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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-81 船の気持ちにもなってほしい
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…ハルの持っている、魔導戦艦となっているグレイ号。
だが、その経歴は元を正せば一介の海賊船であったはずで、何をどうしてこうなったのか船自身も理解できていないことが多い。
船としての意識はあれども、その身の改造は船自身にはできず、施されることに対して流されてしまう。
何度も受けて既にあきらめの境地に達してはいるが、それでも船自身の意思も尊重してほしいと思うところもある。
そして今、その思いに対しての願いが成就したのか…
『---マジデスカ』
【うん、本当のことデス。意識データもある程度入力可能になったので、こうやって外部出力できるようにしましたヨ】
第一声がこれで良いのかと思うところもなくはないが、この日、グレイ号は初めて声を発した。
いや、結構前から汽笛などで意志を示すことが出来たのだが、どうやら今回の改造によって、意志疎通がしやすいレベルにまで引き上げられたらしい。
【とはいえ、主様方が特殊鉱石アルデスヨンを確保するまではまだ、このぐらいしかできないですけれどネ。自己存在確定補助装置の材料になるアルデスヨンがあれば、さらにはっきりとした意思疎通手段が出来上がりますので、待っていてくだサイ】
『イヤイヤイヤ!?マダアルノ、コレ!?』
自分の意志が、はっきりした形で他者に示せるようになったのは良い。
けれども、まだまだ改良の余地があることに対して、グレイ号は驚きを隠せない。
【ええ、先日の騒動でより大幅なグレードアップが必要だと実感しましたからね…ここで思い切って、現実世界に顕現したデータも利用して、現在の技術でやれるだけ徹底的に大改造を施すからデス。…自重無しデ】
『自重無シッテ、コレマデノハマダアッタノカ!?』
【一応。…ただ、最近ある情報が入ってきまして…今のままでは、不味そうなので、今回色々とぶっ飛ばす予定デス】
ほんの一瞬、何やらロロの表情が曇ったように見えたが、そんなことはどうでも良い。
今から、これまで以上の魔改造を施されることを、グレイ号は理解する。
【とりあえず、現在使用している兵装は撤去して、機械神のところと新規開発を行ったものに切り替えていく予定デス。機関部に関しても、徹底的な改良を施しますので…メインエンジンに使用していた型式も、新しいものに切り替えつつ、急速にエネルギーをチャージできるシステムや、次元崩壊式魔導サブエンジンなども搭載しますので、これまで以上にパワフルに動けるようになることを楽しみにしてくだサイ】
『楽シミニドコロカ不安シカナイノダガ!?』
まったく聞いたこともないものなどが自身に搭載されるようで、思わずツッコミを入れるグレイ号。
とりあえず、今わかっている情報としては徹底的な魔改造が予定されているということぐらいだろうか。
一介の帆船レベルの船だったはずなのに、どこで道を誤ったというべきなのだろうか。
いや、そもそも改造を施されるようになった時点で、ダメだったのだろうか。
このまま、何もしなければ、ロロの手によって自分が自分なんもかわからなくなるような、さらなる魔改造が施されるだろう。
強化されるというのは理解できるが、それと同時に未知の領域に踏み込みそうな不安もある。
【ああ、それともう一つありますネ。先日の義体騒動での改造データも色々と収集しましたので、そちらのほうを活かしたシステムの追加も予定していマス】
『…ソレ、改造データトイウ時点デアウトナヤツデハ?』
【問題ないデス。きちんと運営側と確認を取り、他の進んだ魔導船に搭載できる新しいシステムとして流通可能にしましたからネ】
どこに問題が無いというのだろうか。
そう思ったグレイ号であったが、ツッコミに疲れてしまった。
ここはもう、放置して身を任せるしかないのかと、既に開いている悟りの境地に再度意識を飛ばすことにするのであった…
【これ、現実世界の方でもAI搭載をしている機器類に応用できないかも話し合い中デス。うまくいけば、より面白いことになりそうデス】
(…絶対ニ、ロクデモナイコトニナリソウ)
…なお、その彼らの持ち主は現在、ダンジョン内でだんだん厳しい状況に適応し始め、資源を予定以上に持ち帰ろうとしているのであった。
「…何だろう、今。何かしらの同士がいた気配がしたような」
「何かしらの同士って何なの?女神仲間誕生とか?」
「それはないけど…何だろうか、この同情と結局は自分に返ってくるような予感は…」
だが、その経歴は元を正せば一介の海賊船であったはずで、何をどうしてこうなったのか船自身も理解できていないことが多い。
船としての意識はあれども、その身の改造は船自身にはできず、施されることに対して流されてしまう。
何度も受けて既にあきらめの境地に達してはいるが、それでも船自身の意思も尊重してほしいと思うところもある。
そして今、その思いに対しての願いが成就したのか…
『---マジデスカ』
【うん、本当のことデス。意識データもある程度入力可能になったので、こうやって外部出力できるようにしましたヨ】
第一声がこれで良いのかと思うところもなくはないが、この日、グレイ号は初めて声を発した。
いや、結構前から汽笛などで意志を示すことが出来たのだが、どうやら今回の改造によって、意志疎通がしやすいレベルにまで引き上げられたらしい。
【とはいえ、主様方が特殊鉱石アルデスヨンを確保するまではまだ、このぐらいしかできないですけれどネ。自己存在確定補助装置の材料になるアルデスヨンがあれば、さらにはっきりとした意思疎通手段が出来上がりますので、待っていてくだサイ】
『イヤイヤイヤ!?マダアルノ、コレ!?』
自分の意志が、はっきりした形で他者に示せるようになったのは良い。
けれども、まだまだ改良の余地があることに対して、グレイ号は驚きを隠せない。
【ええ、先日の騒動でより大幅なグレードアップが必要だと実感しましたからね…ここで思い切って、現実世界に顕現したデータも利用して、現在の技術でやれるだけ徹底的に大改造を施すからデス。…自重無しデ】
『自重無シッテ、コレマデノハマダアッタノカ!?』
【一応。…ただ、最近ある情報が入ってきまして…今のままでは、不味そうなので、今回色々とぶっ飛ばす予定デス】
ほんの一瞬、何やらロロの表情が曇ったように見えたが、そんなことはどうでも良い。
今から、これまで以上の魔改造を施されることを、グレイ号は理解する。
【とりあえず、現在使用している兵装は撤去して、機械神のところと新規開発を行ったものに切り替えていく予定デス。機関部に関しても、徹底的な改良を施しますので…メインエンジンに使用していた型式も、新しいものに切り替えつつ、急速にエネルギーをチャージできるシステムや、次元崩壊式魔導サブエンジンなども搭載しますので、これまで以上にパワフルに動けるようになることを楽しみにしてくだサイ】
『楽シミニドコロカ不安シカナイノダガ!?』
まったく聞いたこともないものなどが自身に搭載されるようで、思わずツッコミを入れるグレイ号。
とりあえず、今わかっている情報としては徹底的な魔改造が予定されているということぐらいだろうか。
一介の帆船レベルの船だったはずなのに、どこで道を誤ったというべきなのだろうか。
いや、そもそも改造を施されるようになった時点で、ダメだったのだろうか。
このまま、何もしなければ、ロロの手によって自分が自分なんもかわからなくなるような、さらなる魔改造が施されるだろう。
強化されるというのは理解できるが、それと同時に未知の領域に踏み込みそうな不安もある。
【ああ、それともう一つありますネ。先日の義体騒動での改造データも色々と収集しましたので、そちらのほうを活かしたシステムの追加も予定していマス】
『…ソレ、改造データトイウ時点デアウトナヤツデハ?』
【問題ないデス。きちんと運営側と確認を取り、他の進んだ魔導船に搭載できる新しいシステムとして流通可能にしましたからネ】
どこに問題が無いというのだろうか。
そう思ったグレイ号であったが、ツッコミに疲れてしまった。
ここはもう、放置して身を任せるしかないのかと、既に開いている悟りの境地に再度意識を飛ばすことにするのであった…
【これ、現実世界の方でもAI搭載をしている機器類に応用できないかも話し合い中デス。うまくいけば、より面白いことになりそうデス】
(…絶対ニ、ロクデモナイコトニナリソウ)
…なお、その彼らの持ち主は現在、ダンジョン内でだんだん厳しい状況に適応し始め、資源を予定以上に持ち帰ろうとしているのであった。
「…何だろう、今。何かしらの同士がいた気配がしたような」
「何かしらの同士って何なの?女神仲間誕生とか?」
「それはないけど…何だろうか、この同情と結局は自分に返ってくるような予感は…」
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