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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.3-156 音もまたやばいものとなりて
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サイキック・ゴールデンオーガの率いるオーガの群れは、先ほどのゲテモノ雨のせいで6割の被害が生じていた。
とはいえ、それでも耐えきったり難を逃れたりしたものの純度も高いために、むしろ統率を取りやすくなって、より精密なコントロールをかけやすくもなっている。
今はひとまず、相手が何を使用してきたのか、これからどう動いていくのか探るために、相手の懐へ潜り込めるような小型のオーガなどに指示を出していた。
情報戦としては後手に回っていたが…それでも、相手のやる情報を知っているのと知らないのでは大差があり、既に仕掛けられていたとしてもどの程度のものなのか予想はしやすいだろう。
一応、先ほどの雨のようなものが仕掛けられていた場合、感覚を共有していたら死にかねないので、ここはいったん共有せずに情報を持ち帰ってきてもらう方向で指示を出したが…それでも、言いようのない不安があった。
プレイヤーたちがどうしかけてくるのか、対人戦の経験が少ないので予想がしづらい。
とある場所から流れてきたサイキック・ゴールデンオーガの内部には、様々なデータが入っているのだが…それでも、経験不足な部分のせいで、引き出しにくいところがあるのだ。
いや、仮に出せたとしても人の活動は日々変化しており、前もって用意したものが無駄になる。
ならば、最新の情報を集めてから…と考えていた、その矢先だった。
『デスメタァァァァルゥウウウウウウウウ♪!!』
『ほえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ♪!!』
『ま”ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪!!』
【グゲ!?】
向かわさせた方向から、突如として爆音が鳴り響き、森全体が揺れ動いた。
空気そのものがびりびり震えているようであり、水球の中にあろうともその音は伝わってくる。
何が起きたのか?その答えは向かったオーガたちしかわからないだろう。
けれども、ここで感覚を共有するのは不味いと頭の中で警鐘が響いており、探るには危険性が高すぎる。
いったい何が、あそこで起きているのか…
「…ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ」
「こ、ここばかりはごり押しで…」
「全力で叫びつつ、拡声器でより凶悪化させたが…」
…サイキック・ゴールデンオーガが森からの大音響に警戒していたそのころ。
その発生源では、複数のプレイヤーたちが息切れを起こしていた。
原因は明らかであるが…
「『固定振動変換メガホン(量産型)』…噂になっていた時があったが」
「まさか、本当に音を攻撃へ変換できるとは…」
そう、彼らが行っていたのは、自分たち出した大声をアイテムによって攻撃に変換し、周辺から近づいてきていたオーガたちの手駒の者たちを破壊していたのだ。
どこから見聞きしているのかが分からないのであれば、広く伝わる音を利用して、アイテムを使うことによってより凶悪な音響兵器として効果を発揮させていたのである。
なお、当初の案では滅茶苦茶音痴な人の歌声を大音調で流すということも視野に入っていたのだが、音痴な人は自分で音痴とは気が付きづらい。
そもそも、そんなただドへたくそな歌だけで相手を倒せるとも思えなかったので、ここであるアイテムを…メガホンでの補助を行うことで、攻撃に昇華したのである。
―――
『固定振動変換メガホン』
音が鳴り響く大音響惑星テラデシベルにて販売されている装備品。
出す音が大きければ大きな程、指定した対象のみに効果を与える音波へと変換して破壊していく。
なお、一品物のであれば色々とチューニングされて扱いやすくなっているが、一般に出回っているのは量産品であり、こちらは大きな音を出すほど同時にMPも消費していく。
―――
相手がどこから来るかわからなければ、どこへでも届く音での攻撃で良い。
そんなわけで、発案者がその惑星で仕入れてきた量産品を各自が装備して使用したわけだが…かなり消費が激しいようだ。
「一応、同士討ちを避けるためにPVP以外ではプレイヤーには効果がないらしいが…」
「それでも、結構耳に来そうなレベルだったな」
「音が響くと同時に、爆散していくのもあったが…しっかり効果はあっただろう」
おかしな音を出した奴もいるようだが、それでも作戦としては機能している。
相手の手駒を奪って、徐々に攻め込んでいく。
「相手の戦力を減らし、耳を奪い…後2段階で方が付けば良いが、サイキック・ゴールデンオーガが厄介だろう。その周囲で守っている鬼武者どもも面倒だ」
相手が得られる情報をどんどん削っていき、攻めに転じることが出来るはず。
けれども、そこに至るまでにはどうしても超えていかねばならない壁が生じている。
だからこそ、ここで一気に壁をぶち破る必要がある。
「相手の手足や耳は既に、使いものにならなくなった。ここまでくれば、次は第3の作戦を決行する!!場合に追ってはここで脱落するものが出る可能性があるが、それでもやるか!!」
「「「やってやるよ!!ここまでやったなら徹底的に!!」」」
「平穏を奪ったやつら、根絶やしに!!」
「ならば続けていくぞ、大雨轟音と続けて全てを吹き飛ばす『大竜巻』!!荒ぶる暴風を奴らへ向けていざゆかん!!」
いよいよ、終盤へ差し掛かるオーガ討伐の作戦。
ここまでは順調に来ていたが、それでもまだ正面からというわけではなく、ここからがようやく相手の目の前に立って直接対峙するときになる。
十分かき乱しまくったとはいえ、まだ相手に対して油断もせずに、それでいて大胆に動き始めるのであった…
とはいえ、それでも耐えきったり難を逃れたりしたものの純度も高いために、むしろ統率を取りやすくなって、より精密なコントロールをかけやすくもなっている。
今はひとまず、相手が何を使用してきたのか、これからどう動いていくのか探るために、相手の懐へ潜り込めるような小型のオーガなどに指示を出していた。
情報戦としては後手に回っていたが…それでも、相手のやる情報を知っているのと知らないのでは大差があり、既に仕掛けられていたとしてもどの程度のものなのか予想はしやすいだろう。
一応、先ほどの雨のようなものが仕掛けられていた場合、感覚を共有していたら死にかねないので、ここはいったん共有せずに情報を持ち帰ってきてもらう方向で指示を出したが…それでも、言いようのない不安があった。
プレイヤーたちがどうしかけてくるのか、対人戦の経験が少ないので予想がしづらい。
とある場所から流れてきたサイキック・ゴールデンオーガの内部には、様々なデータが入っているのだが…それでも、経験不足な部分のせいで、引き出しにくいところがあるのだ。
いや、仮に出せたとしても人の活動は日々変化しており、前もって用意したものが無駄になる。
ならば、最新の情報を集めてから…と考えていた、その矢先だった。
『デスメタァァァァルゥウウウウウウウウ♪!!』
『ほえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ♪!!』
『ま”ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪!!』
【グゲ!?】
向かわさせた方向から、突如として爆音が鳴り響き、森全体が揺れ動いた。
空気そのものがびりびり震えているようであり、水球の中にあろうともその音は伝わってくる。
何が起きたのか?その答えは向かったオーガたちしかわからないだろう。
けれども、ここで感覚を共有するのは不味いと頭の中で警鐘が響いており、探るには危険性が高すぎる。
いったい何が、あそこで起きているのか…
「…ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ」
「こ、ここばかりはごり押しで…」
「全力で叫びつつ、拡声器でより凶悪化させたが…」
…サイキック・ゴールデンオーガが森からの大音響に警戒していたそのころ。
その発生源では、複数のプレイヤーたちが息切れを起こしていた。
原因は明らかであるが…
「『固定振動変換メガホン(量産型)』…噂になっていた時があったが」
「まさか、本当に音を攻撃へ変換できるとは…」
そう、彼らが行っていたのは、自分たち出した大声をアイテムによって攻撃に変換し、周辺から近づいてきていたオーガたちの手駒の者たちを破壊していたのだ。
どこから見聞きしているのかが分からないのであれば、広く伝わる音を利用して、アイテムを使うことによってより凶悪な音響兵器として効果を発揮させていたのである。
なお、当初の案では滅茶苦茶音痴な人の歌声を大音調で流すということも視野に入っていたのだが、音痴な人は自分で音痴とは気が付きづらい。
そもそも、そんなただドへたくそな歌だけで相手を倒せるとも思えなかったので、ここであるアイテムを…メガホンでの補助を行うことで、攻撃に昇華したのである。
―――
『固定振動変換メガホン』
音が鳴り響く大音響惑星テラデシベルにて販売されている装備品。
出す音が大きければ大きな程、指定した対象のみに効果を与える音波へと変換して破壊していく。
なお、一品物のであれば色々とチューニングされて扱いやすくなっているが、一般に出回っているのは量産品であり、こちらは大きな音を出すほど同時にMPも消費していく。
―――
相手がどこから来るかわからなければ、どこへでも届く音での攻撃で良い。
そんなわけで、発案者がその惑星で仕入れてきた量産品を各自が装備して使用したわけだが…かなり消費が激しいようだ。
「一応、同士討ちを避けるためにPVP以外ではプレイヤーには効果がないらしいが…」
「それでも、結構耳に来そうなレベルだったな」
「音が響くと同時に、爆散していくのもあったが…しっかり効果はあっただろう」
おかしな音を出した奴もいるようだが、それでも作戦としては機能している。
相手の手駒を奪って、徐々に攻め込んでいく。
「相手の戦力を減らし、耳を奪い…後2段階で方が付けば良いが、サイキック・ゴールデンオーガが厄介だろう。その周囲で守っている鬼武者どもも面倒だ」
相手が得られる情報をどんどん削っていき、攻めに転じることが出来るはず。
けれども、そこに至るまでにはどうしても超えていかねばならない壁が生じている。
だからこそ、ここで一気に壁をぶち破る必要がある。
「相手の手足や耳は既に、使いものにならなくなった。ここまでくれば、次は第3の作戦を決行する!!場合に追ってはここで脱落するものが出る可能性があるが、それでもやるか!!」
「「「やってやるよ!!ここまでやったなら徹底的に!!」」」
「平穏を奪ったやつら、根絶やしに!!」
「ならば続けていくぞ、大雨轟音と続けて全てを吹き飛ばす『大竜巻』!!荒ぶる暴風を奴らへ向けていざゆかん!!」
いよいよ、終盤へ差し掛かるオーガ討伐の作戦。
ここまでは順調に来ていたが、それでもまだ正面からというわけではなく、ここからがようやく相手の目の前に立って直接対峙するときになる。
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