425 / 718
Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.0-15 眷属の力とはいかほどに
しおりを挟む
眷属化が完了し、アンノウンモンスターから黒色夜叉へと変貌を遂げた新しい仲間、カイニス。
見た目こそはストレートな感じの着物姿だが、般若の仮面をつけており、いざとなれば分割して攻撃できるジェット金棒を持っている凶悪さも併せ持っているようだ。
「足りなかったパワー面で、かなりの強化となるけど…実際、どういう風に戦うの?」
【オレノ戦イ方カ?単純明快、全力デ殴ルコトダゾ】
わかりやすい脳筋系の先方のようだが、鬼の怪力でやられると相当ヤバいものになるのが目に三目ている。
「というか、黒色夜叉って種族名がついたのか…」
「眷属になって種族も変わったようだけど、聞いたことないのになったね☆」
「夜叉か…凶悪な人間の比喩だったり、鬼神の類で使われたりもするな。今回はアンノウンモンスターだったが、基本ベースがオーガ…鬼だからこそ、選択として出てきたのかもしれない」
鬼だからこそなった種族ともいえるが、その実力はまだ未知数。
アンノウンモンスターだったミイラオーガ状態だった時は、全身の包帯で攻撃を防いだり攻撃に利用したりとできたが、姿が大きく変わったことにより、その戦い方も変化が出ているだろう。
こうなると、手っ取り早い確認方法としては…
「ふーむ、何やら面白そうデース!!ハル、せっかくだから実力試しに、その眷属をミーのテイムモンスターと戦ってもらって計るのはどうデースか?」
「え、良いのティラリアさん?」
「問題ないデース!血気盛んなものがいるので、ちょうど良いのデース!!」
「確かに、実際にその動きを見たほうが良さそうだしな。PvPの形式でやればいいだろう」
あれよあれよという間に戦うことを決め、場所を移動する。
流石に何かと常識外れ過ぎる惑星ファンタズムで戦うと想定外の事態が引きこされかねない気もしたので、まともな常識の中で戦える別の近くにあった星へ…宇宙海図には載っているけど、誰もいない名もなき場所で、戦ってみることにした。
いわゆる遊星の類のようだが、ここで戦うのもありだろう。
幸いなことに、大気の状態や重力などの面は常識的な範囲に収まっており、ここでならばドンパチやらかしても大丈夫なはずである。
「というか、こういう遊星が放置されているってのも珍しいな…ミーちゃんの牧場惑星みたいに、誰かが買い取って改造している星ってことはないよね?」
「いや、問題は無いな。この星、売られもしてない本当に名もなきただの星のようだ」
「条件自体は悪くはないけど…ああ、なるほど。遊星って言うけど、ある程度のコース予測ができているようで、3日後には近くの恒星へ引き寄せられて、生涯を終えるっぽいね☆」
だからこそ、誰も手を付けていない星だったようだが、人がいないとなればそれはそれで都合が良い。
「では、お前に任せるのデース!!帝国の突撃隊長『ドドンガ』!!」
【ギャォォォォォォォォス!!任サレヨ女帝様!!相手ガ何デアレ、勝利ヲササゲテミセマショウゾ!!】
ティラリアさんが呼び出したのは、最前線の戦いの場で出すことが多いという、ディノニクスのような姿をしたモンスター『ディノックス・アルケイド』。
ただし、恐竜の姿のままというわけではなく、何やら侍衣装を着ており、大きな日本刀のような武器を装備しているようだ。
「剣士というか、武士の類かな?」
「そうデース。この子は元々仲間と連携をするディノックスというモンスターの群れの突然変異で生まれてしまったはぐれ者で、一匹狼のように戦うことを得意としてましたのデース。名付けて、しばらく鍛え上げていたら一匹の武士としての成長を遂げたのデース」
何をどうして武士になったのか、気になるところ。
一応、しっかりと存在しているモンスターのようだがかなりの強敵らしく、しかもティラリアさん直々に鍛え上げられていることから容易い相手でもないようだ。
「えっと、行けるかな、カイニス。相手は恐竜と武士が合体した感じの相手のようで、パワーも武士としての技量も優れているようだし、厄介な相手っぽいよ」
【…問題ナイ、叩キ潰セルゼ!オゴガァァァァ!!】
確認してみたところ気合十分なようで、ぶぉんっと勢いよく金棒を回し、気合の声を上げるカイニス。
両者ともに血気盛んそうだが、中々のぶつかり合いになるのだろうか。
とにもかくにも、両者ともに戦意は十分にあることが確認できたので、戦わせてみることにする。
テイムモンスターと眷属の戦いとなるが…果たして、どのようなものなのか気になるところ。
「それでは、PvP形式で、両者ともにプレイヤーではなくモンスターと眷属の一対一で…審判は、このわたしゴリラマンが努めよう。両者ともに、戦いの用意は十分だろうか」
【【大丈夫ダ、問題ナイ!!】】
(…武器の用意は十分か、とかを付けたらフラグっぽい気がするけど)
(まぁ、大丈夫だと思うのデース)
「それでは、お互いに見合って…勝負、始めぇ!!」
【オゴガァァァァァ!!】
【ギャォォォォス!!】
ゴリラマンさんの掛け声とともに、お互いに咆哮を上げて戦いを開始する。
まずはお互いの攻撃を…
【オゴガァァァァ!!『大地爆砕』!!】
ドッゴォォォォォォォォォォォォン!!
いきなりカイニスが金棒を思いっきり地面にたたきつけ、大きな音が鳴り響く。
だが、その音とは対照的に、ぶつかったはずの地面に損傷はなく、まるでそっと金棒を置いただけのように見えるほど無傷な状態。
それなのに何故、あの爆音が響いたのか疑問に思った…次の瞬間だった。
ゴブッドッガァァァァァァァァン!!
【ギャォォォォ!?】
突然、ドドンガの足元が膨らんだかと思えば、強烈な衝撃波の様なものが噴き上がり、宙へぶっ飛ばした。
かなりの一撃だったようで、驚愕の声を上げる中、畳みかけるように素早くカイニスが金棒を地面に突き刺して次の行動に移す。
【オゴガァァァァァ!!】
グググラァァァ!!
「「「「うおっと!?」」」」
突然、星そのものが振動をし始め、僕らは倒れそうになる。
何が起きているのかと思ったが、信じられないことに金棒を使いつつもカイニスはこの星そのものを揺らしているようで、そのまま地面が一瞬だけひっくり返り…
【『天地変動殴打』!!】
むりやり星そのものを金棒の先のハンマーに変えたとでもいうのか、ひっくり返った地面を器用に操ってそのまま勢いよく何度もドドンガへ向けて叩きつける。
地面に何度も叩きつけられるようになってドッガンバッゴン激しく殴打しているようだが、僕らのほうまでは対象にならないようにと調整をしているのかこちらに影響はない。
あくまでも、狙った相手だけをこの星のもので殴りつけているようだ。
ドゴバゴドゴバゴドゴバゴ!!
【ギャォォォォォォォォォス!?】
シュルルルルルルル!!
【ギャオォッス!?】
殴られ続けたドドンガだったが、急にその体に何かが巻き付いた。
見れば、いつの間にか星そのものでの殴打をやめたカイニスが、今度はその着物の裾から包帯を伸ばしており、ドドンガの体へ巻き付けたようだ。
そのままシュルルルっと引き寄せて…ぐっと拳が握りしめられる。
【オゴガァァ!!トドメ、『バンデージナックル』!!】
ドッゴォォォォォウス!!
【ゴギャァオォォォォォォォォォォォ!?】
空中で包帯にからめとられて引き寄せられたドドンガはなすすべなく、そのままカイニスの手によって拳の重い一撃を喰らい、断末魔のような声を上げた。
一撃を放つと同時に包帯がすぐにほどけて、殴られた勢いそのままでドドンガ吹っ飛ばされて…その場から消えたのであった。
「…あ、ドドンガのHPが1になってハウスに強制退去されたのデース」
「となると…うん、戦闘不能だね。勝者、カイニス!!」
【オゴガァァァァ!】
ガッツポーズを掲げ、勝利の咆哮を上げるカイニス。
眷属としての力はどのようなものかとみるための戦闘だったが…うん、なんというか無茶苦茶すぎた。
「というか、戦闘に思いっきり巻き込まれた形になったけど…星を金棒で突き刺して武器にするってありかそんなの!?」
「いや、本当にヤバいパワーを持った眷属になっているね…これ、パワーバランスの調整がおかしくなっているよ」
「うーん、分析したけど…バグのように見えて、正常値だね☆。どうもパワーに思いっきりステータスが極限まで割り振られたみたいだよ☆」
「そうなの?あ、本当だ、なんか値がおかしい…というか、他がかなり酷いな!?」
確認してみると、カイニスのステータスがかなり極端なものになっていた。
攻撃力が文字化けしそうなほどおかしく割り振られているが、それに吸いつくされているかのように、他のステータスが最低値レベルになっている。
「うわぁ、HPを犠牲にして素早さや硬さを極めた某金属スライムの攻撃力版って言って良いようなレベルだよ、コレ…」
「下手すると、レベル1のプレイヤーでも攻撃を何度か当てることさえできれば、倒せそうなほどか弱いんだけど…無茶苦茶すぎる攻撃力が、それを補っているようだ」
「そしてしっかり、バランス調整のつもりなのか、眷属として一日に戦闘可能な時間もどうやら設けられているのか…30分ほどでハウス内に強制送還されて、24時間経過しないとフィールド上に出せないようになっているみたい」
極端すぎるおパワーの権化、それがカイニスもとい黒色夜叉。
眷属として確かに足りない部分は補えるようだが、その反面、眷属自身に色々と足りなすぎるものが多いのであった…
「…えっと、これ運営のほうで調整可能だったりしないでしょうか」
「多少はできるとは思うけど…うん、次回の小アップデートで、何とかなるかも」
「でも、ここまで眷属としてのプログラムが頑強だと、厳しいかなぁ…改造に寄るステータスの偽証はできないようにしているけど、その分運営側のほうも結構個人に対しての調整は厳しいところがあるんだよねぇ☆」
…運営側も運営側で、なかなか難しい様子。
聞いた話では、眷属関係のデータはまだ調整が必要な部分があるようで、今後のアップデートでもうちょっとまともな方向にしていく方針だということが、幸いなことだろうか。
「それに、どうも宇宙の果てのほうで変態神とやらがやらかしているようで…」
「そっちの眷属の問題が、確か来ていなかったっけ☆」
「早めの改修や改良をお願いいたします」
絶対に放置すると、ろくでもないことになるやつだ、コレ。
というか、これを見ると他にも何か、厄介ごとの香りがするような…
見た目こそはストレートな感じの着物姿だが、般若の仮面をつけており、いざとなれば分割して攻撃できるジェット金棒を持っている凶悪さも併せ持っているようだ。
「足りなかったパワー面で、かなりの強化となるけど…実際、どういう風に戦うの?」
【オレノ戦イ方カ?単純明快、全力デ殴ルコトダゾ】
わかりやすい脳筋系の先方のようだが、鬼の怪力でやられると相当ヤバいものになるのが目に三目ている。
「というか、黒色夜叉って種族名がついたのか…」
「眷属になって種族も変わったようだけど、聞いたことないのになったね☆」
「夜叉か…凶悪な人間の比喩だったり、鬼神の類で使われたりもするな。今回はアンノウンモンスターだったが、基本ベースがオーガ…鬼だからこそ、選択として出てきたのかもしれない」
鬼だからこそなった種族ともいえるが、その実力はまだ未知数。
アンノウンモンスターだったミイラオーガ状態だった時は、全身の包帯で攻撃を防いだり攻撃に利用したりとできたが、姿が大きく変わったことにより、その戦い方も変化が出ているだろう。
こうなると、手っ取り早い確認方法としては…
「ふーむ、何やら面白そうデース!!ハル、せっかくだから実力試しに、その眷属をミーのテイムモンスターと戦ってもらって計るのはどうデースか?」
「え、良いのティラリアさん?」
「問題ないデース!血気盛んなものがいるので、ちょうど良いのデース!!」
「確かに、実際にその動きを見たほうが良さそうだしな。PvPの形式でやればいいだろう」
あれよあれよという間に戦うことを決め、場所を移動する。
流石に何かと常識外れ過ぎる惑星ファンタズムで戦うと想定外の事態が引きこされかねない気もしたので、まともな常識の中で戦える別の近くにあった星へ…宇宙海図には載っているけど、誰もいない名もなき場所で、戦ってみることにした。
いわゆる遊星の類のようだが、ここで戦うのもありだろう。
幸いなことに、大気の状態や重力などの面は常識的な範囲に収まっており、ここでならばドンパチやらかしても大丈夫なはずである。
「というか、こういう遊星が放置されているってのも珍しいな…ミーちゃんの牧場惑星みたいに、誰かが買い取って改造している星ってことはないよね?」
「いや、問題は無いな。この星、売られもしてない本当に名もなきただの星のようだ」
「条件自体は悪くはないけど…ああ、なるほど。遊星って言うけど、ある程度のコース予測ができているようで、3日後には近くの恒星へ引き寄せられて、生涯を終えるっぽいね☆」
だからこそ、誰も手を付けていない星だったようだが、人がいないとなればそれはそれで都合が良い。
「では、お前に任せるのデース!!帝国の突撃隊長『ドドンガ』!!」
【ギャォォォォォォォォス!!任サレヨ女帝様!!相手ガ何デアレ、勝利ヲササゲテミセマショウゾ!!】
ティラリアさんが呼び出したのは、最前線の戦いの場で出すことが多いという、ディノニクスのような姿をしたモンスター『ディノックス・アルケイド』。
ただし、恐竜の姿のままというわけではなく、何やら侍衣装を着ており、大きな日本刀のような武器を装備しているようだ。
「剣士というか、武士の類かな?」
「そうデース。この子は元々仲間と連携をするディノックスというモンスターの群れの突然変異で生まれてしまったはぐれ者で、一匹狼のように戦うことを得意としてましたのデース。名付けて、しばらく鍛え上げていたら一匹の武士としての成長を遂げたのデース」
何をどうして武士になったのか、気になるところ。
一応、しっかりと存在しているモンスターのようだがかなりの強敵らしく、しかもティラリアさん直々に鍛え上げられていることから容易い相手でもないようだ。
「えっと、行けるかな、カイニス。相手は恐竜と武士が合体した感じの相手のようで、パワーも武士としての技量も優れているようだし、厄介な相手っぽいよ」
【…問題ナイ、叩キ潰セルゼ!オゴガァァァァ!!】
確認してみたところ気合十分なようで、ぶぉんっと勢いよく金棒を回し、気合の声を上げるカイニス。
両者ともに血気盛んそうだが、中々のぶつかり合いになるのだろうか。
とにもかくにも、両者ともに戦意は十分にあることが確認できたので、戦わせてみることにする。
テイムモンスターと眷属の戦いとなるが…果たして、どのようなものなのか気になるところ。
「それでは、PvP形式で、両者ともにプレイヤーではなくモンスターと眷属の一対一で…審判は、このわたしゴリラマンが努めよう。両者ともに、戦いの用意は十分だろうか」
【【大丈夫ダ、問題ナイ!!】】
(…武器の用意は十分か、とかを付けたらフラグっぽい気がするけど)
(まぁ、大丈夫だと思うのデース)
「それでは、お互いに見合って…勝負、始めぇ!!」
【オゴガァァァァァ!!】
【ギャォォォォス!!】
ゴリラマンさんの掛け声とともに、お互いに咆哮を上げて戦いを開始する。
まずはお互いの攻撃を…
【オゴガァァァァ!!『大地爆砕』!!】
ドッゴォォォォォォォォォォォォン!!
いきなりカイニスが金棒を思いっきり地面にたたきつけ、大きな音が鳴り響く。
だが、その音とは対照的に、ぶつかったはずの地面に損傷はなく、まるでそっと金棒を置いただけのように見えるほど無傷な状態。
それなのに何故、あの爆音が響いたのか疑問に思った…次の瞬間だった。
ゴブッドッガァァァァァァァァン!!
【ギャォォォォ!?】
突然、ドドンガの足元が膨らんだかと思えば、強烈な衝撃波の様なものが噴き上がり、宙へぶっ飛ばした。
かなりの一撃だったようで、驚愕の声を上げる中、畳みかけるように素早くカイニスが金棒を地面に突き刺して次の行動に移す。
【オゴガァァァァァ!!】
グググラァァァ!!
「「「「うおっと!?」」」」
突然、星そのものが振動をし始め、僕らは倒れそうになる。
何が起きているのかと思ったが、信じられないことに金棒を使いつつもカイニスはこの星そのものを揺らしているようで、そのまま地面が一瞬だけひっくり返り…
【『天地変動殴打』!!】
むりやり星そのものを金棒の先のハンマーに変えたとでもいうのか、ひっくり返った地面を器用に操ってそのまま勢いよく何度もドドンガへ向けて叩きつける。
地面に何度も叩きつけられるようになってドッガンバッゴン激しく殴打しているようだが、僕らのほうまでは対象にならないようにと調整をしているのかこちらに影響はない。
あくまでも、狙った相手だけをこの星のもので殴りつけているようだ。
ドゴバゴドゴバゴドゴバゴ!!
【ギャォォォォォォォォォス!?】
シュルルルルルルル!!
【ギャオォッス!?】
殴られ続けたドドンガだったが、急にその体に何かが巻き付いた。
見れば、いつの間にか星そのものでの殴打をやめたカイニスが、今度はその着物の裾から包帯を伸ばしており、ドドンガの体へ巻き付けたようだ。
そのままシュルルルっと引き寄せて…ぐっと拳が握りしめられる。
【オゴガァァ!!トドメ、『バンデージナックル』!!】
ドッゴォォォォォウス!!
【ゴギャァオォォォォォォォォォォォ!?】
空中で包帯にからめとられて引き寄せられたドドンガはなすすべなく、そのままカイニスの手によって拳の重い一撃を喰らい、断末魔のような声を上げた。
一撃を放つと同時に包帯がすぐにほどけて、殴られた勢いそのままでドドンガ吹っ飛ばされて…その場から消えたのであった。
「…あ、ドドンガのHPが1になってハウスに強制退去されたのデース」
「となると…うん、戦闘不能だね。勝者、カイニス!!」
【オゴガァァァァ!】
ガッツポーズを掲げ、勝利の咆哮を上げるカイニス。
眷属としての力はどのようなものかとみるための戦闘だったが…うん、なんというか無茶苦茶すぎた。
「というか、戦闘に思いっきり巻き込まれた形になったけど…星を金棒で突き刺して武器にするってありかそんなの!?」
「いや、本当にヤバいパワーを持った眷属になっているね…これ、パワーバランスの調整がおかしくなっているよ」
「うーん、分析したけど…バグのように見えて、正常値だね☆。どうもパワーに思いっきりステータスが極限まで割り振られたみたいだよ☆」
「そうなの?あ、本当だ、なんか値がおかしい…というか、他がかなり酷いな!?」
確認してみると、カイニスのステータスがかなり極端なものになっていた。
攻撃力が文字化けしそうなほどおかしく割り振られているが、それに吸いつくされているかのように、他のステータスが最低値レベルになっている。
「うわぁ、HPを犠牲にして素早さや硬さを極めた某金属スライムの攻撃力版って言って良いようなレベルだよ、コレ…」
「下手すると、レベル1のプレイヤーでも攻撃を何度か当てることさえできれば、倒せそうなほどか弱いんだけど…無茶苦茶すぎる攻撃力が、それを補っているようだ」
「そしてしっかり、バランス調整のつもりなのか、眷属として一日に戦闘可能な時間もどうやら設けられているのか…30分ほどでハウス内に強制送還されて、24時間経過しないとフィールド上に出せないようになっているみたい」
極端すぎるおパワーの権化、それがカイニスもとい黒色夜叉。
眷属として確かに足りない部分は補えるようだが、その反面、眷属自身に色々と足りなすぎるものが多いのであった…
「…えっと、これ運営のほうで調整可能だったりしないでしょうか」
「多少はできるとは思うけど…うん、次回の小アップデートで、何とかなるかも」
「でも、ここまで眷属としてのプログラムが頑強だと、厳しいかなぁ…改造に寄るステータスの偽証はできないようにしているけど、その分運営側のほうも結構個人に対しての調整は厳しいところがあるんだよねぇ☆」
…運営側も運営側で、なかなか難しい様子。
聞いた話では、眷属関係のデータはまだ調整が必要な部分があるようで、今後のアップデートでもうちょっとまともな方向にしていく方針だということが、幸いなことだろうか。
「それに、どうも宇宙の果てのほうで変態神とやらがやらかしているようで…」
「そっちの眷属の問題が、確か来ていなかったっけ☆」
「早めの改修や改良をお願いいたします」
絶対に放置すると、ろくでもないことになるやつだ、コレ。
というか、これを見ると他にも何か、厄介ごとの香りがするような…
0
お気に入りに追加
2,029
あなたにおすすめの小説
「お前のような奴はパーティーに必要ない」と追放された錬金術師は自由に生きる~ポーション作ってたらいつの間にか最強になってました~
平山和人
ファンタジー
錬金術師のカイトは役立たずを理由にパーティーから追放されてしまう。自由を手に入れたカイトは世界中を気ままに旅することにした。
しかし、カイトは気づいていなかった。彼の作るポーションはどんな病気をも治す万能薬であることを。
カイトは旅をしていくうちに、薬神として崇められることになるのだが、彼は今日も無自覚に人々を救うのであった。
一方、カイトを追放したパーティーはカイトを失ったことで没落の道を歩むことになるのであった。
最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO
無謀突撃娘
ファンタジー
始めまして、僕は西園寺薫。
名前は凄く女の子なんだけど男です。とある私立の学校に通っています。容姿や行動がすごく女の子でよく間違えられるんだけどさほど気にしてないかな。
小説を読むことと手芸が得意です。あとは料理を少々出来るぐらい。
特徴?う~ん、生まれた日にちがものすごい運気の良い星ってぐらいかな。
姉二人が最新のVRMMOとか言うのを話題に出してきたんだ。
ゲームなんてしたこともなく説明書もチンプンカンプンで何も分からなかったけど「何でも出来る、何でもなれる」という宣伝文句とゲーム実況を見て始めることにしたんだ。
スキルなどはβ版の時に最悪スキルゴミスキルと認知されているスキルばかりです、今のゲームでは普通ぐらいの認知はされていると思いますがこの小説の中ではゴミにしかならない無用スキルとして認知されいます。
そのあたりのことを理解して読んでいただけると幸いです。
VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?
ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚
そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?
14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク
普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。
だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。
洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。
------
この子のおかげで作家デビューできました
ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが
公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
【第1章完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる