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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.3-146 自業自得というけれども
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やらかしというのは誰でも身に覚えがあるだろう。
例えば宿題をうっかり家に置いてきたり、友達の約束を忘れていたり、不審者のケツ爆竹で爆竹じゃなくてハバネロ爆弾だったりとしてしまうものがある。
そんなやらかしを誰もがやっていく中で、こののじゃロリはそれ以上のことをしでかしてきた。
その例を挙げていくときりがないだろうが、今回のはそれらとは異なり、まだマシな方だろう。
「やらかしに、マシも何もあるのだろうか…」
「うるさいのじゃ。なんといっても、いたずらのようなことではないから良いのじゃよ」
大樹の村の奥、木々がうっそうと茂る祠の中に僕らは招かれ、その中で話を聞いていた。
かくかくしかじかと話を聞けば、どうやらこののじゃロリは1週間ほど前まではこの大樹の村で新たな長として就任して活動していたそうだが、とあることが起きてしまったようである。
「それが、森に攻め来たオーガたちとの戦闘なんじゃよな」
「オーガ?」
「お主らプレイヤーにわかりやすく言えば…鬼の大群じゃよ」
エルフたちが住まう大樹の村だが、問題がないわけではない。
容姿端麗という言葉が当てはまる種族ゆえに狙われやすいところもあり、そのオーガの襲撃もあり得ない話ではなかったようだ。
「やつら、この麗しいボディに目もくれずに妹や他の皆に向かったがのぅ…なんでじゃ、需要がないというのか…!!」
「いや、あるんじゃない?前に変態戦隊の襲撃はあったよね」
「…アレはノーカンで頼む」
流石にのじゃロリとはいえ、変態との遭遇は空の彼方へ放り投げたい出来事ではあったようだ。
それはさておき、流石にロリコンではなかったらしいオーガたちの襲撃に逢い、どうにか撃退をしたようなのだが…その時に、やらかしてしまったようだ。
「全力で襲撃に対して迎え撃つために、フォレストガーディアンを出しまくって対応していたのじゃが…そこでちょっと、やらかしちゃったのじゃよ」
「何を?」
あの森の守護者と言える巨大な木の巨人を出しまくって、オーガたちを撃退する姿は容易に想像できるだろう。
実際に戦ったこともあるので、どれだけ手ごわいのかも理解しているし、それが大群で出てきたのであれば、相手が何であれどうにか収めることはできそうである。
だがしかし、こののじゃロリは確かにその場を収め切ったようだが…戦闘が終わるタイミングでやってしまったようだ。
「…うっかりでな、森のご神木の一つを折っちゃったのじゃ」
「そのワードだけで、相当なやらかしだというのが理解できるぞ」
「エルフといえば森と深く関りがあるイメージだけど、そのエルフがご神木を折るってのは…相当不味いんじゃ」
「そうなんじゃよなぁ…ははは…」
フォレストガーディアンたちの大群で、オーガたちの襲撃を追い払ったまではよい。
かなりぼろぼろにしてやったし、全滅させることまではいかなかったが手を出すことへの恐ろしさを伝えまくったのも良いだろう。
でも、襲撃を乗り越えて一息つこうと、周囲を見渡すために呼び出していた一番でっかいガーディアンから飛び降りて着地して、ちょっとミスしてよろけて…転んだ先で、ぐしゃっと音がしたそうである。
その音の発生源を見れば、そこにあったのはへし折れた一本の幼木があり…それが、この森にいくつか点在するご神木の中でも、最近育ってきた新しいものだったようだ。
「それで、ご神木ネットワークというべきかのぅ、木々を伝わってすぐさま情報が伝播してしまったようで…見事に、罰が当たったのじゃ」
偶然であり、悪意があってやったわけではない。
その前にオーガたちを撃退した功績もあるし、エルフの長として一様やることはやっていた。
けれども、それでもご神木たちにとっては若手が一本おられてしまったとのはどうしようもない怒りしかわかず…その結果として、罰が当たったようだ。
「受けたのは、『ウルトラ弱体化の呪い』なんじゃよな…幸い、その功績とかでひと月もあれば消えるそうじゃが、それまではこの姿のままじゃ」
流石にエルフの長が呪いを受けた姿になるというのも体裁面から不味いのもあり、村の者たちと話し合った結果…いったん、長の座を退いて、のじゃロリの妹であるロティに長の座を譲ることにしたそうだ。
一時的な措置だが、もともと長の重荷もちょっとのじゃロリにはきつかった部分もあったようで、これ幸いとばかりに全部の権限を与えたそうだ。
「そして今は、隠居している身でもあるんじゃよ。呪いが解けても戻る気はないがのぅ」
「なるほど…」
偶然によって引き起こされた出来事ではあったが、それでもすべてがマイナスに傾いたわけではない。
結果としてはのじゃロリが治める期間も短縮されたのもあるし…そう考えると、ご神木の怒りを買って受けた罰とはいえ、どうにか軽く済んだのは良かったというべきか。
なんにせよ、新しい村長に切り替わったのはいいのだが、それでもご神木からの罰を受けたというのは村にとってはマイナス要素。
しかも今は、プレイヤーたちが宇宙へ進出しつつあるので、訪れる観光目的の人たちも減少しており、変な風評被害が生まれかねない。
そこで、どうにかしてイメージアップを目指しつつ、現状の問題を解決できないかと議論された結果…今の村おこしへとつながったようだ。
「ちなみにじゃが、呪いを受けていても能力自体は制限かかれども多少は使えてのぅ。海までの掘削作業をやっていたりしたのじゃ」
村おこしによって観光客を戻しつつ、イメージアップを図る。
物珍しい方に目を引かせるところで、のじゃロリのほうへの注目をそらし、良いところばかりが目に付くようにする。
そこにさらに、アップデートによって追加された移動拠点を入手できるクエストを設置することで、より多くの利益が村に見込めるということで、今回のロブハウスが出来上がったようだ。
色々と考えられた末に、設置されたクエストと村おこし。
しばらく会わない間にだいぶ苦労を積み重ねたんだなとハルたちは思うのであった…
「しかし、そんなに都合よく移動拠点のクエストを用意できるのか?」
「そこはまぁ、元々運営とのつながりは深いからのぅ。運営側としても、新しい場所へプレイヤーがどんどん向かうのはよかったが、古い場所が廃れる事態はさけたいということで、あちこちで色々とやっていたので、今回のは両方ともにとって都合の良い話でもあるのじゃ」
…そういえばこののじゃロリ、一応運営の関係者でもあったんだった。
ならば、クエストを引き込むことも可能だったのかもしれないが…運営も太っ腹だなぁ。
例えば宿題をうっかり家に置いてきたり、友達の約束を忘れていたり、不審者のケツ爆竹で爆竹じゃなくてハバネロ爆弾だったりとしてしまうものがある。
そんなやらかしを誰もがやっていく中で、こののじゃロリはそれ以上のことをしでかしてきた。
その例を挙げていくときりがないだろうが、今回のはそれらとは異なり、まだマシな方だろう。
「やらかしに、マシも何もあるのだろうか…」
「うるさいのじゃ。なんといっても、いたずらのようなことではないから良いのじゃよ」
大樹の村の奥、木々がうっそうと茂る祠の中に僕らは招かれ、その中で話を聞いていた。
かくかくしかじかと話を聞けば、どうやらこののじゃロリは1週間ほど前まではこの大樹の村で新たな長として就任して活動していたそうだが、とあることが起きてしまったようである。
「それが、森に攻め来たオーガたちとの戦闘なんじゃよな」
「オーガ?」
「お主らプレイヤーにわかりやすく言えば…鬼の大群じゃよ」
エルフたちが住まう大樹の村だが、問題がないわけではない。
容姿端麗という言葉が当てはまる種族ゆえに狙われやすいところもあり、そのオーガの襲撃もあり得ない話ではなかったようだ。
「やつら、この麗しいボディに目もくれずに妹や他の皆に向かったがのぅ…なんでじゃ、需要がないというのか…!!」
「いや、あるんじゃない?前に変態戦隊の襲撃はあったよね」
「…アレはノーカンで頼む」
流石にのじゃロリとはいえ、変態との遭遇は空の彼方へ放り投げたい出来事ではあったようだ。
それはさておき、流石にロリコンではなかったらしいオーガたちの襲撃に逢い、どうにか撃退をしたようなのだが…その時に、やらかしてしまったようだ。
「全力で襲撃に対して迎え撃つために、フォレストガーディアンを出しまくって対応していたのじゃが…そこでちょっと、やらかしちゃったのじゃよ」
「何を?」
あの森の守護者と言える巨大な木の巨人を出しまくって、オーガたちを撃退する姿は容易に想像できるだろう。
実際に戦ったこともあるので、どれだけ手ごわいのかも理解しているし、それが大群で出てきたのであれば、相手が何であれどうにか収めることはできそうである。
だがしかし、こののじゃロリは確かにその場を収め切ったようだが…戦闘が終わるタイミングでやってしまったようだ。
「…うっかりでな、森のご神木の一つを折っちゃったのじゃ」
「そのワードだけで、相当なやらかしだというのが理解できるぞ」
「エルフといえば森と深く関りがあるイメージだけど、そのエルフがご神木を折るってのは…相当不味いんじゃ」
「そうなんじゃよなぁ…ははは…」
フォレストガーディアンたちの大群で、オーガたちの襲撃を追い払ったまではよい。
かなりぼろぼろにしてやったし、全滅させることまではいかなかったが手を出すことへの恐ろしさを伝えまくったのも良いだろう。
でも、襲撃を乗り越えて一息つこうと、周囲を見渡すために呼び出していた一番でっかいガーディアンから飛び降りて着地して、ちょっとミスしてよろけて…転んだ先で、ぐしゃっと音がしたそうである。
その音の発生源を見れば、そこにあったのはへし折れた一本の幼木があり…それが、この森にいくつか点在するご神木の中でも、最近育ってきた新しいものだったようだ。
「それで、ご神木ネットワークというべきかのぅ、木々を伝わってすぐさま情報が伝播してしまったようで…見事に、罰が当たったのじゃ」
偶然であり、悪意があってやったわけではない。
その前にオーガたちを撃退した功績もあるし、エルフの長として一様やることはやっていた。
けれども、それでもご神木たちにとっては若手が一本おられてしまったとのはどうしようもない怒りしかわかず…その結果として、罰が当たったようだ。
「受けたのは、『ウルトラ弱体化の呪い』なんじゃよな…幸い、その功績とかでひと月もあれば消えるそうじゃが、それまではこの姿のままじゃ」
流石にエルフの長が呪いを受けた姿になるというのも体裁面から不味いのもあり、村の者たちと話し合った結果…いったん、長の座を退いて、のじゃロリの妹であるロティに長の座を譲ることにしたそうだ。
一時的な措置だが、もともと長の重荷もちょっとのじゃロリにはきつかった部分もあったようで、これ幸いとばかりに全部の権限を与えたそうだ。
「そして今は、隠居している身でもあるんじゃよ。呪いが解けても戻る気はないがのぅ」
「なるほど…」
偶然によって引き起こされた出来事ではあったが、それでもすべてがマイナスに傾いたわけではない。
結果としてはのじゃロリが治める期間も短縮されたのもあるし…そう考えると、ご神木の怒りを買って受けた罰とはいえ、どうにか軽く済んだのは良かったというべきか。
なんにせよ、新しい村長に切り替わったのはいいのだが、それでもご神木からの罰を受けたというのは村にとってはマイナス要素。
しかも今は、プレイヤーたちが宇宙へ進出しつつあるので、訪れる観光目的の人たちも減少しており、変な風評被害が生まれかねない。
そこで、どうにかしてイメージアップを目指しつつ、現状の問題を解決できないかと議論された結果…今の村おこしへとつながったようだ。
「ちなみにじゃが、呪いを受けていても能力自体は制限かかれども多少は使えてのぅ。海までの掘削作業をやっていたりしたのじゃ」
村おこしによって観光客を戻しつつ、イメージアップを図る。
物珍しい方に目を引かせるところで、のじゃロリのほうへの注目をそらし、良いところばかりが目に付くようにする。
そこにさらに、アップデートによって追加された移動拠点を入手できるクエストを設置することで、より多くの利益が村に見込めるということで、今回のロブハウスが出来上がったようだ。
色々と考えられた末に、設置されたクエストと村おこし。
しばらく会わない間にだいぶ苦労を積み重ねたんだなとハルたちは思うのであった…
「しかし、そんなに都合よく移動拠点のクエストを用意できるのか?」
「そこはまぁ、元々運営とのつながりは深いからのぅ。運営側としても、新しい場所へプレイヤーがどんどん向かうのはよかったが、古い場所が廃れる事態はさけたいということで、あちこちで色々とやっていたので、今回のは両方ともにとって都合の良い話でもあるのじゃ」
…そういえばこののじゃロリ、一応運営の関係者でもあったんだった。
ならば、クエストを引き込むことも可能だったのかもしれないが…運営も太っ腹だなぁ。
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