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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-74 苦労はどこにでもあるらしいが
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「監獄内の…あのあたりか」
アルケディア・オンライン内で逆襲の炎が立ち上がるその頃。
ハルは黒き女神の姿で監獄内を突き進み、まずは専門家とやらがいる部屋にまでたどり着いた。
ここに来るまでに状況は変わりつつあったようだが、余裕があるわけではない。
むしろ何やら余計に暴走した気配があるようで、一刻を争う事態になりかけているらしい。
「えっと、『ヒトヨヒトヨニヒトゴロ…』ここか」
監獄内は広いとはいえ、各所にいくつか部屋が設けられており、その中に収容されている人たちがいる。
各部屋ごとにしっかりとタグが割り振られており、事前に教わっておいたところだということを確認した。
ところで、部屋の中にいる相手をどうやって出すのか。
脱獄のプロフェッショナルと言って良い人たちがいる場所ではあるが、それでも多少の抵抗をするためなのか、扉には厳重な鍵がかかっている。
盗んで差し込んで捻るだけで済むような単純な話のものではなく、ダイヤルや網膜認証等、素人では手が出せないようなものになっているようだ。
ここには無断で入ったような形に等しいために、事前に開けるための鍵を渡されてはいないのだが…この程度のもの、女神の前には無力。
ジュボッ!
「…わーお、溶解毒ヤバいな」
物理的な部分はガッチガチに固めていたようだが、それ以外の方法には案外脆いらしい。
脱獄のプロが大勢いる中で、こんな力技を行うような奴はいないだろうが…それでも、楽に開錠できたから良しとしよう。絶対に人にぶつけたらやばい奴だけど。
それはともかくとして、中に入れば事前にフロンおば、お姉ちゃんが連絡をしていた専門家とやらの姿があった。
「おお、案外早かったな。この監獄に突撃して入ってくる奴は何人もいたが、ここに来るまでの時間の速さは、お前さんが一番早いんじゃないか?」
「え、前例あるの?」
「ああ、外から仲間が助けようとして入ってくるなんてこと、ここでは日常的なものだからな」
そう言いながら立ち上がるのは、義体とやらに対しての専門家という人物。
いや、この監獄に収監されているからただ者ではないらしいが…まず、人と言って良いのだろうか。
見た目こそ人に近いが、あちこちで人とは違う何かを感じさせる。
頭の上にはひび割れた円形の蛍光灯のようなものを載せており、ボロボロの薄汚れた片翼を生やし、片目は赤く、もう片方が機械のようなものを付けて見えなくなっている。
でも、どこかで見たことあるような姿というべきか、知り合っているような…
「…おおっと、事前に知っているだろうが、改めて自己紹介しておくぜ、女神の兄ちゃん。ん?女神を相手にその言いかたは…どうでも良いか。オイラは『堕天使シルリアス』!。かの大悪魔の兄弟分にして、義体修理職人をしている気ままな凡人だよぉ☆」
「…ツッコミしてもいいかな?」
…とりあえず、フロンお姉ちゃんの知り合いの時点でまともじゃない可能性はあったが、その可能性が的中してしまったようである。
しかし、堕天使ね…うん、女神がいるなら天使や悪魔がいてもいおかしくは無いなと思っていたけど、それ、堂々と言っていいものなのだろうか…
とにもかくにも、色々とツッコミたいところは後に回すことにして、今はミゾルテの居場所へ向けて再度監獄内を進むことになる。
一人ならばいざ知らず、そこに追加でもう一人加えて進むとなると厳しくなりそうなものなのだが、その心配はいらなさそうだ。
「ふふん、中二病のようなものじゃなくて、オイラ本当の堕天使だからねぇ。女神には負けるとはいえ、こんなところへでもないさぁ!!」
「ただの自称の痛々しい人かと思ったけど、本当に堕天使なのか…さっきからやる気満々の矢の雨あられが降っているのに、全然突き刺さってないし…」
カキンカキンと人からは聞こえないような音を立てつつ、天井から降り注ぐ毒矢を弾き返しているシルリアスさん。
話を聞けば、本当に悪食の義体という言う代物の専門家のようで、実はその上の人のほうに仕えている立場なのだというのだ。
「まぁ、今は休暇中なんだぜぇ☆。代わりの奴がいるから、休暇も兼ねて監獄に来ていたから、こうやって手助けをしてやれるのだねぇ☆」
「監獄は休暇感覚で来るところじゃないよね?」
「ノンノン、頑張って脱獄しようとするその美しい努力が見られる場所としては、中々良いスポットなのさぁ!」
人じゃない堕天使ゆえか、人の感性では測れないものを持っているらしい。
理解したくないし、今の自分も人じゃなくて女神だが、無理なものには無理としか言いようがない。
「監獄なら煩いやつらや、面倒ごとに巻き込まれないから、時たま兄者も誘ってきたりするが、…今はあいにく不在だから、オイラだけしか動けないってわけなんだよねぇ☆」
「兄弟そろって監獄を休暇スポットのように扱うってどういう感性なのやら…」
気にしないほうが、世の中幸せに過ごせるのだろうか。
それはともかく、ミゾルテ本体へ移動する間にお互いに情報を交換し合い、まじめな話し合いもはさんだ。
気軽な話し方とは裏腹に、どうやら相当真面目に仕事もするようで、ハルが到着するまでの間にもどういうことになっているのか情報収集を続けていたらしい。
「うーん、でもまぁなんというか、こっちの監督不行き届きみたいなものがあるんだよねぇ☆そこは、中三病さんとやらに謝っておきたいかなぁ」
「監督不行き届き?」
「そうなんだよねぇ☆。話すと長くなるから滅茶苦茶短くまとめるなら、『不良品できちゃった、うっかり捨てちゃった、やらかしてこじれちゃった』かな」
本当にどういうことなのか。
とりあえず、中三病さんは後でこの人を含む関係者全員をぶん殴って良いような事情を聞いてしまうのであった…
「しかしこのノリ、なんかどこかで見たようなと思ったけど…もしかして、シルルさん?」
「惜しいねぇ。本人じゃないけど、似たようなものかなぁ☆」
…考えたらあの悪魔堕天使コンビっぽいんだよなぁ。そうなると、もしかして兄の方も…
アルケディア・オンライン内で逆襲の炎が立ち上がるその頃。
ハルは黒き女神の姿で監獄内を突き進み、まずは専門家とやらがいる部屋にまでたどり着いた。
ここに来るまでに状況は変わりつつあったようだが、余裕があるわけではない。
むしろ何やら余計に暴走した気配があるようで、一刻を争う事態になりかけているらしい。
「えっと、『ヒトヨヒトヨニヒトゴロ…』ここか」
監獄内は広いとはいえ、各所にいくつか部屋が設けられており、その中に収容されている人たちがいる。
各部屋ごとにしっかりとタグが割り振られており、事前に教わっておいたところだということを確認した。
ところで、部屋の中にいる相手をどうやって出すのか。
脱獄のプロフェッショナルと言って良い人たちがいる場所ではあるが、それでも多少の抵抗をするためなのか、扉には厳重な鍵がかかっている。
盗んで差し込んで捻るだけで済むような単純な話のものではなく、ダイヤルや網膜認証等、素人では手が出せないようなものになっているようだ。
ここには無断で入ったような形に等しいために、事前に開けるための鍵を渡されてはいないのだが…この程度のもの、女神の前には無力。
ジュボッ!
「…わーお、溶解毒ヤバいな」
物理的な部分はガッチガチに固めていたようだが、それ以外の方法には案外脆いらしい。
脱獄のプロが大勢いる中で、こんな力技を行うような奴はいないだろうが…それでも、楽に開錠できたから良しとしよう。絶対に人にぶつけたらやばい奴だけど。
それはともかくとして、中に入れば事前にフロンおば、お姉ちゃんが連絡をしていた専門家とやらの姿があった。
「おお、案外早かったな。この監獄に突撃して入ってくる奴は何人もいたが、ここに来るまでの時間の速さは、お前さんが一番早いんじゃないか?」
「え、前例あるの?」
「ああ、外から仲間が助けようとして入ってくるなんてこと、ここでは日常的なものだからな」
そう言いながら立ち上がるのは、義体とやらに対しての専門家という人物。
いや、この監獄に収監されているからただ者ではないらしいが…まず、人と言って良いのだろうか。
見た目こそ人に近いが、あちこちで人とは違う何かを感じさせる。
頭の上にはひび割れた円形の蛍光灯のようなものを載せており、ボロボロの薄汚れた片翼を生やし、片目は赤く、もう片方が機械のようなものを付けて見えなくなっている。
でも、どこかで見たことあるような姿というべきか、知り合っているような…
「…おおっと、事前に知っているだろうが、改めて自己紹介しておくぜ、女神の兄ちゃん。ん?女神を相手にその言いかたは…どうでも良いか。オイラは『堕天使シルリアス』!。かの大悪魔の兄弟分にして、義体修理職人をしている気ままな凡人だよぉ☆」
「…ツッコミしてもいいかな?」
…とりあえず、フロンお姉ちゃんの知り合いの時点でまともじゃない可能性はあったが、その可能性が的中してしまったようである。
しかし、堕天使ね…うん、女神がいるなら天使や悪魔がいてもいおかしくは無いなと思っていたけど、それ、堂々と言っていいものなのだろうか…
とにもかくにも、色々とツッコミたいところは後に回すことにして、今はミゾルテの居場所へ向けて再度監獄内を進むことになる。
一人ならばいざ知らず、そこに追加でもう一人加えて進むとなると厳しくなりそうなものなのだが、その心配はいらなさそうだ。
「ふふん、中二病のようなものじゃなくて、オイラ本当の堕天使だからねぇ。女神には負けるとはいえ、こんなところへでもないさぁ!!」
「ただの自称の痛々しい人かと思ったけど、本当に堕天使なのか…さっきからやる気満々の矢の雨あられが降っているのに、全然突き刺さってないし…」
カキンカキンと人からは聞こえないような音を立てつつ、天井から降り注ぐ毒矢を弾き返しているシルリアスさん。
話を聞けば、本当に悪食の義体という言う代物の専門家のようで、実はその上の人のほうに仕えている立場なのだというのだ。
「まぁ、今は休暇中なんだぜぇ☆。代わりの奴がいるから、休暇も兼ねて監獄に来ていたから、こうやって手助けをしてやれるのだねぇ☆」
「監獄は休暇感覚で来るところじゃないよね?」
「ノンノン、頑張って脱獄しようとするその美しい努力が見られる場所としては、中々良いスポットなのさぁ!」
人じゃない堕天使ゆえか、人の感性では測れないものを持っているらしい。
理解したくないし、今の自分も人じゃなくて女神だが、無理なものには無理としか言いようがない。
「監獄なら煩いやつらや、面倒ごとに巻き込まれないから、時たま兄者も誘ってきたりするが、…今はあいにく不在だから、オイラだけしか動けないってわけなんだよねぇ☆」
「兄弟そろって監獄を休暇スポットのように扱うってどういう感性なのやら…」
気にしないほうが、世の中幸せに過ごせるのだろうか。
それはともかく、ミゾルテ本体へ移動する間にお互いに情報を交換し合い、まじめな話し合いもはさんだ。
気軽な話し方とは裏腹に、どうやら相当真面目に仕事もするようで、ハルが到着するまでの間にもどういうことになっているのか情報収集を続けていたらしい。
「うーん、でもまぁなんというか、こっちの監督不行き届きみたいなものがあるんだよねぇ☆そこは、中三病さんとやらに謝っておきたいかなぁ」
「監督不行き届き?」
「そうなんだよねぇ☆。話すと長くなるから滅茶苦茶短くまとめるなら、『不良品できちゃった、うっかり捨てちゃった、やらかしてこじれちゃった』かな」
本当にどういうことなのか。
とりあえず、中三病さんは後でこの人を含む関係者全員をぶん殴って良いような事情を聞いてしまうのであった…
「しかしこのノリ、なんかどこかで見たようなと思ったけど…もしかして、シルルさん?」
「惜しいねぇ。本人じゃないけど、似たようなものかなぁ☆」
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