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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-127 周りをよく見ろよと叫ぶ者も塵と化す
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――大きな力を持つ者同士の争いというのは、周囲への影響がすさまじいものだ。
当の本人たちがある程度考えていたとしても、想定外の事態は起こりえるもの。
その想定外というのが、人の枠内に入っている者のものだとしても…
『…星が砕け散ったが、それでも動けるか』
【ごふっ…いや、流石にきつかったって…カイニスの金棒が砕けるとは…】
先ほどまで立っていた星が砕け散り、宙に浮かびながら話す、神龍帝と黒き女神。
ある程度の対等な条件下に身を置いているはずだが、それでも実力差は相当あったようで、黒き女神のほうがぼろぼろになっているだろう。
だが、それでも圧倒的な相手に対して喰らいつけているのは…
【…ついでにマリーの毒液や、ネア、シア、アリスの鋼の装甲、糸の防壁、炎の逆噴射を利用した防御膜も貫通するとは…黒き女神の力でまとめたのに、ちょっと自信なくしそう】
『それでも、異なる者たちを身に取り込み、全てを己の力として一つとしてまとめるのは流石というべきだろう。黒き女神の黒色は…すべての色を一つとして扱うことが出来る象徴となるのか』
使い魔たち、眷属を身に宿し、その力を振るった。
神龍帝曰く、普通の女神ならばそのような真似はできないようだが…大体の女神には何らかのつかさどる力があるようで、黒き女神にはそれを可能とする力があるらしい。
『いうなれば、混沌と調和をつかさどるか…発展途上の女神ゆえに足りない部分も多いのだろうが、そこを補って余りある力に変え、ただ足すのではなく混ぜ合わせ、増幅するとは、末恐ろしい女神になっているな』
【それでも、通用しきらないってのはきついけどね…】
本当にデバフが入っているのだろうか、このドラゴン。
ダークシャイン、ポイズンボムカーニバル、神槍一閃、怪力豪拳、インフェルノブラスター…様々な黒き女神の攻撃を使いまくったというのに、ダメージが通った様子はない。
どうやら格差があり過ぎて、デバフがあったとしてもほぼ無効化されている様子である、
【でも、ガンガン力を使いまくってなんとなくつかめてきたかな?】
『良い傾向だな。とはいえ、少し休憩したほうが良さそうか。何しろ、星そのものが消し飛んだせいで、足場がない不安定な状態だしな』
【そんな状態でも動けないことはないけど…というか、うわぁ、いつの間にか消し飛ばしちゃった…】
これ、やらかして良かったのだろうか。
気が付いたら星一つ消し飛ぶとか、シャレにならない状態である。
今更だが、これ人が扱って良い力なのだろうか。
『女神の血をしっかり受け継いでいる者が何を言うのやら。まだ人の枠に収まっているだろうが、将来的な進路に確定しているというのに』
【女神人生確定はどうにかしたいんですよね…いや、神だと人生じゃなくて神生なのか…?】
将来確定していると考えると、気分的に重いものがある。
人としての生を終えることはできるだろうが、その後にまだ続くのが女神としての道…うーむ、終わりが見えなくなったような気がしなくもない。
とはいえ、神龍帝いわく、神と言えども必ずしも不死になるものばかりではないそうで、黒き女神もしっかりと有限の生があるらしい。
まぁ、それがどのぐらいの長さになるかは定かではないらしいが…それはそれでありがたい情報なのかもしれない。
『信仰され具合によっては、とんでもなく伸びることもあるがな…ぶっ飛び過ぎた狂信者とかの類が出ぬ限りは、そこそこ普通の神と同じぐらいの生になるだろう』
【流石に黒き女神の信者にそういうのは出ないとは思うなぁ。いや、まず信者がいる話のほうが信じがたいけど、どのように信仰してどのように狂うのかが分からないか】
とにもかくにも、ズタボロの敗北となったわけだが、一応これで力の制御の方法に関してはどことなくつかめたように思える。
公共の場での衣服爆散の可能性は、これで限りなく低くなったようだ。
正直言って肉体的な死よりも、精神的な死の悲劇を避けられるのが一番大事だな…ついでに、制御がより精密にできるようになれば、ちょっと日常生活にも活用しやすくなるようで、便利にはなるのだとか。
『さて、結構身体も動かしてすっきりしたことだし…そろそろ、帰るとしよう。願わくば、次に相まみえる時にはデバフ抜きで、お互い全力で戦えるようになっていれば、それはそれで嬉しいがな』
【流石にそれは、まだまだきついとは思うなぁ…出来ればあってほしくもないなぁ、そんな未来】
『ふふふ…だが、ありえなくはない話だろう』
【ありえたら、全力逃亡させてもらうよ』
デバフありで敗北したので、それがない状態でなら滅される可能性が非常に高い。
恐ろしい未来が到来しないように祈りつつも、その場で別れるのであった…
…なお、その晩、ログアウトした夕食時。
何故か、全部嫌いな食べ物のフルコースが振るわれた。
「え、ちょっと、ロロ、何でこんなものばかりに…」
【…】
笑っていない感じの笑顔という矛盾のような状態で、無言にならないで!!なんか、怖いんだけど!?
当の本人たちがある程度考えていたとしても、想定外の事態は起こりえるもの。
その想定外というのが、人の枠内に入っている者のものだとしても…
『…星が砕け散ったが、それでも動けるか』
【ごふっ…いや、流石にきつかったって…カイニスの金棒が砕けるとは…】
先ほどまで立っていた星が砕け散り、宙に浮かびながら話す、神龍帝と黒き女神。
ある程度の対等な条件下に身を置いているはずだが、それでも実力差は相当あったようで、黒き女神のほうがぼろぼろになっているだろう。
だが、それでも圧倒的な相手に対して喰らいつけているのは…
【…ついでにマリーの毒液や、ネア、シア、アリスの鋼の装甲、糸の防壁、炎の逆噴射を利用した防御膜も貫通するとは…黒き女神の力でまとめたのに、ちょっと自信なくしそう】
『それでも、異なる者たちを身に取り込み、全てを己の力として一つとしてまとめるのは流石というべきだろう。黒き女神の黒色は…すべての色を一つとして扱うことが出来る象徴となるのか』
使い魔たち、眷属を身に宿し、その力を振るった。
神龍帝曰く、普通の女神ならばそのような真似はできないようだが…大体の女神には何らかのつかさどる力があるようで、黒き女神にはそれを可能とする力があるらしい。
『いうなれば、混沌と調和をつかさどるか…発展途上の女神ゆえに足りない部分も多いのだろうが、そこを補って余りある力に変え、ただ足すのではなく混ぜ合わせ、増幅するとは、末恐ろしい女神になっているな』
【それでも、通用しきらないってのはきついけどね…】
本当にデバフが入っているのだろうか、このドラゴン。
ダークシャイン、ポイズンボムカーニバル、神槍一閃、怪力豪拳、インフェルノブラスター…様々な黒き女神の攻撃を使いまくったというのに、ダメージが通った様子はない。
どうやら格差があり過ぎて、デバフがあったとしてもほぼ無効化されている様子である、
【でも、ガンガン力を使いまくってなんとなくつかめてきたかな?】
『良い傾向だな。とはいえ、少し休憩したほうが良さそうか。何しろ、星そのものが消し飛んだせいで、足場がない不安定な状態だしな』
【そんな状態でも動けないことはないけど…というか、うわぁ、いつの間にか消し飛ばしちゃった…】
これ、やらかして良かったのだろうか。
気が付いたら星一つ消し飛ぶとか、シャレにならない状態である。
今更だが、これ人が扱って良い力なのだろうか。
『女神の血をしっかり受け継いでいる者が何を言うのやら。まだ人の枠に収まっているだろうが、将来的な進路に確定しているというのに』
【女神人生確定はどうにかしたいんですよね…いや、神だと人生じゃなくて神生なのか…?】
将来確定していると考えると、気分的に重いものがある。
人としての生を終えることはできるだろうが、その後にまだ続くのが女神としての道…うーむ、終わりが見えなくなったような気がしなくもない。
とはいえ、神龍帝いわく、神と言えども必ずしも不死になるものばかりではないそうで、黒き女神もしっかりと有限の生があるらしい。
まぁ、それがどのぐらいの長さになるかは定かではないらしいが…それはそれでありがたい情報なのかもしれない。
『信仰され具合によっては、とんでもなく伸びることもあるがな…ぶっ飛び過ぎた狂信者とかの類が出ぬ限りは、そこそこ普通の神と同じぐらいの生になるだろう』
【流石に黒き女神の信者にそういうのは出ないとは思うなぁ。いや、まず信者がいる話のほうが信じがたいけど、どのように信仰してどのように狂うのかが分からないか】
とにもかくにも、ズタボロの敗北となったわけだが、一応これで力の制御の方法に関してはどことなくつかめたように思える。
公共の場での衣服爆散の可能性は、これで限りなく低くなったようだ。
正直言って肉体的な死よりも、精神的な死の悲劇を避けられるのが一番大事だな…ついでに、制御がより精密にできるようになれば、ちょっと日常生活にも活用しやすくなるようで、便利にはなるのだとか。
『さて、結構身体も動かしてすっきりしたことだし…そろそろ、帰るとしよう。願わくば、次に相まみえる時にはデバフ抜きで、お互い全力で戦えるようになっていれば、それはそれで嬉しいがな』
【流石にそれは、まだまだきついとは思うなぁ…出来ればあってほしくもないなぁ、そんな未来】
『ふふふ…だが、ありえなくはない話だろう』
【ありえたら、全力逃亡させてもらうよ』
デバフありで敗北したので、それがない状態でなら滅される可能性が非常に高い。
恐ろしい未来が到来しないように祈りつつも、その場で別れるのであった…
…なお、その晩、ログアウトした夕食時。
何故か、全部嫌いな食べ物のフルコースが振るわれた。
「え、ちょっと、ロロ、何でこんなものばかりに…」
【…】
笑っていない感じの笑顔という矛盾のような状態で、無言にならないで!!なんか、怖いんだけど!?
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