アルケディア・オンライン ~のんびりしたいけど好奇心が勝ってしまうのです~

志位斗 茂家波

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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~

ver.6.0-20 事情は色々と聞くのデス

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…朝から早々、ひどい目に遭った。

 気が付いたら大空にいるわ、何故か女神になっているわ、何かピンク版女神の子を捕まえているわ…色々あって、精神的に疲れた。

 まぁ、幸いなことに目撃者もいないようだったし、素早く帰宅できたのは良かったのだが…


『---』
「…全然離れようとしないけど、結局この子があのピンクダイヤってことで良いんだよね?」
【分析したところ、ほぼ一致してますネ。黒き女神のデータもある程度模写されてましたが、独自の修正を行い、この姿になっているようデス】
「女神のデータを使ってだけど、ちょっと小さいから妹みたい」

 ぎゅっとくっついているピンクダイヤ。
 黒き女神の姿に近いが、全部を模写しておらず自己改良でも施したのか、その姿はちょっとロリ化したピンクダイヤの色合いをした女神になっている。
 
 この間までは行方不明だったはずなのに、なぜ急にまた姿を現し、ここにいるのかが分からない。

 
 ひとまずは意思疎通の手段がないか色々と確認してみたところ、どうやら宝石獣たちと似たようなものを取っていることが分かった。


【宝石獣…彼らの発音は独特でしたからネ。空気の振動で音を伝えるものではなく、精神的な波長を合わせてのもののようでありつつ、粘菌のような特性を持つゆえか電気的なものに近い伝達手段もあわせていたようでシタ】
「その会話内容をより翻訳できる装置を作ったの?」
【そうなのデス。調べてみたところ、言語化できるようなので…いくつかの特殊な部品は機械神のところで発注し、組み立てておきまシタ。こちらが、宝石獣用言語翻訳機デス】

 そう言いながらロロが取り出したのは、腕時計のようなもの。
 時計の代わりに独特の模様が入った文字盤モドキみたいなものが備え付けられており、ぽちっと押してみればマイクが出てきた。


【では、マイクテストデス。テステス、ワタシノコトバ、ワカリマスデショウカ】
『--!?ーー!!』
【翻訳、開始いたしマス。>>ふぇっ!?言葉、通じてる!!】

 ロロがマイクをもって話すと、ピンクダイヤの子は驚愕の表情を見せ、続けて腕輪の方から翻訳された声が出てきた。

【どうやら、成功のようですネ。元言語の感じが、あの宝石獣たちとはちょっと異なるようですが…】
『---、ーーー?ーーーー』
【宝石獣、私たち?あれ、統一無いと、おおざっぱになる】

 翻訳がきちんとできているようで、言葉が分かる。
 何やら色々と事情があるようだし、今のところは敵意なども見られないようなので、まずはゆっくりと落ち着いて、情報を聞き出してみることにしたのであった…




「それにしても、凄いなこの翻訳機」
【違和感が無いように、元の声の質感は残しつつ、瞬時にできますが…元々異なる言語体系を変換するので、まだまだラグが生じますネ。改良の余地はありそうデス】
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