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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.0-11 怪しい影は、うっすらと
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「え~っと、ひぃふぅ…ええ、十分ねぇ。良く集めてきてくれたわぁん!」
「これで、問題がないのでしょうか」
「ええ、ばっちりよぉん」
くねくねと動き、そう答える花のNPCことゴンフラワレスさん。
蠢く巨大唇付きひまわりという見た目のインパクトはあるが…そんなことはさておき、高速出前タウンの中央噴水に隠された隠し酒場へと戻って、プロテニアフラワーの蜜を出したところ、達成扱いになったようである。
「これで無事に、特製栄養剤が作れるわぁん。作ってあげるから、そのあたりに座ってちょっと待ってねぇん♪」
達成したとはいえ、すぐにテイムモンスターの言語が分かるわけではない。
確認したところ、栄養剤を作ってもらい、それを飲む必要があるようだ。
作るのに大体10分程度のようで、すぐに酒場の奥の方にあるキッチンでゴンフラワレスさんは栄養剤づくりに取り掛かった。
「これ、採取時はつるつるっと滑り込むように滑らかだけど、混ぜ込む薬草が生半可な力で混ざらないから…ほわぁぁぁぁあ!マッスルパワァァァァ!!」
「…わぁ、ゴンフラワレスさんが瞬時に、筋肉マッチョな肉付に」
「ゴリゴリとすさまじい勢いで蜜と薬草をいくつか混ぜ込みまくっているようデース」
調理場が見えるのでどのようにやっているのかわかるのだが、ゴンフラワレスさんの変貌ぶりには驚かされる。
細かった茎がいっきに極太になり、びくんびくんっと血管の様なものが浮かび上がって聞こえるほどの脈動を立て、凄まじい力で無理やりやっているようだ。
「ふむふむ、ああいう調理法もあると…生徒たちへ教える料理の参考になるね」
「いや、ゴリラマンさん、あれ参考にしていい奴じゃないと思う」
良い先生なんだけど、ちょっと天然ボケでもあるのだろうか。
そんなことを語りつつ、調理筋肉光景を見ていたそんな時だった。
~カラン♪コロ~ン♪
「おーい、ゴンフラワレスさんいるかー?」
「久しぶりに、タケノコマッシュが採取できたから、これ使って料理をしてほしい~んだけど☆」
「「「「ん?」」」」
湖の下にある隠し酒場だが、酒場というだけあってクエスト以外でも客が訪れることがあるらしい。
クエスト目的ではないまともな客の場合、さらに隠された別のルートからやってきてドアベルが鳴るという話もあったようだが、どうやらその客たちが訪れたようだ。
でも、あの姿は確か…
「…あれ?もしかして、ゼアさんとシルルさん?」
「おや?調理中で…ほぉ、久しぶりだな、ハルさんよ」
「あ、本当だ☆やっほー、久しぶりだねハルさん☆」
銀髪赤目、金髪青目の姿をした悪魔と堕天使…妖精郷での騒動以来、久しぶりに会う知り合いNPCたちだった。
「なるほどなるほど…それじゃ、そちらはハルさんの仲間のプレイヤーたちってことか」
「初めまして☆。オイラたち、堕天使&悪魔のNPCコンビ、シルル&ゼアだよ~☆」
「へぇ、堕天使と悪魔のNPC…ハル、こんな知り合いがいたんだね」
「ほー、珍しいのデース。天界、魔界それぞれにいるようなのが、こっちに来ているのデース?」
「いや、堕天使は確か天使の名が付くが、基本的な居住場所は魔界のほうになっていると聞く。しかし、このタイプのNPCということは…もしや、特殊なタイプの移動可能なNPCか」
「大・正・解☆。オイラたち、場所に縛られずにあっちこっち、色々と上からの指示で飛んで回っている特殊なNPCなんだよ~☆。出会えたら、ラッキーって感じだと思えばいいよ」
「悪魔と堕天使な時点でどうなのかという疑問はあるがな…」
かくかくしかじかと軽く紹介をして、交流を行う。
魔界や天界は実装から時間が経過しており、悪魔や堕天使などのNPCに関しての情報は集まっていた。
けれども、この二人のように特殊なNPCに関しての情報は少ないようで、ティラリアさんやゴリラマンさんが興味深そうに見ている。
なお、ミーちゃんのほうはそこまで興味を持っていないようだ。
「現実のほうが、人外の知り合いが多いからね。そこまで驚くようなものじゃないんだよ」
「そういうものなのか」
それにしても、この酒場で久しぶりに出会えるとは思いもしなかった。
「それにしても、ゼアさん、シルルさん、二人とも思いっきり宇宙に出てますけど、何か目的でもおありで?さっき、何か調理してほしそうなものを持ち込んでいたようですが」
「ああ、この調理願いはついでのようなものだ。上からの指示で、別の任務があってやってきたわけなのだが…」
「流石に色々と疲れて、休憩がてらにここへ寄ることにしたんだよねぇ☆。手土産をもってくれば、ゴンフラワレスさん、全品10%OFFで提供してくれるんだよ」
「へぇ、そんな隠し要素が…あれ?上からの任務って何?」
「あー…いや、これ、プレイヤーに言っても良い案件だったか?」
「問題ないとは思うよ☆。既に、別の惑星でクエストの形で出して、受けてもらっていたりするからね☆」
何やら目的があって、この二人はこの奇妙奇天烈摩訶不思議惑星ファンタズムに訪れてきたらしい。
上からの指示となると、この二人の場合運営から直接下されているようなものの気がするが、プレイヤーに聞かれても問題ない類のようだ。
「ちょっと不味い感じの研究を行う集団がいて、そいつらが残した研究施設がこの星にあると言うことで、調査に来たんだ」
「不味い感じの研究?」
「データの改造、改悪、破壊のようなものだね☆。従来のモンスターではないようなものを生み出すような奴らだったらしい」
「基本ベースは主にオーガを選択していたようだけど、どうも全部でやらかしたようでね☆」
「既に、全滅済みだが…いくつかの星々で、その研究施設が生き残っていたようだ」
よくある悪の組織的なものがこのアルケディア・オンラインの世界にも存在していたようだが、運営側の想定するようなものではないイレギュラーな者たちも出ていたらしい。
その中で、特定の集団が相当ヤバいものに手を出していたようだが…結果として、運営が手を下す前に自ら滅びてしまうようなところが多かったらしい。
だが、それでもどうにか研究を続けようと、施設の一部の人工知能などが稼働し続けてやらかしていたようで、中にはレイドボス並みのものまで作られていたところがあったようだ。
「そんな中で、この星にもその研究施設があった情報を聞いて、やってきたわけだが…常識外のことが多い、非常識な惑星ゆえに…胃をちょっと痛めて、精神的な休憩を兼ねてここに来たんだ」
「いや、胃を痛めたのはゼアの方だけだよ☆。普段から真面目に考えるから、そんなことになるんだよね~☆」
「…言い返せないのが、辛いな」
堕天使に言い負かされている悪魔とはこれいかに。
どっちも大差ないようだけど、とりあえず疲れたから休憩を取るってことで、ここに来たようである。
「なるほど、オーガを使った研究デースか。恐竜系のモンスターを狙うほうが、パワフルだと思うのデースが、それは無かったんデースね?」
「一部ではキメラ化などの研究で、ザウルスオーガなんてものも爆誕しかけたようだが…こちらは既に、クエストの形で出て、プレイヤーに討伐されている。制御ができない分、暴れまくって悪目立ちをしたのが仇となって、捉えやすかったようだ」
「この惑星だと、どうもより改良を施したオーガが作成されていたって話も合って…まぁ、違法な改造データに近いから、従来のモンスターで設定できなくて、アンノウンモンスターって表記になっているらしいから、見つけやすそうなんだけどね☆」
「アンノウンモンスターなオーガかぁ…ん?」
…あれ?ちょっと待って、なんかその話、物凄く身に覚えがあり過ぎるんだけど。
えっと、まさか…
「アンノウンモンスターって表記意外に、特徴ってあるの?」
「あー、基本的に実験で作られて、正式な種族名がないってのもあるな」
「アンノウンモンスターは総称のようなもので、大体は実験体で番号やらで割り振られていたようだけど、それがどうかしたの☆?」
「…あの、それ、多分僕遭遇しています」
「「え」」
「ついでいえば、黒き女神のスキルが変な感じに作動して、眷属化中です」
「「えええ?」」」
「こちら、アイテムに入っているこれが証拠で…」
「「…本当だ、というか、何をどうしてこうなったんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」
…嫌な予感、的中。
叫ぶ二人を見て、どうしてこういうことに巻き込まれるのだろうと、心の底から嘆きたくなるのであった…
「嘘だろマジか、アンノウンモンスターが眷属にかよ」
「神系スキル所持者、この惑星に負けず劣らずの奇妙奇天烈摩訶不思議なやらかしをする人ばかりだけど、まさかそうなるとは…☆」
「え、今何か、凄き聞き捨てらならない様なことも聞こえたんだけど」
「これで、問題がないのでしょうか」
「ええ、ばっちりよぉん」
くねくねと動き、そう答える花のNPCことゴンフラワレスさん。
蠢く巨大唇付きひまわりという見た目のインパクトはあるが…そんなことはさておき、高速出前タウンの中央噴水に隠された隠し酒場へと戻って、プロテニアフラワーの蜜を出したところ、達成扱いになったようである。
「これで無事に、特製栄養剤が作れるわぁん。作ってあげるから、そのあたりに座ってちょっと待ってねぇん♪」
達成したとはいえ、すぐにテイムモンスターの言語が分かるわけではない。
確認したところ、栄養剤を作ってもらい、それを飲む必要があるようだ。
作るのに大体10分程度のようで、すぐに酒場の奥の方にあるキッチンでゴンフラワレスさんは栄養剤づくりに取り掛かった。
「これ、採取時はつるつるっと滑り込むように滑らかだけど、混ぜ込む薬草が生半可な力で混ざらないから…ほわぁぁぁぁあ!マッスルパワァァァァ!!」
「…わぁ、ゴンフラワレスさんが瞬時に、筋肉マッチョな肉付に」
「ゴリゴリとすさまじい勢いで蜜と薬草をいくつか混ぜ込みまくっているようデース」
調理場が見えるのでどのようにやっているのかわかるのだが、ゴンフラワレスさんの変貌ぶりには驚かされる。
細かった茎がいっきに極太になり、びくんびくんっと血管の様なものが浮かび上がって聞こえるほどの脈動を立て、凄まじい力で無理やりやっているようだ。
「ふむふむ、ああいう調理法もあると…生徒たちへ教える料理の参考になるね」
「いや、ゴリラマンさん、あれ参考にしていい奴じゃないと思う」
良い先生なんだけど、ちょっと天然ボケでもあるのだろうか。
そんなことを語りつつ、調理筋肉光景を見ていたそんな時だった。
~カラン♪コロ~ン♪
「おーい、ゴンフラワレスさんいるかー?」
「久しぶりに、タケノコマッシュが採取できたから、これ使って料理をしてほしい~んだけど☆」
「「「「ん?」」」」
湖の下にある隠し酒場だが、酒場というだけあってクエスト以外でも客が訪れることがあるらしい。
クエスト目的ではないまともな客の場合、さらに隠された別のルートからやってきてドアベルが鳴るという話もあったようだが、どうやらその客たちが訪れたようだ。
でも、あの姿は確か…
「…あれ?もしかして、ゼアさんとシルルさん?」
「おや?調理中で…ほぉ、久しぶりだな、ハルさんよ」
「あ、本当だ☆やっほー、久しぶりだねハルさん☆」
銀髪赤目、金髪青目の姿をした悪魔と堕天使…妖精郷での騒動以来、久しぶりに会う知り合いNPCたちだった。
「なるほどなるほど…それじゃ、そちらはハルさんの仲間のプレイヤーたちってことか」
「初めまして☆。オイラたち、堕天使&悪魔のNPCコンビ、シルル&ゼアだよ~☆」
「へぇ、堕天使と悪魔のNPC…ハル、こんな知り合いがいたんだね」
「ほー、珍しいのデース。天界、魔界それぞれにいるようなのが、こっちに来ているのデース?」
「いや、堕天使は確か天使の名が付くが、基本的な居住場所は魔界のほうになっていると聞く。しかし、このタイプのNPCということは…もしや、特殊なタイプの移動可能なNPCか」
「大・正・解☆。オイラたち、場所に縛られずにあっちこっち、色々と上からの指示で飛んで回っている特殊なNPCなんだよ~☆。出会えたら、ラッキーって感じだと思えばいいよ」
「悪魔と堕天使な時点でどうなのかという疑問はあるがな…」
かくかくしかじかと軽く紹介をして、交流を行う。
魔界や天界は実装から時間が経過しており、悪魔や堕天使などのNPCに関しての情報は集まっていた。
けれども、この二人のように特殊なNPCに関しての情報は少ないようで、ティラリアさんやゴリラマンさんが興味深そうに見ている。
なお、ミーちゃんのほうはそこまで興味を持っていないようだ。
「現実のほうが、人外の知り合いが多いからね。そこまで驚くようなものじゃないんだよ」
「そういうものなのか」
それにしても、この酒場で久しぶりに出会えるとは思いもしなかった。
「それにしても、ゼアさん、シルルさん、二人とも思いっきり宇宙に出てますけど、何か目的でもおありで?さっき、何か調理してほしそうなものを持ち込んでいたようですが」
「ああ、この調理願いはついでのようなものだ。上からの指示で、別の任務があってやってきたわけなのだが…」
「流石に色々と疲れて、休憩がてらにここへ寄ることにしたんだよねぇ☆。手土産をもってくれば、ゴンフラワレスさん、全品10%OFFで提供してくれるんだよ」
「へぇ、そんな隠し要素が…あれ?上からの任務って何?」
「あー…いや、これ、プレイヤーに言っても良い案件だったか?」
「問題ないとは思うよ☆。既に、別の惑星でクエストの形で出して、受けてもらっていたりするからね☆」
何やら目的があって、この二人はこの奇妙奇天烈摩訶不思議惑星ファンタズムに訪れてきたらしい。
上からの指示となると、この二人の場合運営から直接下されているようなものの気がするが、プレイヤーに聞かれても問題ない類のようだ。
「ちょっと不味い感じの研究を行う集団がいて、そいつらが残した研究施設がこの星にあると言うことで、調査に来たんだ」
「不味い感じの研究?」
「データの改造、改悪、破壊のようなものだね☆。従来のモンスターではないようなものを生み出すような奴らだったらしい」
「基本ベースは主にオーガを選択していたようだけど、どうも全部でやらかしたようでね☆」
「既に、全滅済みだが…いくつかの星々で、その研究施設が生き残っていたようだ」
よくある悪の組織的なものがこのアルケディア・オンラインの世界にも存在していたようだが、運営側の想定するようなものではないイレギュラーな者たちも出ていたらしい。
その中で、特定の集団が相当ヤバいものに手を出していたようだが…結果として、運営が手を下す前に自ら滅びてしまうようなところが多かったらしい。
だが、それでもどうにか研究を続けようと、施設の一部の人工知能などが稼働し続けてやらかしていたようで、中にはレイドボス並みのものまで作られていたところがあったようだ。
「そんな中で、この星にもその研究施設があった情報を聞いて、やってきたわけだが…常識外のことが多い、非常識な惑星ゆえに…胃をちょっと痛めて、精神的な休憩を兼ねてここに来たんだ」
「いや、胃を痛めたのはゼアの方だけだよ☆。普段から真面目に考えるから、そんなことになるんだよね~☆」
「…言い返せないのが、辛いな」
堕天使に言い負かされている悪魔とはこれいかに。
どっちも大差ないようだけど、とりあえず疲れたから休憩を取るってことで、ここに来たようである。
「なるほど、オーガを使った研究デースか。恐竜系のモンスターを狙うほうが、パワフルだと思うのデースが、それは無かったんデースね?」
「一部ではキメラ化などの研究で、ザウルスオーガなんてものも爆誕しかけたようだが…こちらは既に、クエストの形で出て、プレイヤーに討伐されている。制御ができない分、暴れまくって悪目立ちをしたのが仇となって、捉えやすかったようだ」
「この惑星だと、どうもより改良を施したオーガが作成されていたって話も合って…まぁ、違法な改造データに近いから、従来のモンスターで設定できなくて、アンノウンモンスターって表記になっているらしいから、見つけやすそうなんだけどね☆」
「アンノウンモンスターなオーガかぁ…ん?」
…あれ?ちょっと待って、なんかその話、物凄く身に覚えがあり過ぎるんだけど。
えっと、まさか…
「アンノウンモンスターって表記意外に、特徴ってあるの?」
「あー、基本的に実験で作られて、正式な種族名がないってのもあるな」
「アンノウンモンスターは総称のようなもので、大体は実験体で番号やらで割り振られていたようだけど、それがどうかしたの☆?」
「…あの、それ、多分僕遭遇しています」
「「え」」
「ついでいえば、黒き女神のスキルが変な感じに作動して、眷属化中です」
「「えええ?」」」
「こちら、アイテムに入っているこれが証拠で…」
「「…本当だ、というか、何をどうしてこうなったんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」
…嫌な予感、的中。
叫ぶ二人を見て、どうしてこういうことに巻き込まれるのだろうと、心の底から嘆きたくなるのであった…
「嘘だろマジか、アンノウンモンスターが眷属にかよ」
「神系スキル所持者、この惑星に負けず劣らずの奇妙奇天烈摩訶不思議なやらかしをする人ばかりだけど、まさかそうなるとは…☆」
「え、今何か、凄き聞き捨てらならない様なことも聞こえたんだけど」
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