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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.3-159 改造・魔改造・大改造
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―――サイキック・ゴールデンオーガは倒され、無事に平穏が戻った大樹の村。
出てきたドロップ品などの利益にプレイヤーたちは喜び、この場は丸く収まっただろう。
「そしてまた販売してポイントをためていく作業になったけど…うーん、やっぱり油断できないってこともあるのだな」
「どうしたの、お兄ちゃん?」
「ちょっと、さっき伝説のマタギさんと話をしていたんだけど…」
レイドボス級の相手だったが、今回は別にレイドボスってわけでもなく、プレイヤーが主催したイベントのような扱いになっていたらしい。
それでも、大樹の村の危機を救ったことになるので、現在の村の村長より討伐に関わったプレイヤーたちへ追加でお礼の品々も配布された。
ついでにのじゃロリからも、一応お礼ってことで同じように渡されたが…アレは後で廃棄できないか、ロロに相談しよう。なんで、電撃が放てる鬼娘的な衣装を渡してきたんだよ…ああ、もとにしたのがオーガからの素材だから、オーガ=鬼で結び付けたのだろうか。
廃棄処分品も分けつつ、戦いの中でトドメの一撃を放ったこともあってかさらに追加の形で別の品もいただいていたのだが、品物を貰っていたその際に、偶然にも伝説のマタギさんと話す機会があった。
「…最後のほうにね、あの電磁砲だけじゃなくて、女神の力を使えば万が一の可能性もなかったんじゃないかと、言われたんだよね」
「マタギさんに、ハルの黒き女神の力って話したことあったかな?」
「無いけどさ…どうもあの人、マタギということだけあって、色々と情報を集めていたようで…」
伝説のマタギと呼ばれているプレイヤーだが、その狙う獲物は星の数ほどいる。
だからこそ、どのようなものなのか事前にしっかりと情報を集めて対策を練るなどして準備しており、獲物の中には星サイズの獣だとか、ウイルスサイズのものとかあり…神の名が付くような獣もいつか狩ろうという目標を立てていたようだ。
それで、この世界での神の名が付くようなものに関しての情報収集も行っていく中で、神系スキルの所持者の情報も集めて、黒き女神のことを確認し、その正体が僕であると分かってしまったようだ。
幸いなことに、神の名が付く獣を狙うだけで、直接女神やその他神系スキル所持者を狙う気はないようだが…秘匿していても、たどり着く人がいるという恐ろしさを実感させられただろう。
いくら秘密があっても、いつかは暴く人は出るだろうが…出来ればあの変態共は辿り着かないでほしいところだろう。
「黙ってもらえるけど、もしもやばそうな獣が出たら連絡してほしいってことで、フレンド登録もすることになって、お近づきの印ってことで現実ならジビエ肉相当の…」
「『ゴールデンボアのお肉』か…これって確か、滅茶苦茶おいしいやつだよ!」
「でも、このモンスターって某鋼のスライム並みに逃走するって聞いていたけど、これを仕留めるってことは逃走前に…」
「「「…」」」
まだ遭遇したこともないのだが、ネットの話では物凄く早く動くモンスターで、討伐報告はなかなか上がることはないらしい。
極たまに市場に出てくることがあり、味わった者の感想ではこのVRMMO内で食せる肉の中では最高峰にあってもおかしくないと言わせるほどなのに、それをこうも簡単に出すということは…
「…うわぁ、絶対に敵対したくないな。情報収集能力、狙撃力、どれをとっても強すぎでしょ」
「まぁ、仲良くなれたのならば、良いのかな?」
「プレイヤーの中でも伝説の名があるほど、相当強い人らしいし…縁ができたのなら喜ぶべきかな?」
色々と思うところはあるが、ひとまず今は問題ないと考えておこう。
そうやすやすと人の秘密を漏らすようなこともなさそうだし、腕前なんかも本物で敵対する意味もないし、フレンドとして接するだけでいいか。
とりあえず、屋台のほうでポイントを稼ぎ、ロブハウス入手へ向けて進めていくのであった…
「しかしロブハウスか…うーん、私としては別に良いかな」
「ミーちゃんは参加しないんだ」
「そもそも惑星持っているから、そんなに移動拠点に魅力ないんだよね」
「言われてみれば、確かにミーちゃんはミルルン牧場を持っていたから…」
…移動拠点よりも惑星のほうが、明らかに規模がでかすぎる気がする。
「あ、いっそロロにグレイ号同様に何かしらの改造を施せないか聞いてみようかな」
「それはそれで、とんでもない代物になるんじゃないの?変形してロブスターから人型のスーパーロボットになるような気がするよ」
いやいや、流石にそこまで…あれ?帆船レベルから宇宙戦艦レベルにまで魔改造したり、妖精郷をSFの近未来感あふれる神域に改造した前例があるから、否定できない。
むしろ、誤った選択に…ならないよね?
出てきたドロップ品などの利益にプレイヤーたちは喜び、この場は丸く収まっただろう。
「そしてまた販売してポイントをためていく作業になったけど…うーん、やっぱり油断できないってこともあるのだな」
「どうしたの、お兄ちゃん?」
「ちょっと、さっき伝説のマタギさんと話をしていたんだけど…」
レイドボス級の相手だったが、今回は別にレイドボスってわけでもなく、プレイヤーが主催したイベントのような扱いになっていたらしい。
それでも、大樹の村の危機を救ったことになるので、現在の村の村長より討伐に関わったプレイヤーたちへ追加でお礼の品々も配布された。
ついでにのじゃロリからも、一応お礼ってことで同じように渡されたが…アレは後で廃棄できないか、ロロに相談しよう。なんで、電撃が放てる鬼娘的な衣装を渡してきたんだよ…ああ、もとにしたのがオーガからの素材だから、オーガ=鬼で結び付けたのだろうか。
廃棄処分品も分けつつ、戦いの中でトドメの一撃を放ったこともあってかさらに追加の形で別の品もいただいていたのだが、品物を貰っていたその際に、偶然にも伝説のマタギさんと話す機会があった。
「…最後のほうにね、あの電磁砲だけじゃなくて、女神の力を使えば万が一の可能性もなかったんじゃないかと、言われたんだよね」
「マタギさんに、ハルの黒き女神の力って話したことあったかな?」
「無いけどさ…どうもあの人、マタギということだけあって、色々と情報を集めていたようで…」
伝説のマタギと呼ばれているプレイヤーだが、その狙う獲物は星の数ほどいる。
だからこそ、どのようなものなのか事前にしっかりと情報を集めて対策を練るなどして準備しており、獲物の中には星サイズの獣だとか、ウイルスサイズのものとかあり…神の名が付くような獣もいつか狩ろうという目標を立てていたようだ。
それで、この世界での神の名が付くようなものに関しての情報収集も行っていく中で、神系スキルの所持者の情報も集めて、黒き女神のことを確認し、その正体が僕であると分かってしまったようだ。
幸いなことに、神の名が付く獣を狙うだけで、直接女神やその他神系スキル所持者を狙う気はないようだが…秘匿していても、たどり着く人がいるという恐ろしさを実感させられただろう。
いくら秘密があっても、いつかは暴く人は出るだろうが…出来ればあの変態共は辿り着かないでほしいところだろう。
「黙ってもらえるけど、もしもやばそうな獣が出たら連絡してほしいってことで、フレンド登録もすることになって、お近づきの印ってことで現実ならジビエ肉相当の…」
「『ゴールデンボアのお肉』か…これって確か、滅茶苦茶おいしいやつだよ!」
「でも、このモンスターって某鋼のスライム並みに逃走するって聞いていたけど、これを仕留めるってことは逃走前に…」
「「「…」」」
まだ遭遇したこともないのだが、ネットの話では物凄く早く動くモンスターで、討伐報告はなかなか上がることはないらしい。
極たまに市場に出てくることがあり、味わった者の感想ではこのVRMMO内で食せる肉の中では最高峰にあってもおかしくないと言わせるほどなのに、それをこうも簡単に出すということは…
「…うわぁ、絶対に敵対したくないな。情報収集能力、狙撃力、どれをとっても強すぎでしょ」
「まぁ、仲良くなれたのならば、良いのかな?」
「プレイヤーの中でも伝説の名があるほど、相当強い人らしいし…縁ができたのなら喜ぶべきかな?」
色々と思うところはあるが、ひとまず今は問題ないと考えておこう。
そうやすやすと人の秘密を漏らすようなこともなさそうだし、腕前なんかも本物で敵対する意味もないし、フレンドとして接するだけでいいか。
とりあえず、屋台のほうでポイントを稼ぎ、ロブハウス入手へ向けて進めていくのであった…
「しかしロブハウスか…うーん、私としては別に良いかな」
「ミーちゃんは参加しないんだ」
「そもそも惑星持っているから、そんなに移動拠点に魅力ないんだよね」
「言われてみれば、確かにミーちゃんはミルルン牧場を持っていたから…」
…移動拠点よりも惑星のほうが、明らかに規模がでかすぎる気がする。
「あ、いっそロロにグレイ号同様に何かしらの改造を施せないか聞いてみようかな」
「それはそれで、とんでもない代物になるんじゃないの?変形してロブスターから人型のスーパーロボットになるような気がするよ」
いやいや、流石にそこまで…あれ?帆船レベルから宇宙戦艦レベルにまで魔改造したり、妖精郷をSFの近未来感あふれる神域に改造した前例があるから、否定できない。
むしろ、誤った選択に…ならないよね?
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