に投げ飛ばしまして、撃退いたしました。
それ以来、余計に何故か治安が良くなって、感謝されましたけど‥‥‥その護身術も一応教えたりしているんですよね。
ここで勉強し、知識を身に着けていくことで、将来的にどこかへ就職が可能になります。
学ばなくても、ある程度野生じみた生き方もできるそうですけど…‥やはり好条件でいたいのが本音。
そのため、私の授業を受けていたのだとか。
‥‥‥いっその事、寺子屋のような物も作ったほうが良いかな?喫茶店も店員を雇うなりして、何とかその時間を作れるように努力しようかね?
「おばちゃん、今日の仕入れに来たよー」
そんなある日の早朝、喫茶店のメニューの材料を仕入れに、私はごひいきにさせてもらっている店へ買い物しに来ました。
「あらあらミアスちゃん。今日も良い卵や野菜が入っているよ」
「ほうほう、では恒例の‥・・・」
「ええ、今日は負けないわよ!!」
バチバチッと火花を散らし、ミアスはおばちゃんとの値切り交渉を解消した。
ある意味既に名物のようで、あの手でこの手で互いに値段を下げようとしたり、その値で売ろうとしたりするため、その様子が勉強になるのか他の商人など営む方々が集まってきて注目していた。
「これは鮮度が良いですね‥‥‥ですが、ちょっと小さいですよ」
「あらあら、これは平均的なサイズよ?もっと大きなもののだと本当はもっと値段がね‥‥」
30分ほどに及ぶ死闘の末に、何とか今日の勝負もミアスは勝ち取った。
「ふふふふ、今日も私の勝利です!!」
「今日の敗北は明日への糧となり、おばちゃんを強くさせる‥‥‥さぁ、明日もあなたは勝てるのでしょうかね!」
互いに言葉を交わし、このやり取りを楽しむ。
っと、そんなやりとりの最中に、ふとおばちゃんが何か思い出したかのように言った。
「そういえばミアスちゃん聞いた?」
「何でしょうか?」
「なんでもさ、隣国のパスタリアン王国が今何かやばい状態にあるそうよ」
「‥‥‥へぇ」
どうやら、おばちゃん特有の井戸端会議などで出た噂話だが、その噂に隣国のパスタリアン王国が話題に出るようになったそうなのである。
話の内容によると…‥‥
「どうやら、パスタリアン王国の国王が突如急死したそうなのよ」
「え?」
別に、あの国の国王は特に入内な病を患ってもおらず、少々運動不足ゆえの贅肉があったのだが、こんなに早く急死するとはミアスは思っていなかったのである。
ただ、この急死はどうもきな臭いことがあるようだ。
「どうやらね、国王の唯一の息子であったドラ息子とでもいうべき王子がね、この国と戦争を仕掛けようと画策していたらしいの」
「そりゃまたなんか大変な話になってますね」
‥‥‥どうやら、国王の急死の理由が、その馬鹿王子が王位を早く手に入れるためにやった可能性が高いと世間は見ているようだ。
そしてその馬鹿王子、いやもう既に勝手に即位して王になった馬鹿王か。
とにもかくにも、そいつはこの国と戦争を仕掛けようと画策を仕掛けているそうなのである。
「まだよくわかていないけど、その馬鹿王は本来ある婚約者が嫁ぐことによって、暴走を防いで出来るだけ動かないようにされていたらしいのよ。ただ、その防ぐための人が行方不明になったそうで‥‥‥噂だと、その馬鹿王が婚約者を殺害して、どこの誰ともわからないような下品な王妃を据えてしまったらしいのよねぇ」
え?私死んでいないのですが。
どうやら噂話として話が流れていくうちに、どうやらどんどん尾ひれが付け足されたり、改造されたりしているようだった。
‥‥‥そして、どうやらパスタリアン王国がこの国ミストリアンに戦争を仕掛けようともしているらしいと、おばちゃんは続けてそう話してきた。
「ま、この国の防衛能力はすさまじいから、わたしたちは全く気にしなくてもいいけどね。念のために、なんかされるかもしれないから用心しておきなさいよと、おばちゃんは忠告したかっただけよ」
「なるほど‥‥‥話を聞かせてくれてありがとうございました」
一人暮らしのミアスを気遣ってのおばちゃんの忠告。
とにもかくにも、この国との戦争が始まるようだけど…‥‥終わったな、パスタリアン王国。
物資量、人口、熟練度など、様々場観点から見ても、ほぼこのミストリアンの圧勝になる未来しか見えない。
そう、私が見限った時点で既に軍とかもダメダメになっていたしね‥‥‥‥しかも、馬鹿王の無能な指示に嫌気を刺して離反する人も多く出て、もはや戦争ができるのかどうなのかも怪しいそうだ。
なんにせよ、もう興味のない国の事はどうでもいい。
今はただ、この国での暮らしを営むことだけで満足なのであった。
悪役令嬢だったはずなのだけれど、どうもヒロインの力を持っていると気が付いた私は、ほどほどにそれを活かして喫茶店を営むことにしたのです。
まず、お金を稼ぐために宝石店へと向かい、身に着けていた、生活には不必要な宝石をすべて換金しました。
値段を少々ごまかされそうになりましたが‥‥‥そこは魔法というのがこの世界にあって、ヒロインが本来持つはずだったらしい全属性を持った私はそれを使い、平和的に交渉し一応万が一にでもこれで足が付くとまずいので妥協点をとって、資金を得たのです。
そしてそれを元に、この下町でそこそこボロボロで、結構値段が安かった一軒家を購入し、もうこの言葉だけで便利な魔法で改装し、喫茶店を営み始めました。
メニューはコーヒーやサンドイッチ、オムライスにケーキなど、まだまだ数は少ないですけど、評判はいい方のようです。
売り上げもそこそこあり、つつましく暮らせる程度の稼ぎはあるので文句はないでしょう。
時たま、かつて元居たパスタリアン王国と同様に、この近くにある孤児院を支援したり、手伝ったりしていますけどね。
教育として文字や数学を教えたりして、評判は上々。
強制ではなく、受けたい人だけ受けるようにしてもらっているのですが‥‥‥なんで大人の方々まで混じっているんですか?
話を聞くと、スラム出身の方々のようでした。このミストリアンは王政ではなく議会で政治を行う民主制のようですが、汚職とかはないんですけど、どうしてもできてしまう解決が難しいことなのだそうです。
ただ、治安は悪くもなく、一度馬鹿な人が私を襲ってきましたが‥‥‥魔法を使うまでもなく、侯爵令嬢らしからぬというか、前世の体が覚えていたというか、護身術で綺麗に投げ飛ばしまして、撃退いたしました。
それ以来、余計に何故か治安が良くなって、感謝されましたけど‥‥‥その護身術も一応教えたりしているんですよね。
ここで勉強し、知識を身に着けていくことで、将来的にどこかへ就職が可能になります。
学ばなくても、ある程度野生じみた生き方もできるそうですけど…‥やはり好条件でいたいのが本音。
そのため、私の授業を受けていたのだとか。
‥‥‥いっその事、寺子屋のような物も作ったほうが良いかな?喫茶店も店員を雇うなりして、何とかその時間を作れるように努力しようかね?
「おばちゃん、今日の仕入れに来たよー」
そんなある日の早朝、喫茶店のメニューの材料を仕入れに、私はごひいきにさせてもらっている店へ買い物しに来ました。
「あらあらミアスちゃん。今日も良い卵や野菜が入っているよ」
「ほうほう、では恒例の‥・・・」
「ええ、今日は負けないわよ!!」
バチバチッと火花を散らし、ミアスはおばちゃんとの値切り交渉を解消した。
ある意味既に名物のようで、あの手でこの手で互いに値段を下げようとしたり、その値で売ろうとしたりするため、その様子が勉強になるのか他の商人など営む方々が集まってきて注目していた。
「これは鮮度が良いですね‥‥‥ですが、ちょっと小さいですよ」
「あらあら、これは平均的なサイズよ?もっと大きなもののだと本当はもっと値段がね‥‥」
30分ほどに及ぶ死闘の末に、何とか今日の勝負もミアスは勝ち取った。
「ふふふふ、今日も私の勝利です!!」
「今日の敗北は明日への糧となり、おばちゃんを強くさせる‥‥‥さぁ、明日もあなたは勝てるのでしょうかね!」
互いに言葉を交わし、このやり取りを楽しむ。
っと、そんなやりとりの最中に、ふとおばちゃんが何か思い出したかのように言った。
「そういえばミアスちゃん聞いた?」
「何でしょうか?」
「なんでもさ、隣国のパスタリアン王国が今何かやばい状態にあるそうよ」
「‥‥‥へぇ」
どうやら、おばちゃん特有の井戸端会議などで出た噂話だが、その噂に隣国のパスタリアン王国が話題に出るようになったそうなのである。
話の内容によると…‥‥
「どうやら、パスタリアン王国の国王が突如急死したそうなのよ」
「え?」
別に、あの国の国王は特に入内な病を患ってもおらず、少々運動不足ゆえの贅肉があったのだが、こんなに早く急死するとはミアスは思っていなかったのである。
ただ、この急死はどうもきな臭いことがあるようだ。
「どうやらね、国王の唯一の息子であったドラ息子とでもいうべき王子がね、この国と戦争を仕掛けようと画策していたらしいの」
「そりゃまたなんか大変な話になってますね」
‥‥‥どうやら、国王の急死の理由が、その馬鹿王子が王位を早く手に入れるためにやった可能性が高いと世間は見ているようだ。
そしてその馬鹿王子、いやもう既に勝手に即位して王になった馬鹿王か。
とにもかくにも、そいつはこの国と戦争を仕掛けようと画策を仕掛けているそうなのである。
「まだよくわかていないけど、その馬鹿王は本来ある婚約者が嫁ぐことによって、暴走を防いで出来るだけ動かないようにされていたらしいのよ。ただ、その防ぐための人が行方不明になったそうで‥‥‥噂だと、その馬鹿王が婚約者を殺害して、どこの誰ともわからないような下品な王妃を据えてしまったらしいのよねぇ」
え?私死んでいないのですが。
どうやら噂話として話が流れていくうちに、どうやらどんどん尾ひれが付け足されたり、改造されたりしているようだった。
‥‥‥そして、どうやらパスタリアン王国がこの国ミストリアンに戦争を仕掛けようともしているらしいと、おばちゃんは続けてそう話してきた。
「ま、この国の防衛能力はすさまじいから、わたしたちは全く気にしなくてもいいけどね。念のために、なんかされるかもしれないから用心しておきなさいよと、おばちゃんは忠告したかっただけよ」
「なるほど‥‥‥話を聞かせてくれてありがとうございました」
一人暮らしのミアスを気遣ってのおばちゃんの忠告。
とにもかくにも、この国との戦争が始まるようだけど…‥‥終わったな、パスタリアン王国。
物資量、人口、熟練度など、様々場観点から見ても、ほぼこのミストリアンの圧勝になる未来しか見えない。
そう、私が見限った時点で既に軍とかもダメダメになっていたしね‥‥‥‥しかも、馬鹿王の無能な指示に嫌気を刺して離反する人も多く出て、もはや戦争ができるのかどうなのかも怪しいそうだ。
なんにせよ、もう興味のない国の事はどうでもいい。
今はただ、この国での暮らしを営むことだけで満足なのであった。
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