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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-50 ごり押しだからできたこと
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…謎の船は見事に爆散し、空間内での襲撃は終了した。
後でロロに分析できないか確認してもらうために、多少の破片も欲しかったが…
「…ドロップアイテムが出ているな。ということは、あの船、モンスターだったの?」
「見た目からすると、そうかもしれないって思ったけど…通常のモンスターとは違うような気がするんだよね」
破片も木っ端みじんになり、回収不可かと思われていた。
だがしかし、何故か確認してみたところアイテムとしてドロップ品が収納されていたのである。
―――
「『無機物合成変異実験体:???ーWR9004』の破片」
???の組織が作り上げた船の一部。
金属と有機物が絡み合ってできた、生物性合金で出来上がっている。
自己修復機能を備えていたが、既に修復不可能となり、復元は困難。
錬金術の素材にすれば、アイテムに10%の確率で自己再生能力が付く可能性がある。
―――
実験体…あの筒状の船は、何者かが実験のために作り上げた生命体だったのだろうか。
考えてみれば、襲撃をかけてきたときには歯がたくさん内部に生えそろったが、それ以外の時はシンプルな形状をしており、実験に必要なものだけを使えるように無駄を省いたようなデザインをしていた。
本来の実験目的があのエネルギー波を撃ちだすためだけのものであれば、あの形状で作られていてもおかしくはないのだろう。
「しかも、生物性合金って聞いたことが無いな…ナノマシンなどとはまた違うのかな?」
「うーん、私たちこういうことに関する専門家じゃないからねぇ」
分かる人が見れば分かるのだろうが、あいにくこの手の分野はど素人である。
一応、錬金術師の職を持っているせいなのか、素材に関する話題がミーちゃんの方には記載されていないらしい。
ある程度はゲーム内のアイテムと同じような扱いになっているようだが…あんなもの、どこの誰が生み出したのだろうか。
「まぁ、考えていても仕方がないか。今は、アルケディア・オンラインの通常宇宙へ進路を戻さないとね」
「無茶苦茶に逃げ回ったから、迷ったかと思ったけど…良かった、地図は機能しているみたいだ」
わき目もふらずに全速力で逃亡したせいで、あまりの無茶の反動が来たのかエンジン出力が80%も落ちていた。
けれども、それでもゆっくりと航行するぐらいには支障は生じないようで、地図を頼りに元のコースへ戻りつつある。
ちなみにカイニスは相手の討伐後、ハウス内に収容された。
制限時間はまだ残っていたために戻る必要はなかったが…また同じような輩が出たときに備えて、ある程度の余裕を持っておきたいと考えたからである。
「グレイ号自体のダメージは、ほぼ逃亡時の無茶による自傷だけど…状態としては、ギリギリセーフだな」
「ここで壊れて動けなくなったら、ロロがスリープしている今、完全に詰んじゃうよね」
割とシャレにならない状況になってしまうが、動けるのであれば問題ない。
最悪の事態に陥った場合、最終手段としてカイニスに船をぶん殴りながら無理やり進むという方法があったりするが…あの末路を見ると、調整を間違えたらどうなるのかが分かるので、そんな頼り方をするようなことは絶対にないように願う。
「そもそもここで船が壊れたら…永遠に帰れなくなるよね…」
「でも、ログイン状態のアバターだし、ログアウトすれば現実には戻れるよね?」
「どうなんだろうか、それは…」
スキルが使用不可になるなど、様々な制約がかかる空間の迷路内で実験する気はないが、やったらどうなるのかという興味もなくはない。
しかし、それでやらかして二度と戻れなくなるような事態になったら…それこそ、目も当てられないだろう。
「あ、でもそれで永遠にアバターとして生き続けるようなことになったら、それはそれで死後の女神の道も失える…のか?」
「新しくオンラインのどこかの異空間の狭間に住まう謎の女神って感じにされそう:
「…」
それ、結局は逃れられない運命と言いたいのだろうか。
そんなことを思いつつも、ゆっくりとした動きで船は進み、予定よりも大幅に遅れたとはいえ、どうやら出口が見えてきたらしい。
進行方向に空間の迷路の終わりを示すのか輝きが見えてきており、地図で見てもあそこからアルケディア・オンラインの世界に帰還できるのが理解できるだろう。
色々とあったが、とりあえず何とか無事に帰還できそうなことに喜べばいいかと気持ちを切り替えるのであった…
「…でも、結局あの船に関しては謎が増えたよね。実験体なうえに、番号が振られていたし…他にもいるってことなのかな?」
「あれがまだまだいるのか…遭遇したくないな」
…本当に、どこの大馬鹿野郎が作り上げたものなのだろうか。
製作者に出会えたら、黒き女神になって眷属のカイニスの力を貰って全力でぶん殴ろう。
命の保証はしないし、確実にやれるはずである。
後でロロに分析できないか確認してもらうために、多少の破片も欲しかったが…
「…ドロップアイテムが出ているな。ということは、あの船、モンスターだったの?」
「見た目からすると、そうかもしれないって思ったけど…通常のモンスターとは違うような気がするんだよね」
破片も木っ端みじんになり、回収不可かと思われていた。
だがしかし、何故か確認してみたところアイテムとしてドロップ品が収納されていたのである。
―――
「『無機物合成変異実験体:???ーWR9004』の破片」
???の組織が作り上げた船の一部。
金属と有機物が絡み合ってできた、生物性合金で出来上がっている。
自己修復機能を備えていたが、既に修復不可能となり、復元は困難。
錬金術の素材にすれば、アイテムに10%の確率で自己再生能力が付く可能性がある。
―――
実験体…あの筒状の船は、何者かが実験のために作り上げた生命体だったのだろうか。
考えてみれば、襲撃をかけてきたときには歯がたくさん内部に生えそろったが、それ以外の時はシンプルな形状をしており、実験に必要なものだけを使えるように無駄を省いたようなデザインをしていた。
本来の実験目的があのエネルギー波を撃ちだすためだけのものであれば、あの形状で作られていてもおかしくはないのだろう。
「しかも、生物性合金って聞いたことが無いな…ナノマシンなどとはまた違うのかな?」
「うーん、私たちこういうことに関する専門家じゃないからねぇ」
分かる人が見れば分かるのだろうが、あいにくこの手の分野はど素人である。
一応、錬金術師の職を持っているせいなのか、素材に関する話題がミーちゃんの方には記載されていないらしい。
ある程度はゲーム内のアイテムと同じような扱いになっているようだが…あんなもの、どこの誰が生み出したのだろうか。
「まぁ、考えていても仕方がないか。今は、アルケディア・オンラインの通常宇宙へ進路を戻さないとね」
「無茶苦茶に逃げ回ったから、迷ったかと思ったけど…良かった、地図は機能しているみたいだ」
わき目もふらずに全速力で逃亡したせいで、あまりの無茶の反動が来たのかエンジン出力が80%も落ちていた。
けれども、それでもゆっくりと航行するぐらいには支障は生じないようで、地図を頼りに元のコースへ戻りつつある。
ちなみにカイニスは相手の討伐後、ハウス内に収容された。
制限時間はまだ残っていたために戻る必要はなかったが…また同じような輩が出たときに備えて、ある程度の余裕を持っておきたいと考えたからである。
「グレイ号自体のダメージは、ほぼ逃亡時の無茶による自傷だけど…状態としては、ギリギリセーフだな」
「ここで壊れて動けなくなったら、ロロがスリープしている今、完全に詰んじゃうよね」
割とシャレにならない状況になってしまうが、動けるのであれば問題ない。
最悪の事態に陥った場合、最終手段としてカイニスに船をぶん殴りながら無理やり進むという方法があったりするが…あの末路を見ると、調整を間違えたらどうなるのかが分かるので、そんな頼り方をするようなことは絶対にないように願う。
「そもそもここで船が壊れたら…永遠に帰れなくなるよね…」
「でも、ログイン状態のアバターだし、ログアウトすれば現実には戻れるよね?」
「どうなんだろうか、それは…」
スキルが使用不可になるなど、様々な制約がかかる空間の迷路内で実験する気はないが、やったらどうなるのかという興味もなくはない。
しかし、それでやらかして二度と戻れなくなるような事態になったら…それこそ、目も当てられないだろう。
「あ、でもそれで永遠にアバターとして生き続けるようなことになったら、それはそれで死後の女神の道も失える…のか?」
「新しくオンラインのどこかの異空間の狭間に住まう謎の女神って感じにされそう:
「…」
それ、結局は逃れられない運命と言いたいのだろうか。
そんなことを思いつつも、ゆっくりとした動きで船は進み、予定よりも大幅に遅れたとはいえ、どうやら出口が見えてきたらしい。
進行方向に空間の迷路の終わりを示すのか輝きが見えてきており、地図で見てもあそこからアルケディア・オンラインの世界に帰還できるのが理解できるだろう。
色々とあったが、とりあえず何とか無事に帰還できそうなことに喜べばいいかと気持ちを切り替えるのであった…
「…でも、結局あの船に関しては謎が増えたよね。実験体なうえに、番号が振られていたし…他にもいるってことなのかな?」
「あれがまだまだいるのか…遭遇したくないな」
…本当に、どこの大馬鹿野郎が作り上げたものなのだろうか。
製作者に出会えたら、黒き女神になって眷属のカイニスの力を貰って全力でぶん殴ろう。
命の保証はしないし、確実にやれるはずである。
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