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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.0-37 これはこれで先祖参りでもするかのように
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…たどり着いたのは、どことも知れない謎の場所。
電子の世界でもなければ現実世界でもない。
オンライン上の宇宙空間でもなく、どこの星々の上でもない…本当に、どこの誰もわからないような、世界の狭間と言って良いような場所だろう。
本来であれば、常人がたどり着くことができないような場所なのだろうが、女神の力があればその程度のことは問題ない。
そもそも、この場にいる時点で、相手も常人ではないことがほぼ確実だが…
「ここにいるはずなんだけど…姿が、見えないか」
その場に視認できるような姿はない。
いや、姿が無いだけであり、存在そのものに関してはここにいるのだと、女神としての力で感知しているところもある。
まるで、この場所そのものが、一つの生命体のような…
【…少し違いますが、考え方としては誤っていないですネ】
「!!」
どうやらこちらの心を読んだのか、声が伝わってきた。
空間全体から、向けられる一つの声。
だた、ここに来るまでの間に無茶苦茶な進撃をしてきたのは自覚しているのだが…敵意等は感じられず、こちらを観察するような感情を感じ取る。
【ああ、このままでは話しにくいでしょうし、少しだけ昔の姿を取って…話し合いの場を設けてあげましょうカ】
その声が伝わると、周囲の空間がゆがみ、一瞬にして違う場所へと切り替わった。
そこは、どこかの森の中のような穏やかな空間。
「ここは…どこか、別の空間に転移させられたのか?」
「いいえ、違いマス。どこかへ貴女を転移させたのではなく、私自身が思い浮かべることができる場所…本日は穏やかな話し合いが出来たらなと思いまして、思い出があって心休まる場所…遠い昔にいた場所を再現した空間となりマス」
声が聞こえたので振り返れば、そこには一人の物影があった。
間違いなく、先ほどまでの声の主であるようで、こちらに歩み寄ってきたことでその姿があらわになる。
ロロに似た使用人のような姿だが、それとは違うもの。
むしろ、こっちのほうがオリジナルだというような雰囲気を持ち、風になびく金髪の髪色に、ヘッドフォンをしているかのような不思議な耳の形状をした、メイドのような容姿だ。
「この姿もまた、はるか昔に持っていたものを再現した、万能家事戦…長いので、与えられた再現されたときの名前で名乗りましょう。私の名前は『ワゼ』。以後お見知りおきを、特異点…もとい、最果ての子孫と言える黒き女神よ」
ゆったりとしたしぐさで、彼女はそう名乗るのであった。
いつまでも野外で話すのも何なので、招かれたのは森の中の一軒家。
彼女一人で過ごす場所にしてはやけに色々と広いが、どうやらかなり大昔に誰かと過ごしていた場所のようだ。
「思い出はあるけれども、時間を言い表せないような、途方もない遥か昔の場所ですが…それでも、ここで話し合いを行ったほうが、有益だと判断しまシタ。ああ、せっかくなのでこちらのお茶をどうぞ。貴女は侵入者でもありますが、ここに来たお客様でもあるので、お客としての扱いはするのデス」
「あ、どうもご丁寧に…ふむ、美味しい」
毒なども何もなく、お言葉に甘えて飲んでみると、普通のお茶だった。
お茶独特の苦みの中に、ほんのりとした甘みがあり、飲みやすいだろう。
「ふぅ…休ませてくれるとは思わなかったな」
「ここへ来る方々は大抵並大抵の方ではないですからネ。無駄な衝突を避ける手としてもありなのデス」
まぁ、確かにそうだろう。
ここに来るまでの道中を思い出せば、確実に常人が迎えるような場所ではない。
…そう考えるとすでに、自身は常人じゃなくなったんだなという事実を実感させられるのであった。
「とりあえず、気を取り直して話し合おうか」
「そうしましょウ。ここはゆっくり過ごせる場所でも、長時間の滞在はお勧めしませんからネ」
電子の世界でもなければ現実世界でもない。
オンライン上の宇宙空間でもなく、どこの星々の上でもない…本当に、どこの誰もわからないような、世界の狭間と言って良いような場所だろう。
本来であれば、常人がたどり着くことができないような場所なのだろうが、女神の力があればその程度のことは問題ない。
そもそも、この場にいる時点で、相手も常人ではないことがほぼ確実だが…
「ここにいるはずなんだけど…姿が、見えないか」
その場に視認できるような姿はない。
いや、姿が無いだけであり、存在そのものに関してはここにいるのだと、女神としての力で感知しているところもある。
まるで、この場所そのものが、一つの生命体のような…
【…少し違いますが、考え方としては誤っていないですネ】
「!!」
どうやらこちらの心を読んだのか、声が伝わってきた。
空間全体から、向けられる一つの声。
だた、ここに来るまでの間に無茶苦茶な進撃をしてきたのは自覚しているのだが…敵意等は感じられず、こちらを観察するような感情を感じ取る。
【ああ、このままでは話しにくいでしょうし、少しだけ昔の姿を取って…話し合いの場を設けてあげましょうカ】
その声が伝わると、周囲の空間がゆがみ、一瞬にして違う場所へと切り替わった。
そこは、どこかの森の中のような穏やかな空間。
「ここは…どこか、別の空間に転移させられたのか?」
「いいえ、違いマス。どこかへ貴女を転移させたのではなく、私自身が思い浮かべることができる場所…本日は穏やかな話し合いが出来たらなと思いまして、思い出があって心休まる場所…遠い昔にいた場所を再現した空間となりマス」
声が聞こえたので振り返れば、そこには一人の物影があった。
間違いなく、先ほどまでの声の主であるようで、こちらに歩み寄ってきたことでその姿があらわになる。
ロロに似た使用人のような姿だが、それとは違うもの。
むしろ、こっちのほうがオリジナルだというような雰囲気を持ち、風になびく金髪の髪色に、ヘッドフォンをしているかのような不思議な耳の形状をした、メイドのような容姿だ。
「この姿もまた、はるか昔に持っていたものを再現した、万能家事戦…長いので、与えられた再現されたときの名前で名乗りましょう。私の名前は『ワゼ』。以後お見知りおきを、特異点…もとい、最果ての子孫と言える黒き女神よ」
ゆったりとしたしぐさで、彼女はそう名乗るのであった。
いつまでも野外で話すのも何なので、招かれたのは森の中の一軒家。
彼女一人で過ごす場所にしてはやけに色々と広いが、どうやらかなり大昔に誰かと過ごしていた場所のようだ。
「思い出はあるけれども、時間を言い表せないような、途方もない遥か昔の場所ですが…それでも、ここで話し合いを行ったほうが、有益だと判断しまシタ。ああ、せっかくなのでこちらのお茶をどうぞ。貴女は侵入者でもありますが、ここに来たお客様でもあるので、お客としての扱いはするのデス」
「あ、どうもご丁寧に…ふむ、美味しい」
毒なども何もなく、お言葉に甘えて飲んでみると、普通のお茶だった。
お茶独特の苦みの中に、ほんのりとした甘みがあり、飲みやすいだろう。
「ふぅ…休ませてくれるとは思わなかったな」
「ここへ来る方々は大抵並大抵の方ではないですからネ。無駄な衝突を避ける手としてもありなのデス」
まぁ、確かにそうだろう。
ここに来るまでの道中を思い出せば、確実に常人が迎えるような場所ではない。
…そう考えるとすでに、自身は常人じゃなくなったんだなという事実を実感させられるのであった。
「とりあえず、気を取り直して話し合おうか」
「そうしましょウ。ここはゆっくり過ごせる場所でも、長時間の滞在はお勧めしませんからネ」
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