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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.0-8 珍しく、本当に珍しく
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「なるほど、それで帰ってきたときに疲れたような顔をしていたのはそんな理由があったんだね」
「色々と手続きをして、本当に精神的な方で大変だったよ。ひとまず、数日後には受理されて、専用の戻し屋が来るってさ」
昼過ぎ、帰ってきたミーちゃんに事情を話しつつ、ハルたちはアルケディア・オンラインにログインをしていた。
朝から早々に疲れたピンクダイヤモンド騒動だが、これ以上騒動を広げることは無いだろう。
ロロが素早く手を回していたのもあって、運営側の方でも確認が取れて、ピンクダイヤモンドは現実世界で問題になる前にオンラインの世界に戻すことが決定したらしい。
ただし、なぜこの世界に顕現したのかその理由が不明であり、簡易検査では通常のピンクダイヤモンドとは変わらない組成だったとはいえ、異常が出てくる可能性もあり、運営のほうで監視するために一時的に金庫から運営側へ届けられることになった。
その際に引き取りに来たのが、まさかの毎度おなじみの高速運送のジェッターであり、マッハの速度を超えて手元からダイヤは去ったのである。
使用人が媒体無しで現実世界に出てこれたのは当然適用されていたようで、現実世界でもその性能が出て良いのかと思ったのだが、問題は無いらしい。
「運営側のほうの特別検査室に移動して、そこでより詳しく検査を経てからこっちのオンラインの世界に戻されるようだよ」
「まぁ、急に出てきたらダイヤ自体にも何か隠されたものがあってもおかしくないもんね…」
やばそうな物であれば、手元に置いておくのは避けたほうが良いだろう。
金庫でいったん保管する手を使ったとはいえ、危険性を考えればさっさと他へ預けられたのは幸運である。
本当はこのオンライン内でミーちゃんに見せたかったが…面倒ごとがより大きく広がる前に手放した方が良いので割り切ることにしよう。
とにもかくにも、さっさと問題が片付いたのであれば今は、ここでミーちゃんと遊ぶ方を優先すべきである。
「精神的に疲れたら休むのもありだけど、今回はオンライン内の癒しを試したいんだよなぁ」
「癒しと言うと…今から向かう、あの店?」
「そうだよ。癒しのもこもこを集め、なおかつ現実世界のさまざまな動物系カフェを網羅したプレイヤーたちが結集し作り上げたという…癒しのカフェタウン…」
面倒事で疲れ果てたなら、動物で癒されたいなぁ。
【シャゲ…私たちも、いるんだけど?】
「いや、マリーたちも悪くはないけど、絵面がね…」
…モンスターハーレム野郎等の二つ名や異名が広まるのを避けるために、しっかりとしたモフモフを相手にしにいこうとハルが考えているその頃。
オンライン内のとある惑星では今、珍しい光景があった。
ドォォォォォン!!
「おっとっととと!?危ない危ない、ギリギリで回避できたか!!」
【ブモォォォォォス!!こいつ、かなり固い!!】
「恨みを買われるような覚えが色々とあるが、それでもこれはきついな!!」
欲望戦隊…ハルたちの騒動のほうで少々運営より駆り出されて不在のアティを除く、面々が今、ある化け物と戦っていた。
普段何かと変態的な欲望がマグマのように燃え上がり吹き出しまくる彼らだが、この時ばかりはそうも言ってられないほどの真面目な戦闘をしているのである。
「スッケン、斜め上からそのままバズーカ砲を撃ち続けろ!!」
「あいあいさー!!」
「カックウ、タローン、二人は回避しながら、デバフたっぷりのネバネバニガダンゴを投擲し続けるのじゃ!!」
「「わかっているよ!!」」
ミートンの指示に従いつつ、お互いに状況を把握しながら敵に対しての攻撃を続ける。
マッチョンの火力が高いので、本来であれば苦戦するような相手はそう相違ないはずだが…今回ばかりは、どうやら違うようだ。
「くそぅ、なんだこいつは!!マッチョンの全力ぶった切りにも正面から耐えきるほど、かなり固いとは!!」
「オンライン内のモンスター情報に類似したものがいるが、それでもそれらとは違うようだ!!」
デバフをまきまくり、攻撃を仕掛けつつ、どうにかこうにか応戦していく欲望戦隊。
普段の行動が少々アレ過ぎるのだが、実力だけはあるプレイヤーたちなのだ。
それなのに、苦戦させられるこの相手は一体何なのか。
「レイドボスっぽく見えるが…ソレ用の体力バーみたいなものもないし、通常のモンスターとは何か違うな」
「本当に、何なのだ、この宝石のような体をした化け物は…」
色々と策を尽くすも好転しない状況に、悪態をつきたくなる。
だが、そんな暇はないと言わんばかりに相手の攻撃が強く、気を緩めることもできない。
「いや、わしらをただ狙っているとかではなく、何かを探しているような…気のせいか?」
猛攻を繰り広げる中で、相手の攻撃の意図が何かおかしいことに気が付いたミートン。
けれども、こちらに攻撃を仕掛けてきているのには変わりはなく、考える暇もない。
そのまましばらく戦い続けたが、このままではらちが明かないということで、逃走の方へと動きを変えることにするのであった…
「このまま全滅してデスペナルティ付きの復活もありだが、それをやると今受けておるクエストがぱぁになるのが厳しいのぅ!!」
「しっかりとそろってたどり着けば、報酬に500万ALと魔界の名サキュバスショップ無料チケットが手に入るからこそ、全滅したくないなぁ!!」
「次にとれるチャンスがあるのが3カ月後のクエストというのも厳しいし…それなのにこんなやつに巡り合うとは運が無い!!」
「耐えきって、生きてたどり着くぞぉぉぉぉ!!」
「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」」
(ブモ、全滅したほうが良いような気がしなくもないな…)
…ぼそっとマッチョンがつぶやいたが、そのつぶやきを聞くものはいなかったのであった。
「色々と手続きをして、本当に精神的な方で大変だったよ。ひとまず、数日後には受理されて、専用の戻し屋が来るってさ」
昼過ぎ、帰ってきたミーちゃんに事情を話しつつ、ハルたちはアルケディア・オンラインにログインをしていた。
朝から早々に疲れたピンクダイヤモンド騒動だが、これ以上騒動を広げることは無いだろう。
ロロが素早く手を回していたのもあって、運営側の方でも確認が取れて、ピンクダイヤモンドは現実世界で問題になる前にオンラインの世界に戻すことが決定したらしい。
ただし、なぜこの世界に顕現したのかその理由が不明であり、簡易検査では通常のピンクダイヤモンドとは変わらない組成だったとはいえ、異常が出てくる可能性もあり、運営のほうで監視するために一時的に金庫から運営側へ届けられることになった。
その際に引き取りに来たのが、まさかの毎度おなじみの高速運送のジェッターであり、マッハの速度を超えて手元からダイヤは去ったのである。
使用人が媒体無しで現実世界に出てこれたのは当然適用されていたようで、現実世界でもその性能が出て良いのかと思ったのだが、問題は無いらしい。
「運営側のほうの特別検査室に移動して、そこでより詳しく検査を経てからこっちのオンラインの世界に戻されるようだよ」
「まぁ、急に出てきたらダイヤ自体にも何か隠されたものがあってもおかしくないもんね…」
やばそうな物であれば、手元に置いておくのは避けたほうが良いだろう。
金庫でいったん保管する手を使ったとはいえ、危険性を考えればさっさと他へ預けられたのは幸運である。
本当はこのオンライン内でミーちゃんに見せたかったが…面倒ごとがより大きく広がる前に手放した方が良いので割り切ることにしよう。
とにもかくにも、さっさと問題が片付いたのであれば今は、ここでミーちゃんと遊ぶ方を優先すべきである。
「精神的に疲れたら休むのもありだけど、今回はオンライン内の癒しを試したいんだよなぁ」
「癒しと言うと…今から向かう、あの店?」
「そうだよ。癒しのもこもこを集め、なおかつ現実世界のさまざまな動物系カフェを網羅したプレイヤーたちが結集し作り上げたという…癒しのカフェタウン…」
面倒事で疲れ果てたなら、動物で癒されたいなぁ。
【シャゲ…私たちも、いるんだけど?】
「いや、マリーたちも悪くはないけど、絵面がね…」
…モンスターハーレム野郎等の二つ名や異名が広まるのを避けるために、しっかりとしたモフモフを相手にしにいこうとハルが考えているその頃。
オンライン内のとある惑星では今、珍しい光景があった。
ドォォォォォン!!
「おっとっととと!?危ない危ない、ギリギリで回避できたか!!」
【ブモォォォォォス!!こいつ、かなり固い!!】
「恨みを買われるような覚えが色々とあるが、それでもこれはきついな!!」
欲望戦隊…ハルたちの騒動のほうで少々運営より駆り出されて不在のアティを除く、面々が今、ある化け物と戦っていた。
普段何かと変態的な欲望がマグマのように燃え上がり吹き出しまくる彼らだが、この時ばかりはそうも言ってられないほどの真面目な戦闘をしているのである。
「スッケン、斜め上からそのままバズーカ砲を撃ち続けろ!!」
「あいあいさー!!」
「カックウ、タローン、二人は回避しながら、デバフたっぷりのネバネバニガダンゴを投擲し続けるのじゃ!!」
「「わかっているよ!!」」
ミートンの指示に従いつつ、お互いに状況を把握しながら敵に対しての攻撃を続ける。
マッチョンの火力が高いので、本来であれば苦戦するような相手はそう相違ないはずだが…今回ばかりは、どうやら違うようだ。
「くそぅ、なんだこいつは!!マッチョンの全力ぶった切りにも正面から耐えきるほど、かなり固いとは!!」
「オンライン内のモンスター情報に類似したものがいるが、それでもそれらとは違うようだ!!」
デバフをまきまくり、攻撃を仕掛けつつ、どうにかこうにか応戦していく欲望戦隊。
普段の行動が少々アレ過ぎるのだが、実力だけはあるプレイヤーたちなのだ。
それなのに、苦戦させられるこの相手は一体何なのか。
「レイドボスっぽく見えるが…ソレ用の体力バーみたいなものもないし、通常のモンスターとは何か違うな」
「本当に、何なのだ、この宝石のような体をした化け物は…」
色々と策を尽くすも好転しない状況に、悪態をつきたくなる。
だが、そんな暇はないと言わんばかりに相手の攻撃が強く、気を緩めることもできない。
「いや、わしらをただ狙っているとかではなく、何かを探しているような…気のせいか?」
猛攻を繰り広げる中で、相手の攻撃の意図が何かおかしいことに気が付いたミートン。
けれども、こちらに攻撃を仕掛けてきているのには変わりはなく、考える暇もない。
そのまましばらく戦い続けたが、このままではらちが明かないということで、逃走の方へと動きを変えることにするのであった…
「このまま全滅してデスペナルティ付きの復活もありだが、それをやると今受けておるクエストがぱぁになるのが厳しいのぅ!!」
「しっかりとそろってたどり着けば、報酬に500万ALと魔界の名サキュバスショップ無料チケットが手に入るからこそ、全滅したくないなぁ!!」
「次にとれるチャンスがあるのが3カ月後のクエストというのも厳しいし…それなのにこんなやつに巡り合うとは運が無い!!」
「耐えきって、生きてたどり着くぞぉぉぉぉ!!」
「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」」
(ブモ、全滅したほうが良いような気がしなくもないな…)
…ぼそっとマッチョンがつぶやいたが、そのつぶやきを聞くものはいなかったのであった。
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