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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.0-2 僕ら、常識人ですよ
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…常識が通用しないと言われている、惑星ファンタズム。
どのようなものが待ち受けていようとも、言語獲得クエストをやるのであれば挑まないわけがない。
「でも、常識人からすれば大変な星かぁ…そういう話はあったけど」
「確かにこれは厳しいか…?」
表面が何も見えない、もやもやした感じの惑星だったが…こうやって直接降り立ってみると、どのぐらい常識外れなのかが分かるだろう。
「いやいやいや、出来れば周囲が見やすいように、惑星降り立つ前に太陽の光が届く昼間の部分に来たはずなのに、思いっきり真夜中なのはなんでだよ!!しかも、月が一つとかじゃなくて満月やら三日月やら、色々と多く出ているのはどういうことなの!?」
「光景としてはすごいけど、本当に何でかなぁ…」
【うーん、きちんと計算して降りたはずですが…ああ、駄目になってマスネ】
「というと?」
【計器類、せっかく新しいものへ変えたのですが、全部狂ってマス。電卓なども計算が合わないですし…どうも常識外れなのはその星の中身そのものにもあるようデス】
確認してみると、どうやら惑星の中に入ってすぐにあちこちの計器類がおかしな数値を叩きだしているらしい。
ある程度の計算を行って、クエストがある場所へ最短でたどり着くルートだっったはずだが…
「全てが逆になるかと思ったらそうでもなく、中途半端な座標に来ているのか…」
常識が通用しない…物理演算などの類も同様に通用しなくなっているようで、予測不可能なものが多くなっているそうだ。
【これ以上、グレイ号での航行は危険ですネ。大気圏内から早急に脱したほうが良さそうデス】
「でもそうなると、後は地面を普通に歩いて向かうだけになるけど…この様子だと、まともに行けるのかな?」
入って早々に滅茶苦茶な状態なので、ここからさらに進むとなると怖いところがある。
「というかそもそも、何でこんな星に言語のクエストが…あ、いや、だからなのか?」
「どうしたの、ハル?」
「今気が付いたけど、もしかすると言語に関しての常識をなくせという理由で、この星に集められているんじゃないかなぁ…」
…常識が通用しない星。それはつまり、今までそれが当たり前だと思っていたものが通用しなくなる場所。
その当たり前の中には、言語に関しての常識もあるのかもしれないのだ。
「基本的なイメージで…例えば犬はワンワン、猫はニャーニャー鳴くイメージがあるだろ?でも、外国だとまた違った感じになっているから…」
「ああ、なるほど。そう鳴くものだと思っているイメージがあるけど、それがアルケディア・オンラインの中ではモンスターたちの鳴き声も当てはまって…当たり前だと思うイメージで聞こえているような部分があるかもしれないのか」
「そこに、この星で色々と常識を破壊してもらえば…言語の常識も消えて、通じるようになるのかも」
理由としては、ありえなくもない話。
でも、そんな理由で常識が消えるのかは…正直言って、わからない。
「でも本当に、大変そうな場所でもあるんだよなぁ。常識人には厳しいか」
「うんうん、私たち常識人と言って良いからねぇ」
【…それ、本気で言ってますでしょうカ】
「「何で?」」
ロロが珍しく僕らを疑うような声を出したが、色々と周囲に何かしらのことが起きる以外としては、まともな感性を持っていると思いたい。
とにもかくにも、ここから先は船から降りて自力で進むしかなさそうであった…
…常識人がいたら確実にツッコミがありそうな会話がされていたそのころ。
惑星ファンタズムの中で、とある施設が崩落を始めていた。
そこは、既に放棄された研究施設。
常識が通用しない星だからこそ、常識に縛られない研究が可能として多くの研究者たちが集っていたが、研究が終了…いや、途中でやっていたことが暴かれてしまい、襲撃を受けて何物もいなくなった無人の場所。
だが、動力にも何も供給されないはずなのに、なぜか設備が稼働し続けており…研究は進んでいた。
どれだけの年月をかけて、やっていたのかわからない。
それでもやり続けていたのは、自分たちを生みだした研究者たちの残された意志を引き継ごうとしたからなのだろう。
けれども、いくら常識が通用しない星だからとはいえ、流石に限度もあり…長い間誰も手入れをしなかった結果、施設の耐久限界を迎えてしまったのである。
頑丈に作られていても終わりはあり、そのために崩落していく施設。
…けれども、その施設内で行われていた実験に使用されていた実験体は抜け出した。
崩れて降りかかってくるがれきを粉砕し、五体満足で飛び出す。
【オゴ、オゴァァァァァァ!!】
実験に使われ続け、自由を奪われていた実験体。
しかし今、その身を拘束していた設備は崩落し、もはや縛るものはない。
自身の身に自由の風を感じつつ、実験体は蠢きだす。
その身がどこへ向かうのかは誰もわからないが…ただ一つ、言えるとすれば縛られていたうっぷんを晴らしたいのだろう。
どれほどの力をふるって大暴れをできるのか、制限がない状況で知りたいという欲求が生まれ、なんとなくで感じ取った力に対して駆け出していく。
…偶然なのか、その実験体と似たようなものと相手をした者たちに対して。
どのようなものが待ち受けていようとも、言語獲得クエストをやるのであれば挑まないわけがない。
「でも、常識人からすれば大変な星かぁ…そういう話はあったけど」
「確かにこれは厳しいか…?」
表面が何も見えない、もやもやした感じの惑星だったが…こうやって直接降り立ってみると、どのぐらい常識外れなのかが分かるだろう。
「いやいやいや、出来れば周囲が見やすいように、惑星降り立つ前に太陽の光が届く昼間の部分に来たはずなのに、思いっきり真夜中なのはなんでだよ!!しかも、月が一つとかじゃなくて満月やら三日月やら、色々と多く出ているのはどういうことなの!?」
「光景としてはすごいけど、本当に何でかなぁ…」
【うーん、きちんと計算して降りたはずですが…ああ、駄目になってマスネ】
「というと?」
【計器類、せっかく新しいものへ変えたのですが、全部狂ってマス。電卓なども計算が合わないですし…どうも常識外れなのはその星の中身そのものにもあるようデス】
確認してみると、どうやら惑星の中に入ってすぐにあちこちの計器類がおかしな数値を叩きだしているらしい。
ある程度の計算を行って、クエストがある場所へ最短でたどり着くルートだっったはずだが…
「全てが逆になるかと思ったらそうでもなく、中途半端な座標に来ているのか…」
常識が通用しない…物理演算などの類も同様に通用しなくなっているようで、予測不可能なものが多くなっているそうだ。
【これ以上、グレイ号での航行は危険ですネ。大気圏内から早急に脱したほうが良さそうデス】
「でもそうなると、後は地面を普通に歩いて向かうだけになるけど…この様子だと、まともに行けるのかな?」
入って早々に滅茶苦茶な状態なので、ここからさらに進むとなると怖いところがある。
「というかそもそも、何でこんな星に言語のクエストが…あ、いや、だからなのか?」
「どうしたの、ハル?」
「今気が付いたけど、もしかすると言語に関しての常識をなくせという理由で、この星に集められているんじゃないかなぁ…」
…常識が通用しない星。それはつまり、今までそれが当たり前だと思っていたものが通用しなくなる場所。
その当たり前の中には、言語に関しての常識もあるのかもしれないのだ。
「基本的なイメージで…例えば犬はワンワン、猫はニャーニャー鳴くイメージがあるだろ?でも、外国だとまた違った感じになっているから…」
「ああ、なるほど。そう鳴くものだと思っているイメージがあるけど、それがアルケディア・オンラインの中ではモンスターたちの鳴き声も当てはまって…当たり前だと思うイメージで聞こえているような部分があるかもしれないのか」
「そこに、この星で色々と常識を破壊してもらえば…言語の常識も消えて、通じるようになるのかも」
理由としては、ありえなくもない話。
でも、そんな理由で常識が消えるのかは…正直言って、わからない。
「でも本当に、大変そうな場所でもあるんだよなぁ。常識人には厳しいか」
「うんうん、私たち常識人と言って良いからねぇ」
【…それ、本気で言ってますでしょうカ】
「「何で?」」
ロロが珍しく僕らを疑うような声を出したが、色々と周囲に何かしらのことが起きる以外としては、まともな感性を持っていると思いたい。
とにもかくにも、ここから先は船から降りて自力で進むしかなさそうであった…
…常識人がいたら確実にツッコミがありそうな会話がされていたそのころ。
惑星ファンタズムの中で、とある施設が崩落を始めていた。
そこは、既に放棄された研究施設。
常識が通用しない星だからこそ、常識に縛られない研究が可能として多くの研究者たちが集っていたが、研究が終了…いや、途中でやっていたことが暴かれてしまい、襲撃を受けて何物もいなくなった無人の場所。
だが、動力にも何も供給されないはずなのに、なぜか設備が稼働し続けており…研究は進んでいた。
どれだけの年月をかけて、やっていたのかわからない。
それでもやり続けていたのは、自分たちを生みだした研究者たちの残された意志を引き継ごうとしたからなのだろう。
けれども、いくら常識が通用しない星だからとはいえ、流石に限度もあり…長い間誰も手入れをしなかった結果、施設の耐久限界を迎えてしまったのである。
頑丈に作られていても終わりはあり、そのために崩落していく施設。
…けれども、その施設内で行われていた実験に使用されていた実験体は抜け出した。
崩れて降りかかってくるがれきを粉砕し、五体満足で飛び出す。
【オゴ、オゴァァァァァァ!!】
実験に使われ続け、自由を奪われていた実験体。
しかし今、その身を拘束していた設備は崩落し、もはや縛るものはない。
自身の身に自由の風を感じつつ、実験体は蠢きだす。
その身がどこへ向かうのかは誰もわからないが…ただ一つ、言えるとすれば縛られていたうっぷんを晴らしたいのだろう。
どれほどの力をふるって大暴れをできるのか、制限がない状況で知りたいという欲求が生まれ、なんとなくで感じ取った力に対して駆け出していく。
…偶然なのか、その実験体と似たようなものと相手をした者たちに対して。
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