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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.0-閑話 姉妹艦たちに思うのは
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…いつの間にか、建造されていた姉妹艦。
自身の構造を分析しつつ、他の優れた船からも着想を経て、増えていたようだが…
『マイマスターのためという理由を免罪符に、実は好奇心で増やしただけとかは無いよナ…?』
妖精郷の魔導戦艦用メンテナンスドックにて、増えていた自身の姉妹艦たちを見て、そうつぶやくグレイ号。
その可能性もありえなくはない…いや、あってほしくはない。
自身がこれまでぶっ飛び過ぎた魔改造の歴史を認識しているがゆえに、そのデータを元にして生みだされる他のものもどれだけやばいのか、嫌すぎるほど理解しているのである。
元はただの魔導船…帆船タイプの海賊船だったはずなのに、どこをどう間違えればこんな魔導戦艦にまで成り果ててしまうのだろうか。
そんなことをしでかすような使用人の手によって生み出される姉妹艦もまた、どれだけのものに成り果てているのか。
考えるだけでも、頭が痛くなりそうな話である。
頭が無かったただの船の時のほうが、より気楽だったというべきか…知恵がつくと、こういう部分でいらぬ悩みが出るのであろう。
そう思いながら、他に並ぶ3隻の船を見る。
グレイ号自身が一番艦で…現在、四番艦まで完成している姉妹艦を。
『二番艦モノクローム、三番艦シュヴァルツ、四番艦パールホワイト…使われているのが、同じエンジンだとしても出し方が異なるカ…』
それぞれの姉妹艦たちにも、グレイ号に備え付けられている次元境界滅亡式エンジンと同様のものがメインエンジンとして備え付けられている。
だがしかし、サブエンジンのほうに関してはそれぞれ別のものが備え付けられており、サブエンジンから生み出されるエネルギーとの融合による特殊なエネルギーをそれぞれ使うため、メインが同じでも各艦の性能がだいぶ変わっているのだ。
性能が一番近いのがモノクロームで、攻撃に極振りしたのがシュヴァルツ、防御に極振りしたのがパールホワイトと、分けて言えるだろうか。
攻守ともにバランスよく、いざとなればそろって出動して船の主のために働く。
それは別に良いのだが、いかんせん性能が船自身の立場に立ってみても、本当にいて良いのかと思うようなものばかりなのだ。
『…確かまだ、話せる機能はついていないはずだが…話せたら、どう思うのだろうカ』
そもそも、魂を宿した自身をもとにして作成されたとはいえ、その意思はどうなっているのか。
そのあたりはまだ、よくわかっていない部分が多い。
流石にあの使用人が、神の領域に踏み込むような禁忌をしでかしたとは思わないが…考えないほうが気が楽だろう。
とりあえず、考え込んでいても仕方が無いので、話せるようになればこの思いを分かち合える仲間が出来たと思えばいいかと、なるべくポジティブな方向へ思考を誘導するのであった…
『…それにしても、こうなってくると他も怖いナ。実質、四番までバランスが良いけど、ここから先に進むとどういうのを建造するつもりなんダ…?』
…ロロがハルに話した時に、まだ五番艦は設計図段階だとは言っている。
だがしかし、グレイ号は知っている。
実は、設計図段階ではなく、構想段階でもまだまだ姉妹が増える予定があることを…
『流石に人手、時間等の問題がありますけれどネ…』
自身の構造を分析しつつ、他の優れた船からも着想を経て、増えていたようだが…
『マイマスターのためという理由を免罪符に、実は好奇心で増やしただけとかは無いよナ…?』
妖精郷の魔導戦艦用メンテナンスドックにて、増えていた自身の姉妹艦たちを見て、そうつぶやくグレイ号。
その可能性もありえなくはない…いや、あってほしくはない。
自身がこれまでぶっ飛び過ぎた魔改造の歴史を認識しているがゆえに、そのデータを元にして生みだされる他のものもどれだけやばいのか、嫌すぎるほど理解しているのである。
元はただの魔導船…帆船タイプの海賊船だったはずなのに、どこをどう間違えればこんな魔導戦艦にまで成り果ててしまうのだろうか。
そんなことをしでかすような使用人の手によって生み出される姉妹艦もまた、どれだけのものに成り果てているのか。
考えるだけでも、頭が痛くなりそうな話である。
頭が無かったただの船の時のほうが、より気楽だったというべきか…知恵がつくと、こういう部分でいらぬ悩みが出るのであろう。
そう思いながら、他に並ぶ3隻の船を見る。
グレイ号自身が一番艦で…現在、四番艦まで完成している姉妹艦を。
『二番艦モノクローム、三番艦シュヴァルツ、四番艦パールホワイト…使われているのが、同じエンジンだとしても出し方が異なるカ…』
それぞれの姉妹艦たちにも、グレイ号に備え付けられている次元境界滅亡式エンジンと同様のものがメインエンジンとして備え付けられている。
だがしかし、サブエンジンのほうに関してはそれぞれ別のものが備え付けられており、サブエンジンから生み出されるエネルギーとの融合による特殊なエネルギーをそれぞれ使うため、メインが同じでも各艦の性能がだいぶ変わっているのだ。
性能が一番近いのがモノクロームで、攻撃に極振りしたのがシュヴァルツ、防御に極振りしたのがパールホワイトと、分けて言えるだろうか。
攻守ともにバランスよく、いざとなればそろって出動して船の主のために働く。
それは別に良いのだが、いかんせん性能が船自身の立場に立ってみても、本当にいて良いのかと思うようなものばかりなのだ。
『…確かまだ、話せる機能はついていないはずだが…話せたら、どう思うのだろうカ』
そもそも、魂を宿した自身をもとにして作成されたとはいえ、その意思はどうなっているのか。
そのあたりはまだ、よくわかっていない部分が多い。
流石にあの使用人が、神の領域に踏み込むような禁忌をしでかしたとは思わないが…考えないほうが気が楽だろう。
とりあえず、考え込んでいても仕方が無いので、話せるようになればこの思いを分かち合える仲間が出来たと思えばいいかと、なるべくポジティブな方向へ思考を誘導するのであった…
『…それにしても、こうなってくると他も怖いナ。実質、四番までバランスが良いけど、ここから先に進むとどういうのを建造するつもりなんダ…?』
…ロロがハルに話した時に、まだ五番艦は設計図段階だとは言っている。
だがしかし、グレイ号は知っている。
実は、設計図段階ではなく、構想段階でもまだまだ姉妹が増える予定があることを…
『流石に人手、時間等の問題がありますけれどネ…』
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