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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.0-53 遺跡とくればロマンもあるが
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…例えVRMMOの世界だろうと、どこかの星だろうとも、古代遺跡というのはロマンがある。
太古の昔にどのような生活が営まれて、今は何が残されているのか…思いをはせるのも、悪くはないだろう。
惑星破壊ミサイルを見つけるための旅路とはいえ、多少のわくわくがあふれ出るだろう。
だがその前に、砂漠を横断する必要がある。
古代遺跡がある場所へ向かう前の、砂漠横断。
現実世界とは違うし、宇宙の特殊な砂漠ということで普通のものとは違って…
―――ぐつぐつぐつぐつ
「…に、煮えたぎっているな」
「ゴリランドロノメダ内にあるタギリニノ砂漠…100日周期で通常の砂漠と、溶岩のように煮えたぎる砂漠に切り替わるって」
目の前に広がるのは、イメージ通りの砂漠ではなく鍋のように煮えたぎっている砂漠。
砂が煮えたぎるという言い方が分かりにくいが、ぼこぼこと泡も出ており、鍋の中身のような状態になっているのである。
この砂漠を、中三病さんは通ったのか…と思ったが、どうやら周期的に切り替わるようなので、この状態になる前に通って行ったのだろう。
運が良かったというべきなのか、通常の砂漠越えはそれはそれで厳しそうな気もするが、さらに過去になったのは間違いない。
「グレイ号で楽して超えて…」
「いや、それはお勧めできないな」
砂漠越えを馬鹿正直にする必要はないかと思ったが、ドクターリリエルがそう口にした。
魔導船の類は、この砂漠では航行できないようになっているらしい。
「何で?」
「どうもこの砂漠、通常状態なら特に問題は無いが、この状態になると煮えたぎった時に地中の成分が大気中に放出されて、この砂漠の上空限定だが、魔導船のエンジンに影響を与える代物でな…故障とまではいかないが、長い間不調を起こす原因となる」
エンジンの完全停止とかまではいかないが、良くない成分がある場所の模様。
ロロの手によって魔改造が施されまくっているグレイ号やその他姉妹艦なら無事にやり過ごせそうだが、100%何も影響がないとは言い切れない。
まだまだ現役な船たちに不調が出るのも困るし…船の手段はあきらめるしかないか。
そうなってくると、この砂漠を自力で横断することになるのだが、通常のものとは違うこの煮えたぎった砂漠を渡るのは容易いことではない。
まともな歩きはできないだろうし、この状況を打開するには…
【ユキユッキー!!】
【ユキジュワァァァ!!】
【ユキユキユキキイイキキキキ;イ!!】
…ぼんぼんぼんっと出てきては合体し、溶けていく雪兵たち。
ほんの数体程度ならばあっという間に失われただろうが、想定でき過ぎている内容だったために、大量に出しているうえに、全力で冷気も放出している。
【さぁ、まだまだ出すぞ!!『雪兵召喚』改め『黒雪軍隊大召喚』連続発動!!】
「おなじくスキルでコユキのものと同じものを使えるようにして、どんどん出すよ!!」
「…凄い、ごり押し感があるよね」
「ふむ、テイムモンスターの召喚スキルを使えるうえに、さらに強化して…なるほど、これはすごいな」
かなりの荒業だが、やっていることは単純明快。
コユキのいつの間にか軍隊レベルにパワーアップして大量の雪兵たちを呼び出せるようになったスキルを利用し、雪兵たちを合体させて巨大な一体の雪兵とさせる。
その体に乗って、砂漠に無理やり入り込み…道中、その熱量であっという間に溶けるよりも前に補充を行いまくって耐えきるというものも。
召喚の代償にMPがガンガン削られるが、そこは黒き女神の姿になってステータスを底上げすればいい。
まぁ、それでも膨大なMPが雪兵たちと一緒に溶けていく。この調子だと、古代都市に付いたころにはすっからかんになっているだろう。黒き女神でMPが空っぽになるのは滅多に無い。
無くなったところで、女神の身体能力自体は消えないので問題は…スキルが大半使えなくなるから、そこは注意か。
何にせよ、砂漠を横断する目途が付き、どんどん先へ向かうのであった…
「無尽蔵に呼び出され、消えゆく雪兵たちか…」
「たまに思うけど、この雪兵たちってどこから来ているんだろう?」
【さぁ?】
…気にしたら負けである。
太古の昔にどのような生活が営まれて、今は何が残されているのか…思いをはせるのも、悪くはないだろう。
惑星破壊ミサイルを見つけるための旅路とはいえ、多少のわくわくがあふれ出るだろう。
だがその前に、砂漠を横断する必要がある。
古代遺跡がある場所へ向かう前の、砂漠横断。
現実世界とは違うし、宇宙の特殊な砂漠ということで普通のものとは違って…
―――ぐつぐつぐつぐつ
「…に、煮えたぎっているな」
「ゴリランドロノメダ内にあるタギリニノ砂漠…100日周期で通常の砂漠と、溶岩のように煮えたぎる砂漠に切り替わるって」
目の前に広がるのは、イメージ通りの砂漠ではなく鍋のように煮えたぎっている砂漠。
砂が煮えたぎるという言い方が分かりにくいが、ぼこぼこと泡も出ており、鍋の中身のような状態になっているのである。
この砂漠を、中三病さんは通ったのか…と思ったが、どうやら周期的に切り替わるようなので、この状態になる前に通って行ったのだろう。
運が良かったというべきなのか、通常の砂漠越えはそれはそれで厳しそうな気もするが、さらに過去になったのは間違いない。
「グレイ号で楽して超えて…」
「いや、それはお勧めできないな」
砂漠越えを馬鹿正直にする必要はないかと思ったが、ドクターリリエルがそう口にした。
魔導船の類は、この砂漠では航行できないようになっているらしい。
「何で?」
「どうもこの砂漠、通常状態なら特に問題は無いが、この状態になると煮えたぎった時に地中の成分が大気中に放出されて、この砂漠の上空限定だが、魔導船のエンジンに影響を与える代物でな…故障とまではいかないが、長い間不調を起こす原因となる」
エンジンの完全停止とかまではいかないが、良くない成分がある場所の模様。
ロロの手によって魔改造が施されまくっているグレイ号やその他姉妹艦なら無事にやり過ごせそうだが、100%何も影響がないとは言い切れない。
まだまだ現役な船たちに不調が出るのも困るし…船の手段はあきらめるしかないか。
そうなってくると、この砂漠を自力で横断することになるのだが、通常のものとは違うこの煮えたぎった砂漠を渡るのは容易いことではない。
まともな歩きはできないだろうし、この状況を打開するには…
【ユキユッキー!!】
【ユキジュワァァァ!!】
【ユキユキユキキイイキキキキ;イ!!】
…ぼんぼんぼんっと出てきては合体し、溶けていく雪兵たち。
ほんの数体程度ならばあっという間に失われただろうが、想定でき過ぎている内容だったために、大量に出しているうえに、全力で冷気も放出している。
【さぁ、まだまだ出すぞ!!『雪兵召喚』改め『黒雪軍隊大召喚』連続発動!!】
「おなじくスキルでコユキのものと同じものを使えるようにして、どんどん出すよ!!」
「…凄い、ごり押し感があるよね」
「ふむ、テイムモンスターの召喚スキルを使えるうえに、さらに強化して…なるほど、これはすごいな」
かなりの荒業だが、やっていることは単純明快。
コユキのいつの間にか軍隊レベルにパワーアップして大量の雪兵たちを呼び出せるようになったスキルを利用し、雪兵たちを合体させて巨大な一体の雪兵とさせる。
その体に乗って、砂漠に無理やり入り込み…道中、その熱量であっという間に溶けるよりも前に補充を行いまくって耐えきるというものも。
召喚の代償にMPがガンガン削られるが、そこは黒き女神の姿になってステータスを底上げすればいい。
まぁ、それでも膨大なMPが雪兵たちと一緒に溶けていく。この調子だと、古代都市に付いたころにはすっからかんになっているだろう。黒き女神でMPが空っぽになるのは滅多に無い。
無くなったところで、女神の身体能力自体は消えないので問題は…スキルが大半使えなくなるから、そこは注意か。
何にせよ、砂漠を横断する目途が付き、どんどん先へ向かうのであった…
「無尽蔵に呼び出され、消えゆく雪兵たちか…」
「たまに思うけど、この雪兵たちってどこから来ているんだろう?」
【さぁ?】
…気にしたら負けである。
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