アルケディア・オンライン ~のんびりしたいけど好奇心が勝ってしまうのです~

志位斗 茂家波

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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~

ver.5.0-14 話せるようになった後も

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…テイムモンスターたちとの会話が可能になり、この奇妙奇天烈摩訶不思議惑星ファンタズムでの用事は終わった。
 クエストを無事に終えて、後はまた続けてver.5になったアルケディア・オンライン内の新要素を楽しんでいく予定だったが…

「あ、ついでに眷属化も終了したっぽい」
「ということは、出せるの?」
「そうみたい」

 惑星から出る前に、せっかくなのでゴンフラワレスさんに材料を渡せば調理してくれるので、適当な食材を渡して一息をついている間に確認したところ、あのミイラオーガだったものの眷属化が終了していた。
 結構時間がかかるものかと思っていたのだが、意外に早く済んだような…何かあったのだろうか?
 考えられるとすれば、先ほどの錠剤の影響があるとは思うのだが、まぁ早めに確認できるのであればそれはそれで問題はないだろう。

 ただ、しいて問題を上げるならば…

「いったい、どういう姿になっているのかが気になるのデース」
「真相は早いうちに確認できた方が、良いと思うよ」
「ふむ、アンノウンモンスターが眷属化によってどのように変化したのか…興味あるな」
「面白い感じになっていると良いね☆。あ、でも予想通りならなんか美女眷属になっていそうかも☆」
「…その方向じゃなくてこう、パワー自慢系ならいっそメカメカしい重戦車風になっていたらいいんだけどなぁ」

…いまだに不明な、眷属の容姿に関してである。
 先ほどのゼアさんたちの調査によって問題ないデータにはなっているらしいが、問題になるのはその容姿。
 ある程度眷属はその主の影響を受けるらしいのだが、マリーたちの例を見ると不安しかない。


「元がミイラオーガだから…多分基本要素はオーガになるのかな」

 戦っていた時は、包帯を全身に巻いており、ぶぉんぶぉんと金棒の様なものを振り回して力ずくでやっていたから、相当なパワー系になっていると予想できる。

「包帯を巻いていたし…金棒と組み合わせて、鞭やモーニングスターのように扱うようになっている可能性も無きにしも非ずか」

 強力なパワー系というのは、考えてみればこのメンツでは中々なかったイメージがある。
 接近戦ではリンやセレアだが、彼女たちの場合は基本的にスピードのほうが重視されているからなぁ…セレアの場合は鎧もあって重量で押し返したりすることもできるけど、圧倒的な馬鹿力的なものはない。

 そう考えると、足りない要素を補える眷属であれば、パワーに期待したい。

「いっそ、某海賊王に出てきたオー〇とかみたいなのが…良いのかな?」
「そのサイズ、ここで出して大丈夫なの?」
「大きすぎる子なら、外でやってほしいわぁん」

 あ、すみませんゴンフラワレスさん。万が一のことを考えて、外に出ておきます。







「さてと、いったん隠し酒場と町から離れた場所に出て…ここで改めて、眷属を出してみたいと思いまーす」
「「「「イーエイ、ドンドンパフパフー」」」」

 手抜きの声援感があるか、可能であれば方向性のジンクスを打ち破れるような眷属が出てほしいところ。
 望むのであれば、黒き女神の眷属ということで、黒色ベースというか…ああ、うん、大昔はやっていたという某妖怪時計に出てきたような鬼系の姿が好ましいか。
 そういえばあれも黒鬼が出ていたような…うん、あんな感じなのが出てきてほしいところ。


「鬼が出るか蛇が出るか…いや、鬼を出すから前者の方か」

 後者もマリーがいるので、言葉だけを見ればこれでそろうことになるだろう。

 アイテム欄を確認し、『眷属化:終了・取り出し可能』になっているものを出して、その姿を見ることにする。

「それじゃ、出てこい黒き女神の眷属!!」

 アイテム欄から取り出すイメージで出すと同時に、ぼわんっと煙が噴き上がる。
 煙の中に影が出来上がり、そこに顕現するのは黒き女神の眷属として生まれ変わったアンノウンモンスターだったもの。


【オゴガァァァァ!!呼バレテココニ、オレ参上!!『黒き女神』第一眷属『黒色夜叉』!!ネームドとして『カイニス』爆誕!!】

 和風の着物衣装を着こなしつつ、その両腕部分からは包帯が出ており、飛び出た先から巨大な金棒を振り回しながら名乗る鬼。
 般若のようなお面をつけているから素顔は確認できず、黒い長髪をなびかせている。

「…これまた、インパクト大きな眷属だな」
【オウヨ!!アンノウンカラ生マレ変ワッテ安定シタノ感謝!!コノ力、主ノタメニ存分ニ尽クス!!】

 自信満々そうに名乗っているが、どうやら予想の半分は当たっていたようで、かなりのパワータイプのようだ。
 この面子の中で、足りなかった部分が補えたようなものなので、これはこれで良いかと思うのであった…

「というか、金棒大きすぎないか?明らかにその身を超えているし、あまりも大きいと小回りが利かなさそうな…」
【大丈夫、分割式ジェット付イテイルカラ、イザトナレバ蛇腹剣ノヨウニナル】

…おおざっぱなパワータイプかと思ったら、意外に器用なこともできるようだ。
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