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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-124 先は長いが、そこに入れるのか
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…ボスモンスターが消え去り、プレイヤーたちが眠りについたのもあって、周囲の音がだいぶなくなっているだろう。
静寂となったこの場において、起きているのはダンジョンボスを葬り去った巨大なドラゴンと、寝かされなかったただの一介のプレイヤーだけである。
『---一介のプレイヤーというのは無理がないか?ここに来るまでに、ある程度の情報とここで感じ取れる力を見て抱いた感想だが、どこぞの魔王や悪魔やメイドと変わらぬほど、人外に片足どころか全身突っ込んでいるようだぞ』
「人外に全身突っ込むってどういう状態なの!?」
とっくの昔に人間をやめていないかと、人外の存在にツッコミを入れられるのは心外である。
将来…まだまだ先のことだが、女神の人生があるとはいえ、まだ人間のままだとハルは抗議したかった。
しかしながら、いくつか心当たりがあり過ぎるものがあるゆえに、強く言えないのが悲しいところだろう。
『まぁ、別に良いか。それにしても、この状態で話すのはそちらも首が疲れるだろうから…少し変えよう』
そう言った次の瞬間、目の前のドラゴンは体を光らせ、姿を変えた。
かなりの巨体だった肉体が縮小し、光が収まったときには人型にまで収まっていたのだ。
銀髪黒目の、顔の整った青年というべきか。
それでもなお、未だに持つ力はひしひしと感じられており、圧縮された分濃度が濃くなっているような気がしなくもない。
「さて、これで話しやすくなっただろう。とはいえ、立ったままというのもなんだし、もう少しだけ場を整えるとするか」
ドラゴンの姿だった青年がパチンと指を鳴らすと、ぐにゅりと空間がゆがんだような音が鳴り、誰か別の人物が出てきた。
「ファースト、この場で話し合いを行うから席を設けてほしい」
「了解いたしました」
「…使用人?いや、でも何か違うような」
「ああ、違うよ。ここのシステムの使用人に関しては、こちらも知っているけど、技術体系が異なるからね。こっちはこちら独自のもので、たまに技術交流をしているけど…と、話している間にもう終わったようだし、ゆっくうりと語ろうじゃないか」
使用人システムに似ていたが、似て非なるものらしい。
そんなことを言っている間に、いつの間にか茶の間の様なものが作り上げられていたのであった。
「さて、腰を据えて落ち着いて話せるようになったところで…まだ自己紹介がまだだったから、先に名のろうか。おそらくログとやらで、ある程度見えているとは思うけど、技術的な違いで見えていないだろうしね」
言われてみれば確かに、目の前の相手に関しての情報が、ログでもほぼ見えない状態だ。
「…あー、こういう場所ではアバター名のほうが良いのだろうか?いや、ここでは肉体そのままやってきているから細かいことは抜きとして、コホン。我が名はアル、別の世界では神龍帝ともいわれているが、普通に名前のほうで認識してほしい」
「■■の部分が、神龍…何かこう、突っ込んだらよりやばそうな回答が返ってくるから、名前のほうで認識させてもらうよ」
「それで良いよ」
こういう輩の場合、明らかに深入りしたほうがよりやばいことが分かってしまう。
だからこそ、相手がある程度制限をしてくれたことに合わせるべきだろう。
「僕はハル。一介のプレイヤーに過ぎない人間だけど…そちらはもう、黒き女神という名を知っているんだっけか」
「その通りだ。この世界で偶発的に…いや、ある程度意図的な部分を感じなくもないが、生まれた女神だと聞く。ああ、スキルによってこのオンラインの世界とやらだけで生じたものではなく、現実の世界とやらでも女神になっているともな」
「情報源は?」
「似たような女神界隈から、ちょっとな。確か、闇とか光りとか水とか…」
…なんというか、心当たりがあるようなない様な。
そんなところから個人情報が出て良いのかと思うのだが、どうしようもない場所ならば仕方がない。
「というか、その神々も存在しているのか…称号で確かに出ていたり、女神になる際に色々ログで争っているのを見たけど…」
「いないものだと思っていたものが実は存在しているってことはそこそこあるがな。自分自身を否定できない時点で、そうであろう?」
何も言い返せない。
確かに、女神になっている時点でその手の存在がいてもおかしくはないからなぁ…
色々と世界のやばい秘密を知りつつ、話を進めていく。
どうやら彼は今回、別の目的で別の場所に訪れれていたようだが、その目的がすでに達成されており、少し暇つぶしも兼ねて、噂に聞いた女神を見て見ようかと思い、やってきたらしい。
「実際に目にすると納得するが…まだ発展途上か。無理もないか、生まれてまだ若いだろうし、信者が5桁に入っていても期間が短いからなぁ」
「女神の強さは十分わかっているけど、これでまだ発展途上なのか…あれ?ちょっと待って、今何か、おかしなの聞こえたような」
「何が?」
「期間の短さとかは理解できたけど、何、その信者数。5桁って嘘でしょ、聞いたこともないんだけど」
「ふむ、表立って活動していないか、はたまたは心の中で信仰されている程度か…いずれにしても、着実に増えているらしいことはわかるぞ」
「…何でそんなにいるんだよ!?」
出てきた情報に対して、思わず叫んでツッコミを入れてしまうのであった…
「ちなみにそれ、ここでのプレイヤーとやらだけではないな。NPCとかそういう存在にも、じわりじわりと広がっているようだが…」
「信仰対象、明らかに間違えているって!!というか、何をどう信仰しているの!?」
…大丈夫なのか、そのまだ見ぬ信者たち。あなた方が信仰する相手、ほんとうにぽっとでの一般人女神なんだが…女神な時点で一般人でもないが…
静寂となったこの場において、起きているのはダンジョンボスを葬り去った巨大なドラゴンと、寝かされなかったただの一介のプレイヤーだけである。
『---一介のプレイヤーというのは無理がないか?ここに来るまでに、ある程度の情報とここで感じ取れる力を見て抱いた感想だが、どこぞの魔王や悪魔やメイドと変わらぬほど、人外に片足どころか全身突っ込んでいるようだぞ』
「人外に全身突っ込むってどういう状態なの!?」
とっくの昔に人間をやめていないかと、人外の存在にツッコミを入れられるのは心外である。
将来…まだまだ先のことだが、女神の人生があるとはいえ、まだ人間のままだとハルは抗議したかった。
しかしながら、いくつか心当たりがあり過ぎるものがあるゆえに、強く言えないのが悲しいところだろう。
『まぁ、別に良いか。それにしても、この状態で話すのはそちらも首が疲れるだろうから…少し変えよう』
そう言った次の瞬間、目の前のドラゴンは体を光らせ、姿を変えた。
かなりの巨体だった肉体が縮小し、光が収まったときには人型にまで収まっていたのだ。
銀髪黒目の、顔の整った青年というべきか。
それでもなお、未だに持つ力はひしひしと感じられており、圧縮された分濃度が濃くなっているような気がしなくもない。
「さて、これで話しやすくなっただろう。とはいえ、立ったままというのもなんだし、もう少しだけ場を整えるとするか」
ドラゴンの姿だった青年がパチンと指を鳴らすと、ぐにゅりと空間がゆがんだような音が鳴り、誰か別の人物が出てきた。
「ファースト、この場で話し合いを行うから席を設けてほしい」
「了解いたしました」
「…使用人?いや、でも何か違うような」
「ああ、違うよ。ここのシステムの使用人に関しては、こちらも知っているけど、技術体系が異なるからね。こっちはこちら独自のもので、たまに技術交流をしているけど…と、話している間にもう終わったようだし、ゆっくうりと語ろうじゃないか」
使用人システムに似ていたが、似て非なるものらしい。
そんなことを言っている間に、いつの間にか茶の間の様なものが作り上げられていたのであった。
「さて、腰を据えて落ち着いて話せるようになったところで…まだ自己紹介がまだだったから、先に名のろうか。おそらくログとやらで、ある程度見えているとは思うけど、技術的な違いで見えていないだろうしね」
言われてみれば確かに、目の前の相手に関しての情報が、ログでもほぼ見えない状態だ。
「…あー、こういう場所ではアバター名のほうが良いのだろうか?いや、ここでは肉体そのままやってきているから細かいことは抜きとして、コホン。我が名はアル、別の世界では神龍帝ともいわれているが、普通に名前のほうで認識してほしい」
「■■の部分が、神龍…何かこう、突っ込んだらよりやばそうな回答が返ってくるから、名前のほうで認識させてもらうよ」
「それで良いよ」
こういう輩の場合、明らかに深入りしたほうがよりやばいことが分かってしまう。
だからこそ、相手がある程度制限をしてくれたことに合わせるべきだろう。
「僕はハル。一介のプレイヤーに過ぎない人間だけど…そちらはもう、黒き女神という名を知っているんだっけか」
「その通りだ。この世界で偶発的に…いや、ある程度意図的な部分を感じなくもないが、生まれた女神だと聞く。ああ、スキルによってこのオンラインの世界とやらだけで生じたものではなく、現実の世界とやらでも女神になっているともな」
「情報源は?」
「似たような女神界隈から、ちょっとな。確か、闇とか光りとか水とか…」
…なんというか、心当たりがあるようなない様な。
そんなところから個人情報が出て良いのかと思うのだが、どうしようもない場所ならば仕方がない。
「というか、その神々も存在しているのか…称号で確かに出ていたり、女神になる際に色々ログで争っているのを見たけど…」
「いないものだと思っていたものが実は存在しているってことはそこそこあるがな。自分自身を否定できない時点で、そうであろう?」
何も言い返せない。
確かに、女神になっている時点でその手の存在がいてもおかしくはないからなぁ…
色々と世界のやばい秘密を知りつつ、話を進めていく。
どうやら彼は今回、別の目的で別の場所に訪れれていたようだが、その目的がすでに達成されており、少し暇つぶしも兼ねて、噂に聞いた女神を見て見ようかと思い、やってきたらしい。
「実際に目にすると納得するが…まだ発展途上か。無理もないか、生まれてまだ若いだろうし、信者が5桁に入っていても期間が短いからなぁ」
「女神の強さは十分わかっているけど、これでまだ発展途上なのか…あれ?ちょっと待って、今何か、おかしなの聞こえたような」
「何が?」
「期間の短さとかは理解できたけど、何、その信者数。5桁って嘘でしょ、聞いたこともないんだけど」
「ふむ、表立って活動していないか、はたまたは心の中で信仰されている程度か…いずれにしても、着実に増えているらしいことはわかるぞ」
「…何でそんなにいるんだよ!?」
出てきた情報に対して、思わず叫んでツッコミを入れてしまうのであった…
「ちなみにそれ、ここでのプレイヤーとやらだけではないな。NPCとかそういう存在にも、じわりじわりと広がっているようだが…」
「信仰対象、明らかに間違えているって!!というか、何をどう信仰しているの!?」
…大丈夫なのか、そのまだ見ぬ信者たち。あなた方が信仰する相手、ほんとうにぽっとでの一般人女神なんだが…女神な時点で一般人でもないが…
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