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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-117 他者に迷惑をかけてはいけないのに
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空から降り注ぐ光線の中、影の中は安全地帯。
いまだに逃げ回っていたプレイヤーたちもいたが、別の場所へ逃げ込む方法はすぐに伝播し、大勢があっという間に各々の逃走手段を用いて姿を消していった。
すると、人数が減る事にだんだん光線の数が減り…気が付けば、いつの間にか光線は途絶えていた。
「…そろそろ、出ても大丈夫かな?」
よいしょっと影沼から頭を出し、周囲を確認する。
空を見上げれば光線の気配もなくなっているようだし、周囲があちこちぶち壊されていたとしても、何か仕掛けが施されているような様子もない。
「良し、全員大丈夫そうだし、いったん出すよ」
「わかった」
影沼を解除すれば、自然と影の中から浮かび上がり、ミーちゃんたちが外に出る。
女体化スキルも解除し、くノ一の職業もサブから外しておく。
すぐに逃げるようなことが起きれば、セットし続けたほうが良いだろうが…周囲の安全を確認できたと同時に、妨害電波が消えたことを確認できたのもある。
何故ならば…
『あー、あー、外部スピーカーテスト、良好確認。マスター、お迎えに上がりまシタ』
「おお、やっぱりすぐに来たね、グレイ号」
瞬時に船が上空にワープし、降りてきた。
衛星軌道に乗せていたグレイ号が僕らの位置を特定し、すぐに回収のために来たのである。
また光線が降り注いできても、グレイ号のエネルギーリングや防壁ミサイルなどの防衛手段があるため、僕らがすぐに動かなくても良いのだ。
とにもかくにも、安全を確認したところですぐに僕らはグレイ号に乗り込み、コスプレイベント会場だった星から飛び立った。
「…ふぅ、ひとまずここまでくれば、星と関係ない位置だから安全か」
「一緒に乗せてくれてありがたかったが…こちらの船もそろそろ来る予定だべ」
「それにしても、このグレイ号という船、凄いのだぜー」
「人の魔導船を色々とみてきたことあったけど、これまたガチの戦艦よねぇ」
グランプさんたちも一緒に回収されており、宇宙空間のとある宙域で彼らの船と合流し、別れる予定である。
その前に折角だから一息の休息を得ようと思い、グレイ号の食堂にて僕らは話していた。
「やっぱり、ここまでの船ってあまりいない感じですかね」
「あまりどころか、まったくよ」
「戦艦風にするのはいるけれども、それでもうまくいかないところもあって…」
「その点、ハルさんのこのグレイ号はかなり完成された船の形と言って良いだべ」
前線・攻略組の彼らでも、流石にグレイ号クラスの船は見たことが無かったらしい。
少しだけ艦内を案内したが、どうやら相当凄い技術が詰め込まれていることに、驚愕したようである。
「ふうむ、艦内工場に生産室、そしてこの食堂…人数が少ないのが、少しスクリーンショット映えしないことが難点ぐらいだべなぁ」
「そこはまぁ、少数で動かせるようにしているので…」
というかそもそも、魔改造の結果、グレイ号自身がすでに自身をコントロールできるようになっており、最小限の作業で動かすことが出来るらしい。
ほぼオートマ…自動運転の船であり、いざとなれば無人の状態でも戦闘が可能なほどである。
そう考えると、船内に人が必要なのかと思うところもあるが、全てを賄い切れても元が海賊船…人が大勢で動かしていた時代もあったので、そこまで極端にやるのは好まないらしい。
「あ、でもこういう戦艦ならもしかして…あそこいけるのでは?」
「む?…確かに、頑丈さを見れば可能そうだが…」
「ん?あそこって、何でしょうか?」
船の性能ならばどこへ向かうのも問題は無いが、何か考えていることがあるらしい。
コスプレイベントが謎の光線によって台無しにされたし、その憂さ晴らしのためにどこかの名の知れぬダンジョンで大暴れもありかと思っていたが…この人たちがこういう話題を出すってことは、
その類に該当するものなのかもしれない。
少し期待を抱きつつ、話を聞いてみるのであった…
「ところで皆、イベントが中断された形だけど、まだコスプレ衣装の装備を着たままなの?」
「「「「あ」」」」
―――ある宙域でハルたちがイベントを中断されたことから気持ちを切り替えていたその頃。
別の宙域…欲望戦隊が現在も毒と麻痺を受け続けている星の裏側にて、降り立つ船があった。
「…それで、この海域が一番近いんだっけか」
「間違いないのデス。上層部からの話によれば、確認された発信源までまだ数千光年ほどあるようですが…」
「問題ない、その程度なら飛べばすぐに着くからな」
この星までの船を操縦してきたものに対し、彼はそう告げる。
物理演算の類が現実世界に近いものが設置されているとはいえ、大した問題ではない。
「それじゃ、ここからは自力で行くか。まさか、現実とは違うこの世界で飛翔するとは想定していなかったが…大丈夫だろう」
そう言い、彼は翼を広げる。
…アルケディア・オンラインの飛行手段には、様々なものがある。
数多くのプレイヤーが開拓し、多岐にわたるが‥この人物が使っているのは、似ているようで異なる手段。
この世界でも無事に使えるのかと思われたが、問題なく羽ばたきはじめ、星から飛び出すのであった…
いまだに逃げ回っていたプレイヤーたちもいたが、別の場所へ逃げ込む方法はすぐに伝播し、大勢があっという間に各々の逃走手段を用いて姿を消していった。
すると、人数が減る事にだんだん光線の数が減り…気が付けば、いつの間にか光線は途絶えていた。
「…そろそろ、出ても大丈夫かな?」
よいしょっと影沼から頭を出し、周囲を確認する。
空を見上げれば光線の気配もなくなっているようだし、周囲があちこちぶち壊されていたとしても、何か仕掛けが施されているような様子もない。
「良し、全員大丈夫そうだし、いったん出すよ」
「わかった」
影沼を解除すれば、自然と影の中から浮かび上がり、ミーちゃんたちが外に出る。
女体化スキルも解除し、くノ一の職業もサブから外しておく。
すぐに逃げるようなことが起きれば、セットし続けたほうが良いだろうが…周囲の安全を確認できたと同時に、妨害電波が消えたことを確認できたのもある。
何故ならば…
『あー、あー、外部スピーカーテスト、良好確認。マスター、お迎えに上がりまシタ』
「おお、やっぱりすぐに来たね、グレイ号」
瞬時に船が上空にワープし、降りてきた。
衛星軌道に乗せていたグレイ号が僕らの位置を特定し、すぐに回収のために来たのである。
また光線が降り注いできても、グレイ号のエネルギーリングや防壁ミサイルなどの防衛手段があるため、僕らがすぐに動かなくても良いのだ。
とにもかくにも、安全を確認したところですぐに僕らはグレイ号に乗り込み、コスプレイベント会場だった星から飛び立った。
「…ふぅ、ひとまずここまでくれば、星と関係ない位置だから安全か」
「一緒に乗せてくれてありがたかったが…こちらの船もそろそろ来る予定だべ」
「それにしても、このグレイ号という船、凄いのだぜー」
「人の魔導船を色々とみてきたことあったけど、これまたガチの戦艦よねぇ」
グランプさんたちも一緒に回収されており、宇宙空間のとある宙域で彼らの船と合流し、別れる予定である。
その前に折角だから一息の休息を得ようと思い、グレイ号の食堂にて僕らは話していた。
「やっぱり、ここまでの船ってあまりいない感じですかね」
「あまりどころか、まったくよ」
「戦艦風にするのはいるけれども、それでもうまくいかないところもあって…」
「その点、ハルさんのこのグレイ号はかなり完成された船の形と言って良いだべ」
前線・攻略組の彼らでも、流石にグレイ号クラスの船は見たことが無かったらしい。
少しだけ艦内を案内したが、どうやら相当凄い技術が詰め込まれていることに、驚愕したようである。
「ふうむ、艦内工場に生産室、そしてこの食堂…人数が少ないのが、少しスクリーンショット映えしないことが難点ぐらいだべなぁ」
「そこはまぁ、少数で動かせるようにしているので…」
というかそもそも、魔改造の結果、グレイ号自身がすでに自身をコントロールできるようになっており、最小限の作業で動かすことが出来るらしい。
ほぼオートマ…自動運転の船であり、いざとなれば無人の状態でも戦闘が可能なほどである。
そう考えると、船内に人が必要なのかと思うところもあるが、全てを賄い切れても元が海賊船…人が大勢で動かしていた時代もあったので、そこまで極端にやるのは好まないらしい。
「あ、でもこういう戦艦ならもしかして…あそこいけるのでは?」
「む?…確かに、頑丈さを見れば可能そうだが…」
「ん?あそこって、何でしょうか?」
船の性能ならばどこへ向かうのも問題は無いが、何か考えていることがあるらしい。
コスプレイベントが謎の光線によって台無しにされたし、その憂さ晴らしのためにどこかの名の知れぬダンジョンで大暴れもありかと思っていたが…この人たちがこういう話題を出すってことは、
その類に該当するものなのかもしれない。
少し期待を抱きつつ、話を聞いてみるのであった…
「ところで皆、イベントが中断された形だけど、まだコスプレ衣装の装備を着たままなの?」
「「「「あ」」」」
―――ある宙域でハルたちがイベントを中断されたことから気持ちを切り替えていたその頃。
別の宙域…欲望戦隊が現在も毒と麻痺を受け続けている星の裏側にて、降り立つ船があった。
「…それで、この海域が一番近いんだっけか」
「間違いないのデス。上層部からの話によれば、確認された発信源までまだ数千光年ほどあるようですが…」
「問題ない、その程度なら飛べばすぐに着くからな」
この星までの船を操縦してきたものに対し、彼はそう告げる。
物理演算の類が現実世界に近いものが設置されているとはいえ、大した問題ではない。
「それじゃ、ここからは自力で行くか。まさか、現実とは違うこの世界で飛翔するとは想定していなかったが…大丈夫だろう」
そう言い、彼は翼を広げる。
…アルケディア・オンラインの飛行手段には、様々なものがある。
数多くのプレイヤーが開拓し、多岐にわたるが‥この人物が使っているのは、似ているようで異なる手段。
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