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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.0-29 強欲なのはやばくてね
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…宇宙エレベータ開業による、オンライン内でのイベント開催。
プレイヤーたちは各自全力で楽しむが、そのプレイ環境も色々とある。
要はVRMMOができる環境さえあれば、どこでもやることはできるだろう。
たとえ火の中水の中…は、流石にアウトではあるが、そんな中でやる人は流石にいない、と言いたいが、少数ならいたりする。
そういう特殊な事例はさておき、大抵の場合はごく普通の室内である。
だがしかし、中には普通ではない場所にある室内で…
「…流石に、宇宙エレベーター内に、火星まで到着に向けて、専用の部屋が設けられているとは思わなかったが、これはこれで好都合だな」
火星行きの宇宙エレベーター内に設けられた部屋のある一室にて、オンラインのプレイヤーである中三病はくつろぎながらそうつぶやいていた。
どういう風の吹き回しなのか、本当に珍しくあの姉…オンライン内では星間国家を築き上げているあの女帝が、何故かこの宇宙エレベーターのチケットを持ってきて、中三病にくれたのである。
ストーカー事件以来、割とおとなしかった姉が突然動いたものだから、何かしらの罠が仕掛けられているのではないかと気が気ではなかったが、流石に民間の宇宙エレベーター内でやらかそうとするようなこともなかったようで、安心である。
まぁ、それでも油断できないが…あの姉のことだ、火星へ先回りしていたりする可能性もある。
エレベーターの便数が限られているため、そんなことは無いと思いたいが、絶対にそうとは言い切れないものもある。
これまでの経験上、あり得る可能性のほうが高いのだ。
とはいえ、流石にオンラインの世界ならばいざ知らず、現実世界の宇宙空間では逃げ場がない。
そんな宇宙空間に出ても平気な体じゃないし…あの姉ならばオンライン関係なく、素の状態で宇宙空間に進出しておかしくは無いだろう。
そんな現実世界の悪夢はさておき、せっかくだから乗ったエレベータだが、火星到着までまだ時間がある。
「だからこそ、こういう空き時間にオンラインにログインするかなぁ…」
宇宙空間であっても、プレイ可能なアルケディア・オンライン。
ネットによってつながっているとはいえ、他の人たちとは違う空の上からプレイするのは、これはこれで面白くはあるだろう。
そう思いながら、中三病はしっかりと持参してきたオンライン用の機器を手に取り、ログインするのであった…
…そして中三病が宇宙でログインしたその頃。
地上のその姉…恐竜女帝とも呼ばれる姉、ティラリアは位置情報をしっかりと把握していた。
「…問題なく、宇宙へ旅立ったようデース」
位置情報は通常地球上だけしか掴めなさそうなものなのだが、宇宙エレベーターが開業したことによって、実は宇宙にも…ギリギリ火星までならば、位置情報を把握できるアプリが誕生しており、こっそりと中三病の携帯に仕込んでいた。
そのため、きちんと星から飛びだっているのは確認できるのである。
「とりあえず、これで良いとして…こっちはこっちで大変そうデース」
個人的な感情を言えば、可愛い可愛い可愛い弟を一人で宇宙に飛ばしたくはない。
ストーカー騒動の一件で多少思うところが合って控えめにしたとはいえ、目の届くところにちょっとは置きたくもある。
けれども、今回ばかりは少々事情があり…泣く泣く、知人に頼んでチケットを入手し、中三病を宇宙へ飛ばしたのだ。
「さてと、安全を確保できたのでこっちはこっちでやるのデース」
地球上で自分の目の届くところが一番安全だろうが、そうはいかないときもある。
そのため、安全性確保が徹底されている宇宙エレベーターへ放り込むことで、気を回す分を減らしたのだ。
肩をぐりぐりと回しつつ、地上のほうで今、女帝も動くのであった…
「まぁ、一応こっそり、ドールでシノバスを付けているから大丈夫なはずデース」
…オンライン対応なエレベータ内だからこそ、ちょっとできた技である。
プレイヤーたちは各自全力で楽しむが、そのプレイ環境も色々とある。
要はVRMMOができる環境さえあれば、どこでもやることはできるだろう。
たとえ火の中水の中…は、流石にアウトではあるが、そんな中でやる人は流石にいない、と言いたいが、少数ならいたりする。
そういう特殊な事例はさておき、大抵の場合はごく普通の室内である。
だがしかし、中には普通ではない場所にある室内で…
「…流石に、宇宙エレベーター内に、火星まで到着に向けて、専用の部屋が設けられているとは思わなかったが、これはこれで好都合だな」
火星行きの宇宙エレベーター内に設けられた部屋のある一室にて、オンラインのプレイヤーである中三病はくつろぎながらそうつぶやいていた。
どういう風の吹き回しなのか、本当に珍しくあの姉…オンライン内では星間国家を築き上げているあの女帝が、何故かこの宇宙エレベーターのチケットを持ってきて、中三病にくれたのである。
ストーカー事件以来、割とおとなしかった姉が突然動いたものだから、何かしらの罠が仕掛けられているのではないかと気が気ではなかったが、流石に民間の宇宙エレベーター内でやらかそうとするようなこともなかったようで、安心である。
まぁ、それでも油断できないが…あの姉のことだ、火星へ先回りしていたりする可能性もある。
エレベーターの便数が限られているため、そんなことは無いと思いたいが、絶対にそうとは言い切れないものもある。
これまでの経験上、あり得る可能性のほうが高いのだ。
とはいえ、流石にオンラインの世界ならばいざ知らず、現実世界の宇宙空間では逃げ場がない。
そんな宇宙空間に出ても平気な体じゃないし…あの姉ならばオンライン関係なく、素の状態で宇宙空間に進出しておかしくは無いだろう。
そんな現実世界の悪夢はさておき、せっかくだから乗ったエレベータだが、火星到着までまだ時間がある。
「だからこそ、こういう空き時間にオンラインにログインするかなぁ…」
宇宙空間であっても、プレイ可能なアルケディア・オンライン。
ネットによってつながっているとはいえ、他の人たちとは違う空の上からプレイするのは、これはこれで面白くはあるだろう。
そう思いながら、中三病はしっかりと持参してきたオンライン用の機器を手に取り、ログインするのであった…
…そして中三病が宇宙でログインしたその頃。
地上のその姉…恐竜女帝とも呼ばれる姉、ティラリアは位置情報をしっかりと把握していた。
「…問題なく、宇宙へ旅立ったようデース」
位置情報は通常地球上だけしか掴めなさそうなものなのだが、宇宙エレベーターが開業したことによって、実は宇宙にも…ギリギリ火星までならば、位置情報を把握できるアプリが誕生しており、こっそりと中三病の携帯に仕込んでいた。
そのため、きちんと星から飛びだっているのは確認できるのである。
「とりあえず、これで良いとして…こっちはこっちで大変そうデース」
個人的な感情を言えば、可愛い可愛い可愛い弟を一人で宇宙に飛ばしたくはない。
ストーカー騒動の一件で多少思うところが合って控えめにしたとはいえ、目の届くところにちょっとは置きたくもある。
けれども、今回ばかりは少々事情があり…泣く泣く、知人に頼んでチケットを入手し、中三病を宇宙へ飛ばしたのだ。
「さてと、安全を確保できたのでこっちはこっちでやるのデース」
地球上で自分の目の届くところが一番安全だろうが、そうはいかないときもある。
そのため、安全性確保が徹底されている宇宙エレベーターへ放り込むことで、気を回す分を減らしたのだ。
肩をぐりぐりと回しつつ、地上のほうで今、女帝も動くのであった…
「まぁ、一応こっそり、ドールでシノバスを付けているから大丈夫なはずデース」
…オンライン対応なエレベータ内だからこそ、ちょっとできた技である。
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