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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-36 変わったことものんびりと
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…不安定な状態で女神にならないように、薬を飲み続けて一か月が経過した。
味が最悪すぎるものだったが、特に大したことが起きることもなく、うっかり現実の世界で女神の姿になるようなことはなかった。
「薬も切れて、フロンおば…お姉ちゃんからのお墨付きの手紙ももらったし、これでもう大丈夫ってことかな?」
「味覚のほうが大丈夫なのか気になったけど…一応、変わってないよね?」
「大丈夫大丈夫。むしろ、あまりの味の酷さに口直しのための料理を作る癖がついて、ちょっとオンライン内の料理スキルが上がったぐらいかな」
【現実で食べると太りますので、オンライン内での摂食となりましたが…主様の料理の腕前が向上していたのは喜ばしいことデス】
味覚、守るためにしっかりと後味を消す作業を頑張りまくった。
濃縮された激マズの物体を消すために、出来る限りの美味しいものを調理しまくって、どうにかこうにか味覚が破壊される未来を回避できただろう。
オンライン内で飲み食いにしたので、激太りする可能性も回避できたのは喜ばしいことだ。
「なんというか、今までのプレイの中で一番VRMMOである利点を活かした気がする…」
「VRMMOがあるこの世の中、飲食を電子の世界では甘味など欲望たっぷりの飲食を重点的にして、現実では栄養バランスを第一にした食事をして、ダイエットするなんて方法があるらしいからね」
とにもかくにも、これで不安定さも取り除かれて、現実の世界でうっかり女神になる事態はなくなったということになる。
まぁ、そもそも現実のこの世界で女神の力を使うようなことはそうそうないだろうしね…死後に女神の生活があるようだが、それはまだ当分先なので、気にしないでおきたい。
「さてと、なら今日はいつも通りのプレイを…っと、お知らせ来ているね。珍しく、オンライン内の通知じゃなくて、現実でも受け取れる類のものだ」
「お?」
最近はオンライン内だけではなく、携帯やその他通信装置と提携したサービスも充実してきたようで、ログインできないときでもお手軽に情報を収集できる手段が増えており、本日はプレイ前に何かないか確認してみたところ、アップデートのお知らせが舞い込んできていた。
「へぇ、プチアップデート…5.0から5.1とちょっとだけのものか」
「いつも通りの小アップデートのようだけど、特に変わった点は…バグの除去や、一部の動作改善と…スキル調整及び、眷属・テイムモンスターの微調整、獲得条件の追加などがあるようだよ」
不具合等をなくすためのアップデートのようだが、そこまで気にするようなものでもないっぽい。
いや、よく読めば一部神スキルの調整入ったようで…濃い赤字で『変態神の徹底除去』というのもあった。
色々あって撃退したはずだが、その痕跡すら残さずに徹底的に排除する気なのだろうか。
まぁ、無理もないだろう。変態の神というのはどう考えても劇物以上の何者でもない。
どこかで何かをもとにして復活されたソレこそ目の当てようがないので、生み出した事実そのものを消滅させることで後世の憂いを跡形もなく消し去りたいのだろう。
そもそもなぜ、運営はあんなものを生みだしたのか…もしかして、運営の意図すらしていない何かの発生要因があって、無から有へと爆誕した奇跡のようなやばい存在だったとか…うん、そうでないと思いたい。
運営が意図せずしてというのはわからないが、それだといくら痕跡を消しても、再びこの世に舞い戻ってくる可能性が生じてしまう。
「…うん、また発生したらその時こそ、黒き女神の力を使って徹底的に潰すか」
第一の変態が潰えても、第二、第三の変態神が爆誕してもおかしくはない。
その可能性を想定して、対応できるようなものも用意しておくかと考える。
「さてと、そんな変態はごみ箱に捨てておくとして…小アップデートでどういう感じになったのか、ちょっとした変化も見たいかな?」
「それもそうだね。無駄なことを考えずに、楽しむ方へ意識を向けようか」
やばい奴が来るかどうかはわからないでおいておくとして、今はログインをするとしよう。
まぁ、そんな早々に変な出来事が起きるわけもないと思って、ゆっくりと春たちはオンラインの世界へとログインし始めるのであった…
「…というか、変態を媒体に復活する可能性も考えるなら、あの欲望変態戦隊を来れないようにしたほうが一番安全な方法では?」
「いや、世の中あれ以上のものがいる可能性も否定できないからなぁ…それこそ、第二、第三の変態戦隊が出てきてもおかしくないというか…」
…相当ろくでもない奴らだが、それでも類は友を呼ぶというのか、それともオンラインゲームゆえに世界中から人が集まるせいなのか、似たような類のプレイヤーたちがいるって話を、風の噂で聞いているんだよなぁ…
味が最悪すぎるものだったが、特に大したことが起きることもなく、うっかり現実の世界で女神の姿になるようなことはなかった。
「薬も切れて、フロンおば…お姉ちゃんからのお墨付きの手紙ももらったし、これでもう大丈夫ってことかな?」
「味覚のほうが大丈夫なのか気になったけど…一応、変わってないよね?」
「大丈夫大丈夫。むしろ、あまりの味の酷さに口直しのための料理を作る癖がついて、ちょっとオンライン内の料理スキルが上がったぐらいかな」
【現実で食べると太りますので、オンライン内での摂食となりましたが…主様の料理の腕前が向上していたのは喜ばしいことデス】
味覚、守るためにしっかりと後味を消す作業を頑張りまくった。
濃縮された激マズの物体を消すために、出来る限りの美味しいものを調理しまくって、どうにかこうにか味覚が破壊される未来を回避できただろう。
オンライン内で飲み食いにしたので、激太りする可能性も回避できたのは喜ばしいことだ。
「なんというか、今までのプレイの中で一番VRMMOである利点を活かした気がする…」
「VRMMOがあるこの世の中、飲食を電子の世界では甘味など欲望たっぷりの飲食を重点的にして、現実では栄養バランスを第一にした食事をして、ダイエットするなんて方法があるらしいからね」
とにもかくにも、これで不安定さも取り除かれて、現実の世界でうっかり女神になる事態はなくなったということになる。
まぁ、そもそも現実のこの世界で女神の力を使うようなことはそうそうないだろうしね…死後に女神の生活があるようだが、それはまだ当分先なので、気にしないでおきたい。
「さてと、なら今日はいつも通りのプレイを…っと、お知らせ来ているね。珍しく、オンライン内の通知じゃなくて、現実でも受け取れる類のものだ」
「お?」
最近はオンライン内だけではなく、携帯やその他通信装置と提携したサービスも充実してきたようで、ログインできないときでもお手軽に情報を収集できる手段が増えており、本日はプレイ前に何かないか確認してみたところ、アップデートのお知らせが舞い込んできていた。
「へぇ、プチアップデート…5.0から5.1とちょっとだけのものか」
「いつも通りの小アップデートのようだけど、特に変わった点は…バグの除去や、一部の動作改善と…スキル調整及び、眷属・テイムモンスターの微調整、獲得条件の追加などがあるようだよ」
不具合等をなくすためのアップデートのようだが、そこまで気にするようなものでもないっぽい。
いや、よく読めば一部神スキルの調整入ったようで…濃い赤字で『変態神の徹底除去』というのもあった。
色々あって撃退したはずだが、その痕跡すら残さずに徹底的に排除する気なのだろうか。
まぁ、無理もないだろう。変態の神というのはどう考えても劇物以上の何者でもない。
どこかで何かをもとにして復活されたソレこそ目の当てようがないので、生み出した事実そのものを消滅させることで後世の憂いを跡形もなく消し去りたいのだろう。
そもそもなぜ、運営はあんなものを生みだしたのか…もしかして、運営の意図すらしていない何かの発生要因があって、無から有へと爆誕した奇跡のようなやばい存在だったとか…うん、そうでないと思いたい。
運営が意図せずしてというのはわからないが、それだといくら痕跡を消しても、再びこの世に舞い戻ってくる可能性が生じてしまう。
「…うん、また発生したらその時こそ、黒き女神の力を使って徹底的に潰すか」
第一の変態が潰えても、第二、第三の変態神が爆誕してもおかしくはない。
その可能性を想定して、対応できるようなものも用意しておくかと考える。
「さてと、そんな変態はごみ箱に捨てておくとして…小アップデートでどういう感じになったのか、ちょっとした変化も見たいかな?」
「それもそうだね。無駄なことを考えずに、楽しむ方へ意識を向けようか」
やばい奴が来るかどうかはわからないでおいておくとして、今はログインをするとしよう。
まぁ、そんな早々に変な出来事が起きるわけもないと思って、ゆっくりと春たちはオンラインの世界へとログインし始めるのであった…
「…というか、変態を媒体に復活する可能性も考えるなら、あの欲望変態戦隊を来れないようにしたほうが一番安全な方法では?」
「いや、世の中あれ以上のものがいる可能性も否定できないからなぁ…それこそ、第二、第三の変態戦隊が出てきてもおかしくないというか…」
…相当ろくでもない奴らだが、それでも類は友を呼ぶというのか、それともオンラインゲームゆえに世界中から人が集まるせいなのか、似たような類のプレイヤーたちがいるって話を、風の噂で聞いているんだよなぁ…
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