33 / 45
騎士王国ナイトガーデン編
いつから気が付いていたんでしょうかねこの人?
しおりを挟む
「そこにいる者達全員手をあげて動きを止めるのじゃぁぁぁぁ!!」
バァァアン!!
っと、勢いよく扉が開かれ、室内にいた人たちがものすごい驚愕した顔で、停止した。
‥‥‥うん、どうしてこうなったんだろうか。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
事の起こりは10分ほど前であった。
「そういえばのぅディー殿や、気が付いておったか?」
「ん?何かあったのか?」
ふと何かを思い出すかのようにガルティア女王が問いかけてきたが、ディーはわからなかった。
いきなり何を問いかけてきているのかよく理解できないし、なんか嫌な予感がするんですが。
「模擬戦中にじゃが、不敬にも殺気を隠しながらも飛ばす輩たちがいたようでな、遠距離からじゃったし、狙撃を得意とする暗殺者独特の物があったのじゃよ」
「‥‥‥はぁっ!?」
模擬戦中のあの中で感じ取っていたのかよ!?
しかも、細かくわかっているってどういうこ‥‥‥ん?待てよ?
ここでこういう話を切り出してきて、わざわざそう告げているってことはさ‥‥‥
「まさかとは思うけど、今から暗殺者たちの場所へ殴り込み行くから協力しろってことじゃないですかね?」
「正解じゃ!よくわかったのぅ!!」
わかりたくなかった。
けれども、この女王陛下の無茶苦茶さ十分すぎるほど理解できて言えたがゆえに、この答えが導き出せちゃったんだよぉぉぉぉぉ!!
そこからガルティア女王の行動は神速ともいえるほど素早かった。
仮にも一国を治める女王が自らを狙ったであろう暗殺者たちのところへ飛び込むというのも問題であるし、ここは護衛や俺たちに任せて引きこもっていてほしいところなのだが、この人はどうやら自分で成敗しに行きたいようで、もう女王権限とかを強行して、暗殺者たちのところへ一緒に殴り込みに行くことが決まってしまった。
そして、すばやくその場所もどうやったのかはわから兄けど把握したようで、そこに突撃したのだが‥‥‥
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
「そこにいる者達全員手をあげて動きを止めるのじゃぁぁぁぁ!!」
扉を勢い良く開けた現在に戻ったが、哀れな暗殺者たちは抵抗する前に全員一斉に土下座した。
「「「「「すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」
「「土下座早っ!?」」
つい女王と一緒に叫んでしまったよ。
「もうあなたを殺すのは無理だと悟りました!!」
「我々に依頼をしてきた者たちのことをすべてしゃべりますから!!」
「模擬戦のすさまじさで見せつけたその強さが怖ろしいですから!!」
「田舎に帰ってもう引きこもっていますから!!」
「無条件での降伏しますから!!」
「「「「「「どうにかここは命を奪わないで下さぁぁぁぁぁぁぁい!!」」」」」
‥‥‥ああ、なるほどね。
もともとはガルティア女王の命を狙っていたらしい暗殺者たちであったが、その実力がどれほどのものかまだ見ていなかったようで、あの模擬戦時に見て、ついでに隙あらば遠距離から殺害しようとしていたそうなのである。
ただ、模擬戦での俺とのすさまじい戦いっぷりに、暗殺は無理じゃないかと思っていたところで、模擬戦中のはずの女王からの威圧が何か飛んできたようで、戦々恐々して暗殺をあきらめたらしい。
この際匿名で暴露して、あとは田舎に帰って暗殺業から足を洗ってまっとうな人生を歩むつもりだったようだが‥‥‥なんだろう、すっごい悪いことをした気分。
いや相手の方が状の暗殺を企んでいたという罪状はあるのだけれどもさ、ここまでおびえられていると逆にものすごい罪悪感が半端なくあふれ出るんですが。
「なるほどのぅ、お主らの嘆願は相応のものじゃな。妾の命を狙っておったとはいえ、その実力差を目の当たりにして清々しく土下座してまで懇願するそのせいに対する執着心。本来であれば、王族の命を狙ったという事で処刑は免れぬところじゃったが‥‥‥」
その言葉に、周囲の者たちは全員ごくりと唾を飲み込んだ。
「本気で反省どころかおびえているようじゃし、田舎に帰りたければ帰るが良いのじゃ。そうすれば地方の方でちょっと問題となっておる過疎化に対して、微妙ながら労働力が遅れるしのぅ」
どうやら女王は、こいつらを見逃すような判断をするらしい。
「ただし!!」
そこで甘い判決は下さないようだったが……
「せっかくじゃし、暗殺業をたたむのであれば少々こちらから逆に依頼をしてもいいかのぅ?断ればここで胴体と頭を分けるがいいかのぅ?」
「「「「「女王陛下のご命令であれば喜んで!!」」」」
女王の暗殺を依頼してきた人と、その暗殺対象にされていた女王のどちらについたほうが良いのか、速攻で暗殺者たち‥‥‥足を洗うそうなので元と言うべきなのだろうけど、全員女王陛下につくことを決断したようであった。
しかし、暗殺しようとしてきた相手を雇って、何をしようというのだろうかこの人は?
バァァアン!!
っと、勢いよく扉が開かれ、室内にいた人たちがものすごい驚愕した顔で、停止した。
‥‥‥うん、どうしてこうなったんだろうか。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
事の起こりは10分ほど前であった。
「そういえばのぅディー殿や、気が付いておったか?」
「ん?何かあったのか?」
ふと何かを思い出すかのようにガルティア女王が問いかけてきたが、ディーはわからなかった。
いきなり何を問いかけてきているのかよく理解できないし、なんか嫌な予感がするんですが。
「模擬戦中にじゃが、不敬にも殺気を隠しながらも飛ばす輩たちがいたようでな、遠距離からじゃったし、狙撃を得意とする暗殺者独特の物があったのじゃよ」
「‥‥‥はぁっ!?」
模擬戦中のあの中で感じ取っていたのかよ!?
しかも、細かくわかっているってどういうこ‥‥‥ん?待てよ?
ここでこういう話を切り出してきて、わざわざそう告げているってことはさ‥‥‥
「まさかとは思うけど、今から暗殺者たちの場所へ殴り込み行くから協力しろってことじゃないですかね?」
「正解じゃ!よくわかったのぅ!!」
わかりたくなかった。
けれども、この女王陛下の無茶苦茶さ十分すぎるほど理解できて言えたがゆえに、この答えが導き出せちゃったんだよぉぉぉぉぉ!!
そこからガルティア女王の行動は神速ともいえるほど素早かった。
仮にも一国を治める女王が自らを狙ったであろう暗殺者たちのところへ飛び込むというのも問題であるし、ここは護衛や俺たちに任せて引きこもっていてほしいところなのだが、この人はどうやら自分で成敗しに行きたいようで、もう女王権限とかを強行して、暗殺者たちのところへ一緒に殴り込みに行くことが決まってしまった。
そして、すばやくその場所もどうやったのかはわから兄けど把握したようで、そこに突撃したのだが‥‥‥
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
「そこにいる者達全員手をあげて動きを止めるのじゃぁぁぁぁ!!」
扉を勢い良く開けた現在に戻ったが、哀れな暗殺者たちは抵抗する前に全員一斉に土下座した。
「「「「「すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」
「「土下座早っ!?」」
つい女王と一緒に叫んでしまったよ。
「もうあなたを殺すのは無理だと悟りました!!」
「我々に依頼をしてきた者たちのことをすべてしゃべりますから!!」
「模擬戦のすさまじさで見せつけたその強さが怖ろしいですから!!」
「田舎に帰ってもう引きこもっていますから!!」
「無条件での降伏しますから!!」
「「「「「「どうにかここは命を奪わないで下さぁぁぁぁぁぁぁい!!」」」」」
‥‥‥ああ、なるほどね。
もともとはガルティア女王の命を狙っていたらしい暗殺者たちであったが、その実力がどれほどのものかまだ見ていなかったようで、あの模擬戦時に見て、ついでに隙あらば遠距離から殺害しようとしていたそうなのである。
ただ、模擬戦での俺とのすさまじい戦いっぷりに、暗殺は無理じゃないかと思っていたところで、模擬戦中のはずの女王からの威圧が何か飛んできたようで、戦々恐々して暗殺をあきらめたらしい。
この際匿名で暴露して、あとは田舎に帰って暗殺業から足を洗ってまっとうな人生を歩むつもりだったようだが‥‥‥なんだろう、すっごい悪いことをした気分。
いや相手の方が状の暗殺を企んでいたという罪状はあるのだけれどもさ、ここまでおびえられていると逆にものすごい罪悪感が半端なくあふれ出るんですが。
「なるほどのぅ、お主らの嘆願は相応のものじゃな。妾の命を狙っておったとはいえ、その実力差を目の当たりにして清々しく土下座してまで懇願するそのせいに対する執着心。本来であれば、王族の命を狙ったという事で処刑は免れぬところじゃったが‥‥‥」
その言葉に、周囲の者たちは全員ごくりと唾を飲み込んだ。
「本気で反省どころかおびえているようじゃし、田舎に帰りたければ帰るが良いのじゃ。そうすれば地方の方でちょっと問題となっておる過疎化に対して、微妙ながら労働力が遅れるしのぅ」
どうやら女王は、こいつらを見逃すような判断をするらしい。
「ただし!!」
そこで甘い判決は下さないようだったが……
「せっかくじゃし、暗殺業をたたむのであれば少々こちらから逆に依頼をしてもいいかのぅ?断ればここで胴体と頭を分けるがいいかのぅ?」
「「「「「女王陛下のご命令であれば喜んで!!」」」」
女王の暗殺を依頼してきた人と、その暗殺対象にされていた女王のどちらについたほうが良いのか、速攻で暗殺者たち‥‥‥足を洗うそうなので元と言うべきなのだろうけど、全員女王陛下につくことを決断したようであった。
しかし、暗殺しようとしてきた相手を雇って、何をしようというのだろうかこの人は?
10
お気に入りに追加
574
あなたにおすすめの小説
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜
西園寺若葉
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。
4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。
そんな彼はある日、追放される。
「よっし。やっと追放だ。」
自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。
- この話はフィクションです。
- カクヨム様でも連載しています。
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
異世界のんびり冒険日記
リリィ903
ファンタジー
牧野伸晃(マキノ ノブアキ)は30歳童貞のサラリーマン。
精神を病んでしまい、会社を休職して病院に通いながら日々を過ごしていた。
とある晴れた日、気分転換にと外に出て自宅近くのコンビニに寄った帰りに雷に撃たれて…
================================
初投稿です!
最近、異世界転生モノにはまってるので自分で書いてみようと思いました。
皆さん、どうか暖かく見守ってくださいm(._.)m
感想もお待ちしております!
異世界転生したらよくわからない騎士の家に生まれたので、とりあえず死なないように気をつけていたら無双してしまった件。
星の国のマジシャン
ファンタジー
引きこもりニート、40歳の俺が、皇帝に騎士として支える分家の貴族に転生。
そして魔法剣術学校の剣術科に通うことなるが、そこには波瀾万丈な物語が生まれる程の過酷な「必須科目」の数々が。
本家VS分家の「決闘」や、卒業と命を懸け必死で戦い抜く「魔物サバイバル」、さらには40年の弱男人生で味わったことのない甘酸っぱい青春群像劇やモテ期も…。
この世界を動かす、最大の敵にご注目ください!
はぁ?とりあえず寝てていい?
夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
異世界に転生した俺は元の世界に帰りたい……て思ってたけど気が付いたら世界最強になってました
ゆーき@書籍発売中
ファンタジー
ゲームが好きな俺、荒木優斗はある日、元クラスメイトの桜井幸太によって殺されてしまう。しかし、神のおかげで世界最高の力を持って別世界に転生することになる。ただ、神の未来視でも逮捕されないとでている桜井を逮捕させてあげるために元の世界に戻ることを決意する。元の世界に戻るため、〈転移〉の魔法を求めて異世界を無双する。ただ案外異世界ライフが楽しくてちょくちょくそのことを忘れてしまうが……
なろう、カクヨムでも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる