399 / 718
Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
Ver.4.3-165 奴らは全て
しおりを挟む
…一週間ほど経過したが、今のところ襲撃の様子はない。
まぁ、真祖であるミーちゃんが常に送迎してくれるし、家の方でもロロが何かしらの防衛システムとやらを作成しているそうなので、そうたやすく襲えるような状況を作ることが出来ていないというのが大きいだろう。
こうやって考えてみると、後者はともかく前者の方はかなりぶっ飛んだことなのかもしれないが…それでも、平和な時間を過ごすことはできていた。
しいて言うのであれば、彼女たちに迷惑をかけていないか不安になることぐらいか。
それでも、どこのものともわからないような、頭が茹で上がっている輩の襲撃を受けることよりもいいようで、困っているわけでもないらしい。
なので、出来るだけ早く負担を減らせるように解決してほしいところなのだが…
「今のところ、だいぶ絞れてきたぐらいか…」
密入国している情報があったので、その線で情報をロロが調べているそうなのだが、だんだん居場所を探ることが出来てきていた。
間違いなく奴は今、この国の中へ入国しているらしく、形跡は結構簡単に見つけることはできたそうである。
だがしかし、そこからさらに深く探れたかといえばそういうわけでもないようで、かなり面倒な場所に潜り込まれたそうで、居場所の特定まで時間がかかるらしい。
完全に特定できれば、素早く制圧して本当の平穏を取り戻せるそうだが…いかんせん、世の中はそう簡単に事を運ばせてくれないようだ。
何にしても、このまま襲撃も何もなければ良いのだが…それでも、不安をぬぐうことはできない。
「ああ、さっさと解決すれば良いのになぁ…そもそも何で僕を狙うのやら」
真祖であるミーちゃんとのつながりを狙って求婚し、盛大にフラれてしまったのでればそのままおとなしく引き下がってほしい。
それなのに、雑草のごとくしぶとく耐え抜いて、何をどのように考えて、何の変哲もないただの人間である自分を狙うのか、その思考が理解できないだろう。
いや、理由を考えるのであれば、いくつか候補がないわけでもない。
まず、最初に考えられることとしては、ミーちゃんに対しての人質だろう。
結婚できぬのであれば、より迫るために親しい相手を攫い、無理やり言うことを聞かせるというのは、卑怯だけど成功率は高いだろう。
リスクとしては、それで本気の激怒をしたミーちゃんが爆誕してしまうことか…破滅願望でも持っているのだろうか。
次に考えられることとすれば、交渉のために無理やり言うことを聞かせようとすることか。
最初の人質と違う点とすれば、交渉を僕自身にさせる意味合いになっており、いうことを聞かせるために吸血鬼であることを活かしての人間脅しぐらいか。
普通の人間なので、真祖レベルではない吸血鬼相手でもあっさり命を奪われる可能性はあるからね。種族としての力の差による暴力で脅しをかけることか。
リスクとしては…うん、加減を間違えたら人間をあっさり潰せるので、おまけとしてミーちゃんがウルトラ大激怒するぐらいか。
様々な案が色々とあるが、全てのリスクとしてはミーちゃんが世界滅亡をさせるほどの力を持った大魔王になりかねないほどの激怒を引き起こすことだろう。
以前、真祖としての正体ばれした時に起きた騒動のような暴れぶりをよりシャレにならない形で出してくる可能性だってある。
…そんなやばい地雷を踏みぬくような真似を、流石にするだろうか?
いくら相当な愚か者だとしても、そんな真似をしたらただでは済まないことが目に見えているはずだが、もしやそんなことすら見えないほどの盲目ということでもあるまい、
とはいえ、どのようなことをしでかすのか、愚物の思考は深く読むことができない。
人とは人ではないようなものの思考を理解することはできず、だからこそ、度が過ぎている大馬鹿野郎の考えを予想できず、結果として予測不可能な大惨事を招く。
可能な限り、大惨事を招かないように予防するが…それでも、どこかで限度はあり、結果として引き起こされてしまう可能性を消すことが出来ない。
それでも、どうにかするために予防することを諦めはせず、続けることで被害は軽減できるはず。
できれば、何も被害を引き起こすことなく終わってほしいのだが…難しいものは仕方がないので、平穏であり続けることを祈るしかない。
「さっさと、気が付かない間に自滅して潰れてほしいなぁ…」
姿を見せぬ相手だが、一生その姿を見ることなく終わってほしいと、心の底から思うのであった…
…しかし、世の中そう簡単に願いが叶うわけもない。
それこそ神が祈ったとしても、神の願いは運命に対して無力でもある。
そのうえ、仮に自滅して終わったとしても、その自滅は…途方もない大迷惑を、周囲に振り向いての大爆発を引き起こすのだから…
まぁ、真祖であるミーちゃんが常に送迎してくれるし、家の方でもロロが何かしらの防衛システムとやらを作成しているそうなので、そうたやすく襲えるような状況を作ることが出来ていないというのが大きいだろう。
こうやって考えてみると、後者はともかく前者の方はかなりぶっ飛んだことなのかもしれないが…それでも、平和な時間を過ごすことはできていた。
しいて言うのであれば、彼女たちに迷惑をかけていないか不安になることぐらいか。
それでも、どこのものともわからないような、頭が茹で上がっている輩の襲撃を受けることよりもいいようで、困っているわけでもないらしい。
なので、出来るだけ早く負担を減らせるように解決してほしいところなのだが…
「今のところ、だいぶ絞れてきたぐらいか…」
密入国している情報があったので、その線で情報をロロが調べているそうなのだが、だんだん居場所を探ることが出来てきていた。
間違いなく奴は今、この国の中へ入国しているらしく、形跡は結構簡単に見つけることはできたそうである。
だがしかし、そこからさらに深く探れたかといえばそういうわけでもないようで、かなり面倒な場所に潜り込まれたそうで、居場所の特定まで時間がかかるらしい。
完全に特定できれば、素早く制圧して本当の平穏を取り戻せるそうだが…いかんせん、世の中はそう簡単に事を運ばせてくれないようだ。
何にしても、このまま襲撃も何もなければ良いのだが…それでも、不安をぬぐうことはできない。
「ああ、さっさと解決すれば良いのになぁ…そもそも何で僕を狙うのやら」
真祖であるミーちゃんとのつながりを狙って求婚し、盛大にフラれてしまったのでればそのままおとなしく引き下がってほしい。
それなのに、雑草のごとくしぶとく耐え抜いて、何をどのように考えて、何の変哲もないただの人間である自分を狙うのか、その思考が理解できないだろう。
いや、理由を考えるのであれば、いくつか候補がないわけでもない。
まず、最初に考えられることとしては、ミーちゃんに対しての人質だろう。
結婚できぬのであれば、より迫るために親しい相手を攫い、無理やり言うことを聞かせるというのは、卑怯だけど成功率は高いだろう。
リスクとしては、それで本気の激怒をしたミーちゃんが爆誕してしまうことか…破滅願望でも持っているのだろうか。
次に考えられることとすれば、交渉のために無理やり言うことを聞かせようとすることか。
最初の人質と違う点とすれば、交渉を僕自身にさせる意味合いになっており、いうことを聞かせるために吸血鬼であることを活かしての人間脅しぐらいか。
普通の人間なので、真祖レベルではない吸血鬼相手でもあっさり命を奪われる可能性はあるからね。種族としての力の差による暴力で脅しをかけることか。
リスクとしては…うん、加減を間違えたら人間をあっさり潰せるので、おまけとしてミーちゃんがウルトラ大激怒するぐらいか。
様々な案が色々とあるが、全てのリスクとしてはミーちゃんが世界滅亡をさせるほどの力を持った大魔王になりかねないほどの激怒を引き起こすことだろう。
以前、真祖としての正体ばれした時に起きた騒動のような暴れぶりをよりシャレにならない形で出してくる可能性だってある。
…そんなやばい地雷を踏みぬくような真似を、流石にするだろうか?
いくら相当な愚か者だとしても、そんな真似をしたらただでは済まないことが目に見えているはずだが、もしやそんなことすら見えないほどの盲目ということでもあるまい、
とはいえ、どのようなことをしでかすのか、愚物の思考は深く読むことができない。
人とは人ではないようなものの思考を理解することはできず、だからこそ、度が過ぎている大馬鹿野郎の考えを予想できず、結果として予測不可能な大惨事を招く。
可能な限り、大惨事を招かないように予防するが…それでも、どこかで限度はあり、結果として引き起こされてしまう可能性を消すことが出来ない。
それでも、どうにかするために予防することを諦めはせず、続けることで被害は軽減できるはず。
できれば、何も被害を引き起こすことなく終わってほしいのだが…難しいものは仕方がないので、平穏であり続けることを祈るしかない。
「さっさと、気が付かない間に自滅して潰れてほしいなぁ…」
姿を見せぬ相手だが、一生その姿を見ることなく終わってほしいと、心の底から思うのであった…
…しかし、世の中そう簡単に願いが叶うわけもない。
それこそ神が祈ったとしても、神の願いは運命に対して無力でもある。
そのうえ、仮に自滅して終わったとしても、その自滅は…途方もない大迷惑を、周囲に振り向いての大爆発を引き起こすのだから…
10
お気に入りに追加
2,048
あなたにおすすめの小説
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…

大賢者の弟子ステファニー
楠ノ木雫
ファンタジー
この世界に存在する〝錬金術〟を使いこなすことの出来る〝錬金術師〟の少女ステファニー。
その技を極めた者に与えられる[大賢者]の名を持つ者の弟子であり、それに最も近しい存在である[賢者]である。……彼女は気が付いていないが。
そんな彼女が、今まであまり接してこなかった[人]と関わり、成長していく、そんな話である。
※他の投稿サイトにも掲載しています。

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

【☆完結☆】転生箱庭師は引き籠り人生を送りたい
うどん五段
ファンタジー
昔やっていたゲームに、大型アップデートで追加されたソレは、小さな箱庭の様だった。
ビーチがあって、畑があって、釣り堀があって、伐採も出来れば採掘も出来る。
ビーチには人が軽く住めるくらいの広さがあって、畑は枯れず、釣りも伐採も発掘もレベルが上がれば上がる程、レアリティの高いものが取れる仕組みだった。
時折、海から流れつくアイテムは、ハズレだったり当たりだったり、クジを引いてる気分で楽しかった。
だから――。
「リディア・マルシャン様のスキルは――箱庭師です」
異世界転生したわたくし、リディアは――そんな箱庭を目指しますわ!
============
小説家になろうにも上げています。
一気に更新させて頂きました。
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」

【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました
鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。
だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる