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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-76 毒を以て毒を…
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―――ナゼダ、私ハ何ヲ間違エタノカ
争う中で、増殖し続けるミゾルテは頭の中で、考え始める、
大勢の自分に分かれ、数で押していけるはずだった。
自分の愛を間違ったものだと突きつける変態たちを押しつぶすには、これで十分だと思われたのだが…予期せぬ援軍によって彼らはパワーアップしてしまった。
押さえつける、弾き飛ばされる。
凍てつかせる、燃え上がって溶ける。
どろどろに溶かす、盛り上がって修復する。
ありとあらゆる手段を用いているというのに、欲望の集合体のようなふざけた物体は倒れる様子素を全く見せない。
それどころか、おぞましいほど膨れ上がっている欲望の力が、こちらを侵食してくる。
知らない、こんな感覚、知りたくもない。
自分の愛が間違っているなんてことは絶対にないはず。
そう心に持っているはずなのに、何なのだろうか、この気持ちは。
攻撃をかわされ、一撃、また一撃と叩き込まれていくたびに、染み込んでくる謎の感覚。
拒絶したいというのに、侵食されるような…いや、違う。歪んでいたものが熱を帯びて精錬され、叩きなおされて正しい形にされる。
曲がっていないはず、歪んでいないはず、誤って作られていないはず。
やめろ、やってほしい、やめてくれ、進めて――――――――
…欲望戦隊が力を合わせ、ミセタインジャー・ゴッドと成り果てたその姿。
実は彼らでさえも、知らなかった副作用が生じていた。
ベースはファデボだが、その身に纏っているのは大変人と同じようなもの。
常に欲望が蠢いており、その欲望は無限に湧き続けており、力を放出し続けている。
身に纏わせることで、常に湧き出る欲望が鉄壁の盾となり防御力を増しているのだが…その欲望が、周囲に影響を与えないわけではない。
もしもこれが、悪しき欲望だけで構成されていた場合、周囲は欲望に汚染され、欲の地獄と化していただろう。
だが、今回は良くも悪くも純粋な愛の欲望が色濃く出たために、悪影響を及ぼすようなことはない。
むしろ、その愛の力が濃厚すぎるために接触した部分だけに強く影響するようになっており…数で攻めたミゾルテは、多すぎるがゆえに接触する量が増え、影響を更に受けてしまうのだ。
愛の力によって、虚構の愛を否定されたミゾルテ。
その彼女に、欲望戦隊の持つ欲望がじわりじわりと染み込んでいく。
ある意味洗脳ではないかと言いたくなりそうだが、それとはまた違うもの。
ゆえに問題は…おそらくなく、彼女の愛のありようを変えていく。
歪み、捻じれ、凝り固まってしまったその愛のカタチ。
それをゆっくりと浸透することで変えていき、あるべき姿へと変えていく。
意図せずともそれは、彼女のありようを正しき方向へ導くこととなり…気が付かないうちに、光あふれる方向へ進ませていく。
それはまるで、闇夜を照らす灯台のように明かりをともす。
彼女のすべてが今、欲望戦隊の手によって変えられて、直されていく。
毒を以て毒を制すという言葉があったが…ここは虚構の愛という毒が、欲望の愛という劇薬によって制されているのだ。
これは流石に、ハルたちも想定していなかった事態だが、結果としては良い方向へ進むだろう。
大勢で攻撃しようとして欲望戦隊に触れるたびに、その欲望へ引きずり出される。
「相手が何やら、弱ってきたぞ!!」
「無限に出るかと思っていたけど、今なら一気に殲滅すればいけるか!!」
「ならば、これを使うぞ!!」
変わりつつあるミゾルテの様子に、勝機を見出した欲望戦隊。
無数のミゾルテの群れから跳躍して距離を取り、空中で自信の内部から輝きを強めていく。
「ミセタインジャー・ゴッド・シャァァァイィィィィィン!!」
普段はバラバラだが、このトドメの一撃に心を合わせ、ミセタインジャー・ゴッドの体が強く輝く。
大変人の時のまがまがしい光とは違い、今回の敵に対して有効な愛の欲望を前面に前に押し出し、輝く光の色は濃厚すぎる桃色へと変わっていく。
「悲しき虚構の愛に溺れた者よ!!この輝きで全てを吹き飛ばし、解放しよう!!」
「今、我らが心を一つにして!!」
「解き放とうぞ、欲望の波動を!!」
「「「「「【『ミセタインジャー・コメットストライク』!!】」」」」」
輝ける桃色の光の塊となって、突撃するミセタインジャー・ゴッド。
そのままミゾルテの群れの中に入り込み、全ての欲望が今、大爆発を引き起こす。
大変人以上のエネルギーが放出されて、欲望の光がミゾルテたちを包み込み、飲み込んでいく。
…普通であれば、おぞましいほどの欲望をあふれさせた者たち。
だが、人を飲み込むほどの欲望は、逆を言えばその他の欲望を飲み込み、自身に同化させることが可能であり、根っこにまで残ろうとしていた欲望すらも手にしていく。
あふれんばかりの劇薬であったはずの欲望は今、うつろな愛になっていた欲望を弾き飛ばし、全てを飲み込むのであった…
争う中で、増殖し続けるミゾルテは頭の中で、考え始める、
大勢の自分に分かれ、数で押していけるはずだった。
自分の愛を間違ったものだと突きつける変態たちを押しつぶすには、これで十分だと思われたのだが…予期せぬ援軍によって彼らはパワーアップしてしまった。
押さえつける、弾き飛ばされる。
凍てつかせる、燃え上がって溶ける。
どろどろに溶かす、盛り上がって修復する。
ありとあらゆる手段を用いているというのに、欲望の集合体のようなふざけた物体は倒れる様子素を全く見せない。
それどころか、おぞましいほど膨れ上がっている欲望の力が、こちらを侵食してくる。
知らない、こんな感覚、知りたくもない。
自分の愛が間違っているなんてことは絶対にないはず。
そう心に持っているはずなのに、何なのだろうか、この気持ちは。
攻撃をかわされ、一撃、また一撃と叩き込まれていくたびに、染み込んでくる謎の感覚。
拒絶したいというのに、侵食されるような…いや、違う。歪んでいたものが熱を帯びて精錬され、叩きなおされて正しい形にされる。
曲がっていないはず、歪んでいないはず、誤って作られていないはず。
やめろ、やってほしい、やめてくれ、進めて――――――――
…欲望戦隊が力を合わせ、ミセタインジャー・ゴッドと成り果てたその姿。
実は彼らでさえも、知らなかった副作用が生じていた。
ベースはファデボだが、その身に纏っているのは大変人と同じようなもの。
常に欲望が蠢いており、その欲望は無限に湧き続けており、力を放出し続けている。
身に纏わせることで、常に湧き出る欲望が鉄壁の盾となり防御力を増しているのだが…その欲望が、周囲に影響を与えないわけではない。
もしもこれが、悪しき欲望だけで構成されていた場合、周囲は欲望に汚染され、欲の地獄と化していただろう。
だが、今回は良くも悪くも純粋な愛の欲望が色濃く出たために、悪影響を及ぼすようなことはない。
むしろ、その愛の力が濃厚すぎるために接触した部分だけに強く影響するようになっており…数で攻めたミゾルテは、多すぎるがゆえに接触する量が増え、影響を更に受けてしまうのだ。
愛の力によって、虚構の愛を否定されたミゾルテ。
その彼女に、欲望戦隊の持つ欲望がじわりじわりと染み込んでいく。
ある意味洗脳ではないかと言いたくなりそうだが、それとはまた違うもの。
ゆえに問題は…おそらくなく、彼女の愛のありようを変えていく。
歪み、捻じれ、凝り固まってしまったその愛のカタチ。
それをゆっくりと浸透することで変えていき、あるべき姿へと変えていく。
意図せずともそれは、彼女のありようを正しき方向へ導くこととなり…気が付かないうちに、光あふれる方向へ進ませていく。
それはまるで、闇夜を照らす灯台のように明かりをともす。
彼女のすべてが今、欲望戦隊の手によって変えられて、直されていく。
毒を以て毒を制すという言葉があったが…ここは虚構の愛という毒が、欲望の愛という劇薬によって制されているのだ。
これは流石に、ハルたちも想定していなかった事態だが、結果としては良い方向へ進むだろう。
大勢で攻撃しようとして欲望戦隊に触れるたびに、その欲望へ引きずり出される。
「相手が何やら、弱ってきたぞ!!」
「無限に出るかと思っていたけど、今なら一気に殲滅すればいけるか!!」
「ならば、これを使うぞ!!」
変わりつつあるミゾルテの様子に、勝機を見出した欲望戦隊。
無数のミゾルテの群れから跳躍して距離を取り、空中で自信の内部から輝きを強めていく。
「ミセタインジャー・ゴッド・シャァァァイィィィィィン!!」
普段はバラバラだが、このトドメの一撃に心を合わせ、ミセタインジャー・ゴッドの体が強く輝く。
大変人の時のまがまがしい光とは違い、今回の敵に対して有効な愛の欲望を前面に前に押し出し、輝く光の色は濃厚すぎる桃色へと変わっていく。
「悲しき虚構の愛に溺れた者よ!!この輝きで全てを吹き飛ばし、解放しよう!!」
「今、我らが心を一つにして!!」
「解き放とうぞ、欲望の波動を!!」
「「「「「【『ミセタインジャー・コメットストライク』!!】」」」」」
輝ける桃色の光の塊となって、突撃するミセタインジャー・ゴッド。
そのままミゾルテの群れの中に入り込み、全ての欲望が今、大爆発を引き起こす。
大変人以上のエネルギーが放出されて、欲望の光がミゾルテたちを包み込み、飲み込んでいく。
…普通であれば、おぞましいほどの欲望をあふれさせた者たち。
だが、人を飲み込むほどの欲望は、逆を言えばその他の欲望を飲み込み、自身に同化させることが可能であり、根っこにまで残ろうとしていた欲望すらも手にしていく。
あふれんばかりの劇薬であったはずの欲望は今、うつろな愛になっていた欲望を弾き飛ばし、全てを飲み込むのであった…
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