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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.1-111 ヤツはついに見つけ出す
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―――あれからかれこれ、どれだけの時間が経過したか。
使っていたモノの情報によれば、人間の使う暦としては1週間ほど。
だとすると、そろそろ不味いだろうか。
ミシィ…ビシィ…
嫌な音が聞こえてくるが、自身への被害はない。
単純に、この世界に引き寄せたモノの限界がきて、崩壊しかけているのだろう。
脆い、あまりにも脆弱であり価値はない。
いや、モノの中身があった時の中身も、大差はなかっただろう。
問題は、このままでは間違いなくそう遅くないうちに完全に砕け、この世界からは失せてしまうことになる。
せっかくこの世界の中に引き寄せられて、モノを介して色々と学び、大いなる力を手にする機会があったというのに、その一歩手前で逃してしまったのはどれほどの損失だっただろうか。
こことは違う、仮想世界と偽っている仮初の世界での力をもって、この星ごと丸呑みにしようとしても、うまく動作はできない。
いや、下手に力を出し過ぎればそれだけ崩壊も早まり、行うのであれば短期決戦で行うしかない。
しかし、どうするべきか、ソレは悩む。
ここまで探しに探しまくって、見つけられないあの力…女神の力。
それを利用して、次元を超えてさらに別の世界へ逃げ込んだか?いや、無いだろう。
間違いなく、やつはこの世界のほうに舞い戻り、どこかに息をひそめているはず。
わずかながらの感覚を頼りに探すも、どこからか謎の干渉があるせいで、うまくいかないが…もう、時間は無い。
可能な限り捜索できるところは探し尽くし、もはや諦めるしかないかと思っていたが…ふと、あることに気が付いた。
今、ソレがいるのは海の上。
彼方の他の大陸の上をくまなく探し回り、いなかった。
しかし、そもそもの話だが…相手を最後に見た時は、何かに乗っていた状態。
ならば、もしかするとこの海の底にいる可能性も否定できないのではないだろうか。
しかし、今の状態ではほぼ間違いなく、ここで終わってしまう。
強力な水圧は、このモノの崩壊を速める可能性もあるだろう。
だがしかし、それでもやらないよりはやったほうが良い。
このモノ自体も、諦めが最後まで悪く、悪あがきをしまくったところがあったが、それだけでも認められるものだ。
そう考え、ソレは自らの一部を強く出し、より一層崩壊の音が聞こえてくるが構うことはない。
崩れ切ったとしても、やれるだけのことをやれたのであれば、それで十分だ。
あとはこのまま、海中へ飛び込みあちこちを探し回れば…と考えていた、その時だった。
ーーーッ!!
物凄い悪寒。
この程度ならば問題ないが、向けられる意志の強さは殺意。
気が付けば素早く手が出ていたが、つかみ損ねる。
ドッゴォォォウ!!
モノの中身が今、確実に潰れ、砕け散った。
そう思いつつも、体勢を立て直し、自身で補うことで崩壊まで持たせる。
今の一撃を入れた相手を、改めてみれば…そこには、深紅の色を纏った、翼をもつものがいた。
その瞳は髪色に劣らず燃え上がるような色を感情と共に見せており、その者に合わせて別の者たちが周囲に現れる。
銀の髪色に紅の瞳を持った、角を持つ者。
人間の作り上げた機関銃…いや、それよりもさらに凶悪な武器をを持つ者。
他にも、何やら各国の戦闘機や戦艦の類のような物も、接近してきているのが感じ取れる。
ああ、こいつらは間違いなく、妨害をしてきた者たちだ。
そして今、確実に当たりを引く前に、仕留めようと出てきた者たちだ。
―――ならば、ここで消せば、目的達成までの生涯を一気に取り除くことができるだろう。
多少崩壊が早まろうが、やった後のリターンを考えれば、行う価値は非常に大きい。
賭けの様なものなのだが、ソレは負ける気はない。
そして相手のほうも、勝利まで掴めるとは思っていないだろうが…何にせよ、ここで消すべきものだろう。
そう考え、海に飛び込む前の準備体操がてら、ソレは力を振るい始めるのであった…
使っていたモノの情報によれば、人間の使う暦としては1週間ほど。
だとすると、そろそろ不味いだろうか。
ミシィ…ビシィ…
嫌な音が聞こえてくるが、自身への被害はない。
単純に、この世界に引き寄せたモノの限界がきて、崩壊しかけているのだろう。
脆い、あまりにも脆弱であり価値はない。
いや、モノの中身があった時の中身も、大差はなかっただろう。
問題は、このままでは間違いなくそう遅くないうちに完全に砕け、この世界からは失せてしまうことになる。
せっかくこの世界の中に引き寄せられて、モノを介して色々と学び、大いなる力を手にする機会があったというのに、その一歩手前で逃してしまったのはどれほどの損失だっただろうか。
こことは違う、仮想世界と偽っている仮初の世界での力をもって、この星ごと丸呑みにしようとしても、うまく動作はできない。
いや、下手に力を出し過ぎればそれだけ崩壊も早まり、行うのであれば短期決戦で行うしかない。
しかし、どうするべきか、ソレは悩む。
ここまで探しに探しまくって、見つけられないあの力…女神の力。
それを利用して、次元を超えてさらに別の世界へ逃げ込んだか?いや、無いだろう。
間違いなく、やつはこの世界のほうに舞い戻り、どこかに息をひそめているはず。
わずかながらの感覚を頼りに探すも、どこからか謎の干渉があるせいで、うまくいかないが…もう、時間は無い。
可能な限り捜索できるところは探し尽くし、もはや諦めるしかないかと思っていたが…ふと、あることに気が付いた。
今、ソレがいるのは海の上。
彼方の他の大陸の上をくまなく探し回り、いなかった。
しかし、そもそもの話だが…相手を最後に見た時は、何かに乗っていた状態。
ならば、もしかするとこの海の底にいる可能性も否定できないのではないだろうか。
しかし、今の状態ではほぼ間違いなく、ここで終わってしまう。
強力な水圧は、このモノの崩壊を速める可能性もあるだろう。
だがしかし、それでもやらないよりはやったほうが良い。
このモノ自体も、諦めが最後まで悪く、悪あがきをしまくったところがあったが、それだけでも認められるものだ。
そう考え、ソレは自らの一部を強く出し、より一層崩壊の音が聞こえてくるが構うことはない。
崩れ切ったとしても、やれるだけのことをやれたのであれば、それで十分だ。
あとはこのまま、海中へ飛び込みあちこちを探し回れば…と考えていた、その時だった。
ーーーッ!!
物凄い悪寒。
この程度ならば問題ないが、向けられる意志の強さは殺意。
気が付けば素早く手が出ていたが、つかみ損ねる。
ドッゴォォォウ!!
モノの中身が今、確実に潰れ、砕け散った。
そう思いつつも、体勢を立て直し、自身で補うことで崩壊まで持たせる。
今の一撃を入れた相手を、改めてみれば…そこには、深紅の色を纏った、翼をもつものがいた。
その瞳は髪色に劣らず燃え上がるような色を感情と共に見せており、その者に合わせて別の者たちが周囲に現れる。
銀の髪色に紅の瞳を持った、角を持つ者。
人間の作り上げた機関銃…いや、それよりもさらに凶悪な武器をを持つ者。
他にも、何やら各国の戦闘機や戦艦の類のような物も、接近してきているのが感じ取れる。
ああ、こいつらは間違いなく、妨害をしてきた者たちだ。
そして今、確実に当たりを引く前に、仕留めようと出てきた者たちだ。
―――ならば、ここで消せば、目的達成までの生涯を一気に取り除くことができるだろう。
多少崩壊が早まろうが、やった後のリターンを考えれば、行う価値は非常に大きい。
賭けの様なものなのだが、ソレは負ける気はない。
そして相手のほうも、勝利まで掴めるとは思っていないだろうが…何にせよ、ここで消すべきものだろう。
そう考え、海に飛び込む前の準備体操がてら、ソレは力を振るい始めるのであった…
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